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1〜3月期の設備投資、6四半期連続で増加 法人企業統計、非製造業が伸びる
財務省が1日発表した2018年1〜3月期の法人企業統計によると、金融業・保険業を除く全産業の設備投資は前年同期比3.4%増の14兆7720億円だった。プラスは6四半期連続。非製造業の増加がけん引した。
非製造業は3.6%増加した。オフィスビルや商業施設の建設が活発で、不動産業が増えた。鉄道関連設備の投資も活発だった。製造業は2.8%増えた。半導体や半導体製造装置用の部品の増産投資が伸び、情報通信機械業が大幅に増えた。加工食品の生産能力増強で、食料品業も増えた。
国内総生産(GDP)改定値を算出する基礎となる「ソフトウエアを除く全産業」の設備投資額は季節調整済みの前期比で0.0%減と3四半期ぶりに減少した。内訳は製造業が3.4%減、非製造業が1.9%増だった。
全産業ベースの経常利益は前年同期比で0.2%増の20兆1652億円だった。増益は7四半期連続。非製造業が5.0%増となった。運輸業で運送料金の引き上げが進んだ。
一方、製造業の経常利益は8.5%減と6四半期ぶりにマイナスとなった。輸送用機械業で部品価格が上昇。円高・ドル安進行で利幅が縮小した。スマートフォン用部品の価格下落に伴い、情報通信機械業も減益となった。
売上高は3.2%増の361兆7780億円と6四半期連続で増収となった。非製造業が3.9%、製造業は1.4%、それぞれ増えた。非製造業では資源価格の上昇で卸売業、小売業の販売価格が上昇した。旅行や広告の売上高も増えた。
3月末時点の金融業と保険業を除く全産業の利益剰余金(内部留保)は、前年同期比9.3%増の426兆7376億円で過去最高だった。ただ今回は資本金1000万円以上の企業を対象とした暫定値で、今秋に確定する。
同統計は資本金1000万円以上の企業の収益動向を集計した。今回の18年1〜3月期の結果は、内閣府が8日発表する同期間のGDP改定値に反映される。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
2018/6/1 10:13
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL01H64_R00C18A6000000/