12日の東京株式市場で日経平均株価は4日ぶりに大幅反落し、終値は前日比1033円34銭(2.45%)安の4万1190円68銭だった。下げ幅は4月19日の1011円を上回って今年最大となり、2021年2月26日(1202円安)以来およそ3年5カ月ぶりの大きさとなった。前日の米ハイテク株安を受け、半導体関連株を中心に利益確定売りが膨らんだ。前日まで連日で史上最高値をつけるなど短期的な過熱感が強まっていたことも反動の下げ幅を大きくした面があり、株価指数先物への断続的な売りに押されてきょうの安値圏で終えた。
前日の米市場でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は8営業日ぶりに反落した。東京市場でもこのところ上昇が目立っていた値がさ株が売られ、ソフトバンクグループ(SBG)が13営業日ぶりに反落したほか、東エレクやアドテストが大幅に下落した。株価指数オプション7月物の特別清算指数(SQ)の算出に向けて、株価水準を高く維持したい投機筋の思惑的な買いが前日までの日経平均の急上昇を演出していたとの見方があり、SQ算出をきっかけに利益確定売りが膨らんだ面があった。
外国為替市場で円相場が前日夕時点に比べて大きく円高・ドル安に振れ、円高基調への転換を警戒する雰囲気も輸出関連など主力株の重荷となった。政府・日銀が為替介入に踏み切ったとの観測に加え、日銀が対ユーロでレートチェックを実施したとの報道もあった。東京市場はあすから3連休となるが、連休中の為替介入などで円相場の水準が大きく変わる可能性も警戒され、持ち高調整の売りが出やすかった。
一方で出遅れ感のある内需関連などには見直し買いも入り、東証プライムの値上がり銘柄数は1020と全体の約6割を占めた。値下がりは573、横ばいは51だった。東証株価指数(TOPIX)の規模別株価指数では大型が1.74%安だった一方、小型は0.47%高にとどまり、市場では大型株に比べて出遅れていた小型株に物色が向かったとの見方があった。
東証株価指数(TOPIX)は4日ぶりに反落した。終値は34.61ポイント(1.18%)安の2894.56だった。JPXプライム150指数は4日ぶりに反落し、20.68ポイント(1.58%)安の1284.10で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で5兆2369億円、売買高は18億3255万株だった。
東京海上や第一生命HD、セブン&アイが下げた。一方、住友不や三井不、ニトリHDは上げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
2024年7月12日 15:27
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL124LT0S4A710C2000000/