米Microsoftは10月14日(現地時間)、2014年から提供している中国版LinkedInを年内に廃止すると発表した。「非常に困難な運用環境とコンプライアンス要件の高まりに直面」しているためと説明した。
中国政府はSNSを規制しており、また、企業に対し個人データの提供や検閲を義務付けているため、米大手SNSとして中国でサービスを提供していたのはLinkedInだけだった。
この発表は、9月末に複数のジャーナリストのLinkedInアカウントがブロックされた後に行われた。LinkedInはジャーナリストへの通知で「禁止されたコンテンツ」が理由としていた。
Microsoftは中国から完全に撤退するのではなく、LinkedInの代わりに新たにSNS要素のない求職求人アプリ「InJobs」を年内に立ち上げるとしている。「ソーシャルフィードや、投稿や記事を共有する機能は含まない」スタンドアロンアプリになる見込みだ。
米調査会社Statistaによると、中国はLinkedInにとって3番目に大きな市場という。直近の業績発表でサティア・ナデラCEOは、LinkedInの過去3年間の年間収益が100億ドルを超えたと語った。
2021年10月15日 08時36分
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