ペンス米副大統領は19日、東京都内のホテルで日米経済界のリーダーらを前に講演し、「米国に投資する全ての日本企業に感謝する」と米経済への貢献をたたえた。貿易赤字への直接的な批判は封印。規制緩和や法人税率の引き下げに取り組んでいることに触れて「トランプ大統領のもと米国はかつてない成長を実現する」と強調し、さらなる投資を促した。
ペンス氏は、日本企業が貿易と対米直接投資で多くの雇用を生み出していると称賛。ケンタッキー州の工場に追加投資すると発表したトヨタ自動車などの名前を挙げ「トランプ大統領が就任して以来、多くの日本企業が投資を増やしている」と歓迎した。「米経済が強くなるほど日本など貿易相手国も強くなる」と強調した。
「安全保障は繁栄の礎」として、経済がテーマの会合でも冒頭に緊張が続く北朝鮮問題に触れた。「引き続き全ての選択肢を用意している」としたうえで「日本などの同盟国や中国と協力し、外交努力で核やミサイルを完全に放棄させる」と述べた。
ペンス氏は日本語で「コンニチハ」とあいさつ。インディアナ州知事時代の日本企業との交流を「キズナ」と呼び、2度の来日経験を紹介するなどして知日ぶりをアピールした。
2017/4/19 16:41 (2017/4/19 17:55更新)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM19H4V_Z10C17A4000000/