https://mainichi.jp/articles/20210508/k00/00m/040/141000c
毎日新聞 2021/5/8 15:57(最終更新 5/8 15:57) 有料記事 1745文字
建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込んだ元建設作業員と遺族が、国と建材メーカーに損害賠償を求めた4件の訴訟の上告審判決が17日、最高裁で言い渡される。弁護団によると、全国で元作業員約1000人の健康被害を巡って約20件の集団訴訟が起こされたが、約680人が既に亡くなっている。判決は国やメーカーの責任について統一判断を示す見込みで、原告たちは「結論を聞けなかった仲間の無念に応えてほしい」と願っている。
「同じ病院に通っていた仲間が一人、また一人と来なくなる。原告の誰もが、次に死ぬのは自分かもしれないと恐怖を抱きながら裁判を続けてきた」。横浜訴訟の原告団長、平田岩男さん(80)はこれまでの道のりを振り返り、唇をかむ。
2008年に横浜地裁へ提訴し、元作業員44人と遺族48人の計92人が原告に名を連ねたが、その後に31人の元作業員が他界した。初代団長だった杉山忠雄さんも、…
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建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込んだ元建設作業員と遺族が、国と建材メーカーに損害賠償を求めた4件の訴訟の上告審判決が17日、最高裁で言い渡される。弁護団によると、全国で元作業員約1000人の健康被害を巡って約20件の集団訴訟が起こされたが、約680人が既に亡くなっている。判決は国やメーカーの責任について統一判断を示す見込みで、原告たちは「結論を聞けなかった仲間の無念に応えてほしい」と願っている。
「同じ病院に通っていた仲間が一人、また一人と来なくなる。原告の誰もが、次に死ぬのは自分かもしれないと恐怖を抱きながら裁判を続けてきた」。横浜訴訟の原告団長、平田岩男さん(80)はこれまでの道のりを振り返り、唇をかむ。
2008年に横浜地裁へ提訴し、元作業員44人と遺族48人の計92人が原告に名を連ねたが、その後に31人の元作業員が他界した。初代団長だった杉山忠雄さんも、…
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