韓国軍が、金正恩党委員長ら首脳部を暗殺する「斬首作戦部隊」を12月1日で創設し、実戦配備すると明らかにした。
韓国の文在寅大統領は北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐり、米国の対北圧力に同調しつつ、北に対話も呼びかけてきた。しかし、金正恩氏の威嚇が一向に止まないことから、圧力行使に舵を切ろうとしているようだ。
普通のトイレ使えず
斬首作戦とは、「南北の緊張が激化して衝突の可能性が高まった際、北朝鮮が全面戦争を決断する前に、先制攻撃で意思決定機関を除去してしまおう」という作戦だ。
導入されたきっかけは、2015年8月に南北軍事境界線の非武装地帯で北朝鮮が仕掛けた地雷が爆発、韓国軍兵士が身体の一部を吹き飛ばされ重傷を負った事件だ。これを受け、南北が一触即発の緊張状態に突入。韓国政府が公開した爆発シーンの衝撃的な動画を見た韓国世論は、当時の朴槿恵政権の強硬姿勢を後押しし、北朝鮮を謝罪に追い込んだ。
この時は、韓国側が北朝鮮を押し切った形となったが、仮に全面戦争に発展していたらどうなったか。北朝鮮は現在ほどではないにせよ、すでに核武装した状態にあった。武力衝突が起こり、北から核攻撃を受けていたとしたら、韓国は計り知れないダメージを追ったはずだ。通常戦力に劣り、核戦力が未整備だった北側が先に折れてくれたから良いものの、韓国としても薄氷を踏む勝利だったわけだ。
この経験の中で、米韓軍が到達したのが、金正恩氏ら指導部の素早い除去――すなわち斬首作戦だったのである。
そして金正恩氏は翌2016年3月、多連装ロケットの試験射撃を現地指導した際、次のように述べた。
「敵がわれわれの尊厳と自主権、生存権を傷つけようと発狂し、いわゆる『斬首作戦』と『体制崩壊』のような最後の賭けに出ていることからして、情勢はもはや傍観できない険悪な状況に至った」
自らの言葉で反発を露わにするほど、金正恩氏は米韓軍の斬首作戦導入の動きからプレッシャーを受けているものと思われる。
2015年の地雷爆発事件の後、北朝鮮は現在までに3度の核実験を強行し、数多くの弾道ミサイル発射を繰り返している。その背景には一日も早く核戦力を完成させ、米国や韓国から攻撃されない態勢を構築しなければ、いつ暗殺されるかもしれないという金正恩氏の恐怖心と焦燥感があると見るべきだ。斬首作戦への恐怖心からか、金正恩氏は一般人が使用するトイレを使わないほど、身辺に注意を払っているという。
一説には、米韓に行動を捕捉されるのを恐れて大好きな自分の愛車に乗れず、部下の車で移動しているとも言われる。
韓国の宋永武(ソン・ヨンム)国防部長官は斬首作戦部隊の創設について、「今年12月1日付で、部隊を創設し戦力化することができる」と述べた。金正恩氏はなおも暗殺の恐怖の下で日々を過ごすことになる。
北朝鮮も暗殺作戦
文氏は今年6月、「核とミサイルの追加挑発を中止すれば、北朝鮮と条件なしに対話に乗り出すこともできる」と述べていた。一方、北朝鮮は、文政権の対話の呼びかけに対して、「うわべ飾りのたわごと」や「間抜けな対話条件」などと非難し、一切拒絶してきた。それどころか、核・ミサイルの脅しを日増しにエスカレートさせている。
頑なな姿勢を貫く北朝鮮への対話の呼びかけに限界を感じたのか、文氏は北朝鮮の6回目の核実験直後、「最も強い報復方案を講じよ」と指示。そして、斬首作戦部隊の創設が明らかにされた。
これに北朝鮮が猛反発するのは必至だ。昨年12月、金正恩氏は強硬姿勢を貫いていた当時の朴槿恵大統領を対象にした暗殺作戦の訓練を公開した。文氏が完全に対北圧力に舵を切れば、いずれ朴槿恵氏のように北朝鮮のターゲットとされるかもしれない
https://news.infoseek.co.jp/article/dailynkjapan_95126/
韓国の文在寅大統領は北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐり、米国の対北圧力に同調しつつ、北に対話も呼びかけてきた。しかし、金正恩氏の威嚇が一向に止まないことから、圧力行使に舵を切ろうとしているようだ。
普通のトイレ使えず
斬首作戦とは、「南北の緊張が激化して衝突の可能性が高まった際、北朝鮮が全面戦争を決断する前に、先制攻撃で意思決定機関を除去してしまおう」という作戦だ。
導入されたきっかけは、2015年8月に南北軍事境界線の非武装地帯で北朝鮮が仕掛けた地雷が爆発、韓国軍兵士が身体の一部を吹き飛ばされ重傷を負った事件だ。これを受け、南北が一触即発の緊張状態に突入。韓国政府が公開した爆発シーンの衝撃的な動画を見た韓国世論は、当時の朴槿恵政権の強硬姿勢を後押しし、北朝鮮を謝罪に追い込んだ。
この時は、韓国側が北朝鮮を押し切った形となったが、仮に全面戦争に発展していたらどうなったか。北朝鮮は現在ほどではないにせよ、すでに核武装した状態にあった。武力衝突が起こり、北から核攻撃を受けていたとしたら、韓国は計り知れないダメージを追ったはずだ。通常戦力に劣り、核戦力が未整備だった北側が先に折れてくれたから良いものの、韓国としても薄氷を踏む勝利だったわけだ。
この経験の中で、米韓軍が到達したのが、金正恩氏ら指導部の素早い除去――すなわち斬首作戦だったのである。
そして金正恩氏は翌2016年3月、多連装ロケットの試験射撃を現地指導した際、次のように述べた。
「敵がわれわれの尊厳と自主権、生存権を傷つけようと発狂し、いわゆる『斬首作戦』と『体制崩壊』のような最後の賭けに出ていることからして、情勢はもはや傍観できない険悪な状況に至った」
自らの言葉で反発を露わにするほど、金正恩氏は米韓軍の斬首作戦導入の動きからプレッシャーを受けているものと思われる。
2015年の地雷爆発事件の後、北朝鮮は現在までに3度の核実験を強行し、数多くの弾道ミサイル発射を繰り返している。その背景には一日も早く核戦力を完成させ、米国や韓国から攻撃されない態勢を構築しなければ、いつ暗殺されるかもしれないという金正恩氏の恐怖心と焦燥感があると見るべきだ。斬首作戦への恐怖心からか、金正恩氏は一般人が使用するトイレを使わないほど、身辺に注意を払っているという。
一説には、米韓に行動を捕捉されるのを恐れて大好きな自分の愛車に乗れず、部下の車で移動しているとも言われる。
韓国の宋永武(ソン・ヨンム)国防部長官は斬首作戦部隊の創設について、「今年12月1日付で、部隊を創設し戦力化することができる」と述べた。金正恩氏はなおも暗殺の恐怖の下で日々を過ごすことになる。
北朝鮮も暗殺作戦
文氏は今年6月、「核とミサイルの追加挑発を中止すれば、北朝鮮と条件なしに対話に乗り出すこともできる」と述べていた。一方、北朝鮮は、文政権の対話の呼びかけに対して、「うわべ飾りのたわごと」や「間抜けな対話条件」などと非難し、一切拒絶してきた。それどころか、核・ミサイルの脅しを日増しにエスカレートさせている。
頑なな姿勢を貫く北朝鮮への対話の呼びかけに限界を感じたのか、文氏は北朝鮮の6回目の核実験直後、「最も強い報復方案を講じよ」と指示。そして、斬首作戦部隊の創設が明らかにされた。
これに北朝鮮が猛反発するのは必至だ。昨年12月、金正恩氏は強硬姿勢を貫いていた当時の朴槿恵大統領を対象にした暗殺作戦の訓練を公開した。文氏が完全に対北圧力に舵を切れば、いずれ朴槿恵氏のように北朝鮮のターゲットとされるかもしれない
https://news.infoseek.co.jp/article/dailynkjapan_95126/