KDDIは22日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、位置情報のデータ分析ツールを全国の自治体に7月末まで無償で提供すると発表した。個人情報は匿名化したうえで、携帯電話の位置情報などを基にどんな属性の人がどこに集まっているかといった動向を分析できる。新型コロナの感染防止対策や住民への広報などに役立ててもらう。
KDDIが提供するのは「KDDIロケーションアナライザー」。同社の携帯電話サービス「au」で個別に同意を得たスマホ利用者の位置情報と性別や年齢層を分析できるツールだ。最小10メートル単位、最短2分ごとに位置情報を収集し、道路ごとの通行量や店舗への来訪者数などを細かく分析できるという。
例えば、東京・新宿駅周辺の来訪者を対象に、最初の緊急事態宣言発令後の8〜9日の状況を1週間前と比較したところ、年代別では20代の減少幅が33.9%と最も大きかったという。減少幅が最も小さかったのは30代(22.4%減)で、40代(24.2%)、60歳以上(26.5%)と続いた。
2020/4/22 15:15
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58350450S0A420C2X30000/