症状
主な症状
閉塞性睡眠時無呼吸症候群では激しい鼾(いびき)がみられるが、中枢性睡眠時無呼吸症候群では特徴的ないびきはみられない。閉塞性睡眠時無呼吸症候群に特有のいびきは、通常の一定リズムではなく、しばらく無音のあと著しく大きく音を発するという傾向・特徴を持っている。同居者がいてもこの病気に関する情報を持っていなければ、単に「いびきをかきやすい性質」としか認識されず、治療開始が遅れることもありえる。その他、以下のような症状が挙げられる。
就寝中の意識覚醒の短い反復、およびそれによる脳の不眠
昼間の傾眠傾向
抑うつ
頻回の中途覚醒
集中力の低下
睡眠時の無呼吸状態
夜間頻尿(2型糖尿病になりやすくなる)
起床時の頭痛
インポテンツ
月経不順
呼吸性アシドーシス
こむら返り
糖尿病性昏睡
家族などの同居者がいない場合、この病気の発見は非常に遅れる。特に自覚症状が弱い場合は誰にも発見されないため、その状態が徐々に悪化して深刻な問題を起こしてしまう。よくある深刻な問題の例は、自動車の運転中に強い眠気が発生し運転操作を誤って人身事故になることである。そしてこういう事故をきっかけにこの症状を知るというケースが目立つ。この病気が一般社会に知られるようになったのも、患者が起こした事故の報道によるものであった。
合併症
肥満、高血圧、高脂血症、不整脈、多血症、虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病など。動脈硬化性疾患の危険因子である。