一時は争奪戦まで起きたマスク。
中国では「マスクバブル崩壊か」といわれ、工場の生産停止などが相次いでいるということです。
中国メディアによりますと、映像は先月、倒産した安徽省にあるマスク工場です。
敷地では大量のマスクと段ボール箱が散乱していました。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、中国ではマスク関連企業の新規参入が相次ぎ、先月までに7万社が新たに登録されたそうです。
フル稼働でマスクの生産が続いてきた各地の工場。
しかし、今や供給が需要を大きく上回った結果、価格が大幅に下がり、先ほどのような倒産や生産停止が相次いでいます。
現地の報道によりますと、マスクの単価は感染拡大前が1枚あたり1.5円だったのが、3月のピーク時には30倍の45円にまで跳ね上がったそうです。
しかし、ここへきて急落。
安徽省にある街では、1000軒以上ある工場のうち8割で生産がストップしているということです。
さらに追い打ちを掛けたのが粗悪品の取り締まりです。
3月から4月に中国から輸出されたマスクは278億枚と去年の世界生産量の3倍でした。
中国政府はパンデミックの終息後、イメージアップのためにマスク外交を積極的に展開して流行地へ送っていましたが、ドイツやアメリカなど各国から安全基準を満たしていないと拒否や返品される事態に。
そのため、当局が再発防止のために規制を強化し、マスクの輸出ができず大量に国内に残っています。またマスク外交を巡ってはこんな話も。
ニューヨーク・タイムズ(先月):「中国はポーランドのドゥダ大統領に対し支援に感謝を述べるよう圧力を掛けた。