【ニューヨーク=中山修志】2度の墜落事故を起こしたボーイングの新型機「737MAX」について、米運輸省が米連邦航空局(FAA)の認証手続きに問題が無かったか調査していることが17日、明らかになった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が報じた。
ボーイングの新型機「737MAX」=AP
航空機の製造や運航に必要な「型式認証」は、運輸省の下部組織であるFAAが機体の安全性を確認したうえで発行している。運輸省は737MAXに採用した「MCAS」と呼ぶ機体の姿勢を自動制御する新システムについて、FAAが設計や動作の安全確認を正しく行っていたかを調べているもようだ。
2018年10月にインドネシアで発生した最初の墜落事故では、MCASに用いるセンサーの入力データに誤りがあった可能性が指摘されている。10日にエチオピアで2度目の墜落事故が起きた後も、FAAは737MAXが引き続き運航要件を満たしていると当初主張していたが、トランプ大統領の指示により事故の3日後に運航停止を決めた。
米メディアなどによると、エチオピアのダグマウィット運輸相は17日、2件の墜落事故に「明白な類似点がある」と述べた。人為ミスでなく機体の不具合だとすれば、FAAの認証手続きに問題があった可能性も出てくる。
エチオピアの事故機から回収されたブラックボックスは現在、フランスの航空事故調査局(BEA)が飛行記録や音声データの分析を進めている。1カ月以内に暫定的な報告書を公表する予定だ。
ボーイングのデニス・ミューレンバーグ最高経営責任者(CEO)は同日、「自動制御システムのソフト改修と操作訓練の見直しのための最終作業を行っている」との声明を発表した。
2019/3/18 11:19
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42589700Y9A310C1MM0000/
ボーイングの新型機「737MAX」=AP
航空機の製造や運航に必要な「型式認証」は、運輸省の下部組織であるFAAが機体の安全性を確認したうえで発行している。運輸省は737MAXに採用した「MCAS」と呼ぶ機体の姿勢を自動制御する新システムについて、FAAが設計や動作の安全確認を正しく行っていたかを調べているもようだ。
2018年10月にインドネシアで発生した最初の墜落事故では、MCASに用いるセンサーの入力データに誤りがあった可能性が指摘されている。10日にエチオピアで2度目の墜落事故が起きた後も、FAAは737MAXが引き続き運航要件を満たしていると当初主張していたが、トランプ大統領の指示により事故の3日後に運航停止を決めた。
米メディアなどによると、エチオピアのダグマウィット運輸相は17日、2件の墜落事故に「明白な類似点がある」と述べた。人為ミスでなく機体の不具合だとすれば、FAAの認証手続きに問題があった可能性も出てくる。
エチオピアの事故機から回収されたブラックボックスは現在、フランスの航空事故調査局(BEA)が飛行記録や音声データの分析を進めている。1カ月以内に暫定的な報告書を公表する予定だ。
ボーイングのデニス・ミューレンバーグ最高経営責任者(CEO)は同日、「自動制御システムのソフト改修と操作訓練の見直しのための最終作業を行っている」との声明を発表した。
2019/3/18 11:19
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42589700Y9A310C1MM0000/