「豚汁一択」とか「スキー汁一択」とか、
「なめこ・とうふ・ねぎが究極」とかいう
意見もあるでしょうが、そこは言いたい放題で。
本スレでは「具材」と「味噌」との相性とか、
「褻(け)の汁」みたいな地方文化との関連性には
あまり言及されていないようなので、
そのあたりをテーマにしたいと思います。
東京都の城南地区には先代坂という坂があり、
坂の上に仙台味噌を売っているお店があるので
宮城の芋煮があるかと。
「芋煮は芋煮であって味噌汁でも豚汁でもないっ!」
という人もいるでしょうが (^_^!)
汁掛け飯にするんなら、麦飯のほうが合うかと。
沖縄の「中身汁」は味噌が入っていないことが多いので
「味噌汁」の範疇には入らないと思うが、
関東風の「みそ煮込み」は味噌汁のうちに入れていいと思う。
「居酒屋のぶ」は京都の話だが、コミックスでエーファちゃんが
店の裏口から出た場面では、ガードレールが東京都の銀杏型だったし、
江戸では「伊勢屋稲荷に馬の糞」と云われるほど稲荷神社が多かったので、
「スジやモツの煮込みに味噌を入れる」というのは関東風だと思う。
それプラス蒟蒻とか大根とか(生姜とか)というのは、
「ご飯に合うお味噌汁」としては悪くないと思う。
カレーとか麻婆豆腐とかに
出汁と味噌を足して飯にぶっかけて食うのは
それなりに美味いのだが、これを「ご飯に合うお味噌汁」と
呼ぶことには躊躇がある。
「具材なし」というのを聞いたことがある。
沼津出身の人が、釜揚げシラスの茹で汁を貰ってきて、
そこに味噌を溶いて飯にぶっかけて食べていたという。
まぁ、不味いわけはなかろうと思うんだけど、
「具材」が欠けているように思う。
豚汁(「とんじる」「ぶたじる」。沖縄だと「味噌汁(みそしる)」が
これにあたる)には地域性があって、
北海道ではジャガイモにバター、
津軽・東北だとジャガイモ、
北関東では里芋、
上越あたりだとサツマイモと突き蒟蒻と大根を含む混載、
鳥取・島根では酒粕、
紀伊ではもやし(大豆もやしではなく緑豆もやし)、
四国では生姜・茗荷・大蒜、
北九州では柚子胡椒、
薩摩ではサツマイモ、
さらに沖縄では大豆もやしといった
バリエーションがあって、
米の品種も違えば出汁も違うし味噌の種類も違って
味付けも違う。
「ご飯に合うお味噌汁」といっても、
雑煮と同じくらいのバリエーションがあり、
しかも雑煮は年に一度しか喰わんけど
米の飯というのはほぼ毎日喰うわけだ。
そこを疎かにしてはならんと思う。
冷静に考えると、「ご飯」といっても区分があるし、
好みというのがあるんだよな。
「洋食のコシヒカリ、和食のササニシキ」という評価があって、
それを考えると「出汁」「味噌」という土台があってこその
「具材」だと思う。
そこは掘り下げる価値があると思うがどうか。