中国の通信機器大手ファーウェイのことし上半期の売り上げは、アメリカによる半導体の輸出規制の影響で、主力のスマートフォン事業が落ち込み、去年の同じ時期より29%減少しました。
ファーウェイが6日に発表したことし6月までの半年間の決算は、売り上げが3204億人民元(日本円で5兆4000億円余り)となり、去年の同じ時期に比べて29%減少しました。
これは主力のスマートフォンなどの消費者事業が46%の大幅な落ち込みとなったためです。背景にはアメリカによる半導体の輸出規制で、スマホの生産に大きな影響が出ていることがあります。
アメリカの調査会社IDCによりますと、ファーウェイのスマホの出荷台数は、去年の4月から6月はメーカー別で世界トップでしたが、ことしの同じ時期は上位5位に入りませんでした。
ファーウェイは「外部要因による影響を受けたが、通信事業などの成長が続くと確信している」とコメントしていて、新興国向けの5Gなど通信網の整備事業や、電気自動車の関連事業を拡大させたい考えです。
ただ、アメリカによる半導体の輸出規制が撤廃される見通しは立っていないうえ、欧米などでファーウェイの5Gの通信機器を排除する動きも続いていて、業績をどう改善していくのか難しい状況におかれています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210806/k10013186441000.html