無印良品を運営する良品計画は27日、今年後半に中国・深センでホテルを開業することを明らかにした。無印良品は北京でも小田急電鉄グループと連携しホテル開業を計画しており、いずれにしても、無印ブランドの最初のホテルが、中国でオープンすることになる。
深センのホテルの名称は「MUJI HOTEL SHENZHEN(中国名:無印良品酒店 深セン)で、地元ディベロッパーの深業集団が運営する複合商業施設「深業上城」に入居する。良品計画は内装デザインをプロデュースし、運営は深業集団が担当する。
ホテルの部屋数は79室。5タイプの部屋を用意する。「ゴージャスでもチープでもない」をコンセプトに、インテリアには再生木を取り入れ、家具や雑貨は基本的に無印良品の商品を使用する。
また、ホテルが入る2階と3階のフロアには、無印良品の旗艦店や書籍コーナーのMUJI BOOKS、カフェのCafe&Meal MUJIも入居する予定。
良品計画は深センにホテルを開業する理由を、「新しい試みを行えるビジネスパートナー(深業集団)と出会えたことが大きなきっかけ」と述べている。また、日本ではなく中国に最初のホテルをオープンすることについて、「中国は日本同様に重要なマーケットと考えている」とコメントした。
深センは中国最初の経済特区として急成長を遂げ、テンセント(騰訊)や ファーウェイ(華為)のような中国を代表するテック企業が集積、「アジアのシリコンバレー」とも呼ばれる。また、香港に隣接しており、陸路で移動できる。
良品計画は2005年、上海に無印良品の中国1号店をオープン。8年後の2013年末に中国100店舗を達成し、その後出店スピードを加速。昨年末に200店舗出店を達成した。中国人消費者の所得水準が向上し、高品質な日本ブランドへの需要が高まる中、若者層の人気を集めている。良品計画の2017年2月期の決算は、2期連続で最高益となったが、中でも中国事業は売上高に相当する営業収益の約16%を占め、大きく貢献している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170428-00010003-binsider-int