欧州の高級ブランドが相次いでバッグや宝飾品などを値上げしている。欧州の政治不安が後退したことで、対ユーロの円相場が1年前より20円近く円安ユーロ高に振れていることなどが背景にありそうだ。
仏の宝飾品ブランド「カルティエ」は1日、時計やアクセサリーなど一部商品の価格を改定。値下げする商品もあるが、平均で5%の値上げになるという。広報担当者は「為替や仕入れ値が上がったことに対応した」と説明する。
伊ジョルジオ・アルマーニも1日、年2回の「価格調整」の一環で、店頭の1500商品のうち63商品の価格を見直した。定番アイテムが中心で、価格を上げたものもあれば、下げたものもあるという。仏シャネルも1日に価格を見直し。伊ブルガリは8日に一部の宝飾品の価格を上げる。
対ユーロの円相場は7月、1ユーロ=130円前後で推移。昨年6月下旬に英国が欧州連合離脱を決めた直後の110円前後と比べると、20円近くの円安ユーロ高の水準となっている。(牛尾梓)
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