私が看護師を目指そうと思ったわけ @
正看護師を目指し看護学校に通う二十歳のあたし
もうすぐ二歳になる子供がいる
昔は何不自由ないお嬢様だったけど
親に反抗してやろうと思って
途中でグレて
暴走族に入り逮捕され鑑別所に入る
15才からキャバで働きながら
3年間薬物にハマる
こんな何もかもお先真っ暗の人生を歩んでたあたしだけど
子供のおかげで立ち直ることができた
全て実話です
名前だけ変えさせてもらってます
文才ないけどもし良ければ読んで下さい
あたしはS美
あたしの家であるT家は超エリート一家だ
父は一流企業のおえらいさん
父の姉は通訳
その旦那は国の仕事
父の兄は会社社長
三人と叔父も某一流大卒
祖父は某一流大卒であり昔は某大手商社のおえらいさんだった
その他の親戚もほとんどは医者や学者ばかりだった
一方で母の家系は
高卒がほとんどで
決していい家とは言えなかった
母の家と父の家は
格差がすごかった
そこで母は祖母にみくだされないようにと
私に勉強を強要した
中学まではずっと学年トップで真面目な優等生
高校も県下トップの高校に進学した
ずっと某一流大学を目指して無我夢中に勉強していた
しかし私の中である疑問がうまれた
『何のために私はこんなに勉強しているのだろうか??』
考えてみたら私は今までの人生勉強以外したことがなかった
高校生になっても門限は5時、お小遣いは3000円
門限を5分でも過ぎたら携帯に母から着信が30件くらい入っていた
化粧品をもっていたら母に殴られた
門限が5時なので、クラスの打ち上げにも一度も参加したことがなかった
母は何かに異常に執着しているように見えた
私が看護師を目指そうと思ったわけ A
母はT家の恥曝しのように扱われた
そこで母は祖母にみくだされないようにと
私に勉強を強要した
中学まではずっと学年トップで真面目な優等生
高校も県下トップの高校に進学した
ずっと某一流大学を目指して無我夢中に勉強していた
しかし私の中である疑問がうまれた
『何のために私はこんなに勉強しているのだろうか??』
考えてみたら私は今までの人生勉強以外したことがなかった
高校生になっても門限は5時、お小遣いは3000円
門限を5分でも過ぎたら携帯に母から着信が30件くらい入っていた
化粧品をもっていたら母に殴られた
門限が5時なので、クラスの打ち上げにも一度も参加したことがなかった
母は何かに異常に執着しているように見えた
母の金銭感覚は異常だった
お小遣いは3000円のくせに
塾には月20万近く支払っていた
また行く高校も何もかも決められていた
全てが親の思い通りの人生だった
私の高校は超進学校だったため
高校に入った段階でみんな行きたい大学の学部など決まっていた
しかし、私は何がやりたいのだろう??
今まで何のために勉強していたのだろう??
まわりの期待に答えるために何となく一流大に行きたいなどといっていたけど
本当はやりたいことなんか何にもなかった
ただ親が敷いたレールにそって生きているだけだった
その頃から親に対して不信感を持つようになった
私をただの飾りにしかしてないような気がしていた
父も母も異常に世間体を気にしていた
次第に親が最も大事にしている世間体とやらをぶち壊してやりたくなった
私が看護師を目指そうと思ったわけ B
◎転機
高一の夏、私は思い切って舞妓になるために京都に行きたいと行ってみた
本当に舞妓になりたかったわけではない
ただ親元から離れたかった
さっそく両親に話したら
あっさりといいよといってくれた
わたしはやっと勉強から逃げられると思うと
嬉しくってさっそく置屋を決めた
しかし事件が起きた
置屋を決めて京都に行くことが決まった直後
親の言い分がいきなり変わったのだ
『そんなこといった覚えはない
高校生は勉強するものだ』
といわれた
そういえば
私の親はいつもそうだ
都合が悪くなると
自分が言ったことを言ってないと言い張る
この瞬間私の中で何かが壊れた
そして決心した
お前らが最も大事にしている世間体とやらをぶち壊してやろう
これからは私がT家に恥をかかしてやろうと
◎転落
人生上に這い上がるのは大変
でも落ちるのは一瞬
これを身を持って実感した
高一の夏
あたしはグレた
家を飛び出した私は
さっそく髪を金髪に染めた
そして慣れないタバコを吸い始め
不良のたまり場に寝泊まりするようになった
犯罪なんか一生関わることがないだろうと思ったあたしが
この日から犯罪を繰り返した
傷害、恐喝、暴走行為、窃盗
車や単車の運転も教わった
覚えてしまえば楽だった
もうそこには優等生の面影はなかった
そして初めて捕まった
タクシーの無賃乗車と家出だった
親は泣いていた
罪悪感は感じたがいい気味だと思った
初めてということもあり
すぐに保釈された
その時親に泣きながら
『援交とクスリだけはやらないで』
と言われた
あたしは
『わかった』
と上っ面だけの返事をした
その頃あたしは2つのレディースに誘われた
一つは有名なレディース
もう一つは割と小規模なレディースだった
私は小規模な方のレディースに入った
理由は当時私が働いていたスナックのママがそのレディースのOGであり
断れなかったからだ
確か高一の冬くらいから私はレディースの一員となった
当時私はバイクを持っていなかったため
コンビニでハサミを万引きしては
バイクを窃盗していた
そして走りに行った
レディースでは1人あたり40万の上納金が課せられた
いわゆるバックの暴力団に支払うお金である
だからみんなひったくりや恐喝を強要された
私も恐喝をしまくった
私が住んでいた地域で有名な援交スポット
そこで
『援交をしないか??』
と誘ってくる親父たちに
『私の彼氏はヤクザの組長だ
今援交に誘ってきたことを全部彼氏に言ってやる
言われたくなかったら金を出せ』
と言った
するとみんな金を置いて逃げていった
楽に金が稼げた
こうして楽に上納金を集めることができた
私が看護師を目指そうと思ったわけ C
◎薬物
先輩のスナックで働きながら犯罪を繰り返す日々の中
地元の先輩であるMが特別少年院から出所した
私の地元は大変荒れていて1学年に1人は、少年院出身者がいた
正樹は地元でも有名なヤンキー
有名な暴走族の特攻隊長だった
さっそくMとつるみ始めた
Mたちと遊んでいるとき、あるものを取り出した
細いタバコのようなものだった
“マリファナだ!テレビで見たことがある!”
あたしは心の中でつぶやいた
Mは『吸ったら気持ちよくなる』といった
本当は薬物に手を出すのは怖かった
断ろうかと思った
そんな時親が言ったあの一言を思い出した
『クスリと援交だけはやるな』
私は意地になって
マリファナを吸った
眠くなってすぐに寝てしまった
これが薬物との出会いだった
マリファナを吸った次の日には
シンナーを吸っていた
マリファナはそこまではまらなかったけど
シンナーはハマった
夢を見ているような感覚に陥った
シンナーはただでもらえたし
手に入らない時は近所の塗装屋から盗んで吸っていた
すっかり薬物の虜だった
しかしレディースは薬物禁止であったため
絶対にバレないようにした
バレたら焼きを入れられるからである
焼きを入れられるのは怖かった
私が看護師を目指そうと思ったわけ D
◎出会い
高一の1月頃
Tと運命の出会いを果たした
TはMの特別少年院の友達で
ヤクザだった
一目惚れだった
私とTは自然と惹かれ合い付き合い始めた
Tは私のことを想ってくれていた
私もTのことが大好きだった
Tは当時ヤクザの下っ端で忙しくてあまり会えなかったけど
私はTの暇さえあれば会いに行った
本当に大好きだった
そんな中
Mの知り合いのKと出会った
Kは19才にして
鑑別所に7回、少年院3回入っていた
Kは周りからの評判はあまりよくなかった
シャブ中だったからだ
周りからは
『あいつには深入りしない方がいいぞ』
といわれた
しかし当時の私は自暴自棄の状態だったため
Kと関わってしまった
これが私のシャブ中への入り口だった…
Kの家に出入りするようになった
みんなシャブをやっていた
最初は怖くてシャブにだけは手が出せなかった
しかしみんなシャブを打った後は気持ちよさそうにしていたため
好奇心でシャブをやってみたくなった
そしてあたしは売人から0.2g1万円でシャブを買ってしまった
でも怖くて持ったまま手が出せなかった
そこでTに電話をした
『Tごめん…シャブ買っちゃった…』
と言った
するとTは
『お前絶対やるなよ
俺の先輩のO先輩が今近くにいるからO先輩にもってるモノを渡せ』
と言われた
だから私はO先輩の家にシャブを渡しに行った
しかしこれがとんでもない悲劇となってしまった…
私が看護師を目指そうと思ったわけ E
あたしはO先輩の家に行き事情を説明した
そしてなぜか一緒に飲み始めた
O先輩もヤクザだった
O先輩と話しているうちに
どうしてもシャブがやりたいという欲求がおさえられなくなった
私はO先輩に
『どうしてもシャブがやってみたい』
と言った
するとO先輩は
『Tには内緒だぞ』
と言われてシャブを内緒でくれた
しかし私にはシャブをどうやって使えばいいのかよくわからなかった
だから持っているシャブを全部水と一緒に飲み込んだ
最初は何にも効かなくてO先輩と一緒に
『何にも効かないですよ〜』
って話してた
しかし30分くらい経ってからじわじわと効果が現れ始めた
体が軽くなって幸せな気持ちになってきた
そして気づいたら
O先輩とHをしていた!
シャブ入りのHはこの世のものとは思えないくらい気持ちよかった
朝まで延々とHをし続けた
朝になると私は異常な吐き気におそわれた
あたしは朝の5時くらいからトイレにこもった
吐こうにも飯を食ってないので吐けなかった
『お前いつまでやってんの??』
O先輩がトイレに入ってきた
『え??いつまでって…』
私が答えたら
O先輩が
『もう夕方の5時だぞ!』
と答えた
私はビックリしてトイレから出て外に出た
すると確かに夕方だった…
私の中では3分くらいの感覚だったが実際は半日以上経っていたのだ
初めてだったせいか
シャブは
その後2日くらい効いた
TにはばれたくなかったためTの着信は全て無視した
私はシャブが切れた後猛烈な後悔に襲われた
Tを裏切ってO先輩とHしてしまったこと
覚せい剤をやってしまったこと
このことは一
私が看護師を目指そうと思ったわけ F
シャブ事件から2週間くらいたったころ
Tにシャブをやったことがバレた
Tにカマを掛けられたのだ
T『S美、俺に隠してることあるやろ』
私『え…なんでわかったの??』
T『俺にわからんことなんかあるわけないやろ』
私『ごめんなさい…本当にごめんなさい…』
私は全てを話してしまった
Tはしばらく無言だった
そして一言
『今の全部嘘だよ…俺は何にも知らんやった…ただS美の行動が怪しかったけんカマかけたっちゃん』
と言われた
私はTの嘘にまんまと騙されたのだ
その日、TはO先輩の家に殴りこみに行ったらしい
私は
“私のせいでまたもみんなに迷惑をかけてしまった”
と罪悪感にさいなまれた
“もうシャブはしない”
と心に誓った
しかしバカな私はまた事件を起こしてしまった
Mたちとシンナーを吸いながらTに電話をかけていた
私は風の便りでTが浮気をしていると聞いていた
そのことをシンナーを吸ってラリった勢いで言ってしまった
私『お前浮気しよる??私のことなめんなよ』
T『は??浮気したのはどっちよ??』
私『お前に決まってんじゃん!ふざけんなよ馬鹿野郎!』
T『もう二度と電話かけんな』
私『お前いい度胸しとるね〜わかった!』
勢いあまってとんでもないことを言ってしまった…
こうして私とTは破局した
私が看護師を目指そうと思ったわけ G
◎逮捕状
さらに自暴自棄になった私は再び覚せい剤を始めた
この頃からレディースの先輩に薬物を使っていることがバレ始めていた…
Tにふられた後
私はひたすらシャブを打ちまくっていた
最初は注射は出来なかったが
加熱吸引(いわゆるあぶり)をしまくっていた
シャブが切れそうになったらあぶってまたシャブが切れそうになったらあぶってを繰り返していた
だいたい3日くらい寝らず食わずで過ごし
シャブが切れたら20時間以上寝るという生活パターンを繰り返していた
私はシャブが切れたら実家に帰って20時間以上死んだように爆睡していた
最近きいた話だが当時
私が死んだように眠る姿をみて
親は私が覚せい剤をやっていることを確信したらしい
忘れもしない2007年6月2日
私は、強盗致傷、薬物所持の疑いで逮捕された
本当は1ヶ月以上前から逮捕状が出ていたが私は
レディースのOGの家でひたすらかくまってもらっていた
しかし忘れ物が気になり家に帰り
寝ている最中に親が私のカバンを勝手に開け
そこから注射器を見つけだしたのだ
親からは
『自首しろ』と言われた
私は共犯に迷惑をかけないためにも自首をした
2007年6月2日
私は、逮捕された
私の罪は
レディースの上納金を集めるために行った
強盗致傷と覚せい剤使用の容疑だった
幸いに、その時はシャブを使い切っていて覚せい剤は持っていなかった
しかし、尿検査をさせられた
3日前に覚せい剤を使用していたので
尿検査で反応がでるか出ないかギリギリのところだった
幸いに尿検査で覚せい剤の使用反応は見られなかった
しかし
注射器を所持していたこと
強盗致傷を行ったことにより
2拘留とられた
23日、留置場にいた
私はレディースでチンコロするやつは最低だと教わっていたため
共犯のことは意地でもしゃべらなかった
だから2拘留とられた
私が看護師を目指そうと思ったわけ H
◎鑑別所
私は留置場を出た後即鑑別所送致となった
最初は訳が分からなくてひたすら泣き続けた
鑑別所に入るときは全裸にさせられた
薬物の不法所持などを防ぐためである
しかし私にはとても屈辱的な行為だった
そして私は鑑別所で約1ヶ月過ごすことになった…
鑑別所に入って最初の3日くらい私は泣き続けた
よくわかんなかったけど悲しかった
私が入っていた頃鑑別所は男子は約60人入所していたのに対し女子は3人しかいなかった
部屋は5部屋あったため
全員個室だった
個室は最悪だった
トイレ付きで三畳
むちゃくちゃボロい
また頑丈な鉄格子でしめられており中からでは絶対開けられなかった
お風呂は週2回
飯は普通だった
外に出れるのは面会の時、本を借りに行く時、体育の時、お風呂の時のみだった
当時の私は罪の意識など全くなかった
全部親が悪いと思っていた
強盗致傷の共犯は先に捕まっていて、少年院送致が決定していた
あたしも少年院に行く可能性が高いことはわかっていた
こんな生活があと1年続くのかと思うと鬱になりそうだった
しかし私の親は金持ちだったので
こんな私にいい弁護士をたててくれた
普通の人は国選弁護人を無料でつけるのだが
私の親は高いお金で弁護士を雇った
そのおかげか私は審判で他県の祖母の家に行くという条件で試験観察という処分で出所することができた
試験観察とは半年くらい自宅で普通に過ごし
半年後に再審判をし、最終的な処分を決めるというものだ
私はラッキーだと思った
親のことは大嫌いだったが親の経済力には感謝した
鑑別所を出た私は真っ先にレディースの先輩に電話をかけた
するとキレられた
薬物禁止のルールを破ったためである
レディースの名を汚すな
といわれた
もうレディースにはいられなくなった
Kにも電話をかけた
するとKは被害妄想にとりつかれており
私が警察に全てチクったと勘違いしていた
シャブで完全に頭がイかれていて話にならなかった
最後に
『お前みたいな馬鹿女ぶっ殺す』
と言われた
こうして私は友達もレディースも全て失い
祖母の家へ向かった
私が看護師を目指そうと思ったわけ I
◎試験観察
祖母の家に行った日
私は暴れた
祖母が私を通信制高校に行かそうと勝手に資料を取り寄せていたのだ
私はなぜかよくわからないけど
親の思い通りにさせられるのが
無性に腹立たしかった
そしてバッドを振り回して家を荒らし
包丁を持って祖母を追いかけ回した
最初の1ヶ月くらいは大人しくしていたが
だんだん馬鹿らしくなってきて
また覚せい剤を始めた
年齢を偽ってキャバクラで働き始めた
祖母の住んでいる家の近くではシンナーなんか売っていなかった
シンナーなど時代遅れだったのだ
私はこの日からほぼ毎日欠かさず覚せい剤を打ち始めた
この頃になると自分で静脈注射も出来たし
アルミとストローさえあればひたすらあぶっていた
また覚せい剤を無駄にしないために
一回自分の血を注射器に抜いてから打つ
通称混ぜ打ちと呼ばれる打ち方をした
だんだんご飯も食べられるようになったし
寝るときは眠剤か葉っぱを使用した
最初は硬派なヤンキーに憧れ非行に走ったがこの頃はヤンキーでも何でもなくただの薬物中毒者だった
また新しくRというヤクザと知り合い
付き合い始めた
好きではなかったけど覚せい剤をただでくれたから付き合っていた
この頃街を歩いていたら喧嘩をふっかけられた
レディースの時に売られた喧嘩は必ず買えと教育されてたので
いつも通り喧嘩を買った
しかし覚せい剤は確実に私の体をむしばんでいた
私は普段なら勝てるはずの喧嘩に負けた
ボコボコにやられた
最後は階段から突き落とされ意識を失ってしまった
この頃は覚せい剤のせいで完全に頭が狂っていた
そんな時キャバクラで
お給料未払い事件が発生した
身分証明書なしで入れるいかがわしい店だったので
当然である
私は他の店に移りたかったが年齢を偽っている
私が看護師を目指そうと思ったわけ J
そこで彼氏にお願いして
免許証を偽造してもらうことにした
免許証の偽造には30万円必要である
私が30万円など持っているわけがない
そんなときに友達がAVに出たいと言い出した
だからそいつをAV事務所に紹介した
そしたら私に紹介料としてお金をくれた
私はこんな楽な金の稼ぎ方があることにビビった
ここで私は更に悪いことを思いついた
私はヤクザと手を組んで知り合いの女の子に援交をさせ
半額が女の子の報酬
四分の一がヤクザ
残りの四分の一の額を私がもらっていた
そして
楽に30万円稼ぎ偽造免許証を手に入れた
そして偽造免許証を手に入れた私はもっといいキャバクラで働き始めた
相変わらず覚せい剤を打ちまくる日々だった
そんなある日事故を起こした
飲酒運転で祖母の車を無免許で乗り回し
ガレージにぶつけた
修理代に30万かかったらしく請求された
当然払うわけなんかない
こうして私は他人を傷つけまくった
自分が傷つく前に他人を傷つけて自分を守った
こんな中
女の子が援交するのをやめた
金が欲しい私は彼氏がいるにも関わらず
Hをして妊娠詐称をして金をとった
美人局もした
当時キャバクラの客にご飯をおごってもらっていたので
ご飯には困らなかった
毎日2万くらい稼いでるはずなのになぜかいつも金がなかった
とにかく金遣いが荒く
わずかな距離もタクシーを使ったりしてた
ある日
寂しくて寂しくて
その日は仕事が休みで
彼氏ともずっと会ってなかった私は
いつものように携帯の充電器で止血し
覚せい剤をいつもの倍くらいの量打った
気持ちが良くなるかと思ったら
呼吸困難をおこした
半日近く息が出来なくて苦しくてのたうち回った
本当は病院に行きたかったが
病院にいったら確実に捕まってしまう
試験観察中なので
確実に少年院送致である
それだけは嫌だったので
必死に我慢した
もう死ぬかと思った
このことがきっかけで
毎日打つのはやめるようになった
私が看護師を目指そうと思ったわけ K
◎保護観察
再審判で保護観察が決定した私は勝手に地元に帰った
地元に帰った私は相変わらずでまたシンナーを始めた
地元では顔が広いために
仕事(キャバクラ)もすぐ見つかった
覚せい剤はあまりやらなくなったけど
その代わりシンナーは毎日吸っていた
部屋にシンナー入りのビンがいっぱい転がっていた
親はもう何も言わなかった
この頃
知り合いのヤクザに覚せい剤を買いそうな人を紹介しまくった
報酬としていくらかもらっていた
太客もいっぱい紹介した
この頃
家に変な人が来た
怪しかった
親の知り合いだといって
何日も家に泊まった
私は嫌な予感がしたのでしばらく家に帰らないようにした
◎施設
久しぶりに家に帰って
家で寝ていたら
変なおじさんと
施設に行く事になった
必死に抵抗したがその人はとても力が強く
強引に車にのせられた
その人は空手の選手だったのだ
私の非行に困った親は
私のことを空手道場に預けたのだ
17才の終わりに
あたしは民間のある施設に預けられた
しかも私が連れて行かれたのは海外だった
最初は脱走を試みたりした
大使館にも逃げ込んだ
シンナーも吸いまくっていた
その都度
施設の先生に叱られ、話あった。
甘ったれた私の根性を鍛え直すのにはいいところだった
今までのように悪いことをしようにも出来る環境になかったので悪いことはしなかった
だから私は施設では大人しくしといて施設から出てからまた悪さをしようと考えていた
当時の私は自分のことも他人のことも大嫌いだった
親が出した
施設を出所するための条件は
大検をとり良い大学に入ること
この期に及んでまだそんなこと考えているのか
そんなに学歴が大事なのかと思うと
無性に憤りを感じた
私が看護師を目指そうと思ったわけ L
でも仕方ないので大検だけとって
大学に入学したら即退学してやろうと思っていた
そして悪知恵の働くあたしはとんでもないことを考えついた
“妊娠したら日本に帰れるんじゃないか
妊娠したら親が施設を恨んで出所させてくれるんじゃないか”
思い立ったら即行動
あたしは大人しそうな一人の男の子に目を付けた
その男の子と付き合い始めた
あたしは早く日本に帰りたいから子供が出来て欲しいと思っていた
でも本当に妊娠なんかするわけないとも思っていた
◎妊娠
そして気付いたら妊娠発覚
本当に妊娠するわけないと思っていた
妊娠する前は
妊娠して脱走しようと思ったが
本当に妊娠すると怖くなった
施設の人にも言おうと思ったがずっと言い出せなかった
バレた時は既に妊娠20週
おろすのもギリギリなところだった
当然施設は大問題
親は施設から出してくれるかと思っていた
しかし考えが甘かった
親には
『そこまできたらもう産むしかない
でも周りの人にバレたら困るからずっと施設にいてくれ』
と言われた
ショックだった
結局母は妊娠中に一度も来なかった
この頃からだろうか
私は施設の人に感謝するようになった
ここまでしてしまった私を受け入れてくれた
さすがに申し訳なくなり
悪いことをしようとは思わなくなった
そして
髪の毛を黒髪にし、少しでもお金を貯めようと昼間のバイトに真面目に行くようになった
真面目になり更生し始めたが心の中はなぜか寂しかった
私は母に子供の姿を見てもらいたかった
私が看護師を目指そうと思ったわけ M
◎出産
2009年3月1日
あたしは元気な男の子を出産した
結局母は来なかった
母に
『どうしても孫に会ってほしい』
と伝えたら
『そんなの孫でもないし可愛くもない』
と言われた
周りの人はみんな親戚や知人がきて祝福している
しかし私は親が周りに隠していたため
誰にも知られることなく出産した
当然面会者なんて誰も来ない
18才で本当ならまだ高校生
未婚
世間の白い目
私は施設に入っていたので
携帯電話も持っていなく
お金もないので知人に電話もかけられない
一人ぼっちだった
その夜
私は泣いた
人前では決して涙を見せない私が声を出して泣いた
その時看護師は一晩中そばにいてくれた
何も言わなかった
ただそばにいてくれた
この時
私は自分が欲しているものがわかった
それは嘘偽りない愛情だった
世間体とか
学歴とか
そういうのが全く関係ない
真の愛情
私はそういう愛情を親から感じ取ることが全く出来なかった
この時私は看護師になりたいと思うようになった
看護師になって自分も人を励ます立場になりたいと思った
退院後私は勉強を始めた
結局初節句も息子は誰にも祝われなかった
おもちゃの鯉のぼりを買ってあげた
でもなぜか息子を不幸だとは思わなかった
だって私がいるもん
父親がいなくても
祖父母がいなくても
母親の私がそばにいるもん
なぜかよくわからないけど不思議とそう思えた
私が看護師を目指そうと思ったわけ N
◎卒業
2009年8月
私は、1年半いた施設を卒業した
実家には帰れないため
祖母の家の近くに住んだ
祖母は私が施設を卒業する前に手紙を出し
子供が産まれたことを伝えた
祖母は母に激怒していた
私は勉強しながら介護の仕事をすることにした
就職はしたかったが中卒だったため全て断られた
介護の仕事では
本当に周りの人に恵まれていた
介護ではやれることが限られているため
ますます看護師になりたいと思うようになった
そして私は大検をとった
とにかく1日でも早く看護師になりたかった
しかし運が悪いことに私が受験をした年から不況のせいで全ての看護学校が難しくなっていた
高校中退
未婚
シングルマザー
これでは、条件が悪すぎる
私はどこの学校を受験しても
面接で嫌な顔をされた
私の態度が悪かったのかもしれない
でも
面接官『実習中は子供どうするの?』
私『子供は祖母にみてもらおうと考えております』
面接官『何で実家が近いのに親はみてくれないの?何で親と一緒に住んでないの?』
私『…』
ほとんどの学校できかれた
看護学校は面接がものをいう
私はほぼすべての学校に落ちた
いっぱい落っこちた
もう看護師になるのを諦めようかと思った
そんなとき今の学校に受かった
迷うことなく進学した
私が看護師を目指そうと思ったわけ O
◎気付いたこと
私が気付いたこと
それは非行に走ったのは全部自分が悪かったということ
嫌なことがあると
全部薬物に逃げていた
薬物をやっている時だけは嫌なことを忘れられた
そして過去の過ちは消せない
私はとんでもないことをたくさんやらかした
正直この頃は薬物ばっかりやってて
あんまり記憶がない
今でも残る注射の痕
友達と入れた墨
鉄パイでなぐられた傷
とにかく全身傷だらけだ
全身の傷は治りはしないけど薄くはなってきた
過去にしてしまったことはもう消せない
だからそれを忘れずに今前向きに生きるしかないと思う
私は18才になったら悪いことやめてキャバクラ一本で生きていこうって決めてた
それで20才までに自分の店を持とう
きっと将来は暴力団の嫁さんになってスナックのママにでもなるんだろうなって思ってた
でも周りのおかげで立ち直ることができた
今度は私が非行少年少女を助けなければならないと思う
心の底から非行に走りたい人なんて
いないと思う
みんな心のSOSのサインだと思う
私も将来そんな人たちを助けたいなとか思っちゃったりする
私が看護師を目指そうと思ったわけ P
◎現在の私
私は非行から立ち直り
見事社会復帰することができた
でも大平光代さんやヤンキー先生みたいに立派になれたかっていわれたら全然そんなことない
タバコはいっぱい吸うし
お酒もたくさん飲む
私はキャバクラで働いてたから
お酒は強い
授業中は携帯をいじるか寝てる
学校はサボリまくって
単位はぎりぎり
相変わらず甘ったれ根性だ
でも昔よりは
息を抜くことは覚えられた気がする
それと反省の心をもてた気がする
それだけでも私にとっては大進歩である
相変わらず親とはうまくいってない
まだまだ分かり合えない
こんなことを言うのは失礼だが
本音は自分の親ほど話が通じない相手はいないと思っている
最近になって母は
ようやく息子に会ってくれるようになった
今までの恨みつらみ…
まだまだ許せないことはいっぱいあるが
私も悪い
どっちもどっちだ
でも向き合わなければならないと思う
現在の私は
覚せい剤をやめてから3年近く経つのにも関わらず
注射器をみると手が震える
未だに注射痕は
しこりとなって残っている
だから注射の演習の時は非常に困る
おそらく超ベテラン看護師でも私の腕に静脈注射をするのは不可能だと思う
私はいつも不安がある
それはまた非行に走ってしまったらどうしよう
また薬物に手を出してしまったらどうしようという不安である
私はこの先
また薬物に溺れる可能性は決して0ではないと思う
むしろそういう環境にいたらまた薬物に手を出してしまう可能性は高いと思う
だからそういう環境にならないように自分を管理せねばならないと思う
私は堕ちるとこまで墜ちた
やけん
この先はあがるしかないやろ
いや、
意地でも這い上がってやる
母は強し☆
天上天下唯我独尊
S美