NECは20日、米グーグルとクラウド分野で提携すると発表した。グーグルが提供する音声認識などのサービスを顧客企業が導入する際にNECがシステム構築を支援する。インターネット経由で様々なIT(情報技術)を使えるクラウドは急速に成長しており、米IT大手と提携の輪を広げて需要を獲得する。
グーグルは音声を自動でテキストとして書き起こすなどのサービスを提供している。このサービスを保険や不動産の販売店に導入すれば販売員の対応力を高めたり、会話の内容を記録として残したりできる。企業がこうしたサービスを導入する際、NECと子会社のNECネッツエスアイが支援する。
自社でサーバーなどの機器を持たなくてもインターネットを通じてITサービスを使えるクラウドは利便性が高く、多くの国内企業が業務効率の改善やマーケティングのために活用している。NECはクラウド大手の米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)や米マイクロソフト(MS)とすでに提携している。グーグルとも協業することで提供できるサービスの幅を広げる。
NECの榎本亮チーフマーケティングオフィサー(CMO)は「世界的なネットワークを持っていることがグーグルの強みだ」と述べた。NECは外部の企業に対してグーグルのクラウド技術を教えるトレーニングプログラムも2018年度中に始める。
2018/9/20 14:36
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35565310Q8A920C1X12000/