英調査会社のIHSマークイットは25日までに、中小型フレキシブル有機ELパネルの4〜6月期の世界売上高を20億5400万ドル(約2310億円)と集計した。前年同期に比べ132%伸びた。韓国のサムスンディスプレーのシェアが98.3%と、圧倒的な支配力を保っている。
9インチ以下の中小型パネルは7〜8割がスマートフォン(スマホ)向けで、他にはタブレット端末やウエアラブル端末などに用いられる。中でもフレキシブル有機ELは次世代パネルとして注目を集める。自ら発光する素材を使うためディスプレーの薄型・軽量化が可能なだけでなく、カーブしたり折りたたんだりするデザインを実現することができる。
こうした利点から有機EL全体にフレキシブルが占める割合は1〜3月期の30.6%から4〜6月期には51.1%に拡大した。韓国のサムスン電子が今年発売した主力スマホ「ギャラクシーS8」にフレキシブル有機ELディスプレーを搭載するなど、主要スマホメーカーの間で採用が広がっている。
フレキシブル有機EL市場をリードするサムスンディスプレーの影響力は今後も増すと見込まれる。米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」の新機種「X(テン)」にも採用される予定だ。
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