https://mainichi.jp/articles/20210818/k00/00m/040/292000c
毎日新聞 2021/8/18 20:23(最終更新 8/18 21:26) 618文字
国立感染症研究所が分離した新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真=同研究所提供
厚生労働省に新型コロナウイルス対策を助言する専門家組織「アドバイザリーボード(AB)」(座長=脇田隆字・国立感染症研究所長)が18日、開かれた。感染状況について「感染拡大の歯止めがかからず、全国的にほぼ全ての地域で新規感染者数が急速に増加しており、これまでに経験したことのない感染拡大となっている」と分析し、引き続き感染予防対策の徹底を求めている。
ABの資料によると、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が「ステージ4(感染爆発)」を超えているのは、沖縄(312人)や東京(228人)など40都道府県。インドで確認された感染力が強い変異株「デルタ株」は全国で9割以上で置き換わったと推定されたとの報告もあった。
公表された西浦博・京都大教授の試算では、東京都内では重症患者向けの病床が近く満床になるとされ、感染者1人から何人に感染させるかを示す「実効再生産数」を現在より3割減らしたとしても8月下旬に重症者向けに確保した病床の使用率が100%に達し、10月上旬まで100%以上の状態が続くとした。
また、8月10〜12日の新規感染者5万7293人のうち、ワクチンを1回接種した人が2956人(約5%)、2回接種した人が1768人(約3%)だったことも明らかにされた。コロナ治療に携わり、ワクチン接種を終えている医療従事者について、濃厚接触者と認定されても代替が難しい場合などは業務の従事を認める方針も報告された。【阿部亮介】
毎日新聞 2021/8/18 20:23(最終更新 8/18 21:26) 618文字
国立感染症研究所が分離した新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真=同研究所提供
厚生労働省に新型コロナウイルス対策を助言する専門家組織「アドバイザリーボード(AB)」(座長=脇田隆字・国立感染症研究所長)が18日、開かれた。感染状況について「感染拡大の歯止めがかからず、全国的にほぼ全ての地域で新規感染者数が急速に増加しており、これまでに経験したことのない感染拡大となっている」と分析し、引き続き感染予防対策の徹底を求めている。
ABの資料によると、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が「ステージ4(感染爆発)」を超えているのは、沖縄(312人)や東京(228人)など40都道府県。インドで確認された感染力が強い変異株「デルタ株」は全国で9割以上で置き換わったと推定されたとの報告もあった。
公表された西浦博・京都大教授の試算では、東京都内では重症患者向けの病床が近く満床になるとされ、感染者1人から何人に感染させるかを示す「実効再生産数」を現在より3割減らしたとしても8月下旬に重症者向けに確保した病床の使用率が100%に達し、10月上旬まで100%以上の状態が続くとした。
また、8月10〜12日の新規感染者5万7293人のうち、ワクチンを1回接種した人が2956人(約5%)、2回接種した人が1768人(約3%)だったことも明らかにされた。コロナ治療に携わり、ワクチン接種を終えている医療従事者について、濃厚接触者と認定されても代替が難しい場合などは業務の従事を認める方針も報告された。【阿部亮介】