皆さんどんどん作品を投稿してください
よろしくお願いしますm(__)m
>>3
いいかなぁと思ったんですけど、まずいですかね?
どっちがいいかな? スレ立て乙です
作家さんが書き込みやすいという点ではIP無しのほうがいいと思います
荒れたらIP表示で立て直し…って、ダメ?(笑)
>>5
新しい作家さん増えて欲しいんで
とりあえずこれでいきますか? 「理佐ちゃん新しい小説スレ立てれたよ!」
規制の網の目を逃れてスレ立てに成功した俺
「ねぇ理佐ちゃん!聞いて聞いて!!!!」
「うるさい!謝って」
しつこくはしゃぐ俺にキレる理佐ちゃん
「キレなくてもいいじゃん、理佐ちゃんのこと書くために立てたんだぜ」
「あ〜本当にウザい」って冷たい理佐ちゃん
「応援スレで教えてもらった私の口癖使うのやめて、本当に」
「なんか色々あって俺君を破天荒に描きづらくなったからさ、原点に帰ってよりリアルに理佐ちゃんを描こうと思ってさ」
新境地を模索してる苦しい胸の内を理佐ちゃんに吐露する俺
「そんなこと言ってるけど思い浮かぶまま書き飛ばしてるだけなの知ってるよ」
興味無いふりして俺のことちゃんと見ててくれた理佐ちゃん
「そんなことより、莉菜出したでしょ『夏色の理佐ちゃん』ってタイトルの妄想に」
「理佐ちゃんが飛行機して遊んでたからなんとなく・・・」
「なんとなく、なに?」
「新スレからは家庭教師とかブスみたいな名前無しだと味気ないからさ、出てくる女の子には欅ちゃんの名前使おうかなと思って」
「ダメだよ、私以外の名前使っちゃ」
なんて理不尽なこと言う理佐ちゃん
欅ちゃんの名前つかったら金でも取られんのかよ!と思ったら
「たとえ妄想の中でも俺君が私以外の女の子と話してたらヤキモチ妬いちゃうじゃん」
なんて言ってくれそうだから好き
製作協力 2ちゃん渡邉理佐応援スレの皆さん
「あのさ」
「ん?」
「寡作だよね」
「かさく?最下位入選みたいの?」
「じゃなくて、なかなか発表しないよね」
「できてからじゃなきゃ出せないんだからさ」
「書くの遅い?」
「かもな」
「ねえ」
「おう」
「うちのために、書いて
って言ったら、もっと書く時間とれる?」
「そう言われたら、それで茜のために書いてることになるわけじゃないし」
「そっか そうだよね」
「これを書きたい、っていうモチーフをくれることの方が、たぶん意味あるな」
「でもさ」
「おう」
「あんた今まで甘センチしか書けてないじゃん」
「二作だけだけどな」
「ひょっとしてもう限界?」
「言っとけ」
「うちじゃ書けないじゃん」
「モチーフあれば書くかもだけど」
「。。。いいよ でもあんた本当は葵で書きたいんでしょ」
「なんでわかった?」
「白状したか」
「あ、、、やりやがったな」
>>1乙です
1スレ1作は出したいです >>8
お義父さんありがとうございます
近々作品に登場していただく予定ですのでよろしくお願いしますm(__)m
>>9
ありがとうございます
投稿よろしくお願いしますm(__)m >>10
さっそくの投稿ありがとうございますm(__)m
やっぱりこのセンス好き
天才は寡作だと言いますが・・・
正直もっと読みたいです 平手「前スレの最後で、とうとうイタコの理佐ちゃんが登場ですよ」
美愉「イタコって何?」
平手「あの世から霊を呼び寄せる人のことで、亡くなった家族に会いたいとかいう願いを叶えてくれるんですよ」
美愉「でも、霊って見えない人が多くない?」
平手「だから自分の体に乗り移ってもらうんです」
美愉「どんなふうに?」
平手「ひょ〜い(憑依)!って」
美愉「…ダジャレかいな」
平手「でもね、本場は恐山ってとこらしいんですよ」
美愉「それってどこらへんにあるの?」
平手「寒い地方です」
美愉「アバウトにも程があるわ。この地図で教えてよ」
平手「えっと…どこらへんだったかなあ」
美愉「あ、この青森県のここは?」
平手「お!それじゃん!」
美愉「…さすがダジャレ女王だな」
平手「でもね、ここの人たちは東京には絶対に出てきてくれないらしいです」
美愉「どうして?」
平手「行ったこと無い(イタコ・都内)…からって」
美愉「お後がよろしいようで〜」
IP表示なしだとあの文字数規制も無くなるんじゃないかとちょっと期待してます♪
>>13
投稿乙ですm(__)m
「イタコの理佐ちゃん」は理佐ちゃんがイタコになる前にスレが終わりそうですw 「やっと着いた」
せまい車の中から出て思い切り背伸びする理佐ちゃん
「俺君の運転怖すぎてつかれるよ」
「しょうがないじゃん」
って言いながら初心者マークを指差す俺
「引っ越しそうそう疲れさせてんじゃねぇよ」
なんて言葉は乱暴だけど微笑んでくれる理佐ちゃん
「売れない画家にはもったいないマンションだね」
「そこそこ売れてるわ」
って失礼なこと言う理佐ちゃんに言い返す俺
「引越し屋さん来る前に挨拶だけ先にしてくるよ」
って階段上がってこうとする俺のシャツの袖つまむ理佐ちゃん
「私も一緒に行くよ」
「人見知り大丈夫?」
笑いながらからかう俺に
「こうゆうことは夫婦一緒に行くんだよ」
理佐ちゃんの口から出た夫婦の心地良い響き
改めて理佐ちゃんと結婚したんだよな俺って喜びが溢れ出す
「ねぇいい加減慣れて」
喜びに浸る俺を理佐ちゃんが現実へと呼び戻す
「結婚してもう1ヶ月だよ、ことあるごとに喜びが溢れ出すのめんどうなんだけど・・・」
「そんなに溢れ出してる?」
俺の問いにうなずく理佐ちゃん
やっぱり美人だ
「私と結婚したの喜んでくれるの嬉しいけどさ、生活に支障きたすのは困るよ・・・」
「でもさ色々あって結婚してから俺の実家に居候してたじゃん、なんとなく今日から新婚気分なんだよね」
って言いながら抱きしめようとする俺
「本当にウザイ」って笑顔で逃げてきそうだから好き
「引っ越屋さんは手際いいなぁ」って感動な俺
引っ越しもほぼ終わり手伝いに来てくれた家族や友人も帰って俺と理佐ちゃんの夫婦水入らず
こういうのが幸せなのかなぁってしみじみ感じる俺
高校の同級生だった理佐ちゃんと5年ぶりに再会した俺
数年の交際を経て結婚した俺・・・
おっと!これ以上回想しているとまた喜びが溢れ出して理佐ちゃんに怒られちゃうから回想終わりだ
「俺君と再会出来て良かったな」幸せそうに呟く理佐ちゃん
おっ、なんか俺の回想理佐ちゃんに伝染したのかな?
「俺君、私のこと全然気づかなかったもんね、せっかく5年ぶりに偶然出会えたのにさ」
拗ねたふりする可愛い理佐ちゃん
あれは気づかなかったんじゃなくて理佐ちゃんが綺麗になり過ぎてて放心状態になっただけなのに・・・
「私はすぐに気づいたのにな・・・」
理佐ちゃんと付き合うようになってからいったい何度目だろう?
この話を聞かされるのは
理佐ちゃんが高校の3年間俺に片想いしてたこと
ずっと好きだったから5年ぶりに見かけた俺にすぐに気づいたこと
人見知りな性格なのに勇気出して俺に話しかけたこと
何度聞いても俺を幸せにしてくれる理佐ちゃんの想い出話だ
「俺も理佐ちゃんに片想いしてたよ」
「はいはい、いいよ無理にあわせなくても」
再会した時のことが原因で俺が理佐ちゃんに片想いしてたのは信じてくれない理佐ちゃんだけど
「そういう優しいとこも好きなんだけどね」
なんて言ってくれそうだから好き
「本当なんだけどなぁ」
俺の理佐ちゃんへの片想いを信じてもらえず途方にくれる俺
「だから言いって、今はこんなに私のこと大好きになってくれてるんだから」
なんて言いながらくっついてくる理佐ちゃん
「理佐ちゃん・・・」って言いながら肩抱き寄せる俺
「もうちょとだけ片付けしちゃうね」ってムードに流されない理佐ちゃん
「ねぇ俺君お義母さんが置いてった段ボール箱開けていい?」
「俺の母ちゃん何を置いてったんだろ?」
「私へのプレゼントって言ってたよ」
「引っ越し祝い?」
「うーん、引っ越し祝いなのかな?でも私の宝物だって言ってた」
「宝物!?母ちゃん家宝でもくれたのかなw」
笑いながらお風呂行っちゃう俺
「ちゃんと暖まんなきゃダメだからね」
って言いながら段ボール箱開け始める理佐ちゃん
あぁいい湯だったぜビバノンノンって極楽気分でお風呂あがった俺
って理佐ちゃんが泣いてる・・・
「どうした理佐ちゃん?」慌てて聞く俺
「本当だったんだね」
って言いながら段ボール箱の中からノート出す理佐ちゃん
「あっ!?そのノート」
大学生になって彼女出来た時に封印した高校時代のデッサンノート・・・
「私のことデッサンしてくれてたんだね」
言いながらノートめくる理佐ちゃん
ノートいっぱいに俺がデッサンした理佐ちゃん
「入学式で理佐ちゃんに恋してから毎日デッサンしてたからなぁ」
段ボール箱いっぱいのデッサンノートを見て苦笑いする俺
どこにいったかと思ってたけど母ちゃんが保管してたのか・・・
「本当に私の宝物だね」
嬉しそうにノート抱きしめる理佐ちゃん
「最初に出会った時から両想いだったんだ・・・嬉しいな」
なんて言ってくれそうだから好き
「ねぇイタコになる前に最終話ってどうゆうこと?」
俺の小説読んでた愛しの理佐ちゃんがさっそく噛み付いてきた
「だいたいさぁ最初は嫌がってたけどだんだん好きになるみたいなのはある意味王道だと思うけど・・・」
「思うけど?」
「守護霊との恋愛は難しくないかな?」
「でも理佐ちゃんちょっと変わってるとこあるから違和感無いかなと思ったんだよね」
言ってて自分でも笑っちゃう俺
「違和感あるよ」呆れる理佐ちゃん
「ねぇさっきから何してんの?人が真面目に話してんのに」
「今日安田記念だから予想してんの」
正直理佐ちゃんのイチャイチャしたいけど恥ずかしいから照れ隠しでイチャモンつけてくる
みたいなのに付き合ってるほど暇じゃない俺
「予想したいから前スレ完走させないで逃げたんだ」
「そんなことないよ、俺はタイプで言えば逃げ馬より追い込み馬だから」
「競馬で例えないでよ、分かんないから」
って困り顔の理佐ちゃん
「うん、分かったからちょっと邪魔しないでくれる、予想終わったら相手してあげるから」
「ムカつくなぁその言い方、もういいよ日曜だからもう一回寝る」
拗ねて二度寝しちゃう理佐ちゃん
寝る前にそっとドア開けて
「ディサイファ調教よかったから紐で押さえといた方がいいよ」
って人気薄の穴馬を推奨してくる理佐ちゃん
「前にギャンブルする女は好きじゃないって言ったと思ったけど・・・」
なんて自分を棚にあげて理不尽なこと言う俺に
「俺君のために何かしてあげたかったんだ・・・ごめんね」
なんて言ってくれそうだから思わず抱きしめたくなるぼど愛しくて好き
前スレ完走したみたいですね
チワン族さん、大阪府さん埋め立てご苦労様でしたm(__)m
作品を投稿してくれた作家さん、励ましのお言葉をくれた読者の皆様感謝しておりますm(__)m
引き続きこのスレもご愛顧よろしくお願いしますm(__)m
転校したけど人見知りな性格が災いしてクラスに馴染めず
学校に行くのが憂鬱になり不登校直前だった俺
そんなある日
教科書忘れて困ってたら
黙って机よせて来てくれて教科書見せてくれた隣の席の理佐ちゃん
ただそれだけで理佐ちゃんに恋をして学校に行くのが楽しくなった俺
理佐ちゃんに教科書見せてもらうために毎日教科書忘れる俺
数日後
いつものように理佐ちゃんに教科書見せてもらってる俺
理佐ちゃんがページめくると
「わざと教科書忘れてんじゃねぇよ」って書かれたメモ
見抜かれてた!?
恥ずかしい気持ちを隠しながら理佐ちゃんを見たら
いたずらっぽく笑ってくれてる理佐ちゃん
理佐ちゃんがメモ裏返したら
「明日も俺君が教科書忘れてきたら嬉しいかも」
なんて書いてくれてそうだから好き
>>21
お互い片想いだと思ってるくらいがちょうどいいですね 『終着駅』
生い茂った木々たちに見下されながら、深い谷底を列車は走る。
日本地図を膝の上に広げた。赤い丸をつけた場所までもう少しだ。
この赤い丸は某番組のコーナーを真似たものである。
半分に折った日本地図にダーツを投げ、そこへ行ってみようと言う訳だ。
なぜ半分に折ったかというと、自分の部屋が狭かったことと、万が一
沖縄にでも当たれば貯金が無くなってしまうからだ。
そして命中したのが、ここ静岡県のとある村。
おそらく何もないこの村に、人生が変わる何かを見つけられるはずも
なかったが、仕方あるまい。
そうこうしているうちに、目的の駅についた。
クーラーのきいた列車を降り、突き刺さる太陽から逃れるように待合室へ
逃げ込んだ。
「こんにちは」
入ると、女の子に何の躊躇もなく声をかけられた。
この地域では知らない人にも挨拶をするのだろうか。
危険人物に思われたくなかったので、一応挨拶を返した。
するともう一人小さい女の子が現れた。年齢差からして、彼女の妹だろう。
「あんまり、うろちょろしないで。もう電車来るから」
「はーい」
優しいお姉ちゃんだ。自分には兄弟がいないので、少し羨ましかった。
「妹さんですか?」
「ええ、これから二人で東京へ行くんです」
「そうですか。私は東京から来ました。逆パターンですね」
「嗚呼、たのしみー」
「今の東京は暑いですよ」
遠くで踏切の音がした。それを合図に姉妹はカバンを持ち上げた。
「では」とホームへ駆け出していくその姿に、探し求めていたものを感じた。
ただただ美しい光景だった。振り返らずとも、二人の表情が手に取るようにわかる。
「あ、オダナナだ。どっか行くの?」
「うん、東京」
降りてきた友達らしき人物に答えた。
ホームに立ち昇る蜃気楼が、二人を東京の空へと連れて行った。
『僕らが降りた終着駅は、誰かの旅の始発駅でもある。』
---青春18きっぷ/2013ポスターより---
>>23
あー!
なんだこりゃー!
スゲー!
みじけーのにすげー! >>23
本当にそのままCMに使える完成度の高さです
お洒落感が半端ないっす >>24
>>25
まあ、短い物語しか書けないんですけどね
なにぶん飽き性なもので、長編となると間延びした文章になってしまいます
ですから御二人のように息の長い物語を書ける人、羨ましいです >>26
俺は大阪府さんと真逆で理佐ちゃんしか書けないから延々と書き続けてるだけかも・・・ 先代のお義父さんが死んで一人暮らしのお義母さんを理佐ちゃんが心配するもんだから様子見に行く俺
「パパが居ないあいだ良い子にしてろよ」理佐ちゃんが抱っこしてる葵に声をかける俺
「俺君悪いけどよろしくね」
「うん、心配すんなよ」
理佐ちゃんと言葉を交わしたあとに稔侍さんを裏に連れてく俺
「なんでしょう」
「信用してない訳じゃないんですけど・・・」
「はい」
「理佐ちゃんに手出さないでくださいね」
「滅相もありません、昨日も言いましたけど自分にはそんな考えは一寸もありません」
俺の心配に驚いた稔侍さんは昨日言ってたのと同じことを汗かきながら捲し立ててくる
これなら大丈夫かな?
「じゃあ稔侍さん理佐ちゃんと葵のことよろしくお願いします」
「理佐さんとお嬢は命に代えてもお守りしますから俺さんも安心してください」
こいつの大げさな口調なんとかなんねぇのかな?
だんだん稔侍のウザさが鼻についてきた俺
「やっぱ稔侍って呼び捨てでいい?」
調子に乗らせるとウザさ倍増しそうなので尊敬するの止める俺
「なに?呼び捨て不満か使用人なのに?」
えっ!?みたいな顔した稔侍に釘を刺すことを忘れない有能な俺
「いえ、大丈夫です」
「俺の機嫌損ねたら理佐ちゃんに昨日の話喋っちゃうかんね」
「それは勘弁してください」
「ねぇ俺君なにやってんの?」
なかなか出てこない俺と稔侍を心配した理佐ちゃんが声をかけてくる
「理佐ちゃんと葵のこと稔侍に頼んでたんだ」
「そうなんだ」
「あれ?俺君稔侍さん呼び捨てに戻ってるよ」鋭い指摘の理佐ちゃん
「稔侍さんがなんとしてもさん付けは嫌だって言うからさ」
「はい、呼び捨てにしてやってください」
すかさず話を合わせてくる有能な稔侍
「じゃあ行ってきます」
「俺君待って!」
車だそうとする俺を呼び止める理佐ちゃん
「途中で食べて」
なんて特大おにぎり作ってくれてそうだから好き
愛しの嫁理佐ちゃんと愛しの可愛い愛娘葵に見送られて張り切って出発した俺
しかし稔侍の過去を肴に明け方近くまで酒飲んでたダメージは大きく
高速に乗って10分もしないのに猛烈な眠気に襲われる俺
理佐ちゃんには申し訳ないがサービスエリアでちょっと寝ちゃう俺
ちょっとのつもりが起きたら夕方だよって焦る俺
先代の実家に着いたらもう夜だよ
理佐ちゃんから心配してLINE来てるけど怖くて開けない
痺れきらして何度か電話もかかってきたけど出れなかった俺
めっちゃ怒ってるんだろうな・・・
「俺君遅いから心配したわよ」
大遅刻の俺を優しく迎えてくれる優しいお義母さん
「すいません、めっちゃ渋滞してまして」
「そうなの?大変だったわね」
俺の嘘を簡単に信じてくれるお義母さん
「理佐ちゃんが心配して大騒ぎしてるけど連絡した?」
「いや、怒ってたら怖いなぁと思って・・・」
「怒るどころか事故に巻き込まれてないかって凄く心配してたわよ」
「マジですか!?」
それでも怖いのでお義母さんに電話してもらうダメな俺
お義母さんが電話してる間に理佐ちゃんからのLINEをチェックする俺
「寝てんじゃねぇよ」の文字が目に飛び込んでくる
さすが理佐ちゃんだ!全てお見通しかよ!
「俺君理佐ちゃんが代わって欲しいみたい」
「心配かけてごめんね」
って怖さから先手打って謝る俺
「凄く心配したんだよ」
「うん、ごめんね」
「謝んなくていいよ、俺君の声聞けてほっとしたから」
LINEの雰囲気から予想してた理佐ちゃんじゃなくて
凄く優しい理佐ちゃんの意外性に素直になっちゃう俺
「やっぱり寝てたんだ」
急に雰囲気が変わっちゃった理佐ちゃん
俺に自白させるために優しい振りしちゃいそうだから好き
「帰ってきたら説教だからね」
やっぱり怒ってた理佐ちゃん
「私の代わりにお義母さんに優しくしてよ」
「うん、分かった」
説教しない代わりにお義母さんに優しくすることを誓わされた俺
「怒ってるのはそれだけ心配してるってことよ」
「そうなんですかね?」
「そうよ、それだけ理佐ちゃんが俺君のことを思ってるってことなんだから心配いらないわよ」
さすが伊達にババアじゃねぇなお義母さん、良いこと言うわなって感心する俺
しかし、前に来た時に比べるとお義父さん居ないだけで寂しく感じるなぁ
お義母さん明るくしてるけど・・・こんなに喋る人じゃなかったよな
お義母さんが用意してくれた布団に入って理佐ちゃんに電話する俺
「どうしたの?こんな時間に」
良かった、理佐ちゃん起きてた
「葵どう?元気かな」
「元気だけどもう寝てるよ」
「そっか、お義母さんのことなんだけど・・・」
「そうだね、俺君の言う通りかもしれないね」
珍しく俺に同意してくれる理佐ちゃん
「うん、俺君に任せるよ」
理佐ちゃんからお義母さんを任された俺
「お義母さんはこれからもこの家で?」
お義母さんの作った朝ごはんを食べながら昨夜理佐ちゃんと相談したことを話すきっかけ探す俺
「こんな広い家だとひとりじゃ寂しいから処分して老人ホームにでも入ろうかと思ってるんだけどなかなか決心がね」
「あの、差し出がましいんですが・・・お義母さんさえ良ければ北の街で一緒に暮らしませんか?」
「えっ?」俺の申し出に驚くお義母さん
「そんなの悪いわよ」って断るお義母さん
「悪くないですよ、理佐ちゃんも一緒に暮らしたいって言ってますし」
「嬉しいけど・・・年寄りは迷惑かけるばっかりよ」
「迷惑ばっかりでも無いから一緒に暮らしたいって言ってるんだと思いますよ理佐ちゃん」
悩むお義母さん
「でも家族だけで暮らしてるのに悪いわよ」
「稔侍も居候してるから家族だけの暮らしでもないから気にしないでくださいよ」
「そうなの?」
俺の言葉にぐらぐら気持ち傾いてるから好き
無題(虹花)
三本目の煙草の火種を潰したところで女が姿を現した。
驚いた事に車で来た。
ネットの掲示板で知り合った女が、駅で待ち合わせをしているにも関わらず、いきなりピンクのクラウンなどで颯爽と来られると、待っている方としては、周囲に怪しい人影が無いか警戒心が高まると言うものだ。
然し兎に角、警戒だけは怠らず話だけでも聴いてみようと、私は彼女の車の助手席に身体を入れた。
美しい女だった。
女は「虹花」と名乗った。
珍しい名前なので忘れられない。
彼女からは、ネットの掲示板という男女の性の絡まり合った欲望の掃き溜めのような、全く遠慮というものを知らない倒錯した出会いを求め合う世界からはとても想像出来ない端麗さをもった印象の女であった。
私はピンクの高級車を運転している虹花をじっくりと観た。
春らしい淡い花柄の、少し底が厚いサンダルに白く小さな足が丁度よく収まっている。指にはペディキュアが施され、くびれた足首には糸の様な極めの細い鎖に装飾が散ったアンクレットを巻いていた。
上等な革を巻いたハンドルを右に切る度に、薄いブラウスの脇からちらちらと覗かせる少し汗じみた腋下は、吸い付きたくなる衝動を押さえ込むのが困難な程に柔らかそうであった。
その薄いブラウスからうっすらと透けて見える淡い色の下着からは、男の目に透けて見えるように、あえて余り派手過ぎない色を選んだかのような意図が感じられた。
シフトレバーを柔らかく握る繊細でか細い指は、爪の先まで良く手入れされており、ハート型の装飾を施したリングが細やかに動き私の目を惹いた。
二重の瞼でくるくると、小動物のように愛らしく動き、笑うと頬と瞼に挟まれて消えてしまいそうな瞳は、私の話に相槌を打ちつつも、私の挙動や言動、身に付けている持ち物などを観察し、それらを統合して、私の人となりを想像しているようであった。
頭蓋骨が小さい為相対的に身長が高く見えたがやはり女としては大きい方であろうか。
無駄の無い身体つきをしていて。
かといって出汁にされてしまうような、所謂女が目指す理想のモデル体型とかいう甚だ女性から女らしさを消し去ったような身体とは違い、うなじから肩幅、そして二の腕へと至る線は狂おしいほど華奢だが、臀部と太腿には滑らかそうな肉が豊かに盛り上がっていた。
臀部のそれとは相反した、遠慮がちで小振りな乳房と、厳しく躾がされたであろう美しい所作は。豊かな下半身と反比例することでより私の欲望を駆り立てた。
然し彼女は。
私のそういう無遠慮な視線には気がつかないふりをして、そう簡単には私の意図に屈するまいと。またそうする事で、いざその時により自身が揚まりを得られる事を知っていたので、
艶の深い黒くて弾力のある自身の髪を、指で優しく愛撫しながら、着かず離さず網に係った私を誘うように、すましたふりをしていた。
空港の広い駐車場に車を入れさせると改めて周りの様子を伺った。
その様子が滑稽だったらしく虹花はケタケタと無邪気に明るく笑った。
万が一の事があると、私の人生も彼女の人生も大変な狂いが生じ兼ねないと言う事を真面目に説明しても、虹花は乳白色に薄く静脈の浮いた艶かしい太腿をくねらせて、薄く軽い生地のスカートの奥を無自覚に覗かせながら笑っていた。
然し無邪気に笑うその目の奥では。
視線を首筋から肩の隆起、前腕に浮かぶ血管、そして徐々に視線を下半身へと移して行き、
この私の肉体が彼女の高まりを満たすにふさわしいかどうかを、服の上から丹念に値踏みしているかの様であった。
太腿に掛かった薄い布がはだけてその艶かしい肌が露になっても、あえてそれを直さず、愛くるしい二重の瞳の奥からジッと私を見つめている事に天性の艶を感じた。
>>34
投稿ありがとうございますm(__)m
予告通りのエロいやつですねw
描写の細やかさがもはやプロの領域です >>34
すごい
もともと文学というのは行動描写を得意としませんが、
私は書いているうちにどうしてもそっちの方向に走りがちです
しかし、あなたみたいにこれだけ繊細に描けるのなら、さぞ気持ちいでしょうね
参考にさせていただきます あ、間違えた
『繊細に人物描写ができるのなら、さぞ気持ちいい』だった
>>30
ファミリードラマみたいになってますね
ほんわかします 皆様お読み頂きありがとうございます。
続き参ります。
車から降りた。
駐車場の便所に向かった。
虹花は私に腕を絡ませ着いて来たが、私は絡めた腕をほどき、前を歩かせた。
入り口に立つと、男と女どちらの方へ入りたいか選択させた。
そのとたんに虹花から、それまでの快活で小動物のように健やかな笑顔が消え、媚びる様な眼差しで私を見つめ、身体が小刻みに震えはじめた。
私の下半身は、今ここでこのまま犯してやろうかと思うほど猛ったが、私は虹花の髪を優しく撫で、私自身をなだめさせた。
私は深呼吸をした。
そして虹花の肩をそっと抱き寄せ、腰を強く引き付けると髪を鷲掴みにして唇に舌をねじ込んだ。虹花も待っていたかのように逆らわず、私に舌をねじ入れそれに応えた。
唇を貪り求め合い唾液の交換をしていると、虹花の手が猛りを求めて私を握り閉めたが私はそれを許さず腕を振り払った。
唇を放すと唾液が糸を引き、乱れた胸元に垂れた、その唾液を指ですくって再び虹花の唇に戻し口内を指でまさぐった。
>>36
ありがとうございます。
語彙力が無いので一行にスゲー時間かかったりしてしまいます。 改めて私は男と女どちらに入りたいかを問うた。
虹花は震える指で女の方を差した。
然し私は、その選択で彼女が満たされるとは到底思えなかったので、胸元から下着の隙間に手を入れ、乳房を乱暴にねじり、髪を掴んで顔を壁に押し付けると耳元でもう一度、どちらで犯されたいかを問うた。
虹花は消え入りそうな細い声で男と言った。
更にスカートの上から虹花の股間を強く刺激すると膝が崩れて腰が落ちた。
そしてもう一度言わせた。
猛りに触れることを拒否された虹花は、先ほどまでの媚びた目が嘘のように、恨みが込もった鋭い眼差しで私の目を睨みつけた。
口角から垂れた涎でだらしなく着衣を汚し、股間からあふれた体液が太腿を伝い足首のアンクレットまで垂れていた。
「男便所で好きなように犯して。死んだっでいい。殺してもいい。だから犯して」
遂に自身の口から言い放った。
虹花は崩れた膝、堕ちた腰、乱れた装いを引き摺る様に、自ら歩き出した。
誰とも知れない男の飛沫で汚れた床に膝を着いて座らせた。
虹花の目の前には、彼女が今、この世で最も欲している物があった。涎と唾液でだらしなく濡れた唇を開けば、直ぐにでもむしゃぶり咥えることが出来た。
猛りを目の前に、膝まづいて私を恨めしく睨みつける虹花の鋭い眼差しには。
自分の情念が向かっている先に正直に向かい合う事を要求した私に、この歪んだ劣情の赴くままに、惨たらしく犯され打ち捨てられたい。
それが叶うのなら今この時この場で、この身を劣情に焼き焦がされて、この世から塵芥の様に霧散させられてしまってもかまわないと言う、地球の破れ目から止めどもなく溢れ出る熱いマグマのような希求が込められているように思えた。
「しぁーす!!清掃はいりゃーす!」
「しぁーす!!清掃はいりゃーす!」
(えっ?!)
「あのー、こーきょーの場所でそーゆー事されるとこまるんすよねぇー」
「あっ…す…すいますいません…」
「ちっともーなにやってんすかぁーかんべんしてくっさいよー!」
「えっ!? はじまってんの?はじまってんの?」
「も…も、もう出ます出ますんでんで…」
「てんぱってどもってんじゃねーよ!」
清掃が始まった。
「あー……えーっと…」
「とりあえず何か食う?」
「ガソリン無いからお金だして!」
「えーーーっ!っておい!レンタカーかよ!」
「あたりまえでしょー!あたしがこんないい車買えるわけないじゃん!」
「あー……まぁ……そうだよね…」
(完全に血のぼってたわ…)
「何食いたい?!」
「あたしラーメンがいい!」
「じゃあ横濱家行こうぜっ!」
「いくいく!韮もやしラーメン大好き!」
「奢って?!いいでしょ?」
「おっ、おっおう…好きなもん食えよ…」
(財布位もってこいよ!)
私達は身を焦がす様な強烈な欲望から、太い綱を斧で一気に断ち切るように解き放たれると、そのとたんに猛烈な空腹感がおそってきた。
私達は派手なピンクのレンタカーに乗り込み一路ラーメン屋を目指し、走りはじめた。
「やっぱオムライスにしよーかなー…」
終わり。
以上です。
最後ふざけました。
すいません。
お読み頂いた皆様ありがとうございました。
m(_ _)m
>>45
渡辺淳一も真っ青な筆力&志村けんも真っ青なオチの付け方が見事としか言いようがないw >>47
ありがとうございます。
ちょっと強引になってしまいました。 >>45
速いストレート続けたあとにこのフォークボール
たまらずワロタwww >>45
よく読んだら…虹花を名乗ったきょんこなのか?w >>37
居酒屋編は恋愛要素減らしてホームドラマを実験的に書こうかなとおもいまして(照) >>49
ストレートで押し切って三振取れるほどの実力がありませんでした。 >>50
お読み頂きありがとうございます。
清掃員はもな、きょんこ、りさ、であります。
わかりずらいですねww >>52
めっちゃ豪速球でしたよw
フォークの切れもヤバかったしw 『教官の狂気』
1
プルルル…ガチャ
「お電話ありがとうございます。こちら〇〇自動車教習所です」
「あっ、あの免許取りたいんですけど…」
「ありがとうございます。女性の方ですね?」
「はい」
「うちは女性スタッフも多く、とても楽しく教習が受けられますよ」
「じゃあ、ここにしようかな」
「では、早速申し込みを…」
2
次の日、由依はルンルン気分で教習所へ向かった。
「免許取ったらどこ行こっかな〜♪」
スキップをしながら横断歩道を渡っていると、クラクションを鳴らされた。
オープンカーのチャラ男がキザにサングラスを外す。
「お嬢ちゃん、カワイイね」
点滅しだした信号を合図に、オープンカーがエンジンを吹かす。
いつもうるさく感じる排気音も、今日は私を応援してくれる。
そう感じるほど、由依は舞い上がっていた。
3
私はとある教習所の、とある女性教官です。
昼休みも終わる頃でしょうか、いつものように整備をしていると、
スキップをした女の子が近づいてきました。
「織田さんですか」
「はい、あ、小林さんですね」
「よろしくおねがいします」
「へぇ、可愛いのね…」
「ん?」
「いえ、何でもないです。教習、始めましょう」
4
由依は初回の教習を難なく終えた。
教官も楽しそうな人で安心した。
「織田さん、めっちゃおもしろいですね」
「そうでしょー、まあ自分で言うのもアレだけど、一番人気の教官なのよ」
「へえー」
「そうだ、由依ちゃん。写真とってもいい?」
由依はすこし戸惑ったものの、カメラが嫌いではなかったので応じた。
5
こんな美少女、いったい日本にどれだけいるでしょうか。
私は無我夢中でシャッターを切りました。
全部で20枚くらい撮りました。
部屋にでも飾るつもりです。
あと何枚撮れるかしら。
6
由依は嬉しかった。
レンズに目を向け、カシャという音がする。
その向こうには自分を全力で褒めてくれる人がいる。
「なんだか、モデルみたいで恥ずかしいです〜♪」
「大丈夫よ、かわいいから。そうだ、明日ご飯行かない?」
「え、私とですか?」
これが何千何万という写真を生み出す始まりになることを、
この時の由依は知る由もなかった。
おわり
>>56
こ、怖い…(笑)
続きが見たいような…怖いから見たくないような…(笑) 実に久しぶりなオフの1日。あまりにも天気がよいので彼女は出かけることにした。
1人で電車に乗るのもいつ以来だろうか。
緊張感とちょっとした高揚感を抱えながら車窓の風景を眺めていた彼女は、とりあえず12時ぴったりに着いた駅で降りてみようと決めた。
彼女が降りたのは新宿だった。
東京に出てきて1年以上が過ぎたとは言え、ここの半端ない人混みには未だ1人右往左往状態の彼女。
しかしキャップを深めにかぶり、こうして気付かれずに群衆に紛れていられることも、正直心地よかった。
いつもならば洋服を見て回るところなのだが、今日はちょっと違ったことをしてみようと考え、目についたCDショップに入ってみる。
そこは中古専門の店だった。店内に所狭しとCDやレコードが並べられ、客が三々五々に商品をチェックしている。若者からお年寄りまで皆、真剣な目つきで、話し声もほとんど聞こえない。ただ店内に音楽が流れているだけである。
(なんか、すごい場違いな世界に来ちゃったかな)
タワレコやTSUTAYAとは違う雰囲気に若干戸惑いながらも、とりあえず店内を見て回ってみる。
洋楽・邦楽・ジャズ・クラシック…様々なジャンルがあり、見たことも聞いたこともないアーティストの名前がずらりと並んでいる。
(将来、私たちの曲も、こうして買いに来てくださるぐらいのものになれるかな?)
そのとき、ふとレコードコーナーに「山口百恵」の文字を見つけた。
最近、一部の人たちから「平成の山口百恵」と例えられていることは当然彼女自身の耳にも入っていた。
なのでiTunesなどで時々曲は聴いていたが、こんな方と比べていただくのが申し訳なくてしょうがない、というのが正直な気持ちであった。
その一方で、憧れもまたあった。このような生き方ができたら素敵だなと。
歌にも現れているが、この人は常に自分をごまかさない人ではなかったか。
自分の生き方は自分の責任で自分で決める。
だから人気絶頂で結婚して引退し、2度と芸能界には戻ってこなかった。
それがとてもカッコよく感じたし、言い方を変えると、これがロックな生き方なんだと彼女なりに思っていた。
ただ反抗してやんちゃして暴れてるのがロックじゃない。
自分の足でちゃんと立てる自分になりたい。
そんなことを考えながら、彼女は1枚のレコードを手にとった。
ジャケット写真で正面を見ている山口百恵の目は、自分を見ているようでもあり、何か遠くのものを見据えているようでもあった。
(今日の記念に買っていこうかな)
レコードをレジへ持って行き、会計をしている間にふと横を見ると、“NOW PLAYING”の札と共に1枚のCDが置かれていた。
(さっきからかかってるのはこのCDだったのか)
もちろん全く知らない英語圏のバンドであったが、強烈なドラムのリズムとややアバンギャルドなギター、そして渋い男性ボーカルが強い印象を彼女に残したようだ。
CDショップの袋を持って外に出ると、再び爽やかな青空が彼女を迎えた。
(帰ったら部屋に飾らなきゃ)
彼女はレコードプレーヤーを持っていないので、このLPレコードは必然的に部屋のインテリアにしかならない運命である。
しかし彼女は何だか満足だった。
その数日後、翌月に控えたファッションショーの打ち合わせ会場に彼女はいた。
彼女はアイドルグループの一員としてステージパフォーマンスを披露するだけでなく、モデルとしてランウェーを歩くことにもなっていた。
「今回、うちのブランドはロックなテイストを打ち出していこうと考えておりまして」
と、担当者が資料を説明しているのを、彼女は真剣な眼差しで聴いていた。
「平手さんに今回着ていただく服はこちらを考えています」
見せられた写真には、胸から両腕が赤、胸から下は黒というパンツルックの服が写っていた。
両足の部分はダメージ仕様になっており、太ももが少し透けて見えるデザインのようである。
「ロック…ですか」
そう言いながら、彼女の脳裏には先日買った山口百恵のレコードのイメージが浮かんでいた。それは、そのレコードが入っていたCDショップの袋が、赤と黒の2色のデザインだったためもある。
そして、もうひとつのイメージも浮かんでいた。
彼女は担当者に訊いてみた。
「あの…これを着てランウェーを歩くときに、どんな曲が流れるんですか?」
「いえ、まだそこまでは決まっていませんが…何かアイデアがありますか?」
「はい、あの…思いつきなんですが、この間行ったお店でかかってた曲がカッコよくて…」
彼女はその曲が、自分がその服を着てランウェーを歩くイメージとぴったり合う気がしたのである。
「でも、英語の歌詞もわからないし、誰が歌ってるかもわからないんです…こんなんじゃ…ダメですよね?」
「いや、そんなことありませんよ。歌詞以外で、例えばメロディーとか、サウンドの特徴とか、覚えてることはありませんか?」
担当者は思いの外熱心に彼女の話を聞いてくれた。彼女はうろ覚えのメロディーやリズムの断片を説明し、ドラムやギターがすごかったこと、あとレジ横で見たCDのことなどを話した。
一通り話を聞いた担当者は、少し考えてからスマホを操作し、画面を彼女に見せた。
「もしかして…これですか?」
担当者が画面に触れると、YouTubeから曲が流れ出した。動画に貼られている画像はあのアルバムジャケット。そう、やはり赤と黒のデザインだ。
「こ、これです!」
彼女の言葉に担当者は微笑みながら頷いた。
その曲は
The Power Station『Get It On』
だった。
そして翌月、ファッションショーの本番。
そのブランドのトップバッターとしてに登場した彼女は、その曲に乗って堂々とランウェーを闊歩し、最後にサイマジョポーズを決めた。
“さあ、行こうぜ”
“ゴングを鳴らせ”
“やってやろうぜ”
この曲を作ったマーク・ボランも
強烈なドラムを叩いたトニー・トンプソンも
渋いボーカルを聴かせているロバート・パーマーも
プロデューサーのバーナード・エドワーズも
皆若くしてこの世を去っているが
こうして魂と音楽は受け継がれていく。
彼女の闘いにも幸多からんことを。
―了―
>>56
このあとを想像させる終わり方が上手いです
オダナナはストーカー役がハマりすぎw
>>61
ダジャレ漫談だけじゃなくてこんなカッコいい小説まで書くなんて・・・
どんだけ引き出し持ってるんすか!?
今までの小咄は壮大なまえふりだったんですねw とりあえず1週間ほどお試しで一緒に暮らすことにしてお義母さんを連れて帰ってきた俺
「お義母さん着いたけど大丈夫ですか?」
「大丈夫、あなたの運転が下手すぎて酔っただけだから」
初めて俺の運転する車に乗ったせいで車酔い半端ないお義母さん
店の前で出迎えた理佐ちゃんたちと挨拶すませてやっと落ち着いた俺
「俺君ご苦労様でした」
お風呂で長距離運転の疲れを癒した俺に理佐ちゃんがビール注いでくれる
「お義母さんどうした?」
「凄く疲れてるみたいでもう寝ちゃった、やっぱりお義父さん亡くなってからの心労って凄いんだね」って心配する理佐ちゃん
本当は全然元気だったけど俺の運転のせいで一気にやつれたのは黙っておこうと決心する俺
「ねぇ起きちゃうからちょっかい出さないで」
さっきから葵のほっぺ突っつく俺に注意する理佐ちゃん
「1日会わなかったら一段と可愛くなったね葵ちゃん」
「そうゆうのなんて言うか知ってる?」
「うん?」
「親ばかって言うんだよ」
笑いながら俺をからかう理佐ちゃん
「すると葵が生まれる前の俺は理佐ばかだったわけか?」
「だったって・・・もう過去形なの?」
「いや、理佐ちゃんへの愛は永遠に現在形だよ」
なんてこと言ってる自分に照れて困る俺
「ごめんね、変なこと聞いて」
急に雰囲気変えてくる理佐ちゃん
この流れは・・・?
「俺君の顔1日見なかったから寂しくて甘えたの」
やっぱり甘えん坊理佐ちゃんが出てきたな
「可愛い奴だな〜理佐ちゃん」って抱きつく俺に
「やっぱり照れくさいからベタベタしないで」
ってツンかましてくる理佐ちゃん
こんな風にイチャイチャしながら夜が更けてきそうだから好き
「理佐ちゃんバイト雇うの?」
1日留守にしてる間に店の壁にバイト募集中の張り紙が
「うん、私は葵の世話があるから前みたいにお店出れないからさ稔侍さんの負担が大きすぎて」
今や稔侍の作る料理は居酒屋理佐ちゃんの目玉になっている
「うちがよそのお店より高い値段設定でも繁盛してるのは稔侍さんの料理あってこそだからさ稔侍さんの負担を軽くしてあげないとね」
「稔侍の料理のうわまえハネて荒稼ぎか〜理佐ちゃんめっちゃやり手だね」
「人聞き悪いこと言ってんじゃねぇよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「うーんごめんなさい、俺が料理出来ない役立たずなせいで稔侍には負担かけて申し訳ない」
「それが分かってくれてるだけで良いよ俺君は」
なんだかんだと文句言うわりに肝心なとこで俺に甘い理佐ちゃん・・・大好きだ!
「それにさ俺君がなんとなくやってる人生相談も評判良いから厨房より今まで通りお客さんの間うろちょろしてて良いよ」
「人生相談するだけで酒おごってもらえるからやってるだけだよ」照れる俺
「あんな口からでまかせ言ってるだけなのに役に立つてのは俺さんの才能ですよ」
なんて仕込みしながら言ってくれる稔侍
「これから金取るかな」理佐ちゃんと稔侍に誉められて欲の皮がツッパリ始める俺
「でもさお金取るなら今みたいに若い女の子の相談だけじゃなくて、俺君の嫌いな男の人の相談も聞かないとね」
「それは嫌だからただで人生相談しようかな」
「そうしなよ、お礼にお酒ご馳走になってるだけで満足してる俺君の方が好きだよ私」
なんて言ってくれそうだから好き
「あぁどうしよう〜」理佐ちゃんが朝から頭を抱えている
「どうしたの理佐ちゃん」
「今日バイトの子が面接に来るの」
お義母さんがいれてくれたお茶を飲みながら答える理佐ちゃん
「面接の間ぐらいなら私が葵の面倒みてるよ」
なんて言いながら葵をあやすお義母さん
試しに1週間なんて言ってたが・・・
1週間過ぎても居るってことは居心地良く感じてくれてるのかな?
「違うのお義母さん、私の人見知りが心配なの、いざとなったら上手く面接する自信がない〜」
なんて情ないこと叫ぶ理佐ちゃん
そんなぽんこつ人見知り女がなんでバイトなんて雇おうと思った
「理佐ちゃんの人見知りは私にはどうしてもあげられないね」
ってうろがきてる理佐ちゃんとは対照的に呑気なお義母さん
「俺君一緒に面接して」って俺を頼る理佐ちゃん
「でも俺みたいな前科者が面接する側になっちゃ不味いだろ」
って固辞する律儀な俺
「ねぇじゃあどうするの?せっかく募集の張り紙見て電話くれたのに断れって言うの?」
不安が高じて理不尽な難癖を俺につけてくる理佐ちゃん
「仲が良いわねぇ」
なんて笑いながら葵を抱っこして店の方に言っちゃうお義母さん
巻き込まれる前に上手く逃げたなぁお義母さん
「あのう、私で良ければ面接しますが」
お義母さんと入れ替わりに店から戻ってきた稔侍
どうやら理佐ちゃんに絡まれてる俺を助けるために稔侍を呼んでくれたみたいだ
さすがお義母さん伊達にババアになってねぇ
お義母さんのアシストで稔侍が面接に付き添うことになりそうでほっとする俺
「ほっとしてんじゃねぇよ」って目敏くドス効かしてくる理佐ちゃん
「面接にくる娘、この前俺君に人生相談してる子だったから俺君と面接したかったの」
って一番肝心なことを言い忘れるぐらいパニック理佐ちゃんになってそうだから好き
>>57
>>62
オダナナ推しの方には少し申し訳ないですが、なにせこういう役が似合ってしまう
根が真面目でいい人とわかっているから、ある程度の暴走が許されるんでしょうね >>61
ブリティッシュロックはいいですな
前スレのポールの時も思いましたが、洋楽方面に非常に造詣が深いですね
庭さんも言うとおり、「能ある鷹は爪を隠す」とはチワンさんのことだったんですね
まあ、爪の隠し方が意味不明過ぎますがねw
>>65
俺くんの色々な人への愛が感じられます
世界には愛しかありませんね
面接、誰が来るかなあ >>62
>>67
いやいや、そこは「うわ〜無理してる〜w(プッ」が正解ですよ
てちこさんがガルアワのランウェーに登場した場面を見て「服の配色と曲のジャケットの配色が一緒じゃん!」と思ったのがきっかけのネタですが
1か月ほど考えた結果がこんな変な感じで申し訳ないm(_ _)m
ちなみに赤黒の袋のCDショップはディスクユニオンというお店を想定しています
>>65
なんかTVドラマ化希望したくなってきたw >>67
欅ちゃんから誰かと思ってるんですけど
さて誰でしょう?w
>>68
理佐ちゃんを中心としたホームドラマを目指してるんですけど・・・
なかなか難しいです 「それを先に言わないとダメじゃん、なぁ稔侍?」
「俺さんの言う通りです、理佐さんにしては珍しいですねパニック起こすなんて」
「うるさい!謝って!」ついにキレる理佐ちゃん
「もういいよ、俺君も稔侍さんも一緒に面接してよ、もう決めたから」
結局3人で面接することになった居酒屋理佐ちゃんの面々
「ところで理佐ちゃん面接来る子ってどんな子」
人生相談したことあるって言っても適当に相手してるだけなので誰が誰だか分からない俺
「たまに来る近くの大学の音楽サークルの女の子だよ」
「あぁいつも7、8人で来るのに端っこでひとりぼっちで飲んでる子か」
「思い出したの?」
「うん、なんか友達にストーカー紛いのことされてるって言ってたよ」
「うわっ、怖いね」なんて怯える理佐ちゃん
「名前はね小林由依ちゃんだって」
「由依ちゃんか!?俺が葵につけようとしてた名前じゃねぇか」
偶然のイタズラに驚く俺
「合格だな!由依って名前が気に入った」
「ちょっと待ってよ」
採用を即決しようとする俺に待ったをかける理佐ちゃん
「バイトとはいえ居酒屋理佐ちゃんで働いてもらう以上は家族の一員になってもらいたいの、そのためにも人となりを見てから迎え入れたいからちゃんと面接しよ」
たかがバイト雇うのに家族の一員にするなんて凄い覚悟の理佐ちゃん
「理佐ちゃんそれは重くないか?言っても学生のバイトなんて腰かけの小遣い稼ぎみたいなもんなんだから気楽に迎え入れてあげた方が良いんじゃねぇかな」
いきなり家族なんて大げさな話する理佐ちゃんをなだめる俺
「重くてもいいよ、人と人の繋がりなんて重い方が温かいんだから」
なんて良いことっぽい言葉を口にする理佐ちゃんだけど
「すいませ〜ん」なんて店の方から面接を受けにきた由依ちゃんが声かけてきたら
「うわっ来たよ!?俺君お願い」ってビビって俺に丸投げしそうだから好き
お久しぶりです。
バッドエンドかハッピーエンドどっちがいいのでしょうか?
よければ教えてください
>>70
ぽんのストーカー…ダニーしかいないじゃないですかw 「こんにちわ、俺さ堅苦しいことは苦手だから小林さんも気楽にね」
緊張気味の由依ちゃんをリラックスさせようと笑いかける俺
「よろしくお願いします」って小さい声でお辞儀する由依ちゃん
俺の背中に隠れながら由依ちゃんと変わらないぐらいの小さい声で挨拶する経営者理佐ちゃん
稔侍に至っては厨房からこっちの様子を伺ってるだけで面接に立ち会う気は無いようだ
「そうなんだ、家計を助けるためにバイトしたいんだ偉いね」
由依ちゃんの健気なバイト動機を聞いて優しい気持ちになっちゃう俺
そんな俺に困り笑顔としか言い様のない独特な笑顔で答える由依ちゃん
今時はやりのカワウソ系可愛いってやつなのかな?
おとなしいけど良い子みたいだから採用かな・・・
なんだか守ってあげたくなる娘だから常連のおっさんたちにも受けが良さそう
「理佐ちゃん、ちょっと稔侍の意見も聞いてくるからよろしく」
「うん、早く戻ってきてね」なんて可愛い理佐ちゃん
「自分は異存ありません、今時親を助けたいなんて健気で素晴らしい娘さんじゃないですか」
由依ちゃんの小さい声聞こえたのかよお前
どんだけ耳を澄ましてたんだこのおっさん
稔侍からOKもらって店に戻る俺
静かだと思ったらまったく話してない理佐ちゃんと由依ちゃん
戻ってきた俺を見てほっとした表情の理佐ちゃん
「明日からよろしくお願いします」
って深々とお辞儀する由依ちゃん
「良い子で良かったじゃん」
店が終わって遅い夕飯たべながら喜ぶ俺
「うん、なんか俺君に頼りっきりでごめんね」
「理佐ちゃんのためなら火の中水の中の俺
だぜ、面接ぐらい楽勝だから気にすんなよ理佐ちゃん」
理佐ちゃんに頼られて気分の良い俺
「お義母さんにも葵まかせっぱなしになっちゃってすいません」てお義母さんに謝る理佐ちゃん
「なに言ってんの理佐ちゃん、私の方が孫が出来たみたいで嬉しいんだから気にしないでよ」って笑うお義母さん
「そうですよね、俺と理佐ちゃんのお義母さんなんだから葵からしたらお祖母ちゃんですもんね」
「葵良かったね、お祖母ちゃん出来たよ」って葵にお義母さんの顔見せながら喜ぶ理佐ちゃん
「お袋さんがお祖母ちゃんだとしたら私はお嬢のなんになるんですかね?」
自分にもなんか欲しい稔侍
「お義母さんは家族だから葵のお祖母ちゃんだけど、お前は他人だからただの使用人じゃねぇか葵からしたら」
「え〜っ新入りバイトの由依ちゃんが家族なのに私は他人でただの使用人ですか・・・」
俺の冗談真に受けて落ち込む稔侍
「ねぇ俺君!稔侍さんに意地悪言わないで!」って怒る理佐ちゃん
それ見て笑いながらお義母さんが
「葵のパパとママは仲良しだね〜」って葵に話しかける
なんだかんだで今日もいつも通りに夜が更けてくから好き
>>71
やっぱり分かりますw
ハッピーエンドとバッドエンドで結末だけ2本書き分けちゃうのも面白いかもw >>72
理佐×由依
個人的には一番好きなペアです
私の心は移ろいやすいので由依ちゃんにも好意を寄せてしまいそうですが、
俺くんには是非浮気しないでいただきたいw 『高2の軍曹』 第21話
「解散!」
暫定キャプテンの号令でテニス部の練習が終わった。
まだ太陽は高い位置にある。極端な個人主義を重んじるテニス部にとって、
この時間に活動を終えるのは別に珍しいことではない。
茜ちゃんと志田はここからの時間を自主練に割き、夜遅くまで切磋琢磨している。
その練習に付き合わされる僕の境遇は、社畜のサービス残業さながらだ。
でも、こんなに楽しい残業などあるものか。
照明の光を受けた黄色いテニスボールが三日月と同じ色になった頃、
茜ちゃんと志田はいったん休憩に入った。ところが、少し様子がおかしい。
二人が鬱蒼と茂った木陰に身を潜めて、体を近づけた。
手を取り合い、お互いに下を向いている。そして、裏山の林に姿を
暗ました。
もちろん後を追った。
若葉の散らつく腐葉土の上をできるだけ音を立てぬよう歩いた。
ふと泣き声が耳に入る。絶対に茜ちゃんの泣き声ではなかった。
声のする方に顔を向けると、一本の竹の向こうに茜ちゃんが見えた。
白い右手が自分より高い頭を撫でている。葉隠れの志田は何を悲しんでいるのだろう。
翌日、茜ちゃんにその一部始終を聞いた。
要は志田の失恋らしい。同じクラスに丹羽くんという人がいて、志田はその男に
思い切って告白したらしい。しかし、丹羽くんにはすでに意中の女性がいるらしく、
その女性が渡邉さんという志田の親友らしい。
ドラマでよくある筋書きではあるが、現実にこういう状況を見たのは初めてだ。
「茜ちゃん、恋愛相談とかできたの?」
「それくらい、できるわよ」
「でも彼氏いたことないじゃん」
「でも、失恋した人の気持ちはわかるの。ある人のせいで…」
「ん?」
>>74
ゆいぽん出したはいいけどこの先どんな展開になるのか俺にも分からないw 「俺君のタロット占いの話したらお父さんがデートの帰りに家でご飯食べてけって言ってるんだけど」
俺のインチキ占いを信じてお父さんに優しくした理佐ちゃん
どうやらその効果が出てお父さんの俺の印象も良好なようだとほくそ笑む俺
「マジで!初めて理佐ちゃん家にお呼ばれかぁ」
「お母さんも楽しみだって」って嬉しそうに笑う理佐ちゃん
「映画見てそのあとビリヤード行って」
って理佐ちゃんに聞かれるままにデートプランを立てる俺
「俺君ビリヤード出来るの?」
「それなりにね」
「なんかカッコいいね」
尊敬の眼差しで言ってくれる理佐ちゃん
ちょっと前に我が中学に巻き起こったビリヤードブームに乗っておいて良かった俺
「あそこビリヤードだけじゃなくてボーリングも出来るから理佐ちゃんの好きな方で遊ぼうよ」
なんて大人の余裕見せる俺
「じゃあ、明後日駅前の大時計の前で待ってるね」
家の前でもう1回待ち合わせの約束する理佐ちゃん
「はいよ、おやすみ良い夢みろよ」って軽口叩きながら理佐ちゃんに手を振る俺
「俺君もゲーセンなんて寄って補導されんなよ」なんて笑いながら返してくる理佐ちゃん
「ゲーセンなんて寄るか」って苦笑いの俺
そんな俺をなかなか家ん中入らないで見送ってくれそうだから好き
理佐ちゃんに「ゲーセンなんて寄るか」なんて偉そうに言ったわりにゲーセンにいるダメな俺
「理佐との約束破ったな」
夢中でゲームやってたら突然声かけられて驚く俺
やっぱり理佐ちゃんのお父さんだ
さっきの会話聞いてたのかよ・・・
家庭内ストーカーみたいで怖いな
「すいません、なんか理佐ちゃんとの約束破るみたいな形になっちゃって」
お父さんに連れて来られた喫茶店でさっそく謝る俺
不思議なもんでオッサンと一緒だとスタバだって喫茶店だ
「そのことは別にいいんだ、君だって真面目な理佐に合わせてばかりじゃ窮屈だろ」
意外と話が分かる理佐ちゃんのお父さん
「君にお礼を言っとこうと思ってね」
「お礼ですか?」
「うん、君のインチキ占いを信じたせいか妙に優しくてね理佐が」
「そうなんですか、お父さんに喜んでもらえて嬉しいです」
って理佐ちゃんのお父さんに気に入られたい一心で営業トークする健気な俺
「小さい頃は素直だったんだけど年頃になったせいかなかなか難しくてね」
「はあ」って相槌うつ俺
正直俺にはどうでもいい話だ
「最近はお父さんなんて呼んでくれなくなってたんだよ」ってため息つくお父さん
「そうなんですかぁ」
ってお父さんに合わせてテンション低いふりする俺
「分かるかい?可愛い娘に『ねぇ』としか呼ばれない辛さ」
「はあ」中3の俺に年頃の娘が反抗期迎えた親父の苦悩なんて分かるわけあるまい・・・
「しかも、その『ねぇ』すら極たまにで、ほとんどは存在を無視されてるんだよ」
理佐ちゃんなかなかの反抗期だな・・・
ちょっとお父さんに同情する俺
「それが君のインチキ占いのお陰でお父さんなんて呼んでくれてね、本当にありがとう」
理佐ちゃんに優しくされたのがよっぽど嬉しいらしく俺にお礼するお父さん
お父さんって呼んだだけでこんなに喜ばせちゃうから好き
>>75
>もちろん後を追った。
この1文が何気にすごいw
さらに今後が気になります
>>78
理佐ちゃんもねぇ三郎も本当にいい人で心が洗われますw >>79
大阪府さんの作品を愛してきた俺の見立ては
茜ちゃんともなちゃんと僕君の幸せな三角関係に発展すると予想 美愉「はい、というわけで久しぶりの病み上がり決死隊ですけれども」
平手「やっぱり落ち着きますね。こうしてでて来ますとね」
美愉「ところで昨日ちゃぷてんがニュースになってたの、見ました?」
平手「もちろん。でも、そんなに達筆だったとは知らなくて…びっくりしました…」
美愉「その中途半端な齊藤京子の物真似は何とかならないの」
平手「低音が出なくて(笑)」
美愉「それに…何で達筆?」
平手「ちゃぷてんが弘法大師になったって聞いたから」
美愉「弘法大師じゃなくて、広報大使!」
平手「あ、そうだっけ(笑)」
美愉「弘法大師は筆おろししちゃって謝った人でしょ」
平手「返しで下ネタは勘弁してもらえますか」
美愉「何で下ネタだってわかるんだよ」
平手「筆の誤り、でしょ」
美愉「さらりとかわしたな(笑)」
平手「それに、貧しい人たちにも食料とかの施しを欠かさない、気さくで徳の高いお坊さんだったんですよね」
美愉「そうなんだ」
平手「食うかい(空海)?…なんてな」
美愉「いいから広報大使に話を戻せ」
平手「そうそう、多くの人の話を聴く人ですよね」
美愉「それは聖徳太子やないかい」
平手「実は、うちの家族ぐるみで診てもらってるかかりつけ医の先生がいましてね」
美愉「何の話やねん」
平手「先日、日頃のお礼にとイチゴのケーキを差し入れしたら、大変美味しかったって喜んでくれまして」
美愉「それは聖徳太子やなくて、イチゴショート食った医師やないか〜い!もうええわ〜」
2人「ありがとうございました〜」
パチパチパチ
>>81
過疎った時のチワン族さんの漫談ありがたしm(__)m
弘法大師空海をつかまえて筆おろししちゃって謝まった人って・・・w >>79
>>80
ありがとうございます
あとどうでもいい事ですが、志田の失恋相手の丹羽くんは庭さんをモデルにしています
すいません、名前だけ借りましたm(_ _)m >>83
そうとは知らず欅坂関係で丹羽って人いるのかなって考えてた俺・・・ 「ねぇ俺君!ちょっと出てきて」
理佐ちゃんが誰も居ない空間に向かって怒ってる・・・
理佐ちゃんの守護霊になって1ヶ月
色々あったけどそれなりに今の境遇に満足している俺
「理佐ちゃんどうした?ご機嫌斜めな声出して」
「俺君また私の髪の毛妖怪レーダー仕様にしたでしょ?」
「うん、神様に守護霊レベル上げてけって怒られちゃってさ」
「だからって私の髪の毛妖怪レーダーにされたら迷惑だよ」
「でも妖怪レーダーは人間じゃないとダメなんだから仕方ねぇじゃん」なんて開き直る俺
「開き直ってんじゃねーよ」って守護霊にドス効かす罰当たりな理佐ちゃん
「今日は髪の毛立ったら困るんだけど、なんとかしてくれない」
なんか怪しいな・・・
「俺も理佐ちゃんの守護霊だ、正直に話してくれたら考えないこともないよ」
「なんで上からなのよ、ムカつくなぁ」
「じゃあいいよ、髪の毛そのままね」
冷たく突き放す駆け引き上手な俺
「ちょっと待って、それは困るよ」慌てる理佐ちゃん
「じゃあ話しちゃいなよ」って落としにかかる俺
「ナンパされた男とデート!?」
理佐ちゃんの話に驚く俺
「理佐ちゃんがそんな尻軽女だとは思わなんだ・・・」
「ちょっと勘違いしないでよ、会社のお客さんに食事に誘われたの」
「そんなのナンパと変わんねぇよ」
「だから違うって言ってんじゃん」
「仕事に来て受付の姉ちゃん口説くような男にのこのこ付いてくなんて情けないよ」ってガッカリする俺
「だいたい俺が好きかって聞いたらうなずいてくれたのに男とメシ行くって浮気じゃんか」
「あれは気の迷いって言うか・・・私がイタズラで聖水かけすぎたせいで俺君が消えちゃったかと思って動揺してたから・・・」
なんて言い訳する理佐ちゃん
「それに幽霊の俺君とじゃ結婚出来ないからね現実として」
なんてこの小説が恋愛小説だってことまで否定しちゃいそうだから好き
「ちょっとイケメンなんだよね、相手w」
幽霊とは結婚出来ないなんて厳しい現実を突きつけられて立ち尽くす俺に笑顔で追い討ちをかけてくる理佐ちゃん
「それにエリート商社マンなんてなかなかの好物件だよ、俺君も私の守護霊なんだから喜んで協力してよ」
「うわっ相手の見てくれと社会的地位しか見てないなんて最低だな理佐ちゃん」
「うるさいな、いいじゃんイケメンで勝ち組が好みなんだから」ってむくれる理佐ちゃん
「俺と別れてからの3年で随分と男の好みが荒んじまったな理佐ちゃん・・・」愕然とする俺
「俺君と付き合った3年間が原因で荒んじゃったんだけどね」って嫌味言う理佐ちゃん
「18で俺君みたいな人間のクズと3年間も付き合って、あんな酷い捨てられかたしてさ」
「ごめん、それは死んだ時に記憶から飛んじゃってるから言われても分かんないやw」都合の悪いことは笑って誤魔化す俺
「そんな俺君がね、3年もたってから現れてさ、死んだから私の守護霊になりますなんて無理な話なの」
「それは散々話し合って諦めてくれたじゃん」
なんだか痴話喧嘩みたいな会話だな・・・
「だいたい24歳にもなってそんな男が好みなんて恋愛経験足りてねぇんじゃね?俺に捨てられてからどんな恋愛してきたか知らないけど」
「言っときますけどね!俺君と別れてからの私めっちゃ恋してるから、男性経験豊富な女だから」
「理佐ちゃん・・・俺に捨てられたショックでビッチになっちゃってたの・・・?」
「人のことビッチとか言ってんじゃねーよ」ってキレる理佐ちゃん
ヤりマンは国の宝だと思ってはいるが・・・愛しの理佐ちゃんがヤりマンなんて嫌すぎる俺
守護霊の特殊能力で理佐ちゃんの経験人数をチェックしてみる
理佐ちゃんの額に浮かび上がる1の文字
なんだよ驚かせやがって男性経験1人じゃねぇかよ
うん・・・この1人って俺のことじゃねぇか!ってなんか嬉しい俺
しかし理佐ちゃんも負けず嫌いだなぁ
言い合いに負けたくなくて男性経験豊富なんてウソついちゃいそうだから好き
「分かった?もう俺君の好きな清純派の理佐ちゃんじゃないの私」
自信満々で男性経験豊富な女の振りする理佐ちゃん
理佐ちゃんがあまりに自信満々過ぎて
守護霊の特殊能力のことを話したら理佐ちゃんに恥かかせちゃいそうで話せない俺
「もう好きにしろよ」って一時退散する俺
「男性経験豊富な理佐ちゃんに限って見誤ることないと思うけど、なんかそのイケメン怪しい気がするから気をつけろよな」
って捨て台詞吐いて消える俺
「ちょっと!私の髪の毛戻してよ」って理佐ちゃんの声が聞こえたが無視だ
銭湯の女風呂覗くのも飽きて空を漂ってる俺
理佐ちゃん今頃エリート商社マンとメシ食ってんのかな?
理佐ちゃんの様子窺おうと耳を澄ます俺
理佐ちゃんの心の声が聞こえてくる
「誰か助けて・・・」
やっぱりヤバいことになってる理佐ちゃん!?
理佐ちゃんの元に瞬間移動する俺
守護霊って便利だぜ
「俺君〜居るんでしょ?助けてよ(泣)」
椅子に縛られちゃって泣きべそかいてる理佐ちゃん
どうやらエリート商社マンの部屋にのこのこ着いてきちゃったみたいだ
これだからおぼこい娘は世話が焼ける
「呼ばれて飛び出てジャジャジヤジャーン!!!」
掛け声と共に理佐ちゃんのスカートの中から登場の俺
「スカートの中から出てくんじゃねーよ」ってドス効かすくせに
「絶対助けに来てくれるって信じてたの」
なんて調子良いこと言う理佐ちゃん
「だから気をつけろって言ったのにw」
「うん、これからは気をつけるから早く助けてよ」
「どうしようかな・・・生前の俺ならソッコー助けるんだけどさ、今は守護霊じゃん、1から10まで助けちゃうと理佐ちゃんの成長の妨げになっちゃうからさ、魂の成長のために必要な試練かもしんないからちょっと考えさせて」
「え〜〜っ!?こんなの成長のための試練なわけないでしょ!早く助けてよ」
「理佐ちゃんには理解出来ないだけで守護霊から見るとまた違って見えるんだよね」
「ねぇいつも私にエッチなイタズラばかりしてるくせに急に守護霊ぶらないでよ」
ちょっと反撃する余裕が出てきた理佐ちゃん
「どうせ男性経験豊富なんだからいいんじゃない?1人ぐらい数増えてもw」
反撃してきた理佐ちゃんにイジワルする俺
普段Sな女が弱い立場になった時にイジワルするのは楽しいなw
「うぇーん(泣)ごめんなさい本当は全然男性経験豊富じゃないの〜」半べそかいちゃう理佐ちゃん
半べそ理佐ちゃんを見たら早く助けなきゃって気にさせちゃうから好き
半べそかいちゃった理佐ちゃん見て急に可哀想になった俺
「理佐ちゃんすぐ助けてあげるからね」
「ありがとう俺君大好き」
どさくさ紛れに本音が出ちゃった理佐ちゃん
「理佐ちゃんもう1回言って」照れながらもお願いする俺
「こんな場面で照れてんじゃねーよ」ってドス効かしながらも
「俺君大好きだよ」って言ってくれる理佐ちゃん
照れてる顔がめっちゃ可愛いってハイテンションで縄をほどこうとする俺
「あれ?」
スカスカと手が縄を突き抜けて触れない「ねぇどうしたの?」
理佐ちゃんが心配そうに聞いてくる
「いやぁ理佐ちゃん、よくよく考えたら俺幽霊だから縄ほどけないやw」
「笑ってんじゃねーよ」再びドス効かす理佐ちゃん
「ねぇ無駄に私に大好きって言わせたの?」拗ねる理佐ちゃん
これはこれで可愛いから困る
「よく考えたら理佐ちゃん寝てる時に何回かイタズラしようとしたことあったけど触れなかったもんな」って納得の俺
「もう、寝てる時にイタズラしないでよ、家庭内痴漢で訴えるからね」
俺が幽霊だということを忘れて司法の手に委ねようとする理佐ちゃん
と、その時
「俺君!」って理佐ちゃんが叫ぶ
「私の髪の毛」
あっ理佐ちゃんの妖怪レーダーが反応してる
部屋の鍵を開ける音
「エリート商社マンのお帰りだね」
「怖〜い」
「理佐ちゃん大丈夫だから心配すんな」
理佐ちゃんにそう言ってエリート商社マンの様子を見に行く俺
理佐ちゃんの妖怪レーダーが反応するってことは何かに取り憑かれてんのか?
「うん、そうそう、なんか髪の毛立ててる変な女だけど超美人だからすぐ来いよ、大丈夫だよ待っててやるから、あぁなるべく早くな、薬忘れんなよ」
うわっ仲間まで呼んでやがる、本物のクズだな
理佐ちゃんに薬使おうなんて許せねぇなこの野郎
取り憑かれてんじゃなくて、こいつが人の形した妖怪ってことか、
まぁいいや、仲間くるまでは時間があるから、その間に理佐ちゃん助けるか
「理佐ちゃん、まだ時間あるから安心してくれ」
「なんでそんなこと分かるの?」
「守護霊の直観てやつだよ」
理佐ちゃんに本当のこと言ってこれ以上怖がらせる必要もないだろうとウソつく優しい俺
「よく分かんないけど俺君がそう言うなら信じる」
なんて健気なこと言ってくれそうだから好き
「うーん?」
参ったな、安心してくれなんて言ったもののどうしていいか分からない俺
守護霊なんて言ったところで所詮はただの幽霊
強い怨みや無念でも抱いて死んで悪霊にでもなりゃそれなりの念の力もあるんだろうけど
こっちとらぁやりたい放題かまして最後は銀行強盗っていう派手な花火打ち上げておっ死んじまったギャング人生だったからなぁ
意外と怨みも無念もないから力も無ぇんだよなぁ
基本理佐ちゃんにしか見えない聞こえない臭わないってね
屁より存在感無いのが俺だもんなぁ
「ねぇどうしたの?さっきから悩んでるみたいだけど」
「理佐ちゃんなんか良いアイディアないかな?名案浮かばないんだよね」
「えっ!?安心してくれって言ってたじゃん」がっかりしちゃう理佐ちゃん
理佐ちゃんの前で恥ぃかかせやがって!
あのエリート商社マン絶対ゆるさねぇぞ
怒りで打ち震える俺
「ねぇお巡りさんに取り憑いて戻ってくれば」
「お巡りかぁ・・・」
「お巡りさんじゃダメなの?1番いいと思うけど・・・」
「やっぱ生前は俺もあっちの世界の人間だったわけじゃん、国家権力みたいなのには頼らないで生きてきた自負があんだよね、女には分かんねぇだろうけどプライドって言うのかな」
「うるさい!黙って!」キレる理佐ちゃん
「俺君お願い、非常事態だから私のためにプライド捨てて」
理佐ちゃんに頼まれると弱い俺
「ちょっと行ってくるわ」
「なるべく早く戻って来てね、俺君が居ないと不安だから」
なんて可愛いこと言う理佐ちゃん
取り憑くために意識の薄れてるお巡りさがす俺
なかなか居眠りしてるお巡り居ねぇな
時間ねぇからあいつでいいか?
ってベンツの後部座席でうとうとしてるヤクザの幹部に取り憑く俺
「おい!今すぐ俺の言うとこに車回せ」
さっそく運転席の若い衆に指図する俺
「兄貴どちらへ?」
助手席の射程が聞いてくる
「おう、娘が監禁されてるって連絡してきた」
「兄貴、娘さん居るんで?」
「堅気の女に生ませた娘だからよ、組の者には一切話してねぇんだ」
「それは、余計なこと聞きました」って謝る舎弟
「お前もこの世界で上行きてぇんなら余計なこと聞かずに動くことだな、肝に命じとけ」
「ありがとうございます」お辞儀する舎弟
理佐ちゃんのお陰で偉そうな気分を味わえるから好き
俺がヤクザの幹部気分を満喫してる間にベンツはエリート商社マンのマンションへ
「おい、管理人のオッサン脅かして鍵取ってこい」舎弟が若い衆に命じる
「とりあえず半殺しにしちまえ」
俺に命じられて部屋に突入する舎弟と若い衆
「理佐ちゃん無事か?」
「俺君?」
お巡りじゃなくてヤクザの幹部が助けに来たので半信半疑の理佐ちゃん
「そうだよ俺だよ、もう大丈夫だからね」「どうしてお巡りさんじゃないの?」
「居眠りしてるお巡り見つけらんなくてさ、ちょっと恐い顔のオッサンだけど我慢してねw」って笑いかける俺
「そうなんだ」ようやく安心して笑顔になる理佐ちゃん
「縄ほどく前にw」
理佐ちゃんのスカートめくる俺
「ちょっ、何やってんのよ!?」
「いや、こんなチャンスなかなか無いからパンツ見とこうかと思って」
「こんな時に冗談やめて!」
体よじらせて抵抗する理佐ちゃんなかなかそそるぜw
「俺君あとでにしよう、あとで見せてあげるから」
懇願する理佐ちゃんめっちゃ可愛い
「本当に見せてくれんの?」って聞く俺に
照れながらもうなずいてくれる理佐ちゃんやっぱり可愛いに決まってるから好き
理佐ちゃんとイチャイチャしてる楽しいひととき
しかし、そんな時間は長くは続かない
「兄貴、始末つきました」俺を呼びにくる舎弟
また不安がる理佐ちゃんの肩抱いてエリート商社マンの元へ
「理佐ちゃんどっか触られた?」
「縛られた時に手が当たったぐらいかな」ちょっと考えてから呟く理佐ちゃん
「他には?」
「うーん?揉み合った時に足ちょっと踏まれた」
「よし分かった、おい理佐ちゃん車に案内しろ」って若い衆に命じる俺
「あっ肝心なこと聞いてなかった」
「何?」
「パンツ見られなかった?」
「えっ!?うーん・・・見られてないよ」
ちょっと考えてから何かを察して答える理佐ちゃん
理佐ちゃん行っちゃってからエリート商社マンに話しかける俺
「お前、理佐ちゃんに感謝しろな」
「はい・・・?」恐怖にぶるぶる震えてるエリート商社マン
「本当はパンツ見たろ?でも理佐ちゃんが見られてないって言うから目は潰さないでやるよ」
俺の言葉にちょっと安心するエリート商社マン
「安心した?でも両手と両足は理佐ちゃんに触ったから折っちゃうからねw」
「理佐ちゃんお待たせ」
俺の顔(といってもヤクザ幹部の恐い顔だけど)見てほっとする理佐ちゃん
「もうちょいしたらあのガキのダチが薬もってくるから始末つけとけ」って舎弟に命じる俺
「あとよう、さっきも言ったけど娘のことは忘れてくれ、俺にも聞くな、分かったな」
「はい、肝に命じました」ってお辞儀する舎弟と若い衆
理佐ちゃんの部屋にベンツ横付けにする俺
「理佐ちゃんひとりで平気?」
「うーん?大丈夫だけど早く帰ってきてよ」って甘える理佐ちゃん
「このオッサンエリート商社マンのマンションの近くに置いてきたらソッコー帰ってくるから待ってて」
理佐ちゃんに手を振ってベンツのアクセル踏み込む俺
ベンツのバックミラーに映る理佐ちゃん
やっぱり絵になるから好き
「おい始末ついたか?」
マンションから出てきた舎弟に尋ねる俺
「それが兄貴、あのガキ共自分たちで使うだけじゃなくて結構な数捌いてたみたいです」
「ちょうど良いじゃねぇかウチの縄張り荒らしてたガキ共だってことで事務所連れてって頭に預けちまえ」
「分かりました」
「俺ちょっとサウナ寄ってくからあとで迎えに来てくれ」
「理佐ちゃんただいま」
オッサンをサウナに置いて理佐ちゃんの元へ帰ってきた俺
「俺君遅いよ」
自分の部屋に戻ったらいつもの気の強い理佐ちゃんだ
でもそんな理佐ちゃんが俺は大好きでなんか嬉しい
「ごめんね、後始末に手間取っちゃってさ」
「あの人殺されちゃうの?」不安そうな理佐ちゃん
「今どきあんなんで殺さないでしょ、いくらヤクザでもw」
「良かったぁ」って安堵のため息つく理佐ちゃん
自分をあんな目に会わせた悪党なのに心配するなんて優し過ぎだぜ理佐ちゃん
「今ごろ警察に突き出されてるよ、薬も捌いてたみたいだし他の女の子にも今回みたいなことしてたから余罪有りまくりでしばらく塀の中だろうねw」
「それよりさ理佐ちゃん、さっきの約束覚えてる?」
「なんのこと?」ってパンツ見せてくれる約束を知らんぷりする理佐ちゃん
「そんな約束俺君としてないよ!」
「助けた時にしたじゃん」
「助けてくれたのヤクザの人だよ」ってあくまでとぼける理佐ちゃん
「そのヤクザの幹部が俺だったでしょ!」って必死に抗弁する俺
「私の大好きな俺君はそんなエッチな約束しないし、あんな恐い顔してないよ!」なんて理佐ちゃんが言うもんだから
パンツはまたの機会でいいかって思っちゃいそうだから好き
『But I’m a creep』
コーヒーに溶けるクリープを見ると、どうも思い出さずには居られない。
もうだいぶ昔のことであるから、細かい事実はクリープのように溶けてしまったけど、
あの時の気持ちだけは昨日のことのように覚えている。
夏真っ盛りのお盆休み、家族3人で母方のおばあちゃん家へ帰省した。
おばあちゃん家はもの凄い田舎にあり、うねった道路を何時間も車で走らなければならない。
父は黙々とハンドルを回し続け、その間母と僕は目を回し続ける。
途中に見える高台からの景色がせめてもの気休めだ。
そしてその高台付近のお墓に手を合わせ、再びクルマに乗り込む。
おばあちゃん家に着いても、特に面白いことは起こらない。
子どもながらに、世間の人々が毎年帰省することに疑問と怒りを感じていた。
「よく来たね〜」「また、大きくなったね〜」
親戚一同の上辺ばかりの長い挨拶は省けないものなのか。
これを耐え忍べば僅かなお小遣いを得ることができるが、そんなものいらない。
三千円の入った封筒を母親に預け、僕はさっさと外へ出た。
大勢に囲まれるのはなんだか嫌で、まだ一人で寂しく遊んでいるほうが気は楽だ。
家を飛び出し、サッカーボールを転がしながら田んぼの横を通り抜けた。
盆地特有の蒸し暑さに汗の流れは止まらず、公園の前まで来たときには喉がカラカラだった。
凍ったペットボトルを首筋に当てると、もうろうとした頭痛は次第に治まり、次第にキーンとした頭痛に変わってゆく。
少し溶けた氷水を口に含み、白く反射するグラウンドへ足を踏み入れた。
それと同時に、後ろから殴られたような頭痛を感じた。
とうとう暑さで頭がいかれてしまったのかと心配したが、そうではなかった。
振り返るとバスケットボールがバウンドしている。僕が持ってきたのはサッカーボールのはずだ。
「ごめんなさーい」
女の子の声がした。
(つづく)
(つづき)
バスケットボールを拾い、辺りを見回した。
誰もいなかった。いや、正確には誰の姿も認識できなかったという方が正しい。
眩しすぎる太陽のせいで、瞳孔の働きが追いついていなかった。
数回のまばたきの後、やっと女の子を見つけた。
短髪の影に隠れる顔はとても小さく、細長く伸びた手足は白く輝いている。
その白い腕に僕はボールをひょいと投げた。
彼女は「ありがと」と言い、ドリブルで立ち去りリングへレイアップを決める。
ひとつひとつの動きが華やかで、羽のように舞っている。
僕は臆病だ。「上手だね」と声を掛けることさえできない。
仕方ないからひとりでリフティングを始めた。
「上手だね」
セリフを奪われた。本当は彼女を褒めてあげたいけど、適切な言葉がみつからない。
「あ、君も…」
僕が言い終わる前に彼女はまたリングへ向かった。今度は少し離れたところからスリーを決める。
やはり言葉が出てこない。たぶん美しすぎるからだ。
「ゆりなー、帰るわよー」どこからか彼女の母親の声がした。
「はーい」とゆりなちゃんは答える。
その次のセリフを僕は今も大切にしている。
「頑張ってね」
誰よりも真剣な眼差しで、僕に語ってくれた。
僕は目さえ合わせられなかった
君はまるで天使のようで
美しい世界で君は羽根のように舞う
僕は君にとっての特別な存在になりたかった
僕にとって君は特別な存在だから
But I’m a creep…
>>93
守護霊の自由気ままな感じがいいですね
困ってる理佐ちゃんもかわいい
>>81
欅時事ネタ挟んでくれるの、ありがたいです
このニュースいま、知りましたw >>93
エロさと暴力性とユーモアの絶妙なブレンドが名人芸の域ですねw
さらにシリーズ化期待w
>>95
今度はレディオヘッドで来ましたか
このシリーズも期待大です
途中まで「バスケだし、長沢くんかな?」と思って読んでたので、表現に若干違和感を感じてしまったんですが…てちこさんでしたね(笑)
長沢くんには深くお詫びいたしますm(_ _)m >>97
あぁそうだった、自分でも何か違うと思ってたんですよ…
なーこちゃんで書くつもりが、歌詞に引っ張られていつの間にかてちちゃんになってました
にしても、よくレディオヘッドって分かりましたね >>96
>>97
お誉めいただきありがとうございますm(__)m
ただいまパート3を書いてるところですw >>94
>>95
どうしたら大阪府さんみたいな爽やかさとお洒落感を出せるのか研究中ですm(__)m >>100
少し生意気なことを申し上げますと、庭さんの文章は”風景”がない
前スレの『船旅』(ゆっかーにワインこぼされるやつ)を見れば分かりますが、
念入りな風景描写が物語をお洒落にしています
私の理想はあの人の文章です
ただ、庭さんの文体はある種異常ですからね…
風景描写を入れると物語がダレて、庭さん独特のリズムが恐らく失われます
このままの文体であれば、風景は入れて欲しくないですね
行動描写、心理描写に関しては、私が拝見する限りは完璧です
長々とすいませんm(_ _)m >>101
風景描写は苦手、というか全く浮かんでこないんですよね
たぶん浮かんでくる物語みたいなのを文字にするので精一杯なせいだと思うんですよね
あと単純にちゃんと勉強してこなかったせいか風景を表す言葉を知らないってのもありますねw 「俺君大変だよ!」
テレビ見てた理佐ちゃんがなんか騒いでる
「どうしたんだ理佐ちゃん」
昔なつかしの福山雅治の物真似で理佐ちゃんのスカートの中から現れる俺
幽霊になって良かったと思う瞬間ではある
「だからスカートの中から出てこないでよ」
ひとつ屋根の下が流行った時にはまだ生まれていなかった理佐ちゃん
福山雅治の物真似よりスカートの中から出てくることを怒るのも無理はないか・・・
「そんなことより俺君の事件の続報やってるよ」
「記憶も無いしどうでもいいんだけどね」
「俺君筋金入りのギャングだったんだね」ぼそりと呟く理佐ちゃん
「殺されてなかったとしても警察に捕まってたら死刑だったかもなw」
すでに死んでる気軽さから笑って我が人生を見れる俺
「うん、どっちみち長生きは出来なかったかもね」
「そもそも記憶が無いからこうやって見せられても実感が湧かないよ」
「俺君の記憶もう戻らないのかな?」
言われてみればなんで記憶戻らないんだ?
「俺君には悪いけど記憶が戻らない方が私は幸せかも」
「理佐ちゃん・・・それって?」
「えっ?そういう意味じゃないからね、違うから」
この慌てようは間違いないな
この前のエリート商社マン事件から理佐ちゃんの態度が明らかにおかしい
お風呂やトイレは俺が覗けないようにお守りが貼ってあるけど
寝室のお守りはあの日から外してしまった理佐ちゃん
寝室は出入り自由になった俺
これって気持ちとしては同棲中か夫婦ってことだよな
「理佐ちゃん隠しても無駄だよ、惚れてんだろ?俺に」
「馬鹿言わないでよ!なんで幽霊なんか好きになんなきゃいけないのよ」またも慌てて否定する理佐ちゃん
「確かに私のためなら何でもしてくれて頼りになるし、たまに凄くカッコいいけどさ・・・」
言いながら恥ずかしくなったのか、顔真っ赤にして下向いちゃう理佐ちゃん
「恥ずかしいこと言わせてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
そのわりに「馬鹿言ってないでもう寝るよ」って俺を寝室に誘ってくれそうだから好き
「言っとくけど添い寝だけだからね」
もう寝るよなんて誘うくせに添い寝しか許してくれない理佐ちゃん
伊達に俺だけにエッチ許してないぜって理佐ちゃんの身持ちの堅さに感動すらおぼえる俺
しかし、エロく育ったよなぁ
寝息をたてる理佐ちゃんを宙に浮かんで眺める俺
俺がエッチ下手じゃなかったら理佐ちゃんの体めっちゃ開発してあげれたのかな?
そしたら理佐ちゃんのこと見てくれだけのつまんねぇ女だなんて言って捨てたりしなかったんかなぁ
なんてちょっと後悔してたら神様からの呼び出しだわ
「すいません、遅くなりやした」
頭さげて詫びる俺
「俺君さ呼んだらすぐ来ねぇと俺の機嫌悪くなるよ」
相変わらず神様とは思えない柄の悪さだな・・・
「すいません、呼び出しかかった時に野暮用済ませてまして」より深く頭をさげる俺
「ウソついてんじゃねーよ」って理佐ちゃんの真似する神様
理佐ちゃんチャカされたみたいでマジでちょっとムカつく俺
「俺君これ見て」
ってでっかいスクリーン浮かべる神様
「あっ!?」
そこには神様からの呼び出しを無視して寝返りうってる理佐ちゃんを色んな角度から眺めてる俺が映されていた
「なかなか立派な野暮用だね、あんまり神様なめたらいかんよ」
「すいません、すぐ駆けつけようとしたんですけど、理佐ちゃんが色々寝相を変え始めまして・・・なんか吐息も相俟ってですねエロさに負けてしまいました」平身低頭土下座で謝る俺
「お前本当理佐ちゃんに弱ぇな、そんなんで理佐ちゃんを幸せな方向に導けんのかよ!おぅボンクラ!!」
ますます柄が悪くなる神様・・・こいつ本当に神様か?
「あのう、すいません、ひとつ聞いていいでしょうか?」
「お前みたいな下っ端の守護霊が生意気に俺に質問だぁ」って怒り出す神様
その時スクリーンの中の理佐ちゃんが寝返り打った拍子に体にかかってたタオルケットから下半身がはみ出るハプニング
Tシャツ1枚はおってるだけの理佐ちゃんパンツまる見えだ
スクリーンにかぶり付きで理佐ちゃんを眺める俺と神様
「うーん?」って言いながらちょっと目覚ましそうな理佐ちゃん
慌ててスクリーンを消す神様
「理佐ちゃんはさ見られてるの分からなくても神様としての良心がね」なんて言い訳する神様
「だからさ、理佐ちゃん覗くのは寝てる時だけにしてんだよね、意識ある時は気づかれてそうで怖いじゃん」
良心じゃなくてただの小悪党心理ってやつじゃねぇのかそれ・・・
神様も覗きたくなるくらい可愛いから好き
「なんか気分良いから質問聞いてやるよ、理佐ちゃんに感謝しろよ」
理佐ちゃんのパンツ見て気分良くなってる神様・・・なんか気が合いそうだなw
「神様なのになんでそんなに柄が悪いのかなと思いまして」
「なんだそんなことか、俺君は神社の御神体が鏡って知らねぇのか?」
「すいません、無学なもんで知らないです」
「神様ってのは鏡みたいなもんでそのままをただ写し返す存在なんだよ、だから俺君と喋ってる時は俺君が反映されて柄が悪くなるんだよ、わかった?」
「はぁ・・・」
「なんだよ、納得してねぇのか?」また凄む神様
「僕そんなに柄悪くないと思うんですが・・・」
「いや、柄悪いから、以上この話おしまいね」
「じゃあ本題に入るからよ」
勝手に話終わらせて本題に入る神様
「ニュースで自分の過去だいたい把握したよな」
「なかなかの悪党だったみたいでお恥ずかしい」
「普通なら地獄に直行なんだけどよ、お前コンビニの店員が美人だと100円募金してたろ?」
「してましたね・・・」
「あれが積もりに積もってなかなかの金額なんだわ、そんで特例でチャンスやろうやってことになったわけ」
「コンビニの店員美人多いんですかね?」
「まぁバイト雇う側も美人雇った方が経営的にいいだろうからな」
「ここから大事なんだけどよ早いとこ理佐ちゃんを幸せな結婚に導けや、そしたらお前はお役御免でめでたく天国へ、理佐ちゃんには本当の守護霊が戻って来るってわけよ」
「俺はずっと理佐ちゃんの守護霊じゃないんですか・・・?」
「お前は臨時雇いみたいなもんだからな、天国に行くための善行を積むために理佐ちゃんの守護霊に一時的に就任しただけ、だからお前が守護霊続けてると理佐ちゃんの運命がどんどん悪くなるってわけよ」
「俺のせいで理佐ちゃん不幸になっちゃうんですか?」
「なっちゃうよ、だってお前が割り込んだせいで理佐ちゃんの本当の守護霊は休暇とって天国でバカンスしてんだからよ」
俺のせいで理佐ちゃんに迷惑かけてんのか・・・
「わかったら早いとこ理佐ちゃんが幸せな結婚出来るように導けや、言っとくけど理佐ちゃん俺のお気に入りだからよ不幸にしたらお前許さんぞ」って凄む神様
神様のお気に入りなんて凄すぎるから好き
「まぁお前が理佐ちゃんとイチャイチャしたい気持ちも分かるけどな、お前もう死んどるんだからよ、どう逆立ちしたって理佐ちゃんとは結婚出来ねぇんだから、ここらで往生して理佐ちゃんのためにも頑張れや」
なおも俺に守護霊たる心構えを説く神様
「それによ見事お役目全うして天国来てみろお前、毎日好きな女抱き放題みたいなもんだからよ」
なんてウソくせぇニンジン鼻先にぶら下げてくる神様
「分かりました、自分も理佐ちゃん不幸にしたくないんで気張らしてもらいます」
「良し!よく言った!それでこそ俺の見込んだ男だよ、くれぐれも理佐ちゃん不幸にすんなよ」
「はい、じゃあ僕そろそろ帰ります」
「おう、ご苦労さん、あとよ理佐ちゃんの妖怪レーダーに反応した魑魅魍魎の類いの解決も頼むな、それがお前が理佐ちゃんの守護霊になる条件だからよ」
「はあ、条件なんですか?」
「うん、まぁ細けぇことは気にすんな守護霊レベル上がって良いこともあっからよ」
永遠に理佐ちゃんの側で守護霊やってられんのかと思ってたからがっかりだぜ
しかも魑魅魍魎の類いってなんだよ面倒くせぇな
あの馬鹿野郎神様だと思ってぺこぺこしてりゃ調子こいて威張りやがって腹立つわ
そのうち弱味握って立場逆転させたるからな
もう朝じゃねぇかよ早く帰って理佐ちゃんとイチャイチャしよう
「ねぇどこ行ってたの?」
理佐ちゃんもう起きて俺のこと心配してくれてた
「神様に呼ばれて守護霊のレクチャー受けてた」
理佐ちゃんに甘えたいからわざと弱ったふりする俺
「大丈夫?守護霊も色々大変なんだね」
やっぱり理佐ちゃん優しいわ〜めっちゃ癒される俺
「うん、まぁ人ひとり幸せに導くんだから楽ではないよね」
なんて言いながらさりげなく理佐ちゃんのお尻触ろうとする俺
すり抜けちゃって全然手応えは無いけど
「ちょっと、朝からエッチなことしないでよ」
なんて可愛い反応してくれる恥ずかしがり屋の理佐ちゃん
それはそれでエロい気分を楽しませてくれるから好き
「ねぇ守護霊のレクチャーで疲れてるのに悪いんだけどお願いあるんだ」
出社の準備しながら申し訳なさそうに理佐ちゃんが切り出す
「なんかね、友達の家に出るんだって幽霊」
「マジで?」
さっそく神様が言ってた魑魅魍魎の類いか・・・
「それでね俺君ならなんか分かるかなと思って」
「取り合えず理佐ちゃんひとりで行って妖怪レーダー反応するか調べて来たら」
やっぱり面倒なので理佐ちゃんに丸投げしちゃう俺
「やだよ!ひとりなんて怖いじゃん」
「俺意外と忙しいんだよなぁ今日」
「ウソついてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「ねぇ毎日私に憑いてないとダメなんじゃないの?守護霊的には」
なんて理屈をこねる理佐ちゃん
「それにさ、また私がエッチなことされそうになっても俺君いいのかな〜?」
泣く子と俺の弱味突いてくる理佐ちゃんにはかなわないので友達の家に憑いてく俺
「全然普通の家だね」
友達の家見てもなにも感じない俺
「俺君が鈍いだけじゃないの?」
「そうかな?」
「だってほら、私の髪の毛」
理佐ちゃんが自分の頭を指差す
「めっちゃ立ってんなw」
「笑いごとじゃないんだけど・・・」
「そうなんだ・・・」
友達の話に同情して悲しくなっちゃってる理佐ちゃん
でも髪の毛が立ってるからなかなかシュールな絵面だw
「でね、お父さんが自殺したのが私とお母さんが冷たくしたせいじゃないかと思って・・・」
同情する理佐ちゃんに一生懸命に状況を説明する友達
「会社リストラされて辛い時ぐらい優しくしてあげれば良かった・・・」
泣きながら後悔を語る友達
同情して理佐ちゃんまで号泣してるよ
「私もお母さんもお父さんのこと嫌いじゃなかったのに・・・」
後悔先に立たずってやつか?
しかし、理佐ちゃんよく他人事でそこまで泣けるなって呆れる俺
でもそんな優しい理佐ちゃんだから好き
「ようするにオヤジが自殺したのは自分たちのせいなんじゃないかって悔やんでるわけだ」
友達の家からの帰り道
状況を整理する俺と理佐ちゃん
「うん、そこに家の中にお父さんの霊が佇んでるのを何回か見たんだってお母さんも友達も」
「ふーん、てめえで自殺しといて未練がましい野郎だねそのオヤジも」
「でもなんか言いたそうにこっち見てるって怖いね」
「恨んでんのかね?落ち目の時まで嫁と娘に冷たくされたの」
「うーん?難しいな」って理佐ちゃんが悩んでる
「理佐ちゃん、あんまり入れ込むなよ」
「うん、分かってるけど・・・なんか他人事じゃないんだよね、私も反抗期なのか分かんないけどお父さんには素直じゃないからさ・・・」
なんて自分とお父さんの話しをし始める理佐ちゃん
「うわっお父さん可哀想・・・」
思春期からの理佐ちゃんのお父さんへの仕打ち聞いて思わず呟く俺
「やっぱり可哀想だよね」落ち込んじゃう理佐ちゃん
部屋に帰って来てもまだ落ち込んでる理佐ちゃん
お風呂にお守り掛けるの忘れてるじゃねぇか!?
やったラッキー!!!
理佐ちゃんの裸をじっくり堪能する俺
うん?理佐ちゃんの髪の毛立ってねぇか?
なんで妖怪レーダー反応してんの?
「うちの娘と違って美人でスタイルも素晴らしいですな・・・」
呟き声と共に突然現れて眼鏡のレンズ拭きながら理佐ちゃんのお風呂覗いてるオッサン・・・誰?
「先ほどはうちの娘がお世話かけまして」
俺の視線に気づいたオッサンが挨拶してきた・・・
うちの娘・・・?
「オッサンもしかして理佐ちゃんの友達のオヤジか!?」
俺がオッサンの正体に気づいたその時
「俺君妖怪レーダーが反応して怖〜い」
って叫びながら理佐ちゃんがお風呂から飛び出してきた
「理佐ちゃん今出て来ちゃダメ〜」って叫んだけど間に合わず
素っ裸の理佐ちゃんがオッサンに気づいて悲鳴あげるのと同時に
理佐ちゃんの素っ裸真っ正面から見ちゃったオッサンも鼻血出して倒れちゃった
オッサンの後頭部が邪魔で理佐ちゃんの素っ裸見損なったけど好き
>>73
二本かき分けか、そうしましょうかね…。
アドバイスありがとうございます。 「理佐ちゃんこっち来て話聞きな」
「うーん?まだ恥ずかしいからもうちょっとだけ待ってて」
いくら幽霊とはいえ友達のお父さんに裸を見られてしまったショックて寝室に閉じ籠ってしまった理佐ちゃん
「理佐ちゃん!友達のお父さんがお待ちかねだから」
「やだ!まだ無理だよ!さりげなく戻りたいからなんか話しててよ」
「すいません、普段は良い娘なんですけど極度の人見知りと恥ずかしがり屋なもんで許してやってください」ってお辞儀する俺
「いえ、私の方こそ偶然とはいえ小学校の頃から知ってる理佐ちゃんの裸を見れるなんて良い冥土の土産が出来ました」
お前偶然ちゃうやろ眼鏡のレンズめっちゃ拭いて見てたじゃねぇか・・・
「でもぅあれですか?子供の頃から知ってる娘の裸って特別そそります?」
「はい?」
「あっ、すいません変なこと聞いちゃって、自分はまだそういう経験したことないんで」
自殺したオッサンに無神経なこと聞いちゃいかんなって反省する俺
「良いもんですよ、理佐ちゃんが高校生ぐらいから綺麗になってくの見てましたからね」
「お父さん真面目な顔してなかなかスケベですね」
なんか気が合いそうな俺とお父さん
たまらず握手して友情を深める
「幽霊のくせにエッチな話で盛り上がってんじゃねーよ」
ってドス効かせながら理佐ちゃんが部屋から出て来た!
「本当に馬鹿らしい、こんなダメ幽霊相手に恥ずかしがってたなんて」
相手を遥か下に見下すことで羞恥心を克服した理佐ちゃん
「だいたいお父さん自殺したわりに明るくないですか?」
ってお父さんに聞く理佐ちゃん
「実は自殺じゃないんですよ」
いきなり衝撃の事実をかたるお父さん
「でも奥さんと娘さんは自殺だと思ってますよ、しかもお父さんがリストラされて落ち込んでる時に自分たちが冷たくしたからだって悩みながら」
俺の言葉を黙って聞いてるお父さん
「自殺じゃなくて足滑らした事故死だって伝えたくて家の中に佇んでたんですけどね」
「そうなんだ、友達のこと恨んでないんだ!良かった」ほっとする理佐ちゃん
やっぱり優しいから好き
「友達のこと恨んでないんだ、良かった」って理佐ちゃん
「恨むどころか感謝していますよ、娘だけじゃなくて妻にも・・・」
思わず言葉に詰まるお父さん
「母娘揃って不器用と言うか素直に自分の気持ちを言わないところがありましてね」
「二人共悔やんでましたもっと優しくしてあげれば良かった、お父さんのこと嫌いじゃなかったのにって」
友達の言葉をお父さんに伝えながらもう泣いちゃってる理佐ちゃん
「分かってますよ、そんなこと、愛する家族の本心なんて言葉にしなくても伝わってるもんです」
泣いてる理佐ちゃんを慰めるように優しく語りかける友達のお父さん
「これから娘が結婚して孫の顔見て妻と一緒に老いて行こうと思ってたんですけどね、それなのにこんなに早く別れが来るなんて思いませんでしたよ」
理佐ちゃんに寂しく笑いかけるお父さん
「この気持ちを伝えたくてあの家に留まってたんですが、どう伝えていいか分からず困ってたんです」
「そこに幽霊の俺と普通に喋ってる理佐ちゃんが現れたから頼ってきたわけか?」
「はい、理佐ちゃんならきっと上手く伝えてくれると思いまして」
「分かりました、ちゃんと伝えます、
お父さんの家族を思う気持ち絶対伝えます」
「ありがとうございます」って理佐ちゃんに丁寧にお辞儀する友達のお父さん
「あっすいませんあと1つだけお願いが・・・」
「なんだよ、成仏する前にもう1回理佐ちゃんの裸見せろってかw」
こんな涙の場面に耐えきれなくなってチャチャ入れる俺
「くだらねぇこと言ってんじゃねーよ」って当然のようにドス効かす理佐ちゃん
「お父さんすいません、馬鹿は無視して続けてください」
俺を黙らせてお父さんに
話の続きを促す理佐ちゃん
俺よりちゃんと仕事こなしてるから好き
「実は死ぬ前日にですね、リストラから心機一転頑張るつもりで妻と娘に手紙を書いたんです、それ読めば自殺なんかしてないし、ましてや妻と娘を恨んで死んだなんて思うわけありません」
「その手紙はどこにあるんですか?」
「私の部屋の机の引き出しです」
「分かりました、必ず伝えます」
翌日お父さんの気持ちを伝えに友達の家にやって来た理佐ちゃん
拙いながらも一生懸命にお父さんの気持ちを伝えようと喋る理佐ちゃんの思いが通じたのか
友達もお母さんも罪悪感から解放されていくのが俺の目にも見てとれた
「ありがとう理佐お父さんが私とお母さんの気持ちをちゃんと知っててくれて嬉しい」
泣きながら理佐ちゃんの手をとってお礼を言う友達とお母さん
「あっ、あと手紙を書いたって言ってましたお父さん」
「手紙?お父さんの遺品整理したけど手紙は無かったわ」ってお母さん
「なんか机の引き出しって言ってました」
「お母さん、あの鍵かかって開かなかった引き出しじゃない?」
「あの引き出しの鍵はどこにも無いのよ」
って途方にくれる友達のお母さん
「俺君、お父さんもう成仏しちゃったかな?」俺に聞く理佐ちゃん
「いや理佐ちゃんのスカートの中に居るよ」
俺が言うが早いか理佐ちゃんのスカートの中から顔出すお父さん
「お前まで俺君みたいな真似してんじゃねーよ」
ってお父さんにもドス効かす理佐ちゃん
「すいません、俺さんにそそのかされまして」理佐ちゃんに謝るお父さん
「引き出しの鍵はタンスの隙間に落ちてるそうです」
お父さんから聞いた鍵の落ちてる場所を教えてあげる理佐ちゃん
「凄いよ理佐、本当に鍵落ちてたよ」
驚く友達と友達のお母さん
お父さんの手紙読んでまた泣き出す友達とお母さん
理佐ちゃんも一緒に泣いてるだろうから好き
「理佐ちゃん俺さんありがとうございました、お二人のお陰で妻と娘の重荷を取り除いてあげることが出来ました」
理佐ちゃんと俺に深々とお辞儀するお父さん
だんだんと影が薄くなるみたいに消えてゆくお父さん
「成仏出来たのかな?」寂しげに呟く理佐ちゃん
「うん、天国に行ったね」
「これで良かったのかな?」
「死んでからでも家族の気持ちが通じあってたのが確認出来たんだから良かったんだよ」
俺も理佐ちゃんを幸せな結婚に導いたらあんな風に理佐ちゃんの前から消えてくのか・・・
友達のお父さんみたいに素直に成仏出来るかな俺
「俺君ちょっとだけ消えててくれる」
「どうした理佐ちゃん」
消えててって言葉に敏感に反応しちゃう小心者な俺
「なんかさ、お父さんの声が聞きたくなっちゃったんだよね」照れながら言う理佐ちゃん
「そういうことかw」
「うん、俺君いるとお父さんに素直になれないと思うんだ」
「じゃあ、女風呂でも覗いてくるよ」
って理佐ちゃんに手を振る俺に
「俺君のバ〜カ、でも大好きだよ」って言って笑顔で手を振り返す理佐ちゃん
「俺君にも素直な気持ち伝えたよ」なんて言ってくれそうだから好き
>>110
アドバイスなんてとんでもない(照)
読んでるがわとしては2度楽しめるかなと思いまして
欲張りですいませんw >>115
いえいえ、そんなこと無いですよ!(笑)
分岐点までざざっと書き溜めて明後日にでもだしますねw >>114
品格の欠片もない神様、エロいことしか考えてない守護霊
にも関わらず、しっかりとした構成なのがすごいです
>>116
私も楽しみにしてまーす 平手「やっぱりね、アイドルとは言っても今は一般常識は知っておかないとですよね」
美愉「おバカ枠はもう一杯ですしね」
平手「ということでことわざクイズのコーナーで〜す」パチパチ
美愉「意外と得意ですよ私」
平手「では第1問。ねえねえ聞いた〜?お隣の菅井さんのとこ、海外旅行行かはったんやて〜」
美愉「何者だお前は」
平手「行き先はコートダジュールとかマルセイユとかやて。豪勢やね〜」
美愉「それってフランスだったっけ」
平手「それで、何して来はったんか訊いたらな、競馬見て来ただけなんやて〜」
美愉「はあ…?」
平手「さて、このエピソードにふさわしいことわざを答えなさい」
美愉「え?うーん…何だろ…となりの芝生は青く見える…とか?」
平手「ブー!正解は『馬のみ見に南仏』です」
美愉「…『馬の耳に念仏』だろ」
>>120
やっぱり週末はダジャレも競馬ネタがしっくりきますねw 平手「では第2問。なあなあ、TV見はった〜?養豚場から市場へ向かってたトラックが都庁のところでハンドル操作誤って横倒しやて〜」
美愉「だから誰やねん君は」
平手「衝撃で檻が開いてみんな逃げ出しはって、大変なことになってましたな〜」
美愉「少し前に高速道路で起きた事故のニュース見て思いついただろ」
平手「さて、このエピソードにふさわしいことわざを答えなさい」
美愉「うーん…注意一秒怪我一生とか?」
平手「ブー!正解は『ブタ、西新宿』!」
美愉「…『豚に真珠』だろ」
>>120
よね「みなみー、競馬詳しい?」
みい「いや、全然わからへん」
よね「せやんなー、わかもんは競馬なんて興味ないで、チワンはん」
みい「あっ、シーッ!」
よね「え?」
菅井「…」
よね「あ、違うで!競馬には興味ないけど、馬は好きやで」
みい「せやで、馬刺しもよう食べるし」
よね「みなみ、それフォローになってないで」
菅井「やっぱりみんな馬に興味ないんだね(泣)」
>>122
みい「それと、うちら関西人は東京のことなんもわからんへん」
よね「せや、東京都庁が西新宿にあるなんて、大阪人多分誰も知らん」
みい「それと、この前新宿駅行ったんですけど、なんなんですかアレは」
理佐「おもしろいじゃん、路線図眺めるの」
よね「それ以前の問題やねん。ホームに辿りつかへんねん」
みい「人多いしね」
よね「しかも、バリバリの関西弁で道聞いたら、ドン引きされるし」
理佐「それね、米さんのせいだと思うよ」
よね「なんでや」
みい「たぶん、キツイんやない?正確に言うとはよねさんのは関西やなくて大阪弁やし」
よね「ああそっか、神戸のほうがアクセント優しいんか…」
理佐「そういうこと」
よね「てか、茨城県民もムカつく」
理佐「なんで?」
よね「しゃべんの遅い。梨加も」
みい「でも、うちも遅いで」
理佐「よねさんが早いんじゃない?」
よね「そう言えば、長沢くんもまなかも遅い…」
みい「方言はね、直したほうがいい場合と、そうでない場合がある」
よね「大阪に喧嘩売ってんのか(怒)」
みい&理佐「はあ…」 >>123
大阪府さんも漫才で参戦w
しかし、定期的に過疎りますねw
またオリメンの我々だけになってしまった・・・ 少し過疎っている様ですので。
ホントに短いのを。中途半端でつづきも何も無い物ですが載せてみます。
平手友梨奈は、東海地方の或中核都市に、母節子、父友三郎の間に第一子としてこの世に生を受けた。
兄妹は居らず独りっ子であった。平手がこの世に生まれた時、既に父友三郎はこの世に亡く、友梨奈にとっての父とは、仏壇に位牌と共に立て掛けてある遺影と、母から語られる一寸した思い出話として聴くのみの存在であった。
遺影からは、少し目尻の切れあがった二重瞼、高い鼻に鋭角な顎のライン、よく日焼けした人当たりの良さそうな心地の良い笑顔で、遺影の中から妻と娘に微笑みを絶えず投げ掛けていた。
友梨奈は母に父の事を訪ねる事が度々あった、その都度母は。
「只の窓拭きよ」
と、深く語る事無く短く濁した。
然し、そうやって父の事を語る母の口元にほんの一瞬だけ微笑みらしいものが浮かび消える。それを見逃すまいと、そういう時の母の僅かな感情の揺らぎを感じる事を密かな喜びとしていた。
幸いなことに、僕は比較的裕福な家庭に生まれたため、お金には困っていない。
だからバイトをする必要はないのだが、「社会経験」というわけのわからない名目を親に押し付けられ、
夏休みに働くことになった。
とはいっても、山奥の田舎町におしゃれなバイトなどあるはずもなく、農作業系の体を動かす仕事しかない。
父親の知り合いに、ちょうど人手不足で困っている農家さんがいるらしく、3日間限定で派遣されることになった。
そのことを茜ちゃんに伝えると、「私も行く」と言い出した。
「でも、結構キツイらしいよ」
「私を誰だと思ってんの」
「そうだね。じゃあ親父に伝えとく」
それで、今日が仕事始めの日。
父親の車に揺られること1時間半、大きな民家が見えてきた。
「わあ、立派なお家」
隣の茜ちゃんが後部座席の窓を開け、犬のように顔を突き出している。
「じゃあ、3日間頑張ってこいよ」
「うーっす」
「クルマ、ありがとうございました」
『親しき中にも礼儀あり』、これを実行できるのが、茜ちゃんの長女たるゆえんだ。
エンジン音が遠ざかると、ミンミン蝉の大合唱が始まった。
呼び鈴を鳴らしたはずが、蝉のせいで聞こえない。
「すいませーん」と茜ちゃんが叫ぶと、戸口が開き老人が顔を見せた。
「いやぁ〜よくいらしてくれました。どうぞ中へ」
老人のおもてなしは見事なものだった。
居間に入るなり、扇風機を回してくれて、洗面所からタオルを持ってきてくれた。
沸騰寸前の熱い緑茶をマグカップいっぱいに差し出されたのには若干の殺意を覚えたが、
「最高級の茶葉でのー」と優しい笑顔で語られると何も言えない。
「それで、泊まるところなんじゃが…ここから200mほどのところに離れ小屋が
あっての。そこに一緒に泊まってもうらおうかと。それでいいかね?」
老人はポケットから鍵を取り出した。
「ええ、けっこうです」茜ちゃんは鍵を受け取った。
「え、一緒の部屋ですか?それは…」僕は嫌だ。緊張して眠れない。
「いや、それでけっこうです。ね?」
「はい…」
「それじゃ、荷物を預けておいで。コテージ風のいい宿だよ」
「ありがとうございます」
僕たちは同じ屋根の下で二泊することになった。
農作業のバイトといっても、やることは簡単だ。
裏山や畑に生えている雑草を抜き、それを荷台でトラックまで運ぶだけの作業だ。
朝8時から夕方の6時までこの作業を繰り返す。
初日は到着したのが昼過ぎということもあり、それほど過酷でもなかった。
老人と晩飯を囲み、自分たちの泊まる小屋に戻り、
二人きりで眠れないのではないかという心配もどこ吹く風、ぐっすり眠った。
2日目も単調な作業が続いた。
雑草を抜いては荷台に積み、また抜いては積み…
また同じことの繰り返し
「もう、そういうのうんざりなんだよ」
「なんか言った?」
「あーごめん俺のひとり言」
茜ちゃんは僕よりも早いペースで雑草を抜き続けている。
今日が山場だ。明日、昼過ぎには父親が迎えにくる。それまでの辛抱だ。
長かった作業もようやく終わり、老人と最後の晩飯を囲み、小屋へ戻った。
茜ちゃんはヘトヘトになって、完全に上の空だ。こういうときの彼女は怖い。
何を仕出かすか見当がつかず、常時警戒していなければならない。
「茜ちゃーん、電気消すよー」
「はーい」
敷布団の心地よい冷たさに、日中の暑さが吸収され、程よい眠気を催す。
光り輝く星空の中心に位置する眩しすぎる満月が、窓の外から僕をのぞいている。
そう満月…満月の夜に狼は変身する。
「えっ…」
茜ちゃんが僕の布団に入ってきた。
「だめ?」
柔らかい毛先が僕の首筋を撫で、露出した二の腕は僕の肩に当たっている。
僕は怖くて横を向けなかった。
たまらず、布団から逃げ出した。
僕が臆病なせいもあるが、とにかく茜ちゃんが怖かった。
手を出せば取り返しのつかないことになり、ただの幼馴染ではいられない。
それが怖かった。
なぜかわからないけど僕は泣いている。満月に助けを求めるように縁側へ出た。
唇を噛み締めながら夜空を見上げていると、「ごめんね」と茜ちゃんが横へ座った。
「茜ちゃん、疲れてるね。人はそういう時甘えたくなるんだよ」
「ほんとにごめん」
茜ちゃんも泣いている。涙の軌跡が月明かりに照らされてとってもきれいだ。
「今夜は月が綺麗だね」
この時ばかりは漱石の気持ちがよくわかった。
本当に好きな人の前では不意にこういった言葉が口から出るものだ。
「私も好きだよ」
保険をかけておいてよかった。
「今のは告白じゃないよ」
「ほんとかなぁ〜?」
そう言って、また体を近づけてくる。
ごめんね茜ちゃん、こんな形でしか君に想いを伝えられなくて。
眩いばかりの星たちが大空いっぱいに広がって、僕たちを取り囲んでいる。
その星のひとつ、デネブが僕たち二人を静かに見守っている。
>>125
ありがとうございますm(__)m
>>126
>>127
投稿ありがとうございますm(__)m
相変わらずの格調高い文体が羨ましいです
>>128
>>129
僕君のもどかしさが切ない・・・
これだけ長いシリーズになるとこち亀みたいに書き続けて欲しくなりますね 「ひぃ〜疲れた」
早く夕飯食べたくて急いで店の片付けする俺
「やっぱり仕事頑張ると腹へるなぁ」
「ウソついてんじゃねーよ」
って仕事頑張ったアピールする俺にドス効かす理佐ちゃん
「由依ちゃんも夕飯食べてってね」
「はい、ありがとうございます」
理佐ちゃんに誘われて嬉しそうに答える由依ちゃん
最初は遠慮していたが理佐ちゃんに強引に誘われるうちに
毎日一緒に夕飯を食べて帰るようになった由依ちゃん
由依ちゃんがバイトで来るようになってもう2週間になる
面倒見の良い理佐ちゃんに人見知りの由依ちゃんもすっかりなついてしまったようだ
「由依ちゃんだいぶ慣れてきたね」
夕飯食べながら由依ちゃんに理佐ちゃんが話しかける
由依ちゃんはバイト始めてまだ2週間だというのにそつなく仕事をこなしていた
「まだまだです、稔侍さんに迷惑かけちゃってますから」
稔侍の方に一瞬視線をむけて謙遜する由依ちゃん
はにかむ笑顔が可愛い
「迷惑なんてとんでもない」
由依ちゃんの視線を感じて慌てて下向きながら答える稔侍
オッサンが女子大生の視線に照れてる姿は不気味だな・・・
「俺君より全然助けになってるよね?」
ってイジワルな笑顔を俺にむけて稔侍に聞く理佐ちゃん
答えに困る稔侍・・・
「ひでぇな俺だって頑張ってんのに」
葵にミルク飲ませながら拗ねる俺
「そんな乱暴にしたら葵ちゃんミルク飲めないよ」
って俺から葵を奪いとるお義母さん
それ見て笑う理佐ちゃんと由依ちゃん
なんだかんだと居酒屋理佐ちゃんの夜は平和に更けてゆくから好き
「しかし、由依ちゃん可愛いなぁ」
厨房で仕込みする稔侍の横で呟く俺
まだお昼前で店には誰も居ない
「俺さん、理佐さんを悲しませるようなことしないでくださいよ」俺に釘を刺す稔侍
「分かってるよ、理佐ちゃん恐いから見てるだけだよ」
なんて情けない恐妻家の俺
「稔侍の方こそどうなんだよ、由依ちゃん可愛いと思わない?」
「さぁ、年が離れ過ぎててピンときませんよ」俺の質問に苦笑いする稔侍
「実際さ、年幾つなの稔侍は?」今さらな質問する俺
「自分は43です」って自分の年言うだけなのにいちいち渋みきかす稔侍
「43って由依ちゃんどころか俺や理佐ちゃんとも15も違うじゃん、15も違うのに理佐ちゃん狙ってたのかよ?」
「狙ってたなんて人聞きの悪い言い方しないでください、自分は陰ながら見守ってただけてす・・・」
なんてまだ理佐ちゃんへの思いを引きずってる稔侍
やっぱり理佐ちゃんは罪深い女だから好き
「まさかまだ理佐ちゃんのこと・・・」
「前も言いましたけどきっぱり諦めましたから心配しないでください」
って稔侍が言ってるの聞きながら厨房の入口見たら由依ちゃんが立ってる
稔侍に指で由依ちゃん居るの教えてあげる俺
俺の指差す方見て驚く稔侍
「ごめんなさい」って逃げてく由依ちゃん
「聞かれちゃったねw」って所詮他人事な俺
「どうしましょう?」って15も年下の俺に聞く稔侍
「大丈夫だよ、由依ちゃんそんなこと簡単に喋っちゃう娘じゃないよ」
「そう・・・ですよね」
「でも15も年下の女狙ってたキモい男だとは思われちゃうだろうけどねw」
「思われ・・・ますよね」って落ち込む稔侍
「俺君、ちょっといい?」
いつも通り適当な客見つけて酒たかってる俺に理佐ちゃんが声かけてきた
「なんか稔侍さんと由依ちゃんいつもと違うんだけど・・・なんか知ってる?」
理佐ちゃん、鋭いな・・・
「なんにも知らないよ」理佐ちゃんの執拗な追求にしらを切る俺
「本当になにも知らないの?」
理佐ちゃんの氷の眼差しに心が折れそうな俺
喋っちまうかって厨房の方見たら稔侍が喋んないでって必死に哀願の視線送ってくる
「稔侍がさ初めて会った時から理佐ちゃんに惚れてたんだって」
稔侍の哀願虚しくあっさり喋っちゃう俺
やっぱり稔侍より理佐ちゃんの方が大事だからな仕方ないよな
理佐ちゃん驚いたかなw
「そんなの知ってたよ・・・」
「えっ!?」
驚くと思ってた理佐ちゃんから見事なカウンター食らって逆に度肝抜かれる俺
「知ってたの・・・理佐ちゃん?」
「初めて会った時の稔侍さんの反応見たら誰だって気づくよ」
「気づくかぁ?理佐ちゃんが自意識過剰だったとかじゃなくて?」
「誰が自意識過剰なのよ」ってむくれる理佐ちゃん
「だって普通気づかねぇよ、会う人会う人そんな気になんねぇもん俺」
「それは俺君が無神経だからだよ」なんて偉そうにのたまう理佐ちゃん
「それと稔侍さんと由依ちゃんが気まずくなってるのが関係あるの?」
やっと本題に戻る理佐ちゃん
「由依ちゃんに聞かれちゃったんだよね、俺と稔侍さんが理佐ちゃんのこと話してるの」
「由依ちゃんに聞かれちゃったんだぁ・・・」って頭抱える理佐ちゃん
「参ったなぁ、なんのために稔侍さんの気持ちに気づかないふりしてたか分からないよ」ってため息つく理佐ちゃん
なんだかヤバいことになりそうだけど好き
「稔侍さんうちのお店辞めるかもよ」
深刻な顔して切り出す理佐ちゃん
「なんで辞めんの?」
「俺君にぶいよ!」
間抜け面で聞く俺に理佐ちゃんの鋭いツッコミが返ってくる
俺にツッコミ入れるよりいい加減仕事に戻れや理佐ちゃん
そうでなくても稔侍と由依ちゃんの呼吸が合ってないのに・・・
「稔侍さんみたいな義理とか筋みたいなのを大事にする人はそうゆうもんなの」
「昭和の男だからなぁ稔侍は、居酒屋理佐ちゃんピンチだな・・・」
「ねぇ俺君、俺君は私に何も話してないよね」
悪巧み企む顔して理佐ちゃんが俺に囁く
「うん、俺理佐ちゃんに聞かれたけど口割らなかった」
「うん、それでいいの俺君良い子だね」って言いながら俺の頭撫でてくれる理佐ちゃん
「稔侍さん辞めさせないためには私は何にも知らない方がいいの」
「理佐ちゃん策士だね」
「乳飲み子の葵と前科者の俺君抱えて路頭に迷うわけにはいかないからね、お義母さんも居るし」
なんて肝っ玉母さんみたいに頼もしい理佐ちゃん
「やばかったわ、なんで稔侍と由依ちゃんが気まずくなってんのか理佐ちゃんにめっちゃ追求されちゃったよ」
厨房の稔侍にさりげない風を装おって話かける俺
もちろん理佐ちゃんの指示だ
「まさか・・・俺さん?」
「喋るわけねぇだろ、たかが女房に追求されたぐらいで」
「ありがとうございます」
理佐ちゃんの読み通り安心する稔侍
こうやって稔侍は居酒屋理佐ちゃんの肥やしとして生きてくのか・・・
本当に罪な女だな理佐ちゃん・・・
「でもさ理佐ちゃんに怪しまれるから由依ちゃんと話した方がいいんじゃねぇかな」
「私もそうは思うんですがなんて話せばいいのか・・・」
頭抱えちゃう稔侍
こいつ料理の腕は超一流だけどそれ以外は木偶の坊だな・・・
結局稔侍に懇願されて由依ちゃんに話する役回りを引き受けてしまった俺
焼きもち妬かれるのが怖い俺が理佐ちゃんから了承を取り付けたのは言うまでもない
「由依ちゃんに稔侍さんが辞めないように協力してもらえる方向で話してね」
優しい口調ながら失敗は許さないという覚悟を漂わせる理佐ちゃん
「由依ちゃん夕飯食べたら俺が送ってくね」って切り出す俺
「ひとりで大丈夫ですよ」って遠慮気味に困り笑顔する由依ちゃん
やっぱり可愛いから好き
「ひとりで大丈夫ですよ」って遠慮する由依ちゃん
まぁ確かに昨日までは毎日ひとりで帰ってたわけで・・・
なんで突然俺が送ってくんだって話だわな
「さっきお客さんが痴漢出たって言ってたから送ってもらったら」
さりげなくフォローしてくれる理佐ちゃん
「じゃあちょっと由依ちゃん送ってくるよ」
って由依ちゃんのチャリにまたがる俺
由依ちゃんがチャリで通ってたなんて嬉しい誤算だ
「由依ちゃん俺の運転荒いからもっとしっかり掴まってて」
遠慮気味に俺の腰に手を回す由依ちゃん
「まだ危ないな、もっとギュッとしがみついて」ってアドバイスする俺
「由依ちゃんの胸を背中に当てさせようとしてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「俺君なんて帰ってこなくていいよ」
拗ねて店の中に入っちゃう理佐ちゃん
「理佐さん焼きもち妬いてましたね」って由依ちゃんが話かけてくる
「意外と焼きもち妬きなんだよね理佐ちゃん」
「可愛いですよね、理佐さんのそうゆうとこ」
「うん、怒ると怖いけどね」って苦笑い
稔侍が辞めないように由依ちゃんに協力してもらうという密命を理佐ちゃんから託されてるとはいえ
由依ちゃんと2ケツで夜道をお喋りするのは楽しい
「俺さんと理佐さんの結婚までの話は感動しますよね」
「由依ちゃんも知ってんの俺と理佐ちゃんの馴れ初め」
「常連さんの間て有名だし・・・それに俺さんも自分でよく喋ってますよね」
「まぁ俺が自慢出来るのなんて理佐ちゃんが俺の嫁ってことくらいだからね」
由依ちゃんの胸を背中に感じながら話す俺
由依ちゃん意外と胸あるなぁ
「男の人と2ケツするの初めてなんですよね私・・・」
突然ドキッとすること言うから好き
「男の人と2ケツするの初めてなんですよね」
由依ちゃんが突然言った言葉に胸がときめいてしまった俺
「ときめいてんじゃねーよ」
なんて俺の心の中に住んでるリトル理佐ちゃんがドス効かすけど華麗にスルーする俺
「由依ちゃんにも自慢できる彼が現れると良いね」
なんてさりげなく探りいれる俺
「自慢は出来ると思います・・・まだ片想いの相手なんですけどね」
照れてるのか小さな声が一段と小さくなる
「片想いしてんだ・・・」ちょっとへこむ俺
「はい、たぶん一生片想いだと思います」
「告白しないの?」
「私なんか相手にしてもらえないですよ」
後ろ見れないから分からんけど、なんとなく困り笑顔で言ってそうな由依ちゃん
「最初は純粋に尊敬してるだけだったんですけどね、バイトしてるうちに気づいたら好きになっちゃってて」
バイト?
「でも無理です、ライバルが理佐さんじゃ勝てるわけないですよ・・・」
情けないこと言いながらもヘラヘラしてる由依ちゃん
バイト?理佐ちゃん?
もう間違いない!!!
急ブレーキかけてチャリ停める俺
「由依ちゃん!君さえよければ俺は不倫に抵抗ないよ」
由依ちゃんの気持ち聞いて恋心に火が点いちゃった俺
「不倫!?」
「うん、不倫で良ければ俺全然平気だけど、由依ちゃんは?」
「はっ!!なんですか突然?」
なんか怒ってるぞ由依ちゃん
由依ちゃんだけじゃねぇ
俺の心の中のリトル理佐ちゃんも「不倫に誘って怒られてんじゃねーよ」って呆れてる
雲行きが怪しいからやっぱり理佐ちゃんが好き
>>137
面白くなってまいりましたな
> 「最初は純粋に尊敬してるだけだったんですけどね、バイトしてるうちに気づいたら好きになっちゃってて」
このセリフで、ダメぽん民は100%釣られます
やっぱ軍曹シリーズも三角関係に戻そうかな…
茜ちゃん一本で行こうと思っていた矢先、こんな面白いもの見せられちゃやはり揺れますね このスレの良いところのひとつは
他人の作品を読んでいろいろと刺激を受けながら
自らの作品や作風にも変化やバリエーションが出てくるところじゃないでしょうか
と最近よく思いまする
先が楽しみな作品も増えて嬉しい
>>138
お誉めいただきありがとうございますm(__)m
登場人物増やすと話が拡がって書いてて面白いですよね
その分理佐ちゃんの出番が少なくなるのが悩みですが・・・
>>139
俺めっちゃ影響受けまくりw
ちなみに『イタコの理佐ちゃん』は東京都さんのてちが自分のお葬式見てる小説から思い浮かんだんですよね 美愉「なるほど〜イタコの理佐ちゃんの発想のきっかけはそこだったのね」
平手「私も最初に見て意外だった。理佐ちゃんって取手のあたりの出身だと噂に聞いてたから」
美愉「その潮来じゃねえよ!また関東ネタやるとみいちゃんに怒られるよ」
平手「じゃあそう言うなら今度は大阪ネタやりましょうよ。ハービスとかグランフロントとか阪急とか…どんと来いですよ」
美愉「なんでキタばっかりなのよ」
平手「ミナミは苦手で」
美波「なんやて〜」ピキピキ
平手「あ、すんまへん。ネタでんがな〜姉さんのことやありまへんがな〜」
美波「…ツラ貸せ(怒」
美愉「これを『火に油を注ぐ』と言います」
平手「ことわざネタでまとめてないで助けて〜」
>>141
神様と俺君が会話するシーンはチワン族さんのリスのもんちゃんと神様の会話への俺なりのオマージュですw
東京都さんの作品もチワン族さんの作品も無残なほど原形を留めてなくて影響受けたというのが心苦しく思っています
m(__)m 由依ちゃんの話を聞いて片想いの相手が俺だと思って不倫の恋に走る覚悟した俺
しかし、由依ちゃんの反応は思ってたのと違ってた・・・
「恥ずかしい勘違いしてんじゃねーよ」って俺の心の中のリトル理佐ちゃんが俺を嘲笑ってる
由依ちゃんの片想いの相手が俺じゃないとしたら・・・
バイトと理佐ちゃんがライバルってキーワードに当てはまる奴はあいつしかいねぇな・・・
「も、もしかして・・・稔侍?」
やっとの思いで絞り出す俺
恥ずかしそうに小さくうなずく由依ちゃん
ショックでかすぎてチャリ漕げなくなっちゃった俺を後ろに乗せてチャリ漕ぐ由依ちゃん
由依ちゃんはなんか火が点いちゃったらしく俺に喋りつづける
「凄く尊敬出来る人なんですよね、料理人としてだけじゃなく人としても・・・」
「そうかな?」
「そうですよ、どんなに忙しくても絶対手を抜かないんですよ、それなのにちゃんと間に合わせるんですよ凄くないですか?」
「まぁ確かに稔侍の腕は超一流らしいからね」
「それに一本筋が通ってるって言うか、なんに対しても真摯な人なんですよね稔侍さんって・・・優しいし」
確かに稔侍って良い奴だよな
由依ちゃんの話を聞いて稔侍を見直す俺
しかし43と19って年離れ過ぎだろ
夢のある話ではあるが・・・
「稔侍のことキモいから今日ギクシャクしてんのかと思ってた?」
理佐ちゃんからの密命を思い出した俺
少しずつ話を戻すことに
「はっ!なんで稔侍さんキモいんですか?」
稔侍のことキモいって言われてカチンときたみたいな由依ちゃん
意外と短気だな・・・
「理佐さんのことずっと好きで見守ってたなんて素敵じゃないですか」
「そうかな・・・」
「そうですよ、一途にひとりの人を思い続けるなんて素敵な人ですよ稔侍さんは」
めっちゃ惚れてんな稔侍に・・・
「それに比べてさっきの俺さん最低でしたよ、不倫に抵抗無いなんて・・・」
稔侍は誉めまくるけど俺にはキツいこと言う由依ちゃん
「稔侍の一途さ知ってますます好きになっちゃってギクシャクしてただけなんだ、ようするに・・・」
「なんか意識してしまって・・・すいません心配かけてしまいまして」
また照れる由依ちゃん耳が真っ赤だな
稔侍が羨ましくなっちゃうぐらい可愛いから好き
「なんか稔侍がさ理佐ちゃんのこと好きだったのが由依ちゃんにバレちゃったって気にしてんだよね」
強引に話を戻す俺
「そうなんですか?」
「うん、とっくに理佐ちゃんは稔侍の気持ちに気づいてたらしいんだけどね、稔侍は自分だけの秘密のつもりで墓場まで持ってく覚悟だったからさ」
「凄い覚悟ですね」
「うん、理佐ちゃんが言うには稔侍みたいな昭和な男はそうゆうもんなんだって、なんか筋とか義理とか面倒くせぇんだよね」
「稔侍さんらしいですよね」
ますます稔侍に惚れちゃったみたいな由依ちゃん
「でね、自分の気持ちを理佐ちゃんに知られちゃったら店に居れないらしいんだよね稔侍の生き方としては、俺には全然理解出来ないんだけどさ由依ちゃん分かる?」
「私はちょっと分かるかも・・・」遠慮気味に言う由依ちゃん
「分かるんだ!由依ちゃんもなかなか昭和だね」
「昭和なんですかね・・・?」って困り笑顔の由依ちゃんはやっぱり可愛い
「理佐ちゃんはこれからも稔侍の気持ちには気づいてない振りするつもりらしいんだよね」って由依ちゃんに目で訴える俺
「分かりました聞こえなかった振りしますね私」
話の早い由依ちゃんありがたし
「じゃあ、俺帰るわ」って由依ちゃんに手を振る俺
「あっ!自転車乗っていきますか?」
歩いて帰る俺を気づかって自転車を貸そうとする由依ちゃん
「いいよいいよ明日店来んのに由依ちゃん歩きになっちゃうじゃん」って断る優しい俺
「それにさ・・・今晩は由依ちゃんに失恋しちゃったから歩いて帰りたいんだ」って未練がましい俺
「そんなこと言ってると理佐さんに言いつけちゃいますよ」って笑いながら言う由依ちゃん
「ごめん、理佐ちゃんには言わないで」って慌ててお願いする俺みて爆笑してるよ由依ちゃん
色々な面があってなかなか面白い娘だな由依ちゃん
「えっ!?由依ちゃんが稔侍さんを好きなの!」
由依ちゃん送って帰ってきた俺から話を聞いた理佐ちゃん
やっぱり度肝抜かれてしばし放心状態
放心状態の理佐ちゃん放っといて葵の寝顔見て失恋の傷を癒す俺
やっぱり理佐ちゃんと葵が一番好き
放心状態の愛しの理佐ちゃんと寝てる愛娘葵を交互に眺めて幸せを感じてる俺
待てよ!閃いた!
24才差の稔侍でさえ守備範囲なら9才差の俺だってまだまだチャンスあるよな・・・
失恋で落ち込むくらいなら由依ちゃんのこと諦めるの止めとこう
諦めなければなんとかなるのが人生だもんな
幸せ気分の時って良いこと閃くな!
なんて前向きな野心に燃えてたら
「俺さんちょっと良いですか?」って恋敵の稔侍登場
いけね、理佐ちゃんを優先し過ぎて稔侍に報告すんの忘れてた
「取り越し苦労してたみたいだよ俺たち」
稔侍の部屋に入るなり単刀直入に告げる俺
「由依ちゃん聞こえてなかったみたいだわ」
「そうですか」
俺の言葉を聞いた途端に全身の力が抜けちゃう稔侍
「なんか今日1日由依ちゃんの様子がおかしかったもので完全に聞かれたと思ってました」
うん?こいつ由依ちゃんの気持ちに気づいてないみたいだな・・・しめしめw
「由依ちゃんの様子がおかしかったのは違う理由なんだよ」
「違う理由ですか?」
「うん、由依ちゃん高校時代にさ電車通学だったらしいんだけど毎日同じ奴に痴漢されてたらしいんだよね」
「痴漢ですか?許せんな」
「その痴漢がね、なんか稔侍さんに似てるんだって」
「私にですか?」
「うん、昨日の夜なんとなく思い出したらしいんだよね」
「そうですか・・・」
俺のウソを信じてダメージ受けてる稔侍www
ウソついてでも恋敵は徹底的に叩く!
これが勝負師な俺の生き様ってやつだ!!
「それで今日厨房で俺と理佐ちゃんのこと話てた稔侍見て逃げちゃったらしいんだよ」
「そうでしたか・・・」
「まぁしばらくはちょっと距離とって接してあげれば由依ちゃんも慣れるよ」
「そうですね、自分も気をつけるようにします」
落ち込む稔侍残して理佐ちゃんの元に帰る俺
「俺君どこいってたの?」
「稔侍に由依ちゃん全然話聞いてないから安心しろって言ってきたの」
「稔侍さんに由依ちゃんの気持ち話したの?」
「いや、話してない」
「上手くいくように応援してあげないの?」
「うん、由依ちゃんと稔侍は俺にとっても店にとっても大切な存在だからね、焦らず見守ろうかなと思ってる」
「俺君大人になったね」って嬉しそうな理佐ちゃん
「必ずしも上手くいくだけが恋の良さでもないからね、どうゆう結果になっても俺は二人のそばに居てあげたいんだ」
「そうゆう俺君だから好きになったんだね私」って言ってくれそうだから好き
>>145
俺くん完全に悪役ですやんw
理佐ちゃんかわいそう(泣)
そして稔侍も気になりますね
果たして心変わりするのか? >>146
ゆいぽんも好きな俺自身が反映された結果俺君が理佐ちゃんと由依ちゃんの間を行ったり来たりしてしまいましたw
最初は稔侍が由依ちゃんに惚れる話の予定だったんですが例によって思い浮かぶままに話を進めてたら何故か逆の関係性になってしまいました
本当に稔侍どうなっちゃうんだろw 理佐ちゃんのパシリとして働く俺
「ねぇコンビニでカップラーメン買ってきて」
理佐ちゃんに言われて買いに行く俺
「セブンじゃなくてローソンね」
お湯注がなきゃ行けないのにわざと遠くのコンビニを指定するドSな理佐ちゃん
案の定のびてるカップラーメン
「ラーメンのばしてんじゃねーよ」
ドス効かす理佐ちゃん
「ラーメンのばした罰に日曜は1日私とデートだよ」とか言いそうだから好き
>>142
あっしもエロ虹花ちゃんの、ラストはリサちゃんシリーズ参考にさせて頂きました。
東京都って俺のこなんすね今気がついたw いつまでも続く真っ直ぐな高速道路を、もう何時間も走っている。
砂まじりの乾いた風が窓から吹き込み、どこからかケチャップの香りがする。
視線の遥か彼方には、黄色く光る電灯。その光が次第にぼやけ始め、対向車のヘッドライトと見分けがつかなくなった。
重くなってきた頭に、霞む視力、疲れはピークに達している。
「あそこにクルマを止めよう」
『なーこの宿』
近づいてきた電灯の光には、たしかにそう書いてあった。
ウインカーレバーを指ではじき、ハンドルを回し、銀色のメルセデスに横付けした。
寝床を求めし浮浪の旅人に選択肢は多くない。
大きなドアの前に立つと、ここが本当に宿なのか不安になった。
建物は何とも言い難い造りをしていて、日本のお寺とヨーロッパの教会を合わせたような雰囲気だ。
重たいドアを押し込み中へ入ると、すぐそこに女性が立っている。
「ウェルカム」
彼女はろうそくを灯し、私に行き先を示した。
「素敵な場所ですね」
私はそう言って、廊下の窓から中庭をのぞいた。
中庭では、数人の男女がダンスを楽しんでいる。
「ここへ来た人はみんな取り憑かれたように踊り狂います。
過去の自分と向き合うために、ある人は思い出すために踊り、
またある人は忘れるために踊る。そういう場所です」
私は部屋へ入り、眠りについた。
真夜中に目が覚めた。
遠くでダンサー達が私を呼んでいるような気がしてならなかった。
頭のなかで幻聴が鳴り響く。
「ようこそ。素敵な場所へ…私たちはここの囚人です。ずっとここで生きていくのです」
誰かが言った。そしてまた別の人が言う、
「あなたのアリバイを持ってきて…」
私はドアに向かって走っていた。もと来た廊下を見つけ、早く帰らなければならない。
ドアを蹴飛ばすと、女性が狂気の笑みを浮かべていた。
「落ち着いてください。いつでもチェックアウトできます」
構わず、私は女性を押しのけ走り出した。
しかし、いくら走れど、永遠に長い廊下が続くばかり。
「ようこそ。なーこの宿へ」
魂の抜け落ちた声が後ろから聞こえ、それきり私は走る気力を失った。
「いつでもチェックアウトできますが、二度とここから出られませんよ」
>>151
タイトルからほのぼのした物語かとちょっと思っちゃったんですが
読み終えると確かになーこちゃんにぴったりだったw
最後のセリフの後に直ちにあのギターソロが脳内再生されますね
16さEおにゃのこでつ
彼氏、Eません
男友達もひとりもEません
兄弟とかもいません
ぼっち、ちょ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!!さみしい(´・ω・`)ショボーン
だれか友達なって( ゚д゚)クレサイ
なう|彡サッき撮った動画をママにgifてのに
シツェ!(;゚Д゚)もらEますたあ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!!
あたしとか可愛くねーよwwwwwwけど!
(( ゚Д゚)_σ!?)
誰かかまって━━━(゚∀゚)━━━!!!!!!━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!! >>149
たまに理佐ちゃんの個スレで妄想庭と呼ばれてた頃を思い出して武者修行してみましたw
>>150
参考にしていただけるなんて光栄ですm(__)m
>>151
そこはかとない狂気が怖いw >>152
あれ、そんなに分かりやすかったですか?
できるだけ自分の言葉で書いたつもりなんだけどなあ
>>153
長いアウトロですが、あれは何回聞いても飽きませんね
タイトルは『ホテルなーこ』とかにするとラブホ感でちゃうのでw
>>155
『電話は5分まで』事件を見て、思いつきましたw 【無感覚・1】
狭い白い部屋の中で私はぼーっとしながら椅子に座っている。
私の正面には白い服を来た男性がいる。
書き物をしていた机から目を上げ、こちらに向き直してからその男性が言った。
『こんにちは。私の言うことが聞こえますか?聞こえたら頷いて下さい』
私は頷いた。
『あなたが具合が悪いと聞きました。私がその回復のお手伝いをしたいのです。まず最初に、あなたの苦しみがどのようなものか教えて下さい』
…ここで私は目が覚めた。
いや、でも本当に私は眠って夢を見ていたのかな?記憶を反芻していただけなのかな?それとも幻覚みたいなものなのかな?
もうそれすらもはっきりしない。
はっきりしているのは、私が今、パジャマを着てベッドで寝ているということだけ。
同じ部屋の7つのベッドはみんな空である。
廊下側に近い私のベッドからは、ほど近い食堂の様子がよく見える。2〜3人がまだ食事をしているが、残りの多くの人たちは列に並んでいる。
時計の針はもうすぐ午後1時。もう昼食が終わり、薬の時間なのか。
でも、やっぱり食事する気にも全くなれないのでこのまま寝てることにしよう。
薬があるなら後で呼びにくるでしょ。
【無感覚・2】
案の定、白い服を着た女性が私を呼びにきた。しぶしぶ食堂まで出て行くと薬を渡されて目の前で飲まされた。
それで解放されるかと思ったら、今度はさらに別室に連れて行かれた。
机とパイプ椅子だけの殺風景な部屋に入ると、おじさんとおばさんが座っていた。おばさんのほうは私の母親だが、おじさんのほうは誰だったろうか…?
2人は矢継ぎ早に私にいろいろ話しかけてきたけど、薬の効き始めも手伝って返事するのも億劫で、適当に頷いたり首を振ったりしておいた。
するとおじさんが、私の後ろに立っていた白い服の女性に『いつ頃退院できますか?この子が復帰してくれないと売り上げ的にもいろいろ困るんです』と言った。
…じゃあこの人は仕事関係の人なのか。私、仕事してたのか。売り上げって、なんだろう。
今度は母親が『この子を助けて下さい。周りからも愛されるとってもいい子なんです。また元気な笑顔な子に戻って欲しい』と涙ながらに訴えた。
それを聞いて、不覚にも腹が立ってきた。
ずっといい子でなけりゃ、ずっと笑顔でなけりゃいけないの?
周りから愛され続けなきゃいけないの?
じゃあ元気ない自分は存在しちゃいけないの?
落ち込んだ自分は生きる資格ないの?
どれだけ私が無理を続けてきたのかわかってんのかよ。
いや、そんなことこれっぽっちもわかろうとさえしないくせに。
以前ならこういう時に喚きまわったり物をこわしたりあちこち切ってみたりトイレにこもったりしたものだけど、今は薬もある程度効いているみたいで、なんとかやり過ごせることが増えてきた。
私もこうやって大人になっていくのかな。
喚き散らす代わりに思いっきりの無表情を2人にさらしてから、部屋を後にしてベッドに戻った。
【無感覚・終】
すると今度は白い服の男性と女性がやってきた。今日も点滴をするみたいだ。
『さあ、ちょっとチクッとしますよ。少し気分悪くなるかも知れませんが、これをすれば…』
私が食事を受け付けないから栄養補給にとか言っているけど、私は知ってる。点滴に薬も混ぜてあることを。
『だんだん効果は出てきてますからね。またショーにも出られるようになりますよ』
ショーに出る?私が?
…意味はわからなかったが、訊く気にもなれなかった。
でも今こうして点滴を受けてる理由は、確かにちょっと楽になる気がするから。
点滴する腕はちょっと痛いけど、今日も枕の下から御守りを出して、それを胸に抱いて頑張るんだ。
御守りって言っても、CDなんだけどね。ここじゃ聴けないんだけど。
コンクリートで囲まれた川に青い服の4人の少女が佇む写真のやつで、私に似てる人が2人くらいいるんだ。
何か落ち着くんだよね。何故か私の帰る場所って気がする。
でももう少し、もう少しだけ休ませて欲しい。心底疲れちゃったから。
点滴始まった。
少し薬が効いてきたのかな。
ここが、この状態が、今の私の居場所なの。
痛くないか訊かれてるけど、痛くないよ。
その代わりになんか幻が見える。いや、夢なのかな。
水平線のはるかかなたに船が見える。煙を吐き出してる。
海の波をくぐり抜けて誰かがやってきて、私に話しかけてる。
唇は動いてるけど、何を言ってるのか聞こえない。
なんかもう、自分が自分じゃない感じ。
小さい頃に、高熱を出して寝込んだことがあったの。
両手がまるで風船みたいな変な感覚だったのを覚えてる。
うまく説明できないけど、今もそんな感じ。
身体中が麻痺した感じで、すごく楽チンなんだ…
―了―
>>159
私の読解力が及ばないせいか、もの凄い難解な物語に見えてしまう…
取り敢えず、主人公はずみ子ちゃんで合ってますかね? >>159
この物語に多くの言葉はいらない(涙)
無理しないでいい、ゆっくりでいい、でもかならず帰ってきてくれ >>159
あ"ぁーきっついなぁー
でも好物!
そこまでで無いことを祈る!
無事でいてくれ! >>160
>>161
>>162
まず>>1にありますように登場する人物は実在するものとは一切関係ございませんm(_ _)m
まあ正直言って皆さんの言われる通りにモチーフのひとつは彼女なんですが
実はこれは大阪府さんのシリーズに倣った洋楽シリーズでもあったのです
表現が難解というか不思議な感じになってるのはそのためもあると思います
モチーフになった曲が元々描いていた世界とこの物語の世界にはちょっと乖離があるんですが
こういう解釈もできるかなってことで書いてみました >>163
お手上げでーす
一晩考えたけど、モチーフわかんない…
かなり鬱っぽい曲なのかな? 「俺君さぁ、なめてるよねぇ俺のこと」
耳くそほじった小指に息を吹きかけながら俺に凄む神様
小指があるのが不思議なぐらいの雰囲気を醸し出してる
理佐ちゃんの友達のお父さんを首尾よく成仏させたにも関わらず
神様から緊急召集かけられた俺
「そんなことはありません」
平身低頭精一杯の誠意を見せて返答する俺
「じゃあなんで理佐ちゃんお前に惚れてんだよ、おうこら!」
俺を怒鳴りながら目の前にでっかいスクリーン浮かべる神様
「これ見てみろお前」
神様に促されてスクリーンを見る俺
スクリーンには理佐ちゃんのスカートが風で捲れあがる瞬間が写し出されていた
「ぎりぎりでパンツが見えてないのと理佐ちゃんがスカートを押さえようとしてる手の仕草が逆に高いエロさを演出してると思います」
内心なに考えてんだこの馬鹿と思いつつも神様の機嫌をとろうと真面目に答える俺
「なに訳の分かんねぇこと言ってんだお前」って言いながらスクリーンを覗きこむ神様
「間違いちゃったよ馬鹿野郎ww」照れ隠しでちょっとテンションあがる神様
「すいません、この理佐ちゃんまだ女子高生ですよね?」
「あぁ俺の方が先なんだよお前より、理佐ちゃんに目つけたの」
理佐ちゃんが女子高生の頃から盗撮してんのかよ
こいつマジで神様なのか・・・?
「理佐ちゃんのエロ画像集めてんの理佐ちゃんには内緒な」って口止めする神様
集めてんのか?
だいたいてめぇなんかの話を理佐ちゃんとするわけねぇじゃねか!
自意識過剰なんだよバカタレが
神様すらストーカーみたいにしちゃうから好き
「お前に見せたいのこっち」
改めてスクリーンを俺に見せる神様
そこにはパート3の俺と理佐ちゃんが写し出されていた
「じゃあ、女風呂でも覗いてくるよ」
って理佐ちゃんに手を振る俺に
「俺君のバ〜カ、でも大好きだよ」って言って笑顔で手を振り返す理佐ちゃん
「俺君にも素直な気持ち伝えたよ」なんて言ってくれそうだから好き
「言ってくれそうだから好きじゃねぇだろお前!何やってんだこれ?」
パート3のラストシーンを見せ終わって俺に説教始める神様
「これよぉどう見ても恋人同士の会話じゃねぇか?イチャイチャしやがって」
「まぁ確かに、言われてみればそう見えなくもないですよね」
改めて見る理佐ちゃんのデレぶりは俺まで照れてしまう破壊力ではある
「良いね、羨ましいよバーカって言われてからの大好き?俺も理佐ちゃんに言われてぇよ」
「はぁ、すいません」
「この延長線上にさ理佐ちゃんの幸せな結婚あるとおもう?」
「難しいですかね?」
「難しいじゃねぇんだよ、有り得ねぇんだよ!お前幽霊だからよ理佐ちゃんと結婚出来ねぇの!分かったら理佐ちゃんが幸せな結婚出来るように導いてくれよ!な!」
「それじゃあ、帰ります」
神様の長い説教が終わりやっと帰れる俺
「まぁ色々嫌なことも言ったけどさ全部俺君のこと思ってだからさ頑張ってよ」
「はい、頑張ります」
「あとさ俺たちの世界じゃさ上の者の面子潰すってどういうことか分かってるよね?俺君なら」
「はぁ・・・」
「分かってくれてたらいいの、俺もさ色々あっからさ辛いのよ、だからさ俺の面子潰さないでよ、頼むわ」
なにが面子だ馬鹿野郎!
神の分際で俺の理佐ちゃんエロい目で見やがって
神様じゃなかったらただのストーカーじゃねぇかよ
いつか寝首掻いたるからなあの覗き野郎
「俺君どうしたの?顔が怖いよ」
神様の悪口言いながら帰ってきたから怖い表情が張りついちゃった俺
そんな俺の顔見て「怖〜い」って逃げてきそうだから好き
「俺君の顔元に戻ったね」
翌朝目覚めると同時に俺の顔をチェックする理佐ちゃん
「うん、優しいイケメンに戻ってる」
俺のことをイケメンと言う理佐ちゃん
神様が懸念するのも無理はない
いわゆる恋は盲目ってやつか?
「理佐ちゃん最近男関係どうしてんの?」
ちょっとは守護霊としての役目を果すために動き出す俺
「なによ突然、変なこと聞かないでくれる」むくれる理佐ちゃん
「守護霊として心配してるだけだよ」
「また神様になんか言われたの?」
「うん、なんか職務怠慢みたいに難癖つけられちゃってさ・・・」
「なにそれ、俺君頑張って友達のお父さん成仏させてくれたのに、神様ムカつくね」って俺のために怒ってくれる理佐ちゃん
ありがたいけどほとんど理佐ちゃんひとりで成仏させて、俺なんにもやってないんだよな・・・
「それよりさ、今日会社終わったら凄いの見せてあげるよ」
いきなり大風呂敷広げる理佐ちゃん
「期待しないで待ってるわ」ってあくびする俺
「待ってるって会社一緒に行かないの?」
「うん、ちょっと神様から用事頼まれてんだよね」
少し理佐ちゃんを俺離れさせるために単独行動させようとウソつく俺
せっかく理佐ちゃんが昔みたいに俺に恋してくれてんのに切ないぜ・・・
「そうなんだ・・・神様って本当に嫌な奴だね」
理佐ちゃんがどんどん神様を嫌いになってく・・・
「まぁいいや、会社終わったら急いで帰って来るから楽しみにしててよ」
「はいよ、なんかピンチになったら呼んで瞬間移動で駆けつけるから」
「はーい!ありがとう」
「ただいま」本当に会社終わって真っ直ぐ帰ってきた理佐ちゃん
「ジャーン!これ見てよ」
手にした本を見せる理佐ちゃん
「幽体離脱の本?」
理佐ちゃんまた胡散臭いのに引っ掛かってんのか?
「会社の友達に借りてきたの」
「凄いの見せてくれるってこれのこと?」
「うん」って嬉しそうな笑顔の理佐ちゃん
「なんで幽体離脱なんてしようと思ったの?」
「この前さ友達のお父さんと俺君が握手してたの見て閃いたんだ、もしかして幽体離脱したらって・・・」
「幽体離脱したら?」
なんか考えこむ理佐ちゃん
「絶対馬鹿にしない?」って真剣に聞く理佐ちゃん
「うん、馬鹿にしない」
理佐ちゃんの真剣な眼差しに気圧されてうなずく俺
「もう1回俺君に抱きしめてもらえるかもって思ったの」
なんて言ってくれそうだから好き
「俺君にもう1回だけでいいから抱きしめてもらいたいんだよね」
理佐ちゃん・・・
「私だって俺君と結婚出来るなんて思ってないよ、だって私は生きてるし俺君は幽霊だもんね、私は年とってお婆ちゃんになるけど俺君はずっとそのまま」
自分の気持ちを整理するかのように話し続ける理佐ちゃん
「そりゃ俺君は私の守護霊だからずっと一緒に居てくれるけどさ、私は私で自分の人生も生きなきゃいけないでしょ、恋して家族持ってさ・・・」
理佐ちゃんなりにちゃんと考えてたんだな・・・
でも俺は、ずっと一緒には居られないんだよな・・・理佐ちゃんと
「だからね俺君にもう1回だけでいいから抱きしめてもらったら俺君との恋はおしまい、理佐ちゃんは新しい恋に邁進するの、俺君が神様に怒られたら可哀想だからね」
って最後は冗談まじりに笑う理佐ちゃん
「知ってたの?」
「うーん?俺君が急に私の男関係を聞いてきたから何となく勘が働いただけ」
「鋭いね、なかなか」
「だって焼きもち妬きの俺君が自分から私に男関係の話なんてしてきたら怪しむよ」
「守護霊の俺が焼きもち妬くかなぁ?」
「妬くよ、私が結婚したら一生私の結婚相手に焼きもち妬くね俺君は、それでもずっと一緒に居なきゃいけないなんて守護霊って可哀想だねぇ」
笑いながら俺をからかう理佐ちゃん
焼きもち妬きながらでもいいからずっと一緒に居たいな・・・理佐ちゃんと
なんて思わせちゃうから好き
「そんなわけで幽体離脱の本読むから邪魔しないでね」
そんな理佐ちゃんの願いを叶えるために夜空を漂う俺
部屋に居るだけで邪魔になるならそれはもう理佐ちゃんの集中力の問題じゃねぇのかな
理佐ちゃん本読んでる時の癖でうつ伏せで足パタパタやるんだよなぁ
あれ可愛くて好きなんだよなぁ
パンチラ確率もなかなか高いしw
神様もスクリーンで覗いてんのかな?
しかし、あの野郎はろくなもんじゃねぇな
神様じゃなかったら人の恨み買ってろくな死に方しねぇんだろうなw
もっとも、銀行強盗したあげく仲間割れで殺された俺が言えた話じゃねぇなw
うん?理佐ちゃん俺のこと呼んだか?
「呼んだよ」って俺の横から理佐ちゃんの声
驚いて横見ると理佐ちゃんが夜空に浮いてる!?
「驚いた?」めっちゃ笑顔の理佐ちゃん
「これって幽体離脱なの?」
「うーん?たぶんそうだと思う」
自分でも半信半疑な理佐ちゃん
確めるために理佐ちゃんのオッパイ触る俺
「いきなり触ってんじゃねーよ」って幽体離脱してもドスは効かす理佐ちゃん
「もうやめてよ、幽体離脱したら凄く敏感になってるんだから」
恥ずかしそうに呟く理佐ちゃん
その姿がなんだか凄くエロくて可愛い理佐ちゃん
「感じやすくなってんの!?」なんだか嬉しい俺
「たぶん・・・」またも恥ずかしそうに呟く理佐ちゃん
「ついに理佐ちゃんもマグロ脱却か?」
って思わず叫んじゃう俺
「人のことマグロとか言ってんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「ねぇ他に比べられないから分からないけど、俺君が下手なだけだったんじゃない?」
「うん、それは俺も自覚してる」
「やっぱりそうじゃん、2度と私のことマグロって呼ばないでよね」って拗ねる理佐ちゃん
「でも理佐ちゃんだって照れてるばっかりで全然気持ちよくなる努力してくんなかったじゃん、すげぇ我慢してたよね感じないように」
「だって俺君ムードもなにも無いんだもん」って目に涙ためて拗ねる理佐ちゃん
「若かったからなぁ俺、ごめんね下手で」
「ううん、私こそ棒でもちょっとぐらい演技すれば良かったんだよね」
なんて反省してくれてそうだから好き
寝落ちしちゃって朝から投稿の俺
「寝落ちしてんじゃねーよ」って冷めた目で見てる理佐ちゃん
「ねぇ早く食べないと遅刻しちゃうよ」
なんて朝ごはん作ってくれてそうだから好き
しばらくぶりに理佐ちゃんと手を繋いで歩いてる俺
「理佐ちゃんありがとうね」
「なーに、突然」
「正直な話、2度と理佐ちゃんと手を繋いで歩けるなんて思ってなかったからさ」
「そんなことでお礼?俺君本当に変わったよね」
「変わったかな?」
「うん、優しくなったよ」
っていいながら腕組んでくる理佐ちゃん
「じゃあそろそろ抱きしめますか?」
「やっぱり今日はいいや」って断る理佐ちゃん
「なんで?そのために幽体離脱したんだろ」
「うん、でも今日はやだ」って首をふる理佐ちゃん
「まだ俺君に恋してたいんだよね、ダメかな・・・?」
「ダメなわけないじゃん」って理佐ちゃんを抱きしめる俺
「もう絶対幽体離脱しないからね」
帰りを急ぎながらお怒りの理佐ちゃん
「ごめん、幽霊になって初めての女体の感触だったから・・・」
「ねぇ私のこと女体とか言わないでよ」ってむくれる理佐ちゃん
理佐ちゃんを抱きしめたまでは良かったが・・・
生きてた時と変わらない女体の感触に勃起してしまった俺
そのまま理佐ちゃんを押し倒してしまった
「なにが若かったからよ、今も全然変わってないじゃん!ムード無し男!」
押し倒した俺の金玉蹴り上げたくせしてまだ怒りが収まらない理佐ちゃん
「お陰で新しい恋する決心ついたから!焼きもち妬かないでよね」
「妬かないよ、こんな怖ぇ女守護霊してるだけで充分だよ」
口喧嘩しながらなんとかたどり着いた理佐ちゃんの部屋
「あれ?私の体が居ないよ・・・」
怒りを忘れて呟く理佐ちゃん
「そんなわけねぇだろ」
って言いながら部屋の中を見渡す俺
「まさか・・・乗っ取られちゃったとか?」
「え〜〜っ!?」
俺の言葉にびっくりし過ぎた理佐ちゃん
声が裏返っちゃいそうだから好き
「えーん(泣)俺君どうしよう」
体を乗っ取られてしまうとゆう初めての体験に泣きじゃくる理佐ちゃん
「落ち着け理佐ちゃん大丈夫だから、俺が絶対に取り返してやるから」
泣きじゃくる理佐ちゃんを取り合えず寝かしつける俺
理佐ちゃんが寝たのを確認してから俺の手を握りしめてる理佐ちゃんの手を離す
「神様!スクリーンで理佐ちゃんのこと覗いてんだろ!理佐ちゃんの体がどこか教えろや!教えてくんねぇと理佐ちゃんのエロ画像集めてんの理佐ちゃんにチクっちゃうぞw」
理佐ちゃんの一大事に神様への敬語も忘れて叫ぶ俺
「俺君に脅迫されなくても理佐ちゃんのためなら協力するに決まってんだろボケが!」
って今日も理佐ちゃんを覗いてる頼りになるストーカーだぜw
天から神様の声が響くと同時に俺の体が瞬間移動する
「この寺のどこかに居るはずだ、この葬式の主役が理佐ちゃんの体を乗っ取った犯人だからよ、あとは自分で解決しろや」
「助かりました、理佐ちゃんの体を取り返したら、挨拶に伺います」
神様にお礼を言って葬式会場を見渡す俺
葬式会場に飾られてる遺影を見る
凄いブスの葬式だなおいw
「おい!理佐ちゃんの体返せよ」
木の影から葬式会場を覗いてるブスに声をかける
もっとも、ブスと言っても体は理佐ちゃんなので超絶美人だからややっこしい
「ちょっとでいいから時間をください」
「あっ!盗人が時間くれだと?なめてんのかこの野郎」
「お願いします、少しでいいんです」って言って土下座する理佐ちゃんの体を乗っ取ってるブス
「おいてめぇ!理佐ちゃんに土下座させてんじゃねぇぞ!この野郎」
「時間くれないならこの人の顔傷だらけにしますよ」
冷たい声と共にナイフ取り出すブス
ヤバい!顔に傷はシャレにならん
顔と体は理佐ちゃんの数少ないストロングポイントだ
「お前ちょっと落ち着け、俺が話聞いてやるから」
「それで理佐ちゃんの体を借りちゃったと・・・」
ブスの話を一通り聞いてため息つく俺
「はい、1度でいいから好きな人に美人扱いして欲しくて」
「美人扱いたってお前、その男の好みだってあるんだからよ、理佐ちゃんがそいつの好みじゃなかったらどうすんだよ?」
「その時は諦めます」
「来ました」ブスが呟く
男が3人並んで歩いてくる
「どいつだよ」
「真ん中の背の高い彼がそうです」
「じゃあ、行ってこいよ、終わったら必ず戻って来いよ」
「はい、ありがとうございます」
中身はブスだけど外見は理佐ちゃんだからやっぱり好き
「ありがとうございました」
喜んで戻ってきた理佐ちゃんの外見をしたブス
「上手くいったの?」
「はい」
「彼の前でつまずいたら大丈夫ですかって優しく聞いてくれました」
嬉しそうに話す理佐ちゃんの外見をしたブス
「そんなことで成仏出来んの?」
「はい、生前に同じことがあったんですけど、心配して駆け寄ってきてくれたんですけど、私の顔を見て舌打ちされたのが何としても悔しくて」
「やっぱブスは扱い悪いんだね」
「今日は自信満々に私のこと覗きこんできた彼に私が舌打ちしてやりました」
「そう、良かったね」
めっちゃどうでもいい話だわ
俺こんなことのために神様から罰受けんのかよ割に合わんな
「最後に頼みあんだけど」
「なんですか?」
「スカートめくりさせてくんない?」
俺の頼み事にドン引きする理佐ちゃんの外見をしたブス
「中身が本物の理佐ちゃんだと怖くてさ」
「そうゆうことですか、どうせ理佐さんの体なんでどうぞ」
お言葉に甘えてスカートめくりさせてもらう俺
「やっぱり中身が本物の理佐ちゃんじゃないとそそらないわ、なんかごめん」
ブスに謝る俺
なんとなく分かってたんだけど確認したかった俺
「ありがとう俺君」って言いながら体に戻った理佐ちゃんが俺に抱きついてくる
見事にスカッとすり抜けちゃう俺と理佐ちゃん
「やっぱりもっと抱きついておけば良かったな俺君に」
ってがっかりしてる理佐ちゃん
「もう幽体離脱しないの?」
「もうやだ、こりごりだよ」
弱気の理佐ちゃんも可愛い
「そうなんだ舌打ちの仕返ししたかったんだ」
「うん、それだけで良かったんだってさ」
「きっと凄く好きだったんだろうなその人のこと」
「そうなの?」
「そうだよ、凄く好きだから些細なことが気になるし腹が立つんだよ、私と俺君もそうでしょ」
なんて得意顔で俺のこと見つめる理佐ちゃん
理佐ちゃんの視線になんだか照れるぜ
「やっぱりエッチしとけば良かったかなぁ」って照れ隠しに言う俺に
「ちゃんとムード作ってくれるならまた幽体離脱してあげるよ」
なんて言ってくれそうな理佐ちゃんだから好き
>>164
一晩悩ませてしまい申し訳ありませんm(_ _)m
ピンク・フロイド「コンフォタブリー・ナム」です
ホテルカリフォルニアから、アウトロのギターソロ繋がりでの思いつきでしたが、曲の知名度に難がありましたね
ちなみにこのアルバムは自分の生涯で多分一番よく聴いてるもののひとつなんで…
ライブバージョンがさらに良くて、自分が一番好きなのはこれです
>>173
なんか絶好調じゃないですかw
棒演技とか声が裏返るとか小ネタ挟んだり、「やっぱブスは扱い悪いんだね」っていうお前が言うなというセリフとか、ツボも満載w >>174
イタコの理佐ちゃんは俺的にも今1番書いてて楽しいかもしれませんw 美愉「随分前の寒い時期のことなんですけどね、てちこが寝坊して集合時間に遅れたことがありましてね」
平手「ありましたね〜まあ、遅れたって言っても2〜3分だったんですけどね」
美愉「もうとりあえず急いで適当に服を着替えて出てきた、っていう感じが誰にでも見てわかって」
平手「お恥ずかしい…」
美愉「急いで羽織ってきた上っ張りの丈も合わなかったみたいで、しきりにこうして直してましたよね」
平手「ああ、なんか変に脚にまとわりついちゃって」
美愉「…はい、ということで、このエピソードに当てはまることわざを答えなさい」
平手「ええ…?クイズだったの!?」
美愉「いいから答えなさい」
平手「えっと…早起きは左門豊作」
美愉「三文の徳だろ」
平手「(笑)じゃあ、それで正解なの?」
美愉「違います。正解は『聖帝はコートの裾いじる』です」
平手「『急いては事を仕損じる』やないか〜い!それに聖帝てちとか、もう死語やないかい」
美愉「さすがダジャレ界の申し子(笑)」
>>176
聖帝てち・・・懐かしいw
ゆいぽんのスカートの中もすっかり死語になってしまって時の流れの早さを感じますね 自分以外全員女子という特殊なクラス編成に戸惑いと緊張から
学校に行くのが憂鬱になり不登校直前だった俺
教科書を見せてくれたのがきっかけで隣の席の理佐ちゃんに恋をした俺
それからは学校に行くのが楽しくなった俺
そんなある日
理佐ちゃんがクラスメイトの由依ちゃんから
俺のこと相談されてるのを偶然聞いてしまった俺
「俺君は性格最悪だよ、告白するなんてやめときな」
理佐ちゃんの本心を知って落ち込む俺
「ねぇなんで教科書見せてって言わないの?」
教科書無しで授業受ける俺にささやく理佐ちゃん
「理佐ちゃんが由依ちゃんに俺のこと性格最悪だよって言ってんの聞いちゃったから・・・」
なんて泣きそうな俺に
「盗み聞きしてんじゃねーよ」ってドス効かせながら机寄せてきて
「俺君のこと由依に盗られたくなかったの・・・ごめんね」
なんて言ってくれそうだから好き
>>173
イタコシリーズの俺くんは人間じゃないのに、
一番人間味が出てますねw
>>174
無感覚が「Numb」なのはわかってたんだけどなあ
リンキン・パークしか出てこなかったです
よし、俺もずみ子ちゃん応援しよう
チワンさんよりかは、少し明るめでいきます どこからか奇声が聞こえ、インターホンを押しかけてやめた。
「やっぱり迷惑かな…」
事前に連絡もしてないし、何より相手はいま一番むずかしい時期にある。
ましてや、ひとつ年下の女の子に励まされるのは屈辱でしかないだろう。
「せっかく持って来たんだけどなあ」
ギターケースを肩に掛け直した。
大きな荷物は迷惑になると知りつつ、満員電車のなかで胸に抱え、怪訝な顔をする乗客たちに何度も謝った。
なぜ、ギターを持ってきたのか自分でも分からなかったが、それが二人を繋ぎ止める唯一の楽器だからだろう。
そう、名前とギターそれだけだ。別にそれ以上の関係でもない。
そう自分に言い聞かせ、歩き出した。
ポロロン
ギターが泣いたような気がした。やっぱ放っておけないや。
緊張で震える手でインターホンを押しかけたとき、
「あら?小林さん?」と後ろから声をかけられた。
振り返ると、レジ袋を持った女性がいた。
「はい」
「やっぱり〜、テレビで見るより可愛いわね」
「ありがとうございます。あの…佑唯ちゃんのお母さんですか?」
「ええそうよ。どうぞ上がって」
「お邪魔します」
彼女に目を向けるよりも前に、床を見て掃除しなくちゃと思った。
眠りこけた佑唯ちゃんのギターが埃をかぶって、寂しそうに泣いている。
このままでは彼女の愛までもが、埃にかぶって眠ってしまいそうだ。
「ずーみん、来たよ」
ただ見つめられるだけで、返事はなかった。
(つづく)
もちろんこうなることも十分に予測していた。行き当たりばっかりで此処へ来たわけではない。
ギターケースから一枚のCDを取り出し、彼女の手のひらにそっとおいた。
「グループが嫌なら、せめて友達だけでも失わないようにね」
すると彼女が少し笑った。
「ウ、ウィール…マイギター…ゲ…なんて読むんだろう、はは…」
乾いた愛想笑いが部屋に響く。
「もう笑わなくていいよ」
この場に及んで、まだ気を遣っているのが気に入らなかった。
何かが弾けて、芝居がかったように言葉があふれる。
「どうやって慰めればいいかわかんないよ。なんで、誰も教えなかったんだろうね。
誰も君を注意しなかった。それどころか君を操ろうとした。それで、それで…」
もう涙が止まらなかった。
これ以上居ると、自分のほうが壊れてしまいそうだった。
「ごめん、もう帰るね」
逃げ出すように、ドアノブに手をかけた。
「由依ちゃん、ギター…」
「ああ、忘れてた」
すっかり舞い上がっていた。
そして、忘れていたのはギターそのものだけではなかった。
やっぱり私は君と一緒に弾きたいんだ。
もう一度、いっしょに弾いてくれるだろうか。
「あのさ…」
「弾くよ」
「え?」
「由依ちゃんとなら弾くよ。だって、ゆいちゃんずだもん」
佑唯ちゃんのギターを見た。まだ泣いていた。
由依ちゃんのギターを見た。やっぱり泣いている。
「グループって何だろうね?友達って何だろうね?」
もうこの世にはいない偉大なギタリストに問いかけた。
ゆいちゃんは二人しかいないんだ。
終わるもんか。
(おしまい)
>>179
守護霊になって少し良心が芽生えてるんですかね俺君なりに・・・
>>180
>>181
ゆいちゃんずの話はやはり涙腺に来るものがありますな(涙) >>178
スレ出張もお疲れ様ですw
どこでも安定のクオリティですよね
>>181
ビートルズの通称「ホワイトアルバム」での、変名まで使っての共演からもうすぐ50年が経とうとしてるわけですね…
ちなみに私は昔、ビートルズ板のジョージハリスン関連スレで管理人みたいな立場を何ヶ月かやってたことがあります。というどうでもいい情報(笑)
やっぱりこういう希望のあるお話、いいですね
…といいながら、同じく洋楽ネタでまた暗い話を書いてしまいまして
ボツにするかどうか検討中(笑)
「どした?」
「‥‥」
「ここに呼び出したってことはさ」
「莉菜っ!」
「俺くん」
「‥‥」
「よしよし」
「‥‥」
「震えてる」
「うう‥‥」
「もっと力入れてもいいよ」
「‥‥」
「いいって」
「‥‥」
「脚あけてよ」
「‥‥あっ」
「これでね」
「‥‥」
「聞いて」
「うん」
「莉菜俺くんに抱きつかれても逃げてないよ」
「うん」
「わかる?」
「うん」
「急に嫌いになったりしないよ」
「うん」
「だから肩から腰までさ」
「うん」
「べったりしてよ」
「‥‥」
「うちだって勃起くらい知ってるよ」
「‥‥」
「いまはエロいやつじゃないでしょ」
「うん」
「震え止まった」
「‥‥」
「落ち着いた?」
「うん」
「そしたらリラックス」
「ああ‥‥」
「何が怖かったの?」
「‥‥」
「試合?」
「うん」
「なんで?」
「‥‥」
「こないだと一緒だよ そうでしょ」
「みんなさ 明日は勝って当たり前だと思ってるけど」
「うん」
「だめなんだ 俺は明日はボコられる」
「どうしてそう思った?」
「フォームがバラバラなんだよ 気にすればするほどおかしくなる」
「そっか」
「俺と1年しかピッチャーいないし」
「うん」
「ダメかもしれない」
「ねえ」
「うん」
「よく聞いてね」
「うん」
「うちさ 明日もし俺くんがピンチになったら」
「うん」
「帽子とタオル青にするから」
「え?」
「ペットの列見てよ」
「‥‥」
「マウンドからじゃわかんないかもしれないけど
青ってジャージもTシャツも使ってないから」
「うん」
「もしも青がちらっとでも見えたら莉菜がついてるって思って」
「そんなことして大丈夫なの」
「大丈夫じゃないかも」
「‥‥」
「パーリーだしね」
「うーん」
「じゃあ、後で「あの青のおかげで勇気が出た」って言ってよ」
「‥‥」
「そしたら顧問に叱られても責められても耐えられるぜ」
「‥‥」
「負けたときに俺くんが空気で責められるならね」
「うん」
「莉菜もおまえのせいで負けたって言われたら‥‥」
「あ 泣かないで」
「少しでも俺くんの気持ちがわかるかな わかりたいなって‥‥」
「莉菜‥‥」
「俺くん」
「うん」
「莉菜ね」
「うん」
「俺くんを助けられない」
「‥‥そうなの」
「励ましたり 慰めたりはできるよ」
「うん」
「でも俺くんを助けることは誰にもできない 莉菜もできない」
「‥‥」
「俺くんが戦うしかないの」
「‥‥そうだな」
「ペット一本だけで応援はできないしピッチャーだけで野球はできないから」
「うん」
「今日は寝る前にイメトレしよう」
「うん」
「でも明日は忘れよう」
「うん」
「身体が勝手に動くように動かそう 身体が覚えてるように」
「‥‥」
「そう練習してきたんでしょ」
「うん」
「莉菜覚えてるよ」
「なに」
「目をつぶってファーストに走ってベースが踏めるんでしょ」
「ああ‥‥うん」
「できるわけないって言ってたじゃん」
「うん」
「できたじゃん できるじゃん」
「‥‥」
「身体が覚えてるんだよ それでいこう」
「そうだな」
「あのさ」
「うん」
「莉菜吹奏楽続ける」
「うん」
「俺くんは高校でも野球やるの」
「たぶんやんない」
「いまめっちゃ笑顔だったよ」
「俺もブラバンかな」
「それ初めてきいたアハハハハ ユーフォニウムならきっと空いてるよ」
「部活莉菜といっしょがいい」
「莉菜はやだ」
「えー」
「部内恋愛なんてお手軽っぽいから」
「え?」
「あ 今のなしね フフ」
>>190
相変わらず麻薬みたいに癖になるリズム作り出しますねw
読んでるうちにトランス状態になりそうです
計算して書いてるんですか? >>190
終わり方にも良い余韻が感じられて
なんかまた心が洗われました
ありがとうございます
敢えてセリフに名前も入れず、ト書き的なのも入れないことで
逆に想像力を刺激して風景が浮かび上がってくるという手法が秀逸です >>190
無駄な音のない静寂な世界観ですね
二人の声が響き渡ります
>>182
>>183
ジョージをずみ子ちゃんに見立て、クラプトンを由依ちゃんに見立てる。
そうすると、今の境遇とがっちり当てはまる気がしましてね やっぱり貼っとく
今回はさらにマイナー曲なので先に言っておくと
ピンク・フロイドの同名曲が元ネタです
・・・・・・・・
【ノーバディホーム・前編】
今日もなんとか仕事が終わった。バッグを肩にかけ、宅配ボックスにあった荷物を抱えて、マンションの鍵を開ける。
「ただいま」って言ってみるけど、誰も答えない。ていうか誰か答えたら怖いよね。私、ひとり暮らし始めてるんだもの。
テーブルの上にバッグを置いて中をあけ、歯ブラシやら櫛やら割り箸やらレトルトやら入ってる中から、黒い手帳を取り出す。
これに毎日の気持ちを詩にして書き留めてるの。でもみんなには内緒。他人にはとても見せられるような内容じゃないから。
届いてた荷物は実家からだった。中身はさくらんぼと手紙。母の字で「頑張ってるようで嬉しいです。あなたは私の自慢です」と書いてある。
自筆で書かれてるはずなのに印刷みたいに感じちゃうのは何故なんだろう?
相変わらず、私は自慢の娘として振る舞っていないといけないみたいだ。やれやれ。
とりあえずTVをつける。実家と違って東京はチャンネルもいっぱいあるよね。
見たいもの知りたいものなんて何もないんだけど(笑)
そして今日も
電話をかけてみた。
でも
やっぱり
あの子は出なかった。
【ノーバディホーム・後編】
もうそろそろ部屋も片付けなくちゃ。
この前切り刻んだ布団の残骸もそのままだし、ぶすぶす穴を開けたサテンのシャツもそのままだし。
20歳になって試しに吸ってみたタバコの吸い殻も捨てなくちゃ。薬の殻もあちこち散らばって拾うの大変だぁ。
あ、そういうヤバい薬じゃないよ。普通の薬局で普通に買えるやつだから。安心してね。
…って、誰に言ってるんだ私は(笑)。
こんな汚い家だけど、自慢できるものもあるんだ。
この綺麗なランプとか、奮発して手に入れたこのオシャレなブーツとか。
そして何と言ってもこのピアノ。まだあんまり弾けないけどね(笑)
私、ピアノやバイオリンを弾いてるときが一番落ち着くかも。
私が死んだら、仏壇じゃなくて、このピアノの上に飾ってほしいな。
さて、また電話をかけてみようっと。
私、こう見えて洞察力がハンパないから、結果はわかってるんだけど(笑)
…やっぱりね。
電話に出てくれないんだね。
私が悪いのかな。
…そうだよね。
私だってこんな自分大嫌いだし、こんな生活はもう嫌なんだ。
私の瞳は、本当は奥でギラギラ燃えてるんだよ。
ここから飛び出したいっていつも、いつも思ってる。
でも、私が飛んでいけるところなんて
どこにも無いんだ。
どこにも…ない。
あ…化粧落とすの忘れてた。もうぐちゃぐちゃだ…
もう、私…本当は
足下のほうから消えていっちゃってるんじゃないかな。
誰か
誰か電話に出てくれないかな
―了―
>>195
怖〜い
最近そこはかとない狂気が流行ってますねw 「ねぇ俺君あれどういう事?」
理佐ちゃんが稔侍を指差して俺に訊ねる
なんだろうと稔侍を見る俺
ニット帽を目深にかぶりサングラスとマスクで顔を隠した稔侍
横では由依ちゃんが不思議そうな顔で稔侍を見ている
「俺君なんか知ってる?」理佐ちゃんが聞いてくる
知ってるもなにもおそらく原因は昨日の俺のウソ
稔侍の顔を見ると高校時代の痴漢を思い出すって作り話を真に受けた稔侍なりの思いやりなんだろう、由依ちゃんに対する
しかし、稔侍にそんなウソついたのを理佐ちゃんに知られる訳にはいかない・・・
「なんだろうね、イメチェンかな見ようによってはEXILE系なのかな?」って惚ける俺
「強盗みたいで不気味だからイメチェン止めさせてよ」って理佐ちゃんからの新たな密命だ
「稔侍よぉ、さすがにそれはやり過ぎじゃね」
理佐ちゃんの意向を受けてさっそく動き出す理佐ちゃんの忠実な下僕俺
「自分なりに由依ちゃんの気持ちが軽くなればと思いまして」
「私の気持ちと稔侍さんのイメチェン関係あるんですか・・・?」
稔侍の言葉に戸惑いながら由依ちゃんが訊ねる
「いや、関係ないよ!由依ちゃんの気持ちは全然関係ない」
慌てて稔侍と由依ちゃんに割って入る俺
「でも・・・いま稔侍さんが私の気持ちって・・・」
由依ちゃんが俺になにか聞きたげな視線向けてくる
由依ちゃんのこの聞きたげな視線にはやられる・・・可愛い
「はい、由依ちゃんの気持ちは俺さんに聞きました」
稔侍の馬鹿がややっこしい参戦の仕方してきやがった
「そう・・・なんですか」って顔を真っ赤にしてうつむく由依ちゃん
「ちょっと二人共、勘違いかもしれないから落ち着こう」
どうしていいか分からない俺
「自分のせいで由依ちゃんが辛い気持ちになってるって聞きまして、なにか出来ればと思いこんな格好してみました」
健さんばりの不器用な男口調でとんちんかんなこと言う稔侍
「俺さんが大げさなんですよ、片想いは切ないけど辛くはないです」
稔侍の言葉に返事する由依ちゃん
なんだこの会話・・・
邪魔してやるってなんか言おうとした俺の肩に突然理佐ちゃんが手を置く
「俺君、黙って見守ってあげよう」
理佐ちゃんの言葉に借り猫になる従順な俺
やっぱり理佐ちゃんには逆らえないから好き
「黙って見守ってあげよう」
そんな理佐ちゃんの言葉に答えるように稔侍と由依ちゃんの会話は続く
俺のウソのせいでかなりの勘違いがあるけどね・・・
「片想い・・・ですか?」
由依ちゃんの気持ちは痴漢を思い出すことだと思ってる稔侍
片想いがなんのことか分からず当惑気味だ
「はい、きっと片想いの相手が稔侍さんだから辛くないのかもです」
って得意の困り笑顔で話す由依ちゃん
「なんか、なに言ってるか分かりませんね、すいません」って謝る由依ちゃん
「片想いの相手って・・・私なんですか?」って由依ちゃんの言葉に戸惑う稔侍
「はい」ってうなずく由依ちゃん
恥ずかしそうにうつむく由依ちゃんが可愛い過ぎて稔侍への敗北感に苛まれる俺
「俺君なんで震えてんの?」
俺を心配して聞いてくれる優しい理佐ちゃん
「大丈夫、稔侍の馬鹿がにぶくてヤキモキしてるだけだから」
「もう少し我慢してあげよう、稔侍さん不器用だから」
本当に優しくて美人の理佐ちゃん
「由依ちゃんの気持ちは嬉しいですが・・・親子ほども年が違う自分が由依ちゃんに相応しいとは思えません」
マジか・・・ウソだろう・・・
19才の女子大生の告白を断ろうとする悪逆非道な稔侍
「すいません」
由依ちゃんに一礼したあと背を向けて仕込みを再開する稔侍
由依ちゃん頑張れ!
って何故か心の中で由依ちゃんに声援送る俺
なんでだ!俺の由依ちゃんへの恋心どこいった!?
「私にどんな人が相応しいかなんて稔侍さんが決めないでください」
小さい声ながらもきっぱりと言う由依ちゃん
大人しいけど気は強いな、やっぱり
「もしかしたら、どこかに私に相応しい人が居るのかもしれないですけど・・・私が好きになったのは稔侍さんなんです」
稔侍の背中にきっぱりと言い切る由依ちゃん
「それだけじゃダメですか?」
祈るように聞く由依ちゃん
「自分は料理しか無いような男で楽しい話や面白い話なんて出来ません」
「楽しくなくて平気です、そんな理由で好きになったんじゃありませんから・・・」
稔侍の言葉に小さい声で答える由依ちゃん
真摯な眼差しで稔侍の背中を見つめる由依ちゃんだから好き
「親子ほども歳が違う自分で本当にいいんでしょうか?」
真摯な眼差しで自分の背中を見つめる由依ちゃんになおも話続ける稔侍
「43になる自分と19の由依ちゃんが一緒になったとして確実に自分は先に逝きます、きっと淋しい思いをさせてしまいます」
稔侍の言葉に一瞬理佐ちゃんと先代のことが重なってしまった俺
思わず理佐ちゃんを強く抱きしめる俺
「ねぇどうしたの?急に」
稔侍と由依ちゃんの邪魔をしないように小さな声でささやく理佐ちゃん
「ずっと一緒に居たいな理佐ちゃんと」って呟く俺
「寂しがりだなぁ俺君は、しょうがないからずっと一緒に居てあげるよ私が」
なんて言ってくれる理佐ちゃんだけど
「でもいまは、邪魔しないでね」
って俺の腕をほどいて由依ちゃんと稔侍の成り行きを見守る野次馬な理佐ちゃん
「私・・・ぼっち歴長いんで淋しい思いは慣れてますから平気です」
なんてぼっち歴の長さまで武器に変えて稔侍に攻めこむ由依ちゃん
仕込みの手を止めて包丁を置く稔侍
「休みの日は決まった店でコーヒー飲むのが長年の習慣なんです、わざわざ電車に乗って飲みに行ってます」
由依ちゃんの方に向き直って話し出す稔侍
「良かったら一緒に飲みに行ってもらえませんか?」
「いいんですか?」
「はい、味はなんてことない店ですが、7年前に親父が死んでからはお袋がひとりでやってる店です」
稔侍の背中を見つめながら涙ぐむ由依ちゃん
「俺君、二人だけにしてあげよう」
俺の手を引っ張って外に連れ出す理佐ちゃん
「稔侍さん格好良かったな、背中で口説くんだもんな」
格の違いを見せつけられてまたもやさん付けに戻っちゃう俺
「自分のことより由依ちゃんの幸せ1番に考えてんだもんなぁ稔侍さんには勝てねぇや」ってため息つく俺に
「そうかな?私のお店に通ってた頃の俺君の方がちょっとだけ格好良かったよ、稔侍さんよりも」
なんて言ってくれそうだから好き
「あら!?稔侍さんと由依ちゃんが?」
俺から稔侍と由依ちゃんに恋の花が咲いたのを聞いたお義母さんが思わず声出す
お風呂から葵の泣き声が響いてくる
理佐ちゃん苦戦してるなw
もし19年後に俺の可愛い愛娘である葵が24も歳の離れたオッサンを彼だなんて連れてきたらどうしよう・・・
もしものために身体を鍛えておこうかな
「そうなんですよ、わかんねぇもんですよね、あんなに拒んでた癖に今日から由依ちゃん送ってちゃってんですよ稔侍の奴」
根掘り葉掘り聞きたがるお義母さんに聞かれるまま答える俺
「でもお似合いの二人だと思うけどね」
「マジ言ってんすかお義母さん、めっちゃ親子にしか見えないっすよ、なんであんなジジイに惚れるかな?」
「あんた理佐ちゃん居るのに焼きもち妬いてんのかい?」
「妬いてないですよ、ちょっと心が痛いだけです」
「由依ちゃんに失恋してんじゃねーよ」
いつの間にかお風呂あがった理佐ちゃんが俺をからかう
風呂上がりの髪が色っぽい理佐ちゃん
「ただいま帰りました」
由依ちゃん送りに行った稔侍が帰ってきた
「稔侍さんからかったりしたらダメだからね」って自分を棚にあげて俺に釘刺す理佐ちゃん
「稔侍どう?24も下の彼女出来た気分ってやっぱ最高?」
「からかわないでください、まだ戸惑ってますよ」
俺の問いに照れてる稔侍・・・ジジイが照れてる姿は不気味だ
「それより酷いじゃないですか私のこと騙すなんて、由依に聞いたら高校も自転車で通ってたって笑ってましたよ」
照れてるわりに由依ちゃんのこともう呼び捨てにしてる稔侍
「お前もう由依ちゃんのこと由依って呼んでんの?」
「そう呼んでくれって由依のやつに言われまして」
困ったふりしてっけどニヤニヤが隠しきれてねぇぞこの野郎
「稔侍君にも春が来たんだね」
お義母さんが稔侍の肩叩いて喜んでる
稔侍の春羨ましいな・・・
「まさかバイト募集したら稔侍さんに彼女が出来ちゃうなんて思わなかったな」
俺と二人だけになった理佐ちゃんが呟く
「やっぱ淋しい?自分を好きだった男を盗られちゃったみたいでW」
「笑ってんじゃねーよ」って苦笑いする理佐ちゃん
「それよりさぁなんで稔侍さんにあんなウソついたの?」
「二人にはきっかけが必要だと思ったんだ」ってウソにウソを重ねる二枚舌な俺
「ウソついてんじゃねーよ」って俺を詰める理佐ちゃん
「ごめんなさい」って謝る俺
「まぁ今回は俺君のウソのお陰で二人が上手くいったからおおめに見てあげるよ」
愚かな俺を許してくれる優しい理佐ちゃん
「でも本当は私だけの俺君で居てくれないとヤダからね」なんてこと言いながら抱きついて来そうだから好き
>>200
稔侍、超良い奴じゃないですかw
アンジャッシュばりのスレ違いコント、お見事です
>>195
名前出さないで書くの上手ですね
私は自信ないからどこかで書いちゃいます
まあ、一文ごとに書く方もいらっしゃいますけどねw >>196
流行ってるっていうか
私だけですけどw
案外こういうやつが一番書きやすいかも
>>200
稔侍と由依ちゃんのスピンオフシリーズも思わず期待させられますね
>>201
前のもそうですけど
こういうネタなので誰がモデルかをはっきり書くのは避けるべきだと思いまして
頑張りましたw >>202
気遣いますよね。
載せる前にめっちゃ考える。 >>201
そういえば小説スレの初代管理人さんも俺の文章は最後に理佐ちゃんで終わるからすぐに分かるって指摘されてたw
俺君より稔侍の方が本当の俺が投影されてるかも
>>202
居酒屋理佐ちゃんは群像劇になっていきそうなので
その中で稔侍と由依ちゃんの恋も書き進めていければと思っています クラスに男子が俺ひとりしかいない環境に戸惑いながらも
教科書見せてくれる理佐ちゃんと少しずつ仲良くなれたことで
学校に行くのが楽しみになってきた俺
そんなある日
学校に行くと教室の黒板に俺と理佐ちゃんの相合い傘が書かれていた
書いた人からしたら軽い気持ちのイタズラなんだろうけど・・・
照れ屋の理佐ちゃんはクラスのみんなから冷やかされて真っ赤な顔して下向いちゃってる
「俺と渡邉さんはそんなんじゃないよ!ただの友達だよ」
恥ずかしさと理佐ちゃんに迷惑かけちゃつた申し訳なさから
弁解しながら黒板消しで相合い傘を必死に消す俺
その日1日教科書は見せてくれてるものの、なんとなく不機嫌な理佐ちゃん
次の日は理佐ちゃんをこれ以上怒らせたくないのでちゃんと教科書持ってくる俺
「ねぇなんで教科書持ってきてるの?」
休み時間に聞いてくる理佐ちゃん
「なんかみんなに誤解されて理佐ちゃんを怒らせちゃったから・・・」
たどたどしく弁解する俺
「ごめんね、俺のせいで相合い傘なんて書かれちゃって」
「俺君こそ誤解してんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「相合い傘のこと怒ってるんじゃないんだけど・・・」
「えっ違うの?」って驚く俺に
「ねぇ私ってただの友達?」なんて聞いてくれそうだから好き
>>205
『何度目の青空か』を思い出します
庭さんの物語は、恋の進展が早いですね >>206
たぶん出張してる欅学園スレがそれモチーフにしてるスレですねw
>>207
妄想書けるスレ見つけてはしゃいでます(照)
皆さんもたまに妄想書きに来てくださいm(__)m テストすぎて書き込みに来れない。゚(゚^ω^゚)゚。
思いついた文章構成がくそみたいなお話載せときます
いなくなれ群青みたいな感じです(ストーリー的には!!)
この群青島は人が人によって捨てられた人__。いや、人格が住む島。
この島はある1人の鴉と呼ばれる人間によって作られたものだ。
このお話では、ほんの、ごく一部の群青島での日常のお話を紹介しようと思う。
それでは、ページをめくって?
さぁ、楽しいお話の始まりだよ。
>>209
愛知県さんテスト中にも関わらず投稿乙です
テスト終わってこの作品の完成品を読むのを楽しみにしとりますm(__)m
テストの成功祈っとります なんか、曲名当てクイズになっちゃってるけど…
『Nagasakigirl In Tokyo』
「まずっ!」
隣にラーメン屋があったにも関わらず、このちゃんぽん店に入ってしまったのは、
私が長崎人だからだ。東京のちゃんぽんはどんな味がするのだろうと、店に入ったが、
味も何もそもそもちゃんぽんではなかった。
ちょっと薄めの豚骨スープにちょっと太めの中華麺、これじゃラーメンだ。
箸を置き、千円札を握りしめた。
「ごちそうさま」
器に半分ほど残った麺に申し訳ない気持ちがしたが、
スープの水面に自分のしかめっ面を見せるのはもう耐えられなかった。
「待ってお嬢ちゃん、お釣りは?」
「そのお釣りで長崎のちゃんぽんでも食っとけ!」
そう言いつけてやりたかったが、喋ればそのアクセントで長崎人とわかってしまうだろう。
長崎の品格を落とすわけにはいかない。
街なかでは淑女のように振る舞う。
私は異邦人、お手本のような長崎人でいたい。
でも、この世界は大人しくしてちゃ、埋もれてしまう。
優しさ、真面目さはこの世界では稀なんだ。
「礼節が人を作る」のなら、みんなが英雄のはずだ。
自分らしくいたい、誰が何と言おうとね。
暖簾をくぐると、そこは坂になっている。
道行く人が息を乱し、這いつくばるように登っていく。
「こんな坂なんだっていうの?長崎じゃ…」
坂は慣れっこだ。
貧弱な男子高校生たちを横目に、私はどんどん追い抜かす。
でも勝ち誇ったような顔はしない。
もっと急な坂道を登らなければならないみたいだからね。
私は長崎人らしくいたい、誰が何と言おうとね。
>>212 ピンポーン(早押しボタンの音)
↑
今作の主役に敬意を表して
今回はスティングですか。
こういう内容の歌だったとはつい先ほどまで知らなかったんですが
あざやかな再解釈素晴らしいと思います
ちなみに私はその原曲のタイトルを聞くと、そのころはすでに有名MV監督になっていてスティング関係もいくつも撮っているゴドレー&クレームの曲のほうを先に思い出してしまいます
という完全なスレチですいませんm(_ _)m >>213
私もこの曲知ったの3日前なんで、全然詳しくないんですよw
ですので、解釈も無茶苦茶ですw
それにしても、ねるちゃんは強い子ですよ
色んな意味で疎外感を感じながらも、
全く逃げようとしませんでしたからね >>212
歌どころか誰が主役なのかもわからなかったw 隣の席の理佐ちゃんが優しくしてくれるとはいえ
やはりクラスに男が俺ひとりしか居ないという状況はそれなりにストレスがかかるもので
学校帰りのコンビニでついつい万引きしちゃう俺
「万引きしてんじゃねーよ」なんて理佐ちゃんに万引き現場を見られちゃった俺
平身低頭許しを乞う俺に
「黙っててあげる替わりに明日から私の言うことなんでも聞いてね」
ってドSな微笑み浮かべる理佐ちゃん
何をさせられるかと不安がる俺に
「とりあえず明日の朝から駅で待ち合わせして一緒に登校しよ」
とか言ってくれそうだから好き
イタコの理佐ちゃん5 第1話
「俺君こっちこっち」
店の中に顔だけ入れてキョロキョロしてる俺にカウンターの奥から神様が声かけてくる
たまには天国じゃないとこで飲もうと神様に誘われた焼き鳥屋
「すいません、取り憑く相手探すのに手間取っちゃいまして」
神様から人間に混じって飲んだり食ったり出来るように体を調達して来いって言われた俺
「いいよいいよ突然だったから仕方ねぇよ」
いつもより優しい神様
「神様はそのままで食べたり出来るんですね」
「当たり前じゃねぇか、俺は霊体じゃねぇからなお前みたいな不便なもんと一緒にすんな」
やっぱり神様ってのは全知全能だけあって便利なんだなって感心する俺
「それより好きなもん食えよ、ここは予約入れんのも数ヵ月待ちの店なんだからよ」
「ごちになりやす、店の名前聞いてめっちゃ楽しみにしてました」
さすが神様!超豪勢だぜ!!って大喜びの俺
「でもよく予約入れられましたね、やっぱり神様ともなるとコネがあるんすか?」
「いや、ホステス連れたオッサンが居たから神通力使って入れ替わっちったw」
こいつ神様のくせに悪い野郎だな・・・
「ところで俺君、なんでそんなイカツイ親父に取り憑いてきたの?」
「こいつ理佐ちゃんがエリート商社マンに悪戯されそうになった時に取り憑いたヤクザなんですけど居心地良いんですよ」
「きっと波長が合ってんだよ、俺君まだヤクザ気質が抜けてねぇんだなww」
「なに言ってんすか〜神様だってめっちゃヤクザ気質じゃないですかw」
酒飲んで盛り上がる俺と神様
「それに理佐ちゃん来た時にこいつだったら顔覚えてると思ってw」
神様の奢りで高級焼鳥を理佐ちゃんにも食べさせてあげたい俺
「理佐ちゃん来んの!?」
理佐ちゃん来るって聞いてめっちゃ驚く神様
「呼んだのまずかったですか?」
神様のあまりの驚きに様子を伺う俺
やっぱり神様が人間と酒飲んだりしたらヤバいのかな?
「急に言われても心の準備がねぇ・・・」なんて心細いこと言う神様
神様だって緊張させちゃう理佐ちゃんだから好き
「なにビビってんすか、神様ともあろう者が」
理佐ちゃんが来るって分かった途端に落ち着き無くす神様
「うるせぇ!そうゆうこと言われるとますます意識しちゃって緊張するから黙っとけ馬鹿野郎!!」
「情けねぇな!たかだか人間の小娘ひとりにビビりやがって!」
たいぶ酔っぱらちゃって神様に絡む俺
「仕方ねぇだろ!相手理佐ちゃんだぞ!神の最高傑作だぞ」
「神の最高傑作って、てめぇの作品じゃねぇか馬鹿野郎!」
「うわっ!?俺君どうしてヤクザのおじさんなのよ?」
店に着くやいなや俺の風貌に驚く理佐ちゃん
「こいつだったら知った顔だから分かりやすいと思ってさ」
理佐ちゃんに笑顔で答える俺
「私のために?優しいな俺君」
なんてさっそく甘えてくる理佐ちゃん
「理佐ちゃん好きなの食べな、今日は石油王の奢りだからw」
「石油王・・・?」
「アウトローの世界じゃ金持ってる奴を石油王って呼ぶのが流行ったんだよ昔」
「そうなの?」
さっきから神様が理佐ちゃんに紹介して欲しくてヒジで俺を突っついてくる
「理佐ちゃん、この人さ俺が生前お世話になった霊能者の神様夫さん」
「神・・・様夫さん?」
訝しげに聞き返す理佐ちゃん
「うん、偶然会っちゃってさインチキ霊能者かと思ってたら俺のこと見えてやんのw」ってますます酔ってきた俺
「ちょっと来い」
慌てて俺をトイレに引っ張ってく神様
「てめぇ、何が神様夫さんだこら!そんな偽名じゃ理佐ちゃんに正体バレるやろがい!!」
「大丈夫っすよ、理佐ちゃんああ見えて鈍いからバレねっす」
「いやいや、さすがにバレるだろ」
「神様ね、理佐ちゃんのこと神格化し過ぎっすよ、理佐ちゃん顔と体は超一流だけど中身は案外ぽんこつなんすから」
酔っぱらって理佐ちゃんをぽんこつ扱いしちゃう俺
「早く戻んねぇと理佐ちゃんがひとりで心細いだろ」って神様に腹パン入れちゃう俺
「本当にご馳走さまでした」
店でとこで神様にお礼を言う理佐ちゃん
この礼儀正しさこそ日本女性の鑑たる理佐ちゃんだから好き
「今日はご馳走さまでした」
ってお礼言う理佐ちゃんに照れながら手を振る神様
「様夫さんまたおごってくださいね」
って神様に抱きつく酔っ払いの俺
「そうだね、次は理佐ちゃんの好きな物食べに行きましょうか?」
なんて理佐ちゃんの前では猫かぶって愛想振りまく様夫
「様夫さんお休みなさい」
理佐ちゃんに様夫さんって呼ばれて感動してる神様
「理佐ちゃんいっぱい食べた?」
「うん、食べたよ」
「それより、お金?幾らぐらいかかったんだろ?」
「びっくりするから聞かない方がいいよw」
まさか、俺が拾ってきた葉っぱの山を
神様が神通力で諭吉に変えたなんて知ったら理佐ちゃん驚くだろうなw
しかしあいつ、神様ってよりはタヌキみたいな奴だな
「様夫、次は理佐ちゃんの行きたい店に行こうって言ってたからめっちゃ高い店行こうw」
って俺の言葉に困り顔の理佐ちゃん
「うーん?私は次はパスかな・・・」
「えっ、行かないの?」
「うん、様夫ね、俺君がトイレ行った隙に次は二人で飲みに行こうって誘ってきたんだよね・・・」
あの野郎、散々理佐ちゃんにビビってたくせしやがって
本当に神様かあいつ?俺の女に手出しやがって油断も隙もねぇな
「理佐ちゃん気をつけてね、あいつかなりな変態だから」
「うん、みるからにそうゆう眼をしてたね」
「お待たせ」
ヤクザの幹部をサウナに置いて理佐ちゃんの待ってる公園にやって来た俺
「俺君!大変」
「どうした理佐ちゃん?」
「女子高生とオジサンが喧嘩してるよ」
「お前のせいで息子は死んだんだ!花なんて持って帰ってくれ」
オッサンが葬式用みたいな地味な花束持った女子高生を怒鳴ってる
「どうしよう?止めた方がいいかな?」
オッサンの怒鳴り声にオロオロしながらもなんとかしようとする理佐ちゃん
「どう見ても女子高生の方が正しいな」
「守護霊の勘が働いたの?」
「いや、女子高生の猫目が可愛いからオッサンが悪者に決まってるよ」って決めつける俺に
「そんなこと言われたら私も猫目になりたくなっちゃうじゃん」
なんて焼きもち妬きそうだから好き
「私も猫目になりたくなっちゃうじゃん」
なんて焼きもち妬く理佐ちゃん
さりげなく理佐ちゃんの妖怪レーダーが立ってる!?
「理佐ちゃん、もしかしてあの猫目女子高生が妖怪なのかな?」
「妖怪猫娘!?鬼太郎で有名な!?」
思いがけない有名妖怪の登場に理佐ちゃんも思わずテンション上がる
「もなちゃんのあの猫目が好きだったんですよね」
なんて言いながら突然高校生の幽霊が現れた
声に釣られて振り向きそうになる理佐ちゃん
「理佐ちゃん見ちゃダメ!」
慌てて理佐ちゃんを制止する俺
「ねぇどうして見ちゃダメなの?」
「こいつ事故死した霊だわ」
「事故死?」
「うん、頭が割れて脳が飛び出してる」
「えっ!?やだー」ってビビる理佐ちゃん
「おい、理佐ちゃんが怖がるから生前の体に戻せ」
「はい」って素直な男子高校生
「じゃあ、あの猫目の娘は妖怪じゃないの?」
体を生前の形に整えた男子高校生に質問する理佐ちゃん
「はい、名前は志田愛佳、僕の彼女のもなちゃんです」
照れることも無く答える男子高校生
「公園の前の通りで事故にあって脳を巻き散らして死んだってわけか?」
「はい、もなちゃんに会いに行こうと思って急いでたらトラックに跳ねられちゃいましたw」
やっぱり若えと幽霊も明るいんだなって感心する俺
「それで彼女が花束持ってたんだ」
もなちゃんがなんで花束持ってたか気づいた理佐ちゃん、さすがは女の子
「で、倅が事故って死んだのは彼女のせいだって怒鳴ってたのがお前の親父ってことか・・・」
これはややっこしい話になりそうだな・・・
俺や理佐ちゃんには荷が重い案件てことでスルーか正解だな
「理佐ちゃん、これは関わらない方がいいから放っといて帰ろう」
クールに理佐ちゃんを促す俺
「でも・・・伝えて欲しいことがあるから現れたんでしょ・・・」
俺と違ってクールに成りきれない理佐ちゃん
「それにさ・・・もなちゃん?なんか放っておけないんだよね」
って俺を見つめる理佐ちゃん
理佐ちゃんに見つめられてしまったらNOなんて言えやしないから好き
「跳ねられた時に脳がやられちゃったせいか肝心な部分の記憶がないんですよね」
笑いながら言う男子高校生の幽霊・・・
「理佐ちゃんこいつには伝えたいことなんてないんじゃねぇかな?」やっぱり乗り気じゃない俺
「うーん?」悩む理佐ちゃん
「もなちゃんに伝えたいことがあるはずなんです俺」
真面目なトーンで話し出す男子高校生
「それに・・・俺の親父ともなちゃん仲良かったんです、なのにあんな風になっちゃってて・・・」
落ち込む男子高校生
「明日もなちゃんに会ってみようかな・・・」
理佐ちゃんの部屋に帰ってきても男子高校生の幽霊ことをまだ気にしてる理佐ちゃん
「もなちゃんと会って話を聞いたら引き返せなくなっちゃうよ」って面倒事に巻き込まれたくない俺
「なんだか放って置けないんだぁ」呟く理佐ちゃん
「それにさ私が巻き込まれたら助けてくれるよね」俺に念を押す理佐ちゃん
俺まで巻き込む気満々の確信犯じゃねぇか・・・
「誰?あんた・・・」
学校帰りに待ち伏せしてた理佐ちゃんに声をかけられたもなちゃん
「めっちゃ警戒されてんじゃねぇか理佐ちゃん」
思わず理佐ちゃんに声かけちゃう俺
「うるさい!黙ってて」
小さい声で言い返す理佐ちゃん
「なに一人でぶつぶつ言ってんの?用無いならどいてくんないっすか、邪魔なんで」
「あっごめんなさい」って道をあける理佐ちゃん
理佐ちゃんより上手だなあの猫娘
「あなたの彼の幽霊が現れたの」
テンパった理佐ちゃんいきなり奥の手で勝負に出た!
「ちょっwなに言ってんすか?この人マジやべ〜」
あっさり奥の手空振りした理佐ちゃん
「だから言ったろ、理佐ちゃんの手には負えないって」
公園のベンチで半べそかく理佐ちゃん
「だって・・・なんとかしてあげたかったからさ」って肩落とす理佐ちゃん
「すいません、もなちゃんが酷いことしたみたいで」
突然現れて理佐ちゃんに謝る男子高校生
「もなちゃん悪い子じゃないんですけど・・・誤解されやすいんです、多分今ごろ半べそかいてた理佐さんのこと心配してると思います」
そんな男子高校生の言う通りにもなちゃんが戻ってきそうだから好き
「言い過ぎってゆうか、調子のり過ぎたから」
なんて変な言い訳しながら理佐ちゃんにアイス渡すもなちゃん
なるほどね、性格の良さを素直に出せないタイプか・・・
そりゃ理佐ちゃんにしたら放って置けねぇわけだな
不器用な自分のこと見てるみたいで
「真面目に話してくれてたのにチャカしちゃってごめんなさい」
理佐ちゃんがアイス受けとると改まってちゃんと謝るもなちゃん
男子高校生がドヤ顔で俺の方を見る
「お前まだまだ若いな、どっちの彼女が最高か?対決で俺に勝てると思ってんの?」
「確かに理佐さんは強敵だけど僕のもなちゃんだってかなり強いですよ」
「いくらもなちゃんでも本物の神様に神の最高傑作のお墨付きもらった理佐ちゃんに勝てるかな」
って得意顔で男子高校生を見おろす俺
「くだらない言い合いしてんじゃねーよ」って俺と男子高校生にドス効かす理佐ちゃん
「今も居るんすかーマジ受けるw」
めっちゃ笑ってるもなちゃん
「うん、私の彼の幽霊ともなちゃんの彼の幽霊が言い合いしてるの」
俺たちの状況をもなちゃんに説明する理佐ちゃん
さりげなく俺のこと守護霊じゃなくて彼の幽霊って言ってるのは負けず嫌いな理佐ちゃんの女心かな・・・
「なんの言い合いしてんすか?幽霊君たちw」
「どっちの彼女が最高か?対決してるみたい」って恥ずかしそうにもなちゃんに教えてあげる理佐ちゃん
「くだらねぇ〜w」腹抱えて大笑いするもなちゃん
「あぁ〜そんなくだらない対決するのは間違いなく私の彼です」
って呟き泣き出すもなちゃん
「1年前のあの日、待ってろって言われたから朝まで待ってたんだからね」
理佐ちゃんに教えてもらった方に向かって語りかけるもなちゃん
「プレゼントと大切な話があるなんて言っておいて・・・来ないなんて反則過ぎだから」
って理佐ちゃんに抱きついて泣きじゃくるもなちゃん
気づいたら男子高校生も俺に抱きついて大泣きしてやがる・・・マジキモい(泣)
素直になったもなちゃんはめっちゃ可愛く見えるから好き
イタコの理佐ちゃん5は長くなりそうなのでとりあえず第6話まで投稿させてもらいましたm(__)m
『高2の軍曹』 第24話
打ち上げ花火の閃光が、暖かみのある弱いストロボのように茜ちゃんの顔を滲ませた。
少しのあいだ茜く染まるその頬に見惚れては、遅れて聞こえる爆発音に目を覚ます。
いよいよ最後の花火という時分になれど、茜ちゃんは美しいままだった。
小さい時から何度もこの光景に出くわしているが、茜ちゃんの美しさはずっと変わっていない。
「悪い連中から守ってあげなさい」という名目を母に押し付けられ早10年、むしろ守られてきたのは自分の方だった。
小4のとき、カツアゲに来るこわもて男の胸ぐらを掴んだのは茜ちゃんで、
中2のとき、「姉ちゃん、かわいいね」と言い寄ってくるおじさんに「はあ!?」と言い返したのも茜ちゃんだった。
そんなことがある度に、「大丈夫だった?」と心配され、僕は情けなくなって下を向いてしまう。
「お祭りなんだから、元気だしてよ」なんて言われると、ますます落ち込んでしまう。
いつまでもウジウジしていると、境内の裏まで連れて行かれて、僕の機嫌が直るまで一緒に居てくれる。
茜ちゃんの横顔を見ているといつしかの罪悪感に襲われた。
「茜ちゃん、いつもごめんね」
「ん、何が?」
「いや、やっぱ何でもない」
「もう、お祭りなんだから、元気にしてよ」
そう言うと、僕の腕を引っ張り、やっぱり境内の裏に連れて行かれた。
「あのね、嬉しかったんだよ」
「え?」
「この辺に同学年の友達住んでないじゃん。
だからいつ一人で花火を見ることになるかなあって思ってたの。
でも、毎年一緒に行ってくれるでしょ。それが嬉しいの」
「茜ちゃん…」
「お祭りなんだから、元気出してよ」
そんなこと言われたら、泣いちゃうじゃないか。
>>225
昨日の残酷な観客達のあかねんが大阪府さんの描く茜ちゃんと重なって不思議な既視感がありました 「理佐ちゃんだって朝まで待っててくれるに決まってんだろ」
もなちゃんと別れて理佐ちゃんの部屋に帰ってきても
男子高校生とどっちの彼女が最高か?対決を続けてる俺
「もうどっちでも良いよ、それより明日の作戦会議したいんだけど」
明日は男子高校生の親父に会いに行こうと決めてる理佐ちゃん
「親父に聞けば僕がもなちゃんに渡したかったプレゼントのことも分かると思うんですよ」
「お前が成仏出来ねぇのは伝えたいことじゃなくてプレゼント渡せなかったからなのか?」
「いや、伝えたいこともあったはずです」
きっぱりと言う男子高校生
「なんだよどっちも白黒つけなきゃなんねぇのかよ、面倒くせぇな」って泣きが入っちゃう俺
「お父さん怖そうだったよね?」
俺と男子高校生の話とはまったく関係ないことを心配する理佐ちゃん
「もなちゃんのことめっちゃ怒鳴ってたもんな」
「はぁ不安だな・・・」ため息の理佐ちゃん
「彼女に伝えたいことがあるって息子さんの幽霊がプレゼント探してさ迷ってますなんて言ったらw理佐ちゃん超怒鳴られるよ」
たまにはビビらせてやれ!とばかりにイジワル言う俺
「やだー、やっぱり怖い」ってビビる理佐ちゃん
「ねぇなんでそんなイジワル言うの?」
「何でだろう?やっぱり好きな娘のことイジメたくなっちゃう思春期ならではの感情かな?」
俺の好きな娘って言葉に照れながらも
「28歳の守護霊が思春期こじらせてんじゃねーよ」って呟く理佐ちゃん
やっぱり可愛い過ぎるなって感動の俺
「良いな〜僕ももなちゃんの守護霊になりたかったなぁ」
羨ましそうに理佐ちゃんと俺のやり取りを見てた男子高校生が嘆く
「羨ましがってねぇでそろそろ帰れよ、お前の目を気にして理佐ちゃんが全力でデレてくんねぇからよ」
「ちょっと変なこと言わないで、俺君と二人だけになってもデレないよ私」
なんて強がり言いそうだから好き
「ちょっと待って!」
俺と理佐ちゃんのイチャイチャタイムを邪魔しちゃ悪いと思った男子高校生が帰るのを慌てて呼び止める理佐ちゃん
「親父のこと・・・ですか?」
「うん、もう少し詳しく知りたいの」
なんて情報収集に余念のない理佐ちゃん
ビビり過ぎだろう
「理佐ちゃん、変に前情報なんて入れないでアドリブ任せの出たとこ勝負が人生なんじゃねぇか?」
「うるさい!黙って」キレる理佐ちゃん
「アドリブ任せで出たとこ勝負の挙げ句銀行強盗して仲間に殺された人が人生語らないでくれる」
理佐ちゃんの的を得た意見に黙る俺
「俺さんってヤバい人だったんですね・・・」
生前の俺の行いを知ってビビる男子高校生
「めちゃくちゃ腕の良い時計職人です」
「時計職人って・・・修理したりの?」
理佐ちゃんが男子高校生の親父の仕事を興味深そうに聞いてる
「修理もしますけど、うちの親父はオーダーメイドで部品1つ1つから自分で作るんです」
「あっ!それ聞いたことある、めっちゃ手間と時間かかるんだよな」
俺みたいな者でも親父の仕事の凄さを知ってることに誇らしげな表情の男子高校生
きっと良い親子だったんだろうな・・・
男子高校生が帰ってもまだ話をしてる俺と理佐ちゃん
「理佐ちゃん、腕の良い職人さんほど頑固で恐いって言うから気をつけてねw」
「またイジワル言ってる」って拗ねる理佐ちゃん
男子高校生が帰って少し甘えてきてんのか?
「不思議だなぁ」って呟く理佐ちゃん
「何が?」
「高校生君の話を聞いてるとね、お父さんがあんな風にもなちゃんを怒鳴る人に思えないんだよね」
「あいつの話だと良い親父みたいだもんな」
「うん、お父さんの話してる彼、どう見ても楽しそうだったよね、大好きなんだよお父さんのこと」
「確かに、もなちゃんにあんなこと言う親父だったらあいつの自慢の親父じゃねぇよなぁ」
やっぱり面倒くせぇなって嘆く俺
「うーん?分かんないことだらけだね」
って悩んでる理佐ちゃんも可愛いだろうから好き
「こんにちは」
男子高校生の親父の時計店を訪れる理佐ちゃん
「あのう・・・信じてもらえるか分からないんですけど」
もなちゃんで懲りたかと思ったら・・・
性懲りもなくいきなり奥の手で勝負に出る理佐ちゃん
自分だってアドリブ任せの出たとこ勝負じゃねぇかw
それでこそ俺の惚れた理佐ちゃんだ!
「店じゃ落ち着いて聞けないから奥で話をしませんか?」
いきなり怒鳴りつけられるかと思いきや話を聞いてくれるお父さん
「なるほど・・・」
理佐ちゃんの話を聞いて黙りこむお父さん
「もなちゃんとは話をしたのかな?」
「はい、あの日息子さんからプレゼントと大切な話があるからって言われて朝まで待ってたらしいです」
「そうですか」
理佐ちゃんの話に黙ってうなずくお父さん
「あの娘は優しい娘だから・・・息子にはもったいないぐらいのね」
「それなのに・・・なんであんなことを?」
勇気出して聞く理佐ちゃん
「居たんですか?あの場所に・・・」
「たまたまですけど・・・そうしたら息子さんの幽霊が現れて」
「私の妻、つまり息子の母親なんですが・・・早くに亡くなりましてね、つくづく身内に縁の薄い運命なんでしょうな」
そこまで言って自嘲的に笑うお父さん
「おかしな言い方ですが愛する者に先立たれる辛さは知っているつもりです」
お父さんの話を黙って聞いてる理佐ちゃん
「まだ10代のもなちゃんに背負わせるのは酷な辛さですよ」
「それであんなことを言ったんですか?」
「まだ若いんだ、なるべく早く忘れた方がいい、そう思いましてね」
「そうだったんですか」
「それに、私もあの娘を見てると失ったものの大きさに辛くなりましてね」
「息子が高校卒業したら私の跡を継ぐために時計職人の修行がしたいなんて言ってくれましてね、事故に会う何日か前に修行先が決まったんです、いつか一人前の時計職人になった息子がもなちゃんと結婚してなんて夢を見てたもんで・・・まぁ親の勝手な夢なんですがね」
そう言って理佐ちゃんに背を向けるお父さん
肩の震えがお父さんの失ったものの大きさを表してるようで何も言えない俺と理佐ちゃん
「今日はありがとう」
理佐ちゃんに頭をさげるお父さん
「私の方こそ何も出来なくて」
「いや、理佐さんのお陰で息子の死をちゃんと受けとめれられそうです」
そう言って再び理佐ちゃんに頭をさげるお父さん
話が真面目過ぎて俺の出番少ないけど理佐ちゃんが好き
「やっぱり時計職人の修行に行くのを話すつもりだったのかな?」
「間違いなくその話だろうね」
お父さんの話を整理する俺と理佐ちゃん
「でも辛い話だったなぁお父さんの話」
思い出し涙が出ちゃいそうな優しい理佐ちゃん
「理佐さんありがとうございます」
突然現れる男子高校生
「お前どこ行ってたんだよ」
「すいません、ずっと見てたんですけど・・・お二人に泣いてる姿見られたくなくて」
「今さら水くさいこと言ってんじゃねーよ」って理佐ちゃんの真似してドス効かす俺
「良かったねお父さん今でももなちゃんのこと大事に思ってくれてたよ」
「はい、それ知れただけでも嬉しいです」
理佐ちゃんにの言葉に嬉そうに答える男子高校生
「それと今日の親父の話を聞いてて記憶が戻って来まして」
「マジか?じゃあもう俺と理佐ちゃん動かなくていいのか?」
喜びを隠しきれない俺
理佐ちゃんもちょっとほっとしてるみたい
「いやいや、僕まだ成仏してないじゃないですかw」
笑いながら俺と理佐ちゃんに仕事の続行を求める男子高校生の幽霊
「お前理佐ちゃんが優しいからって甘え過ぎじゃねぇか?」
「いいよ俺君、それにもなちゃんに伝えてあげたいしね」
優しい理佐ちゃんに感動する俺
「知ってましたよ、お父さんの気持ち」
「え〜〜っ知ってたの!?」
「はい、お父さん優しいからたぶんそんなとこだろうなぁって」
翌日満を持してお父さんから聞いた話を伝える理佐ちゃんにあっさりと笑って答えるもなちゃん
「じゃあなんで彼の命日に花を持って行ったりしたの?」もっともな疑問を聞く理佐ちゃん
「本当にあいつのこと忘れちゃったらお父さん絶対悲しむし、私が顔出さなくなったら寂しいと思って」
「じゃあ、命日だけじゃなくて?」
「はい、ちょくちょく顔出して怒鳴られてますよ、まぁお互い様の出来レースですね」って舌出して笑うもなちゃん
もなちゃんの言葉を聞いて泣き出す男子高校生
「お前いい彼女持ったな」って俺も思わずもらい泣きしちゃいそうだから好き
「ねぇもなちゃんから連絡あったんだ」
もなちゃんにお父さんから聞いた話を伝えてから3日後
「今ごろなんの連絡?」もう興味無くなっちゃってる飽きっぽい俺
「お父さんが渡したい物があるから私も誘ってお店に来てくれって」
「理佐ちゃんしか誘われてないんじゃ俺の出る幕は無いな、遠慮しておこう」
「遠慮しておこうじゃねーよ」
面倒くさがる俺にドス効かす理佐ちゃん
「この場合の私を誘ってには俺君も入ってるの、分かった!」
「分かりました」
「今日も仲良しですね、ずっと一緒に居れて羨ましいな」
なんて言いながら男子高校生の登場
馬鹿野郎、俺だってお前と同じで理佐ちゃんと別れなきゃなんねぇんだよ・・・
「へへっ羨ましいでしょ」なんて男子高校生相手に冗談言ってる理佐ちゃん
ちぇっ俺の気も知らねぇで
理佐ちゃんは俺を失う悲しみに耐えれんのかな?
男子高校生にからかわれて照れながら俺のこと見てる理佐ちゃんに胸が痛くなる
「俺さん?どうしたんですか急に暗くなって」
「なんでもないよ、お前が成仏しちゃったら寂しくなるなと思ってよ」
「たまに会いに来ますよ、もなちゃんと親父も心配だし」
前向きな男子高校生、俺も見習うか
理佐ちゃんから離れたくない気持ちがどんどん募ってくから好き
「お父さん理佐さん連れてきたよ〜」
店のドア開けながら明るく声かけるもなちゃん
「もうお父さんって呼ぶなって言ってるのに困った娘だな」
って苦笑い浮かべながら出迎えるお父さん
「だって今さらオッサンとは言えないっしょw」
って笑いながら言うもなちゃん
以前より柔らかい表情でそんなもなちゃんを見つめるお父さん
これから少しづつ元の仲良しに戻ってくんだろうな
理佐ちゃんと俺が心配することなんて
最初からなんも無かったんだよなこの二人には
理佐ちゃんと顔を見合わせて思わず苦笑いの俺
「これが息子からのもなちゃんへのプレゼントです」
改まった態度で懐中時計をもなちゃんに差し出すお父さん
「お父さんこれイマイチ調子悪くないっすか」
懐中時計を動かしてみたもなちゃんが遠慮気味にお父さんに訪ねる」
「事故で1度壊れたものを私が修理したんだけどね」
「お父さんが修理したなら完璧に直ってません?」
苦笑いで聞く戸惑いがちなもなちゃん
「完璧過ぎるぐらいに直してから気づいたんだよ、息子の手作り時計が完璧なはずないとね」
「えっ!?まさか・・・」
「うん、1から修理し直した」
「マジっすか?」驚くもなちゃん
あくまでも私情に流されないお父さんの職人魂が好き
「息子ならここをミスるとかこっちを短く刻んでしまうなんて推理しながらだったから思いのほか時間がかかってしまってね、本当はすぐにでも渡してあげたかったんだが、息子が時計職人としてノコシタたった1つの作品だから完成させてあげたかったんだ申し訳ない」
そう言ってもなちゃんに頭をさげるお父さん
「完璧じゃないけど完成品か、あいつみたいな時計ですね、私とお似合いってことかなw」
嬉しそうに笑うもなちゃん
「やっぱりお前の親父さんは超一流の時計職人だな」
「当然ですよ」って泣きながらドヤ顔する男子高校生
「理佐さんありがとうございました」
「ううん、私の方こそ色々教わっちゃった」
「俺さんも色々ありがとうございました、理佐さんに愛想つかされないように頑張ってください」
「うるせぇ馬鹿野郎(泣)」ってもう涙溢れてる俺
「あっさり成仏しちまいやがったな」
理佐ちゃんの部屋に帰る帰り道
いつかくる理佐ちゃんとの別れを思ってなんだか寂しい俺
「俺君に良いもの見せてあげようか?」
理佐ちゃんがバッグからなんか取り出す
「じゃーん!現代の名工お父さん製作の懐中時計だよ」
「どうしたの?まさか感動のどさくさに紛れてパクっちゃったの?」
「するか!そんなこと!」って怒る理佐ちゃん
「お父さんがプレゼントしてくれたの」
「ウソだろ!?注文してから最低でも1年は待たされるんだよお父さんの作る時計」
「亡くなった奥さんにプレゼントするのに昔作った時計らしいよ」
って言いながら懐中時計の蓋を開けて時間を確認する理佐ちゃん
「さすがお父さん、完璧な完成品だね!」
なんて得意顔する理佐ちゃん
完成品だね!じゃねぇよ理佐ちゃん・・・
あの親父・・・こんな大事な時計プレゼントするって
完全に理佐ちゃんに惚れてるじゃねぇか・・・
亡妻一途に生きてきた生真面目なお父さんすら恋に狂わせちゃいそうだから好き
>>233
書いてるうちに妄想が止まらなくなってしまい長くなってしまいました
長文連投申し訳ないっすm(__)m >>235
勢いがヤバイww
今気づいたんですけど、もなちゃんの喋り方って文面ではギャル風ぽいですよね
文章にすると色々なことが見えてきて楽しいです
>>226
あかねんも理佐ちゃんに負けないくらいお人好しだと踏んでおります >>236
初めは名無しの女子高生だったんだけどこのキャラもなちゃんにしたら面白いかなと思って書き直しました
しゃべり方もなんとなくのイメージだし性格も深くプロファイリングしてないので
深みの無いもなちゃんになってしまってファンの方には申し訳ない・・・m(__)m 電車におけるクロス式シートの利点は、一定の仕切られた空間のなかに二人だけが収まるところにある。
先ほどから、僕の隣には色白な少女が座っており、しきりに通路側の方を気にしている。
彼女は窓側に座っているので、通路側に座る僕としては、その視線が気になって仕様がない。
通路には老婦人が突っ立って穏やかな会話を楽しんでいる。おばあさんの方は元気そうだが、おじいさんは杖をつき腰もかなり曲がっている。
恐らくこの老婦人の二人に席を譲りたいと考えながら、彼女はこちらの方を見ているのだろう。
あまりに通路側を気にしているので、僕は思い切って彼女の方を見た。
真っ白な雪山を背景に、リスのような瞳と目があった。
隣の少女がこんなに可愛いと思っていなかったので、思わず目を逸してしまった。
彼女はやっと気づいてくれたとばかりに僕に話し始めている。
「あの…もし迷惑やなかったら」
もうこの後に続く言葉はわかっていたので、親指で通路側の老婦人を指した。
彼女は首を縦に二回振り、リュックを持ち上げている。
僕はそれを見て、「よかったらどうぞ」と席を勧めた。
席を離れ、どこへ立とうか迷っていると、先頭の方が比較的空いているのが目に入ったので、そこへ歩き始めた。
運転手の背後に立ち、振り返り窓にもたれかかると、先ほどの少女がすぐそこにいた。
「あの…ごめんなさい。せっかく座ってたのに」
「いいよいいよ。どうせ次の駅で降りるし」
「あ〜やっぱり」
「やっぱりって?」
彼女は僕が脇に抱えているスケッチブックを指差した。
「あの画家さんのレッスンですよね」
「あー、そういうことか。だからわかったんだね」
「はい、私が小池です」
ある有名な画家が人里離れた自宅で期間限定の教室を開くというので、電車ではるばるここまでやって来たのだ。
事前の電話で、「あと、女性がひとり来ます」と言っていたが、その女性こそがこの少女だった。
僕たちは並んで電車を降りた。
改札を抜けると、目の前いっぱいに雪山が広がっている。
雪の色、空の雲、画用紙の色、彼女の肌、
そして僕たちの未来、その全てが真っ白だった。
『旅は、真っ白な画用紙だ。』
---青春18きっぷ/2005冬ポスターより---
>>239
乙ですm(__)m
このシリーズは相変わらず爽やかな青春ですなぁ 万引きがきっかけで理佐ちゃんと一緒に登校するようになった俺
どうやら理佐ちゃんは俺に気があるらしいとようやく気づいた俺
「理佐ちゃんもしかして俺のこと?」
って勇気振り絞って聞く俺
「今ごろ気づいてんじゃねーよ」
って照れて横向く理佐ちゃん
「照れてる理佐ちゃん可愛い」思わず呟く俺に
「うるさい!謝って」ってキレそうだから好き
過疎ってる時なら長文連投しても人様の迷惑にならないのに
仕事が忙しくて全然書けない悔しさったらありゃしない(泣)
>>242
お疲れ様です。
私も書けてない・・・
もう少しで繁忙期終わるのですが 大丈夫やで。大丈夫やで。
1週間ぐらいまでなら放置してもスレはdat落ちせえへん。
>>244
!?
Dat落ち・・・いま調べて初めて知りました。
ヤバイ・・・ >>245
では、ご要望にお応えして
ひらがなちゃんはまだキャラがはっきりしないので、細かいところは掴みきれていませんが… 控えめに言って、緊急事態だ。
今日は遠足だというのに、クラスで夏風邪が流行したためクラスの4分の1ほどの生徒が欠席だ。
先ほどから担任の携帯電話が鳴り続けている。
「えっと、取り敢えず班ごとに分かれてくれ」
そう言われて、周りを見回したが、同じ班の男子二人が見つからない。
これがひとつ目の悲劇。さらに悲劇は続く。
「あ、いたー。おはよー」
と言って近づいてきたのは、同じ班の潮紗理菜ちゃんで、あと二人いるはずの女子が見当たらない。
これがふたつ目の悲劇だ。
このままでは、潮ちゃんと二人で行動を共にしなければならない。
「聞いてる?」
「え?」
結果、この事態に対する救済措置はとられず、潮ちゃんと二人で遠足を楽しむことになってしまった。
「それでね〜、うちで育ててたキュウリがシワシワになってね〜」
この状況にも関わらず、話を続けている。
「潮ちゃん、楽しそうだね」
「そりゃ、待ちに待った遠足だからね〜」
「でも二人だよ」
「ひとりよりかマシだよ」
そう言ってくれると、こちらも助かる。もし出席したのが彼女でなければ、今ごろ大変なことになっていただろう。
遠足の行程は各班、自由なので、元から組んであったスケジュールどおりに動くのだが、
6人が前提のものなので、何をするにも二人では少しさみしい。
はずだったが、ひっきりなしにどうでもいい話を聞き続けなければならないので、沈黙は生まれない。
「この間ね、帰り道に軍手が落ちててね〜」
「あぁ、そう…あ、電車来たよ」
「その軍手がさ〜」
「電車来たよ」
(つづく)
電車に乗り込んでも、軍手の話は続いた。
ふた駅で降りるのだから黙っていて欲しかったが、口調から異常な軍手愛が伝わってくるので、腰を折ることはできない。
今でなくてもできる話だろ!とツッコミたくなるが、それ以上に面白い話をできる自信はない。
「軍手の起源て知ってる?」
目的の駅に停車しようとしているのに、潮ちゃんは軍手の歴史を話しはじめている。
「ねえ、聞いてる?」
「聞いてるよ」
「あ…」
もう、ドアは閉まっていた。
「もう!なんで言ってくれなかったの?」
「いや…楽しそうだったから」
ひと駅、過ぎてしまったことで、山に囲まれたホームに僕たちはいる。
太陽の光が屋根にあたって、ミシミシと音をたて、そのまま線路へ染み入る。
そんな静けさのなかで、二人揃って時刻表の看板を見つめた。
「下りの電車、当分来ないよ」
「うそー、ごめん…」
「いいよ、予定なんて簡単に崩れるもんだから」
「まあ、ワザとなんだけどね」
「え?」
「わたし、人ごみ嫌いだからここに来たかったの」
黄昏れた感じで話しているけど、絶対にウソだ。でも、ここにいるのも悪くないかもしれない。
彼女の安堵したような表情を見ると、どこへも行かないでいいような気がしてきた。
せっかく二人きりなんだ、ゆっくり行こう。
潮ちゃんは、また話し始めた。
「ゆっくり行きましょう」と列車に言われた夏でした。
---青春18きっぷ/2010夏ポスターより---
>>243
書きたいのに書けないって妄想過多になって切ないですよね
>>244
お久しぶりの米さんで登場ですねw
>>249
リクエストへ即座に応える対応力さすがです! クラスにたったひとりの男子とゆう絶対的小数派な立場こそ変わらないものの
教科書を見せてもらったのがきっかけで隣の席の理佐ちゃんと仲良くなったこともあり
こんな偏った環境にもそれなりの居心地の良さを覚え始めた今日この頃
「おはよー、あれ?髪切った」
なんてクラスメイトの女子にも気軽に話しかけれるぐらい馴染んできた俺
馴れてしまえばむしろ最高の環境じゃないかと調子にのる俺に
「調子にのってんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「他の子と喋るの禁止ね」
「えっ!?理佐ちゃんのお陰でクラスの皆とも馴染めてきたのに喋っちゃダメなの?」って聞く俺に
「うん、意外と嫉妬深いみたいなんだよね、私」なんて言ってくれそうだから好き
1
「恋が盲目なら、的は射抜けないわ」
「え?そういう意味で言ったんじゃ…」
「露に湿った夜と仲良くしていたいんでしょ」
「いや…」
「帰りな、意気地なし」
永遠の中二病、平手友梨奈。
無数にあるキューピッドの矢で、男子の心を撃ち落とす。
射抜かれた男は恋に落ち、落下寸前のところで彼女に叩きのめされる。
今日も、低空を彷徨うひとりの男子を片付けた。
2
「今日も上手くいったよー」
「そういう言い方はよくないと思うよ」
「何で?」
「相手だって、せっかく想いをぶつけてきたんだから」
「うん…」
「平手ってさ、なんで図書室来るの?」
「静かだから」
「でも、今君は喋ってるよ」
「いいじゃん、他に人いないし」
3
図書室の男と別れ、学校を後にした。
迫りくる夕闇が人々の心を盲目にし、勘違いの恋心を助長させている。
「あっ…」
「ん?ああ、さっきの」
「チッ!何でこんなところで」
「あ、ちょっと待って!」
「何だよ?振った男に用はないだろ」
「違うの、わたし謝りたくて」
「謝る?」
「うん、ちょっと振り方が酷かったかなって」
「余計なお世話だよ!」
「ああ…行っちゃった」
4
お弁当を食べ終わると、いつものように図書室へ逃げ込んだ。
「いったい、どんな男なら満足出来るんだい?」
「そうね…あなたみたいな人かな」
「僕みたいな?」
「そう、わたしの全てを知ってくれている人」
「見つかるといいね」
「うん…、そうだ、今度遊びに行かない?」
「君とかい?考えとくよ」
5
予鈴が鳴った。
読みもしない本を片付け、ドアの前で立ち止まった。
「戻らないの?」
「まだ、予鈴だからね。僕はもう少しここにいるよ」
「じゃあ、わたしは帰るね」
「悩みごとがあったら、また来な」
「うん」
冷たい廊下を小走りで進み、蒸暑い教室へと向かった。
階段を急いで駆け降り、踊り場で方向転換…
「いてて…」
「あ、悪い。前見てなかった」
「いや、わたしこそ…」
「大丈夫?」
「あっ…はい」
6
「珍しく浮かれてるね」
「ふふーん、出会っちゃたんだー」
「誰に?」
「あなたみたいな人よ」
「君もまだ少女だね」
「あら、子供扱いしないでよ。これでも高校生よ」
「悪かったよ。ところで、ひとつ聞いてもいいかな?」
「どうぞ」
「君はいつまでこの図書室に来るんだい?」
「さあ、もう来ないかもね」
「それは寂しいなあ」
「何で?」
「僕は君のことが好きだからね」
「そうだったんだ…わたしからも聞いていい?」
「いいよ」
「あなたは誰?」
7
「面白い質問をするね。僕が誰かって?」
「そう、あなたは誰なの?」
「答えようにも名乗れない」
「じゃあ、なぜいつもここにいるの?」
「君がいるからさ」
「え?」
「恋の手引き役とでも言おうかな。もう必要ないみたいだけどね」
「手引き役かぁ…またここに来てもいい?」
「ここでなくてもいいさ。君が最果ての海に洗われる岸辺にいようと、僕はついて行くよ」
男は図書室から消えた。
終
>>253
好きです。この調子の文。
しみじみと感じられるっていうのかな。なんとも言えない気持ちになります。 >>254
解釈は人それぞれですが、一応てちちゃんのなかに潜む二重人格を描いたつもりです
何かが憑依したような表現力を彼女から感じるものでね
>>255
セリフ部分は「ロミオとジュリエット」から拝借させていただきましたw >>249
ありがとうございます!すごい対応力... 自分以外が女子とゆう偏った環境が馴れてしまえば楽園だと気づいた俺
しかしその途端、なにかと親切にしてくれる隣の席の理佐ちゃんから
理佐ちゃん以外の女子と喋るのを禁じられてしまって欲求不満の俺
そんなある日
一緒に登校しようと駅前で俺を待ってる理佐ちゃんが知らない男と話してるのを見ちまった俺
なんて女だ!
俺には自分以外の女子と喋るのを禁じておいて自分は喋ってるじゃねぇか
怒りのあまり理佐ちゃんを置いて先に学校来ちゃった俺
「すっぽかしてんじゃねーよ」って教室に入るなりドス効かす理佐ちゃん
今日1日は無視すると硬い決意から知らんぷりする怒りの俺
「ねぇなんで怒ってんの?」
って戸惑いながら聞いてくる理佐ちゃん
その表情があまりに可愛かったのであっさり訳を話しちゃう俺
「勘違いしてんじゃねーよ」って再びドス効かす理佐ちゃん
「あの人は道を聞かれただけだよ」って言った後に
「でも焼きもち妬いてくれて嬉しい」とか言ってくれそうだから好き
>>259
いいですな
なんで理佐ちゃんのツンデレはこんなにも可愛いんだろう >>261
ありがとうございますm(__)m
イタコの理佐ちゃんみたいな長編より短い方がツンデレ理佐ちゃんになりますよね あたしにだって言いたい事の一つや二つ有るのよ
今までいい子にしてきたんだからさ
誰にも迷惑かけないからさ
だから言わせてよ
最期にちょっとだけ言わせてよ
今まであたしはあんたたちが、あたしにこういう風にしてほしいって言うもんだから
そのとおりにしてさ、あんたたちの願い、出来る限り叶えてきたつもりだわ
一生懸命寝る間も惜しんでね
でもね
あたしもう無理なの
こっち側にいるとね、夢なんか観てる場合じゃないの
ずっと毎日現実と向き合って行かなきゃいけないの
あんたたちが一つ夢を見るたびにあたしが一人死ぬの
みんなの夢や希望になるために自分を殺すの
自分を殺して他人を生かすの
あたし自分でわがまま言ってるのくらいわかってるわ
ごめんなさい
でも、もう疲れちゃったの
だからお願い
お願いだからもう
あたしの事知ろうとしないで
あたしの事詮索しないで
勝手に物語にしないで
あたしがどんなでも関係ないでしょ
今までも独りだったしこれからも独りなの
仲間なんて陽炎見たくあやしいもの
あたしの事好きだ何て嘘よ
人なんて簡単に集まるわ
脱げばいいんだもの
肌を透かして丈の短い服を着けて色目使ってやればいいんだわ
簡単よ
今すぐだって出来るわ
そうやって今まで生きてきたから
それがあたしの生きる術だったから
でもそんな奴らはねソーダの泡みたくたちまち消えて無くなるのよ
気の抜けたソーダなんて棄てられるだけ
みんなわかる?
そんなの信用できる?
人間なんてどいつもこいつもそんなものよ
男も女も親も子も兄弟親戚夫婦恋人無二の親友仲間の絆
どれもこれも信じちゃダメなの
信じて託して馬鹿を観るのはもう懲り懲りなの
だからもう放っておいて!
関わらないで!
お願いだから独りにさせて……
この蓋を閉じたらそれっきり
この殻の中から、そっと聞こえてくるしじまを頼りに生きて行くわ
さよならみんな
汚い大人に騙され続けた惨めな人生だったけど、貴女にだけは心を託せたわ
でも少しだけよ、全部じゃないわ
だからこうして
貴女にだけは書き残そうとおもったの
大人に騙され続けた私の惨めな人生を貴女にだけ笑って貰う為に
わがまま聞いてくれてありがとう
最期に貴女の面影
少しだけ借りるわね
さよなら
>>264
これもきついですね〜
でもこのぐらい客観的な自覚が芽生えてくると
言葉とは裏腹に生きていける気もするなあ
という希望も感じる >>265
漫画寄生獣のラストのミギーの言葉に
「私は暫くこの頭の中の情報だけでやっていこうと思う」(正確に覚えいないのですが確かにこんな事を言っていたと思います。)
と言っていたのがとても印象的で、そこにヒントを得ました。
「遮断」とでも言いますか、自分の器を全て空にして社会全般からの刺激を断って出直すという決意表明のつもりです。
が、ちょっと表現が曖昧で不謹慎かなとも思い書き込むか悩みました。
御叱り覚悟のうえ。 >>264
悲観的なお話は嫌だ〜
東京都さんの扱うテーマははっきり言って嫌いですが、
作品自体はものすごく好きです
人を惹き付ける魅力があります
楽観主義の私からすると、こんな物語を書けないのはもちろん、
読むのさえ辛いです(泣) >>267
ありがとうございます。
ホントすんません
でも欅ちゃんたち大好きなんです >>268
それはひしひしと伝わってきますよ
どんどん書いてください >>266
いろんな読み方ができますね
周りの人々の醜さだけでなく自分自身の醜さや弱さとも向き合った強さを私は物語から感じます
アイドルの物語としては過酷というか相反する世界なのかも知れませんが
こうして苦しみながら戦っていくのが思春期というものだと思うので
その成長の1ページの物語として読みました
次回作も期待したいです >>264
この悲観主義が極まると楽観主義に転回するんですよね
開き直って突き抜けちゃうって言うか・・・
そこまで書いても面白いかもですがここで終わるからこそ東京都さんの作品は文学的で格好いい
ちなみに俺も楽観主義なのでこういう作品は憧れるけど書けないw 皆様お読み頂きありがとうございます。
とても嬉しい
ただその一言です
今書いておりますのが、書けば書くほど粗が見えてきまして筆が止まっております。
それまで短いのをと思い書いてみましたが
短いのって難しいね……
なんか哲学スレみたいになってしまいましたなww
>>271
確かに庭さんは超楽観主義を貫いてますね
主人公俺くんが性格のよさを表してます
>>270
チワンさん、あっちのスレも見てますよ
頑張ってくださーい ちなみに俺も皆さんに影響されてイタコの理佐ちゃん6でずーみんの話を書いてる最中ですm(__)m
影響され過ぎでお恥ずかしいw
>>273
あっちのスレ黙ってやってたのにwww
ありがとうございますm(_ _)m 「センター街人多すぎて嫌んなっちゃった」
なんて俺の我が儘で明治通りをてくてく歩く理佐ちゃんと俺
「渋谷警察なんか嫌だな」
通りの向こうにある渋谷警察を恐れる俺
「犯罪者みたいなこと言ってんじゃねーよ」ってドス効かしたものの
「でも俺君・・・犯罪者のまま死んでるから警察が恐いのは当たり前か・・・」なんて呟く理佐ちゃん
渋谷警察を避けるように右に曲がって裏側から並木橋へ向かう俺と理佐ちゃん
「ねぇあの子なんかおかしくない?」
理佐ちゃんの指差す方を見ると
女の子が川を見ながら所在なげに立っている
「可愛い娘だね?」
「俺君さぁ・・・本当に守護霊なの?」
って言いながら女の子の足元を指差す理佐ちゃん
「浮いてるね!?」
宙に浮いてる女の子を見て驚く俺
見れば見るほど可愛い娘だから好き
「今さら驚かなくても俺君だって浮いてるじゃん」
守護霊にも関わらず幽霊を見て驚く俺に呆れ顔の理佐ちゃん
「あれ?理佐ちゃんの妖怪レーダー反応してなくね?」
「そう言えば私の髪の毛立ってないね」
手で自分の髪の毛を確かめる理佐ちゃん
「妖怪レーダー立ってねぇってことは俺たちには関係ないってことだよね」
それとなく理佐ちゃんにスルーを勧める俺
「なんか気になるんだよね」
なんて言いながら女の子の霊を追いかける理佐ちゃん
女の子二人組の路上ライブを羨ましそうに見ている女の子の霊
理佐ちゃんの視線に気づいたのか?
理佐ちゃんの方を振り返る
目と目が合った女の子が人懐っこい微笑みを浮かべたかと思うと宙に浮いて漂いだす
「俺君、あの子のあと追って」
「えっ!?代官山デートするんじゃなかったの?」
「代官山デートはまた今度にしよう」
「放って置けばいいんじゃねぇかな〜」って叫ぶ俺
叫んだわりに理佐ちゃんには逆らえずに女の子を追跡する俺
しかし、理佐ちゃんにも困ったもんだよなぁ
変な使命感に目覚めちゃってんのかな?
悪いことじゃねぇんだけど人使いが荒いんだよな
「埼玉にある病院に入ってったよ」
女の子の追跡結果を理佐ちゃんに報告する忠実な俺
「その病院で亡くなった子なのかな?」
「どうだろうね」
やる気が無かったせいか、女の子が病院に消えてくのだけ見届けて帰って来ちゃったから理佐ちゃんの疑問に答える術が無い俺
「明日、もう1回調べて来てよ」
なんて言い出しそうだから好き
理佐ちゃんに調べて来てと言われたものの・・・
人間やりたくないことは積極的に動けないもんで
結局公園で居眠りしてるサラリーマンの身体を乗っ取って雀荘へGO!な俺
「俺君、楽しんでるとこ悪いけど大至急来てくれる?」
なんて神様からの緊急招集
うぜぇな!馬鹿野郎なんて言いながらも後が怖いので馳せ参じる俺
「ごめんねぇ、急に呼び出しちゃって」
いつになく低姿勢な神様
隣に見たことないしょぼくれたジジイが立ってる
ここで神様以外の存在と会うのは初めてだな
しかし、今日の神様やけにへりくだってるじゃねぇか・・・
優しきゃ優しいで不気味な野郎だな
「いや、全然暇なんで気にせんでください」
ちょっと警戒しながら答える俺
「あれ?理佐ちゃんの頼まれごとで忙しいかと思ってたわ」って企み笑顔の神様
やっぱり裏のある低姿勢だったか・・・
「なんで知ってんすか・・・?」
「そんなことはてめえに関係ねぇだろ」
「はあ・・・」
なんだかよく分からない俺
「昨日さ俺君と理佐ちゃんが渋谷川のとこであった女の子いるじゃん?」
「はい・・・」
渋谷川なんて名前ついてんだあの川・・・
しかし、この野郎昨日のことやっぱり全部知ってやがんな
「このジジイの孫がさ、昨日の女の子とちょっと訳ありなんだわ」
隣に立ってるジジイを俺に紹介する神様
「昨日お二人があの子を見てお話ししてるのを聞いてしまいまして」
「あの場所に居たんすか?」ってジジイに聞く俺
「ちょっとした理由がありましてつけてました」
そう言って事の経緯を説明し始めるジジイ
「どうだい?ジジイのお陰で大体のことはわかったろ」
ジジイの手柄なのに何故かドヤ顔の神様
「とりあえず理佐ちゃんに報告してみますよ、なんだか使命感に燃えてるみたいだから」ってあまり興味ない俺
「ちっ、本当にしょうがねぇ野郎だな」
神様か舌打ちしながらスクリーンを宙に引っ張りだす
スクリーンいっぱいに写し出された理佐ちゃん
やっぱり大きなスクリーン映えする絶対的美人だから好き
「あのよう、本当に理佐ちゃんが自分の使命感なんかでこんな面倒なことやってんのかてめえの目と耳で確めやがれ馬鹿野郎」
利いた風なことぬかすんじゃねぇや馬鹿野郎って心の中で毒づく俺
理佐ちゃん部屋で誰かとお茶会か?
しかし、でっかいスクリーンに写し出される理佐ちゃんは一段と美人だなって感心する俺
「えっ!?じゃあ俺さんのためにこんな面倒くさい事やってんすか?」
聞き覚えのあるこの口調・・・もなちゃんか!?
「うん、なんかねぇ守護霊レベルを上げないと神様に怒られるみたいなんだよね」
理佐ちゃん・・・
「守護霊レベルなんてあるんすか?」
興味津々で聞いてるもなちゃん
やっぱり可愛いから好き
「どうだよ?これでも理佐ちゃんのこと身勝手な使命感に燃えてるなんて言えんのかよ?」
神様の言葉に心が痛い俺
「理佐ちゃんなんも言わねぇから・・・」って言い訳する俺
「あの娘はそうゆう娘だろ、本当は誰よりも思いやりがあって優しいのによ、絶対に自分からは言わねぇんだよ」
乱暴な口調だけど理佐ちゃんへの愛情がひしひしと伝わる神様の言葉
そんな不器用な理佐ちゃんが切なくて好きな俺
神様に言われなくても知ってたはずなのに・・・
理佐ちゃんの部屋に戻ってみたらもなちゃん帰っちゃっててトホホな俺
「幽霊じゃないから私の妖怪レーダー反応しなかったの?」
「うん、生き霊には反応しないらしいよ」
「ふーん、面白いね」
自分の髪の毛を鏡で見て不思議そうに呟く理佐ちゃん
その仕草がめっちゃ可愛いだろうから好き
「由依ちゃんと佑唯ちゃんでゆいちゃんずかぁ、なんか良い名前だね」理佐ちゃんが呟く
「それで、なんで由依ちゃんが事故にあって怪我したことと佑唯ちゃんの生き霊がさ迷ってるのが関係あるの?・・・」
「なんかさジジイの孫の由依ちゃんがリハビリやる気ねぇんだって、そんで佑唯ちゃんの生き霊が関係あるんじゃないかって疑ってんだわ、あのジジイ」
「なんでリハビリやる気ないんだろ?普通早く元通りになりたいから頑張るよね」
当然過ぎる理佐ちゃんの疑問
「そこんとこを佑唯ちゃんの生き霊に聞いてみてくれってのがジジイの頼みなのかね?」
「お祖父ちゃん自分で聞けないの?」
「あのジジイの能力じゃ生き霊とは話が出来ないんだってさ」
「そうゆうものなの?」
「うん、だから後をつけるしかなくて困ってたらしいよw」
自由に生き霊と喋る能力に優越感を感じて得意顔の俺
「とりあえず明日由依ちゃんの入院してる病院で佑唯ちゃんの生き霊来るまで張ってみるわ」って張り切る俺
「ところでさ・・・」
「なに?」
「なんで急にやる気出たの?」って理佐ちゃんがニヤニヤ笑いながら聞いてくる
「別に、守護霊としての使命感かな」
「俺君に使命感なんてあるの!?欲望しかないのかと思ってた!」
なかなか失礼な理佐ちゃん
守護霊「レベルあげてかないと心配されちゃうからさ、不器用な誰かさんにねw」言い返す俺
「不器用な誰かって私のこと・・・?」自分を指差して聞く理佐ちゃん
「うん」ってうなずく俺に
「なんで私が俺君の心配なんてするのよ?心配なんて全然したことないんだけど!」
なんて全力でとぼけそうだから好き
「こんにちわ」
病室に入ってきた俺に気づいた由依ちゃんが挨拶してくる
この娘なんで俺が見えるんだ?
「すいません、見える体質なんです」
俺の疑問に気づいて笑いながら答える由依ちゃん・・・勘の鋭い娘だわ
「子供の頃からたまに見えるんです、死んだお祖父ちゃんも見たことあるんですよ」
ちょっと得意そうな由依ちゃん
「お祖父ちゃんってしょぼくれた感じの?」
俺の問いに困ったような笑顔を浮かべる由依ちゃん
「そのお祖父ちゃんに頼まれて来たんだよね、俺」
「えっ!?お祖父ちゃんと会ったんですか?」驚く由依ちゃん
まぁ驚くわな・・・
入院して退屈してたのかお祖父ちゃんの話以外にも色々聞きたがる由依ちゃん
「佑唯ちゃんの生き霊が訪ねてきてるの知ってた?」
2時間後やっと本題を聞けた俺
「はい」うなずく由依ちゃん
「なんか話してみた?」
「それが・・・話しかけても返事してくれないんですよね・・・」ってため息つく由依ちゃん
「私が怪我したせいで路上ライブ出来なくなっちゃったから嫌われちゃったんですかね・・・?」
困ったような笑顔で俺に聞く由依ちゃん
「嫌われては居ないと思うよ」
そう言って渋谷で路上ライブを羨ましそうに見てた佑唯ちゃんの生き霊のことを話す俺
「本当ですか?本当だったら嬉しいな」ってニヤニヤが隠しきれない由依ちゃん
「怪我の具合はどうなの?」
思ってたより元気な由依ちゃんに聞いてみる俺
「怪我はたいしたことないんだけど場所が・・・」
って言いながら自分の右手を見せる由依ちゃん
「手術は上手くいったらしいんですけど怪我する前みたいにギター弾けなくなっちゃって・・・」
本当は哀しいに決まってんのに俺に気を使って困り笑顔する由依ちゃん
「リハビリは?」ダメ元で聞いてみる俺
「頑張んないといけないんですけどね」
やっぱりへらへら笑いながらはぐらかす由依ちゃん
ジジイの言うとおり
なんか引っかかってリハビリに前向きになれないみたいだな・・・
俺の目の前で困り笑顔する由依ちゃんを守ってあげたくなりそうだから好き
「佑唯ちゃん現れなかったんだ・・・」
俺から話を聞いて理佐ちゃんがガッカリする
「せっかく俺君が張り切ったから現れて欲しかったんだけどなぁ」
なんて言ってくれる優しい理佐ちゃん
「やっぱり俺のこと心配してくれてんだw」
って理佐ちゃんをからかう俺
「心配するよ、もし俺君が守護霊をクビになったら寂しいじゃん」
いつになく素直な理佐ちゃんに胸を締め付けられる俺
クビになんなくても理佐ちゃんが幸せになったらお別れなんだけどね・・・
「問題はなんで佑唯ちゃんの生き霊がさ迷ってるかだよね」
「明日佑唯ちゃんに会ってくるか?」
「佑唯ちゃんの生き霊がどこさ迷ってるか分かんないよ」
「由依ちゃんに家どこか聞いてきたから生き霊じゃなくて本人に会うってのはどう?」
「でも生き霊って本人は気づかないで飛ばしちゃってるって言うけど上手く行くかな?」
素朴な疑問だけどなかなか真を穿つ理佐ちゃんの疑問
「うーん?言われらて見れば本人は生き霊飛ばしてる意識無いから無意味かな・・・」って袋小路に入っちゃった俺
「よし、俺君のために無駄足覚悟で行ってみようかな」
「いいの?せっかくお休みなのに」
「代官山デート出来なかったからデートし直そうよ」
なんて言ってくれる優しい理佐ちゃん
「そうと決まれば早く寝よう」って張り切る俺
「そう言えばさ、今日ラブレターもらっちゃった」
何気なさを装って理佐ちゃんが呟く
「今時ラブレターかよ」って不機嫌になる俺
「私に不機嫌になんないでよ」って苦笑いする理佐ちゃん
「どんな野郎だった?」
「うーん?なんか逃げ足の早い人だったよ」
「なんじゃそれ」
「なんかね凄く緊張してて手紙渡してあっと言う間に走り去ってちゃったの」
「ふーん、だらしねぇ野郎だな、理佐ちゃんの守護霊として判断させてもらえば婿候補失格だなそいつは」
「お父さん気取りしてんじゃねーよ」とかドス効かすくせに
「焼きもち妬いてくれるなんて嬉しいな」とか言ってくれそうだから好き
「私の生き霊!?」
いきなり理佐ちゃんに自分の生き霊がさ迷ってると聞かされて驚く佑唯ちゃん
由依ちゃんが連絡しておいてくれたお陰ですんなり佑唯ちゃんと会えたのに・・・
何故いきなり生き霊の話を始めてしまうんだ理佐ちゃん・・・やっぱり不器用だよ君は
「あのう・・・ゆいぽんから詳しくは聞いてないんですけど・・・何かの勧誘ですか?」
あくまで丁寧に愛想よくこちらの様子を伺う佑唯ちゃん
こっちの佑唯ちゃんはそれなりに世馴れてるようだ
「あっ、すいませんゆいぽんっていうのは由依ちゃんのあだ名です、私も佑唯で紛らわしいので二人の時はあだ名で呼びあってるんです」
ハキハキと喋る佑唯ちゃんにタジタジの理佐ちゃん
「ちょっとごめんなさい」
佑唯ちゃんのペースにやられっぱなしの理佐ちゃんがトイレに逃亡していく
理佐ちゃんを励ますかって後を追おうとした俺
一瞬佑唯ちゃんの方を振り向くと
そこには無表情の佑唯ちゃん
これが本当の佑唯ちゃんか・・・
それはそれで可愛いから好き
「なんかあの娘やだ〜」
トイレに逃げ込んだ途端に泣きが入っちゃう理佐ちゃん
「俺君はどう思った?」
「難しい娘だね、少なくとも見たまんまの娘ではないね」
「私も同感だな・・・」
「ドア開けて見てみ、ヤバいぐらい無気力で無表情だから」
佑唯ちゃんの方を見てため息つく理佐ちゃん
「あのう、たいした用じゃないなら帰りたいんですけど?」
なんとか気を取り直して席に戻ったものの
何を喋るべきか迷う理佐ちゃんにしびれを切らした佑唯ちゃん
「待って!あなたの生き霊が路上ライブ見てたの、凄く羨ましそうに」
席を立とうとする佑唯ちゃんに慌てて声をかける理佐ちゃん
「路上ライブ・・・?」
「うん、女の子二人組の路上ライブ」
「はぁ・・・」ため息とともに力が抜けたように席に腰を落とす佑唯ちゃん
佑唯ちゃんに初めて感情が表れた気がした俺
「最初は全然聴いてくれる人が居なくて・・・」
苦笑いしながら話始める佑唯ちゃん
理佐ちゃんに恥ずかしそうに手を振りながら自分の家に帰ってく佑唯ちゃん
「ゆいちゃんずの時が唯一本当の自分なのかな・・・」
佑唯ちゃんの後ろ姿を見送りながら理佐ちゃんが呟く
「人と居ると無意識に良い子を演じちゃうってやつだね」
「困った娘だな」呟く理佐ちゃん
「表に出てる性格は違うけど根っ子の部分は由依ちゃんと似た者同士なんだろうな」
「それで由依ちゃんの前では良い子を演じないでいられるってこと?」
理佐ちゃんが俺の言葉に問いかける
「たぶん、そうやって心のバランスをとってたんだろうね」
「それは辛いなぁ・・・」って同情する理佐ちゃん
「生前詐欺のために人の心を研究した俺の見た感じだと彼女の心は壊れる寸前だね」
「俺君強盗だけじゃなくて詐欺師もやってたの・・・?」意外そうな顔して訪ねる理佐ちゃん
「そんなに意外でもないだろ?」
「意外だよ、知能犯のイメージは無かったから俺君」
なんて失礼な理佐ちゃんだけど好き
「ずーみんに会ったんですか?」
由依ちゃんが興味津々で聞いてくる
ずーみんてのが佑唯ちゃんのあだ名かな?
「うん、あの娘放っといたらヤバいかも」
単刀直入に話を始める俺
「私も何となくは気づいてました」
俺の佑唯ちゃんに対する見立にほぼ同意する由依ちゃん
「ずーみんは人の期待に応えなきゃって頑張り過ぎるんです、それが行きすぎて相手の理想を演じちゃうって言うか・・・」
小さい声でゆっくり佑唯ちゃんのことを話す由依ちゃん
へらへらしてる裏には意外としっかりした素顔が隠されてたみたいだ
「佑唯ちゃんはお見舞いに来たの?」
何となく疑問に思ってた俺
「はい、入院してすぐに・・・」
「そうなんだ」
「もっとも・・・それっきり来てくれないしLINEもスルーなんですよね」ってまた困り笑顔でへらへらする由依ちゃん
「佑唯ちゃん連れて来てもいい?」
「俺さんが連れて来てくれるんですか?」
「うん、理佐ちゃんも由依ちゃんに会いたがってたし一緒に連れてくるよ」
「私も理佐さんに会いたいです、でもずーみんは来てくれるかな?もし来てくれたら嬉しいけど・・・」
「やっぱり二人の間に何か有ったんだね」
由依ちゃんの様子を俺に聞いた理佐ちゃん
「何が有ったんだだろうね」
「俺君に分かんないのに私に分かるわけないじゃん」って頼りにならない理佐ちゃん
「とりあえず俺君の言うとおり佑唯ちゃん誘ってお見舞いに行こうか?」
って気楽に言ってくれる理佐ちゃんだから好き
「お見舞いですか・・・?」
理佐ちゃんに誘われた佑唯ちゃんが戸惑いを隠せないで困っている
「うん、一緒に行かない?」
「でも・・・」
「俺君がね約束しちゃったんだ由依ちゃんと」
「俺君・・・?」
「この前、話した私の守護霊・・・」
理佐ちゃん・・・俺のこと彼じゃなくて守護霊って言ったな?
微妙に傷つく繊細な俺
「でも・・・ゆいぽん怒ってるかも・・・」
絞り出すように呟く佑唯ちゃん
やっと核心にたどり着いたのかな?
「どうして由依ちゃんが怒るの?」
優しく聞く理佐ちゃん
「言っちゃったんです・・・」
理佐ちゃんの優しい瞳を見つめながら少しずつ話す佑唯ちゃん
「最初にお見舞いに行った時にゆいぽんの右手が上手く動かせなくなってて」
「うん」
「それなのにゆいぽんがへらへら笑ってて・・・私に心配かけたくなくて無理に笑ってたのに、そんなの知ってたのに・・・」
佑唯ちゃんの声が少しずつ泣き声になってく
「それなのにもうギター弾けないじゃんって言っちゃたんです・・・ギター弾けなくたって路上ライブ出来なくたってゆいぽんはゆいぽんなのに・・・ゆいぽんだけはありのままの私で居させてくれたのに・・・」
泣き崩れる佑唯ちゃん
「由依ちゃんもね、佑唯ちゃんが自分のこと嫌いになったんじゃないかって心配してるんだって、もしね佑唯ちゃんがお見舞いに来てくれたら嬉しいなって言ってたって」
そう言って佑唯ちゃんを抱きしめる理佐ちゃん
俺も理佐ちゃんに抱きしめられたいって心の底から思わされちゃいそうだから好き
「ねぇどこ行くの?」
ギターを抱えた佑唯ちゃんに聞く理佐ちゃん
「渋谷です」笑顔で答える佑唯ちゃん
「今から渋谷!?」めっちゃ驚く理佐ちゃん
「ねぇ由依ちゃんのお見舞いに間に合わなくなるよ」って心配する理佐ちゃん
「お見舞いよりゆいぽんのためにしなきゃいけないことがあるんです」
ってキッパリと言う佑唯ちゃん
「理佐ちゃん佑唯ちゃんに付き合ってあげようよ」なんてフォローする俺
「佑唯ちゃん、俺君が付き合ってあげなって言ってる」
佑唯ちゃんに俺のこと指差しながら話す理佐ちゃん
「俺さんありがとうございます」
最高の笑顔で俺の方に声かける佑唯ちゃん
俺はこの娘のこの笑顔が見たかったんだぁって感無量の俺
「俺君良かったね、あんな笑顔でお礼言われて」
「逆に照れるよ」ってはにかむ俺に
「本気で照れてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「初めて佑唯ちゃんの生き霊見た時に可愛いって言ったの覚えてるから私」
なんて焼きもち妬いてそうだから好き
「由依ちゃんごめんなさい」
いきなり謝る理佐ちゃん
事態が飲み込めずに俺を見る由依ちゃん
「由依ちゃんごめんね、理佐ちゃんがしくじっちゃってさ佑唯ちゃん連れてこれなかったわ」
俺の言葉にガッカリする由依ちゃん
「しくじっちゃってさじゃねーよ」って初対面の由依ちゃんの前にも関わらずドス効かす理佐ちゃん
「俺君のせいで由依ちゃんが落ち込んじゃったじゃない」って慌てる理佐ちゃん
「由依ちゃんごめんね、俺君が変なこと言って」
由依ちゃんに改まって謝る理佐ちゃん
「大丈夫です、ずーみん来てくれないと思ってましたから」
理佐ちゃんを気づかってやっぱり笑顔の由依ちゃん
「佑唯ちゃんが言ってた通りだね」由依ちゃんに呟く理佐ちゃん
「ずーみんが私のことを?」
「うん、相手に心配かけたくなくて無理してでも笑ってくれるって言ってたよ」
「ずーみん私のこと分かってくれてたんだ・・・」
「これ佑唯ちゃんから」
そう言って自分のスマホを差し出す理佐ちゃん
「路上ライブの撮影なんて初めてだから上手く撮れてなくても怒らないでよ」
そう言いながら俺を誘って病室の外に出る理佐ちゃん
「結局佑唯ちゃんの生き霊って1回しか会えなかったんだな・・・」
って病院の中庭のベンチで呟く俺
「きっと佑唯ちゃんの魂が俺君と私を引き寄せるために現れたんだよ」
「SOS だったのかぁ佑唯ちゃんからの」空を見上げる俺
「これで由依ちゃんもリハビリ頑張れるかな?」って呟く俺
「頑張るんじゃないかな、早く元通りにギター弾けるようにならないと佑唯ちゃんがいつまでたっても1人で路上ライブしなきゃいけなくなっちゃうからね」
なんて笑いながら言う理佐ちゃん
「しかし、ゆいちゃんずが復活したら毎日路上ライブ行かなきゃ行けなくなるのか」って呟く俺
「女子高生の路上ライブに俺君は似合わないよ」
ってイジワル言う理佐ちゃんだけど
「そろそろ病室戻ろうよ」って拗ねる俺に
「もう少し俺君と二人で居たいな」とか言ってくれそうだから好き
>>291
力作乙です
なんやかんや言っても作家さんたちみ〜んなずみことゆいちゃんずが好きなんですね
7月の野外ライブで復帰の噂が出始めましたが本人のプレッシャーになりすぎない程度に期待しておきます
あとあちらのスレは見つからないようにこっそりと徹底的sage進行でやってますw 湿気った空気を吹き飛ばしてくれてありがとうりさちゃんと俺君!!
俺以外のクラスメイトが全員女子なんてことはもうどうでもよくて
今は親切にしてくれたことがきっかけで仲良くなった理佐ちゃんだけが全ての俺
理佐ちゃんに告白して決定的な二人になりたいとは思うものの
気の弱い俺はどこかで理佐ちゃんに告白して何もかもがダメになってしまうより
こうして一緒に登校して一緒に下校するだけの毎日でも幸せじゃないかと思っていた
「ねぇあそこの公園行ったことある?」
学校帰りに理佐ちゃんが聞いてくる
「えっ今日も公園行くの?」
「私と公園行くの嫌なの?」
「嫌じゃないけど・・・もう10日連続で色んな公園行ってるよ」
「うるさい!黙って」ってキレる理佐ちゃん
「ほら、行くよ」
なんて結局理佐ちゃんの公園通いに付き合わされる俺
なにしろ理佐ちゃんと公園で二人っきりになるたびに告白したいと思ってしまい焦っちゃう俺
そして焦るわりに勇気が出なくて告白出来ず情けないと落ち込む俺
しかし、理佐ちゃんがこんなに公園が好きだとは知らなかった俺
よくこんなに学校帰りに寄れる公園知ってるもんだと感心する俺
なんだかんだで夕暮れの公園で理佐ちゃんと二人っきりになったら告白したいと焦り出す俺
今日も勇気が出なくて理佐ちゃんに帰ろうって言う負け犬な俺
「うん・・・」なんだか元気ない理佐ちゃん
「この公園が最後なんだよね、学校の帰りに寄れるの・・・」なんて寂しそうに呟く理佐ちゃん
「そうなんだ」ってなんとなく返事する俺
「そうなんだじゃねーよ」って力なく呟いたあとに
「ねぇあと何回チャンス作ってあげたら告白出来るの?」
なんて効いてくれそうだから好き
>>296
相変わらず縦横無尽の妄想乙です
スレが過疎ってるのをいいことに、またちょっとアレな感じのを投稿しますがスマソ 【近況報告・前半】
ご無沙汰してすいません。ちょっと近況を書きますね。
実は、ある朝、目が覚めたら声が出なくなっていたんです。
別に風邪ひいてた訳でもないし、喉だって全然痛くなかったんだけど、声を出そうとすると何か喉に引っかかって苦しいばかりなの。
15〜6年生きてきて初めてのことだったからさすがにちょっと焦って、お母さんに電話しちゃったんです。声が出ないのに(笑)
電話の向こうでお母さんが「どうしたの?どうしたの?」って言っのが聞こえるばかりだった(笑)。
ここでさすがに気が付いて、LINEにしました。
そしたらお母さんが飛んできてくれた。さすがに実家からだから4〜5時間はかかったみたいだけど。
そして私の状態を見て、耳鼻科の病院に連れて行ってくれたんです。
でも喉の状態は何とも異常が無いって言われて。
そしてそのあとなんだかんだあって、今に至ります(笑)。
え?何だかよくわからない?今はどうしてるかって(笑)?
実は入院してるんですよ。
別に手術受けるでもないし、何のために入院してるか自分でもわかんないんですけど(笑)。
でも、入院するときにお母さんがお医者さんに、私の部屋がぐちゃぐちゃだったとか、書類やCDがビリビリになってたとか、私の記憶喪失がどうのこうのとか言ってたようなことはうっすら覚えてます。
私が掃除してないズボラ人間みたいに言わなくてもいいのにね(笑)。
あと、何かあちこちに電話してました。学校も休まないといけないし、その関係だったのかな…。
【近況報告・後半】
昨日、ここの先生が言ってたけど、私のこの症状は転換性障害とか解離性障害とか言うんですって。
プレッシャーやストレスが限界を超えたときの心身の悲鳴なんだって。
でもそう言われても、私が何に悩んでたとかさっぱり心当たりなくて。
ということは、もうストレスは解消されていて、治って退院できる日も近いんですよね?うん。きっとそうだ。
それに、しばらく声が出なくても、読み上げソフトとか活用すれば生活に困らないもんね。
もしも私が歌手とかアイドルだったら大変だけど(笑)。
あ、あとね、入院して友達もできたんだ。
小柄で笑顔がとっても素敵な女の子で、私が入院したその日に、私を見つけると真っ先に駆け寄ってきてくれたの。
その時は突然抱きしめられて泣かれちゃったからちょっとびっくりしたんだけど、私が声が出ないと知るとその後もすごく気遣ってくれて。
とってもとってもいい子なんだ。その子も何か心労がたまって入院しちゃったんだって。
今はもう、初めて会ったとは思えないくらい仲良くなったんだよ。
元気になって一緒に退院したいな〜なんて思ってま〜す(笑)。
以上、報告でした。またね〜。
―了―
>>299
明るい文調で綴られているのが、その奥にある影を浮き上がらせて悲しいです
前から思ってたんですけど、チワンさんは病人を描くの上手いですねw
まあ、笑い事じゃないですけど… >>297
長編小説っぽいの書くより妄想の方が楽だと気づいた今日この頃ですw
>>298
>>299
漫才からこういったシビアな作品まで書き分けるチワン族さんの手腕にシビレます 俺以外は全員女子という特殊なクラス編成の中で日々悩んでいた俺
そんな俺に希望を与えてくれたのはなにかと親切にしてくれる隣の席の理佐ちゃんだ
そんな優しい理佐ちゃんを好きになった俺
しかし告白する勇気が出せないままに日々を過ごすダメな俺
そんな俺のために毎日あちこちの公園を探しては寄り道して
告白するチャンスを作ってくれてた優しい理佐ちゃん
最後のチャンスだった公園でも結局告白出来なかった本当にダメな俺
その日の別れ際
「明日からしばらく俺君1人で帰ってよ」
って理佐ちゃんに愛想尽かされちまった俺
もうすぐ誕生日だってのに最悪だぜ!
ってヤケおこして学校帰りにゲーセンの日々だ
人間堕ちるのは早いもんで誕生日の日には学校バックレてゲーセン三昧の俺
理佐ちゃんに愛想尽かされた現実から逃れようと夢中でゲームに勤しんでいると
「バックレてんじゃねーよ」って懐かしくも愛しいドスの効いた声
振り向くと愛しの理佐ちゃんが・・・
「ねぇ学校来ないでなにやってんの?」
「理佐ちゃんに愛想尽かされちゃったからヤケおこしてんの・・・」って言う俺に
「ヤケおこしてると誕生日プレゼントあげないよ」って苦笑いの理佐ちゃん
「えっ!?俺の誕生日知ってたの?」って驚く俺に
「知ってたから放課後バイトしてたんだけど・・・俺君と一緒に帰りたいの我慢して」
なんて照れながら言ってくれそうだから好き
>>302
俺くんはヤケおこすと、よく娯楽に走ってますねw 『柚』
子どものころから、ずっと疑問に思っていることがある。
その答えを探るべく、私はいつものように裏庭へ足を運んだ。
父が作ってくれた木製のベンチに腰をおろし、目の前に立ちはだかる大きな木を見上げ、
よく観察した。
やっぱりわからない。
ここでたくさん写真を撮られた。
七五三、入学式、誕生日…とにかく行事があるごとに写真を撮られた。
そして撮影後に決まってこう尋ねる。
「ママ、この木はなに?」
「ユズの木よ」
「なんでここにあるの?」
「そのうちわかるわ」
そう言われて、18年が経とうとしている。
もうすぐ、私の誕生日だ。
そうこうしていると、秋が来た。
いつものように大きな木の前に立ち、デジカメで写真を撮った。
「もう一枚撮るよ」
そう母が言った時、私の頭に何かが落ちた。
「いてっ」
柚の実だった。去年見たときはなかったのに、知らぬ間に実をつけていた。
拾い上げ鼻に持っていくと、芳醇な甘酸っぱい香りがする。
「やっと、実がなったわね〜」
「お母さん、これ食べれるの?」
「桃栗3年柿8年、柚の大馬鹿18年」
「え?」
「柚はね成長が遅いのよ」
「ああ、たしかに」
「あなたが生まれたときにね、植えたの。実がなる頃にはどんな子になってるかななんて考えながら」
「でもなんで柚なの?」
「自分の名前、よく見てみなさい」
「ん?ああ、なんだそんなことか」
ありがとう、お母さん。やっとわかったよ。
私もこの柚の木くらい、大きな存在になってみせるよ。
>>302
本当はイタコの理佐ちゃん7を投稿する予定だったのにまたしても長編になってしまい
今日中に書きあげるのを諦めて欅学園スレに書いた妄想を転載するダメな俺
>>303
ヤケおこしても破壊的な方向に行けない性格なんですw
>>304
ゆいぽんですか? 「ねぇさっきから何やってんの?」
理佐ちゃんの部屋を物色中に声をかけられた俺
「なんでもないよ」って平静を装う俺
「ラブレター探してるんならこの中だよ」
理佐ちゃんが魔除けのお札が貼られた箱を指差す
何故かお札や聖水に弱い俺をイジメルために理佐ちゃんが神社でもらってきた魔除けのお札・・・
あんなもん貼られたら読めねぇじゃねぇか
「気になんの?私がもらったラブレター」
俺の思惑が自分の読み通りだと確信した理佐ちゃん
そのドヤ顔がちょっとイラつく俺
「守護霊としての義務感だよ」
ってあくまで職務上やむを得ずって風を装う俺
「なんだ・・・焼きもち妬いてくれてるんじゃないんだ」
ちょっとガッカリする理佐ちゃんだから好き
「まぁどっちでも良いから読ませてよ」ってやっぱり読みたい俺
「これはダメだよ・・・」言いよどむ理佐ちゃん
「書いてくれた人の気持ちがあるからね、私しか読んじゃダメだと思うんだ・・・」
そう言ってラブレターが入った箱をしまう理佐ちゃん
さして抵抗もせずラブレターを読むの諦めた俺
「ねぇ怒ったの?」
なにも言わない俺を気づかってくれる優しい理佐ちゃん
「いや、怒ってないよ」
「本当に怒ってないの?」ってしつこい理佐ちゃん
「全然喋ってくれないから怒ったのかと思って」
「怒らないよ、なんか理佐ちゃんが成長したなぁと思ってさ」
「私が?」
「うん、人の気持ちを大事に出来るようになったかとちょっと感慨にふけってしまったよ」
「ねぇなに言ってんの?」
「うん?」
「私もともと人の気持ちとか大事にする方だよ」
「そうだっけw」って笑って誤魔化す俺
「笑って誤魔化してんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「俺君罰だよ、えいっ!」
なんて言いながら聖水かけてくる理佐ちゃん
「熱い!」って叫ぶ俺を見て笑う理佐ちゃん
「まだ聖水が熱いなんて俺君こそ全然成長してないね」
なんて言いそうだから好き
「俺君に頼みがあるんだよね」
神様の猫なで声に厭な予感しかない俺
「またさ、理佐ちゃんと食事会したいなぁ、なんて思ってんだけど」
「まずくないっすか?そんな頻繁に特定の人間にだけ接触してたら」
やんわりと神様をたしなめる俺
「そんなの関係ねぇよ」って吐き捨てる神様
こんなくず野郎が神様名乗ってやりたい放題ってヤバくねぇのか?
「生で見た理佐ちゃんの衝撃がさぁ、忘れらんないんだよね」
「そうなんですか・・・」
「まず顔の小ささがマジ半端ないよね、で!あの美人だろ?」
ちょっと怖いんだけど・・ ・マジで何なのこいつキモいな
「頼むよ俺君、マジで理佐ちゃんにガチ恋なんだよね」
「神様が人間にガチ恋はまずいっすよ、自重してください」
って神様を落ち着かせる俺
あぁ早く理佐ちゃんのもとに帰りたい・・・
「えっ?様夫さんと食事・・・」
やっぱり乗り気じゃない理佐ちゃん
「ごめん、理佐ちゃん困らせたくないからやっぱり断るわ」って謝る俺を
「ちょっと待って!」って慌てて制止する理佐ちゃん
「ここ行きたいんだけど・・・」
って恥ずかしそうにめっちゃ高級なお店のホームページ見せる理佐ちゃん
たまに物欲が勝っちゃいそうだから好き
「俺君よぉどうなってんの?」
店に入ると同時に俺をトイレに連れ込んだ神様がめっちゃ詰めてくる
「俺もよく分かんないです」
いつもの様にヤクザの幹部にとり憑いてる俺が答える
「もなちゃんは良いよ、男二人女二人でバランスもとれるからよ」
俺の目を睨みながら喋る神様
本当にこいつ神様なのか・・・
「でもよう、あの男はなんだよ?」
「俺もよくは分かりません」
神様の怒りの前になすすべの無い俺
「分からないじゃすまねんだよ、俺は何か?あんなもんにまで高いメシ奢らなきゃなんねぇのかな?」
ヤクザの幹部にとり憑いて神様と二人で待ち合わせ場所に行くと
そこには理佐ちゃんに誘われたもなちゃんもいた
そして何故か理佐ちゃんにラブレター渡した男も理佐ちゃんに誘われていて・・・
そんなわけで神様がご立腹ってわけだ
本当この神様屑野郎だから嫌い
「いつまでトイレ入ってんすか?」
って中々戻らない俺と神様を迎えにくるもなちゃん
「様夫さんすみません、図々しくくっいて来ちゃって」
神様に頭を下げるもなちゃん
「全然良いんだよ、気にしないでどんどん食べてよ」なんて女には調子良い神様
「理佐ちゃんには聞いてたけど俺さん凄いのにとり憑いてくるんすねw」
俺の方見て爆笑するもなちゃん
この前まで理佐さんだったのが理佐ちゃん呼びに進化しとる
「そんなことより理佐ちゃんどうゆうつもりであの男連れてきたの?」
もなちゃんなら何か知ってんじゃねぇかと聞いてみる俺
「何か真面目に付き合うみたいですよ、あの人と」
とんでもないこと宣うもなちゃん
「俺君!話が違うじゃん!」ってもなちゃんの前にも関わらず俺を詰だす神様
「理佐ちゃん、俺君に惚れてんじゃなかったのかよ」
「そう思ってたんですけどね・・・」
「てめえ!何油断してんだよ!守護霊のてめえに惚れてるぶんには結婚出来ねぇって安心してたのによう!あん!この野郎!!」
もなちゃん居るのも忘れて凄い剣幕の神様
「あのう?俺さんのことも好きだそうですよ」ってもなちゃん
「俺のことは?」って必死にもなちゃんに聞く神様に
「様夫さんとご飯食べるのは今日で最後って言ってましたw」
って笑いながら言いそうだから好き
「様夫さんとご飯食べるのは今日が最後」
もなちゃんから聞いた理佐ちゃんの意志に呆然と立ち尽くす神様
「俺さんには真面目に付き合うつもりだから見てもらいたくて連れてきたみたいです」
「そうなんだ・・・」
俺には父親気取りすんなとか言ってたのに・・・
「それで様夫さんには真面目に付き合うつもりの人が居るから諦めろってことみたいですw」
って神様に追い討ちかけるもなちゃん
「俺君・・・悪いけど先に帰るわ」
って半べそかきながら自分の財布を俺に渡す神様
こいつもこれで理佐ちゃんへのガチ恋から覚めるだろ・・・
「ねぇ様夫さんどうしたの?」
テーブルに戻ってきた俺ともなちゃんに神様のことを聞く理佐ちゃん
「なんかぁ突然急用が入っちゃったって言ってましたよ」
って俺にウインクしながら答えるもなちゃん
神様を手玉に取るなんて末恐ろしい娘だな・・・
しかし、もなちゃん居なかったらこの雰囲気耐えられんな
理佐ちゃん・・・連れてきたわりに俺とこの男が打ち解けるようにする気まったく無いな
いや、する気が無いと言うよりはその手のスペック低いんだよな理佐ちゃん
そんな能力あったら俺には先に言っとくわな
なんも知らねぇからヤクザの幹部なんかにとり憑いちゃって・・・
相手の男めっちゃ緊張してるじゃねぇか・・・
もなちゃんの陰に隠れて静かに高級料理を食べてる理佐ちゃんを見つめながらそんなこと思ってる俺
やっぱり俺が居ないとダメな女だなって思わせてくれるから好き
「どうだった彼?」
皆と別れて二人っきりになると聞いてくる理佐ちゃん
「悪い奴じゃないみたいだけど・・・よく分かんないな」
「なんだぁ頼りんならないな〜」ってガッカリする理佐ちゃん
初対面の二人を急に会わせて知らん顔の己の方が頼りにならんわ!
なんて思ったけど言わない俺
「それよりさ、いつまでヤクザのオジサンにとり憑いてんの?」
「なんかさ、こいつの体居心地良いんだよね」
って言いながら理佐ちゃんの胸を触っちゃう俺
「触ってんじゃねーよ」ってパンチしてくる理佐ちゃん
渾身のパンチを俺に華麗にかわされた理佐ちゃん
さらに連打してくるも華麗なステップの俺に全部かわされながらセクハラされる理佐ちゃん
「もう、俺君嫌いだよ」って拗ねちゃいそうだから好き
セクハラを繰り出す俺とパンチしてくる理佐ちゃん
そんなくだらない戯れを楽しんでると
「あなた理佐ちゃんじゃない?」って女の声?
振り向くと女じゃなくて豚・・・?
いや、豚じゃないよく見ると太った女だ
「やっぱり理佐ちゃんだ!」
理佐ちゃんの知り合いかな?
「人違いです」
氷の表情で冷たく言う理佐ちゃん
太った女と俺を置き去りにして歩き出す
「人違いじゃないですよね?」俺に聞く太った女
「さあ?」ってとぼける俺
「でも理佐ちゃんって呼んでませんでした?」
聞かれてたのか・・・
すかさず太った女に腹パン入れて気絶させる俺
「ただいま」
太った女を公園のベンチに寝かせたあとにヤクザの幹部の体を返したようやく帰還の俺
「あの女だれ?」
理佐ちゃんに聞く俺
「俺君・・・あの人のことも覚えてないの?」
なんだか哀しげな理佐ちゃん
哀しげな顔も美人だから好き
「都合の悪いことは全部忘れて気楽に守護霊してんだもんね」
って哀しげに見えただけで本当は怒ってた理佐ちゃん
なんで〜
「あの人と付き合うことにしたから別れるって言われたんだけど・・・」
「ウソだろう!?」
「ううん、あの人連れて私の会社まで来て、お前見てくれだけのつまらない女だったわ!って言って去ってったの俺君」
我ながら頭がイッちゃってたのか俺・・・
「理佐ちゃん・・・あんな豚に負けたのかよ・・・」って愕然とする俺
「負けたとか言ってんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「俺君の趣味の問題で私が負けたとかじゃないから」
って負けず嫌いを発揮する理佐ちゃん
「しかし、見てくれだけのつまらない女とは・・・確かに理佐ちゃんマグロだったから性的にはつまらなかったけど・・・」
「うるさい!マグロとか言わないで」
って食い気味にキレる理佐ちゃん
キレた顔も美人だから好き
「ねぇ私がどれくらい傷ついたか分かってるの?」
ヤバいまたこの話か、理佐ちゃんの守護霊になってからいったい何度聞かされたか・・・
「だいたい18才から21才を俺君に捧げたんだよ」
捧げたって・・・話すたびに表現が大げさになってる気がするのは気のせいか?
「それなのにあんな酷い別れかたってある?」
「すまん」記憶が無いからビジネスライクに簡単に謝罪できる俺
「そんな簡単に謝んないでよ」
って謝罪にすら難癖つけてくる遣り手クレーマーな理佐ちゃん
「だいたいさぁ私が俺君のことどんだけ好きだったかわかってんの?」
「分かりません」って素直な俺
「あの頃の俺君は今と違ってクールでもっとギラギラしててカッコ良かったの」
クールだったのか・・・俺?
「本当に好きだったんだよ、そりゃ無神経でガサツでエッチも下手過ぎてどうしようもなかったけどさ」
さりげなくマグロ呼ばわりの仕返しを入れてくる理佐ちゃん
やっぱり負けず嫌いだわって感心する俺
うん?理佐ちゃんの髪の毛・・・
「立ってる!理佐ちゃんしばらくぶりに立ってるよ!」って叫ぶ俺
「ねぇ真面目な話の最中にエッチなこと叫ばないで」って怒る理佐ちゃん
「違う違う!そっちの勃ってるじゃない、妖怪レーダーの方だよ」
「えっ!?」って顔を真っ赤にしてうつむく理佐ちゃん
「理佐ちゃんの方こそエロを意識し過ぎなんじゃないの?髪の毛勃起させてからにww」ってからかう俺
「うるさい!黙って!俺君も妖怪レーダーも嫌いだよ」
ってますます恥ずかしがりそうだから好き
普段はドSな理佐ちゃんがエロいこと言われて照れる姿が可愛くて仕方ない俺
「恥ずかしがれば恥ずかしがるほど髪の毛勃起しちゃってるよ〜、本当はエロいこと考えてんじゃないのかなぁ理佐ちゃんもw」
恥ずかしがる理佐ちゃんにますます調子に乗る俺
「ねぇ本当にやめて」って真っ赤に火照った顔を両手で隠しお願いする理佐ちゃん
うっ、なんて可愛いんだ・・・
そろそろドス効かされるかと思ってたのに
理佐ちゃんの意外なほど女の子な反応にフル勃起な俺
ちきしょう!なんで俺幽霊なんだ!
せっかく理佐ちゃんその気になってきてんのに
体が無いんじゃ意味ねぇじゃん!って嘆きの俺だけど好き
「あのぅ・・・お楽しみのとこすいません」
っていきなり声かけてくる不粋な奴
「なんだよてめえ!いきなり声かけやがって」声の主にキレる俺
いきなり声かけられたせいで理佐ちゃんに寝室に逃げ込まれてしまった
「はぁ、すいません」って低姿勢な幽霊
考えてみたらこいつが居たから理佐ちゃんの妖怪レーダーが反応したのか
「で、なに?なんの用なの?」
理佐ちゃんとのイチャイチャを邪魔されてイラつきを隠せない俺
「出来ればアニキだけじゃなく理佐ちゃんにも話を聞いて欲しいんですけど・・・」
「なに馴れ馴れしくアニキとか呼んでんだよ、てめえ!」
「ですから理佐ちゃんが居てくれた方が話の通りがいいかと思いまして」
って言って理佐ちゃんのいる寝室の方をチラッと見る幽霊
「いやぁ無理だろ、恥ずかしがり屋の理佐ちゃんがあんな姿見られたらお前の話なんてまともにきけねぇよ」
「分かりました、ほとぼり冷めた頃にまた来ます」意外と物分かりのいい幽霊
「久しぶりにアニキの顔見れて良かったです」なんて言いながら消えてく幽霊
なんだアイツ、知り合い面しやがって
「理佐ちゃん〜変な幽霊追い返したから続きしよう」って寝室行ったら
お守りで結界作られちゃって理佐ちゃんに近づけなくなってそうだから好き
「昨日の幽霊が私たちの知り合い!?」
俺の話を聞いて驚く理佐ちゃん
「うん、なんか俺の顔久しぶりに見たって言ってたし、理佐ちゃんのことも知ってる見たいな口ぶりだったんだよな」
「やだなぁ俺君にエッチなこと言われてるの知り合いに聞かれちゃったなんて最悪なんだけど」
「うん、昨日の理佐ちゃんちょっとエロかったもんな」
「はいはい!うるさいよ!」って俺を軽くいなす理佐ちゃん
「理佐ちゃん昨日の太った女じゃねぇか
あれ?」
「ウソ?」
慌てて隠れる理佐ちゃん
しかし、一歩遅かった・・・
「やっぱり理佐ちゃんだよね」
理佐ちゃんの顔を覗きこむ太った女
「お願い!話を聞いて欲しいの」
必死に理佐ちゃんに頼む太った女
カフェに入るなり自分のことはナオミと呼んでくれって告げる太った女
「酷い男だったよね、理佐ちゃんの付き合ってた俺君って」
いきなり俺の悪口を言い始めた
「本当はね、ずっと黙ってるように約束したんだけど・・・俺君死んだでしょ」
「はい・・・」
「やっぱり理佐ちゃんも知ってたんだ」って呟くナオミ
知ってたどころか今や毎日一緒にいる俺と理佐ちゃん
「テレビで見たの銀行強盗したあげく仲間割れして殺されたって」
言いながらめっちゃケーキ食べてるナオミ
手が一瞬豚足に見えた気がする俺
「初めて会った時から真っ当な仕事してる風には見えなかったもんね彼、理佐ちゃんには悪いけど人間の屑だよ」
なかなか辛辣な悪口言うナオミという名の女って言うか豚でいいだろこいつ
理佐ちゃんに俺の悪口言いやがって
ナオミの顔見たあとだと一段と理佐ちゃん美人だって実感出来るから好き
「単刀直入に言っちゃうね」
ケーキばくばく食いながら喋るナオミ
「あれウソなの俺君に頼まれてさ、10万やるから芝居に付き合えって」
一瞬ナオミの言ってることの意味がわからずフリーズする理佐ちゃんと俺
「理佐ちゃ〜ん!聞こえてる?」
フリーズする理佐ちゃんを心配するナオミ
「すいません、もう1回言ってもらってもいいですか?」
確かめるために聞き返す理佐ちゃん
「だ・か・ら〜私と俺君は何にも無いの、全部お芝居だったの」
「なんで・・・そんなこと?」
茫然としながらもナオミに聞く理佐ちゃん
「それは分かんない、ただ頼まれただけだから」
「そうなんだ・・・」ってため息つく理佐ちゃん
「理佐ちゃんのことがずっと引っかかってたのよ、絶対傷ついてるって・・・本当にごめんなさい」
理佐ちゃんに深々と頭を下げるナオミ
「大丈夫ですよ、あれから色々あって立ち直りましたから」って笑顔の理佐ちゃん
「そうなんだぁ、私もあの後俺君にヤクザの親分に売られちゃって愛人やってたのよ」
ってとんでもない爆弾落とすナオミ
理佐ちゃんがめっちゃ怖い顔で俺を睨んでくるけど好き
「うちの俺君が酷いことしてすいません」
って今度は理佐ちゃんが深々とナオミに頭を下げる
「なに言ってんのよ理佐ちゃんだってアイツの被害者なんだから気にしないでよ」
「ありがとうございます」ってばつの悪そうな理佐ちゃん
被害者どころか守護霊の俺君とラブラブ生活してますとは言えんわな
「今も親分の愛人してるんですか?」
「ううん、親分殺されちゃったから愛人は廃業して俺君の舎弟だった人にお世話になってたんだけどね」
「俺君の舎弟ですか?」
「うん俺君の舎弟、俺君と違って凄く良い人だったんだけど去年死んじゃったのよね」
「えっ!?その人も死んじゃったんですか・・・」
さげマンナオミにビビる理佐ちゃんだから好き
シーズン7が思いがけず長くなっちゃったので中途半端ではありますが書いたとこまで投稿させていただきましたm(__)m
最近妄想力が落ちてきてるのか?
1日で書き上がらない(涙)
>>324娘の事で気を使わせてすいません、無理なさらずに。 >>324
だんだん俺くんが可哀想に見えてきた…
命は大事だという教訓を身にしみて感じます
って、そんな大袈裟な話でもないのかな?ww >>306
ありがとうm(_ _)m
>>305
そうです、ゆいぽんです
いつかのゆいぽんスレで見たクイズをネタにしました >>325
お義父さんありがとうございます
大事な娘さんにセクハラしたりマグロ呼ばわりしてすいませんm(__)m
>>326
気づかれてしまいましたか!
理佐ちゃんとの妄想を通して人間の生死を描くというのが1スレ目からの俺のテーマですw
>>327
やっぱりゆいぽんでしたか 過疎ってるので連続投稿させていただきますm(__)m
「うーん?謎すぎるよ」
立ち去るナオミのドラム缶みたいな後ろ姿を見送りながら悩む理佐ちゃん
「ねぇなんでウソついたの?」って俺に聞く理佐ちゃん
「分かんない、あんなデブに10万払ってまでなんで理佐ちゃんと別れたかったんだろう」って呟く俺
「私の何が気にくわなかったのよ」ってぶつぶつ文句言ってる理佐ちゃん
「そう言えばさ、昨日の幽霊俺君のことアニキって言ってなかった?」
「言ってたよ、アニキの顔見れて良かったって・・・まさか!?」
「ナオミさんの世話してた俺君の舎弟も死んじゃったって言ってたよね」
「アイツに聞けばなんか分かるかも!」
なんて張り切って部屋に帰って来たわ良いものの
どうやったら舎弟の霊を呼び出せるんだか分からない俺と理佐ちゃん
「ねぇ守護霊なんでしょ、なんか霊を召喚する術とか無いの?」
ってイラつきながら聞く理佐ちゃん
「理佐ちゃん1つだけあるにはあるんだ・・・方法」
「やっぱりあるんだ、凄いね守護霊って」
「うん、でも理佐ちゃんの助けが必要なんだよね」
「私の助け・・・?」
「うん、この術は絶世の美女がやらないと難しいんだよね」
さりげなく理佐ちゃんを乗せにかかる俺
「絶世の美女って私のこと?」少し照れる理佐ちゃん
「うん、理佐ちゃんより美女ってなると探すのが難しいってより居るわけ無いから探すだけ無駄だよね」
「もう、また恥ずかしがらせようとしてる」ってその気になって来た理佐ちゃん
「てめえ!ふざけんなよ!」
俺の幽霊呼び出す術を聞いて超怒る理佐ちゃん
「ねぇ私が下着だけで寝たからってなんで舎弟君の幽霊が出てくんのよ」
「頼む理佐ちゃん騙されたと思ってやってくれ、美女が下着姿で寝てたら絶対に覗きにくるから」
「やだよ、それで本当に舎弟君の幽霊が出てきたら恥ずかしいもん」
「理佐ちゃんそんな心配は無用だよ、我々肉体を持たない霊はそういった俗世的な欲は持って無いから理佐ちゃんの下着姿を見ても何にも感じないから」
って理佐ちゃんを安心させようと説明する俺
「日頃の俺君見てるせいかな?全然説得力無いんだけど・・・」
なんて疑惑の眼差し向けてきそうだから好き
「絶対に覗かないでよ!」ちょっと怒り気味に言う理佐ちゃん
「当たり前だろ、さっきも言ったけどその手の欲望は浄化されてしまった俺だぜ」
恥ずかしさよりナオミの話の真相を知りたいという思いが勝ってしまい
俺の提案をしぶしぶながら受け入れる理佐ちゃん
「あっ、大事なこと忘れてた」
「なによ・・・?」
俺の閃きに嫌な予感しかしなくなっちゃった理佐ちゃん
「ブラとパンツは白じゃないとダメだから」って趣味に走る俺
「なにそれ?」ってまたイラつく理佐ちゃん
「怒んないで理佐ちゃん、霊は古来より清純派を好むものなんだよ南無」
邪な心を誤魔化すために合掌する俺
「たぶん引き出しの左端にあるのが良いと思うよ」
「ねぇ?なんで下着の位置とか把握してんの?」俺に不審な目を向ける理佐ちゃん
ヤバい・・・つい欲に目が眩んでうっかりボロが出ちまった
「やっぱり普段から覗いてんでしょ」って追及してくる理佐ちゃん
「知らないな、とにかく俺は席外してるから上手く舎弟の霊を呼び出してよ」
って出ていく振りして理佐ちゃんの追及をかわす俺
「あっ寝る時は電気消さないでよ」って去り際に付け加える俺に
「うるさい!」って枕なげてくる理佐ちゃん
こんな風にめっちゃ文句言う理佐ちゃんだけど
俺の指示通りに純白下着で寝てくれてそうだから好き
「じゃあ俺は朝まで戻ってこれないから」
理佐ちゃんを油断させるために一端消える振りする俺
「ねぇ本当に恥ずかしいんだからね・・・」
なんて消え入りそうな声で呟く理佐ちゃん
「分かってるよ、俺ははずかしがり屋の理佐ちゃんを永遠に守りたいんだ」
弱気な理佐ちゃんを前にちょっと良心が痛んで訳わかんないこと言う俺
数分後
理佐ちゃんちゃんと電気つけたまま寝てるじゃんって喜びの俺
愉しいなぁ、これだから守護霊は辞められねぇんだよな
朝までのんびり理佐ちゃんの下着姿を堪能する気満々の俺
と思ってたら
突然部屋の電気が点滅し始めた
なにこれ?
異変に気づいた理佐ちゃんが超ビビりだす
「俺君!?」
朝まで戻って来ないって言ったのに俺を呼ぶ理佐ちゃん
「理佐ちゃん大丈夫だよ」ってビビる理佐ちゃんに呼ばれちゃったら条件反射な俺
そんな忠実な下僕たる俺なのに・・・
「俺君やっぱり覗いてたんだ」って疑惑の眼差し向ける理佐ちゃん
そんな気まずい雰囲気の中
「アニキ!理佐ちゃん!お久しぶりです」
こんな呼び出し方で本当に現れたスケベな俺の舎弟
「お久しぶりですじゃねぇ!こっち見んなバカ野郎」
スケベな舎弟に理佐ちゃんの下着姿を見られたくない俺
「すいません、なんか大げさに出現した方がいいのかと思いまして」
やっと服を着た理佐ちゃんに謝る舎弟
舎弟に謝られてますます照れる理佐ちゃん
絶対に可愛いだろうから好き
「理佐ちゃんお久しぶりです」
改めて挨拶する俺の舎弟を名乗る幽霊
「理佐ちゃんこいつに見覚えあんの?」
「うん、何回か会ったことある」
やっぱり本当に俺の舎弟だったのか
「覚えてもらってて助かります」
そう言って俺の舎弟は話始めた
「昨夜はナオミの話を聞いてやって欲しくて現れたんですが・・・もうその必要は無くなりましたからこのまま消えようと思ったんですが・・・」
そこまで言って口を閉ざす俺の舎弟
「まだ何か心残りが?」優しく聞く理佐ちゃん
「いや、アニキと理佐ちゃんの会話が耳に入っちまったもんで・・・」
「私と俺君の会話?」
「はい、冥土の土産に理佐ちゃんの下着姿を見たいと思いまして」
ってやっぱりスケベだった俺の舎弟
「やっぱり俺の作戦完璧だったろ」
って理佐ちゃんにドヤ顔する俺
「うん、分かったから俺君は黙って」
ってそれどこじゃない理佐ちゃん
「私の下着姿見ました?」
「はい、見せていただきました」
ちょっと頬染める俺の舎弟
「じゃあお礼に私の知りたいこと教えてください」
「知りたいこと?」
「はい、なんで俺君が私と別れるのにあんな芝居したのかが知りたいんです、嫌になったら別れるって言ってくれればいいのに・・・」
なんだかんだでまだ吹っ切れてない理佐ちゃん
「アニキはその記憶も無いんですか?」
黙ってうなずく理佐ちゃんと俺
めっちゃシンクロしてるから好き
まだ途中ですが書いたとこまで投稿させていただきましたm(__)m
>>336
ありがとうございますm(__)m
続きを投稿させていただきます 「偽装工作だったはずなんですよ、最初は」
理佐ちゃんの下着姿のお礼に真相を語り始めた舎弟
「アニキがある組織の仕事を請け負うことになりまして」
「ある組織?」理佐ちゃんが眉をひそめる
「お察しの通りだと思います」舎弟が理佐ちゃんの考えを肯定するようにうなずく
「まぁかなりの儲け話でアニキも俺たちもノリノリだったんですが・・・」
「その組織のトップが悪い癖がありまして」
「悪い癖・・・?」
「ええ、人の女を欲しがるんですよ」
「変態ですね」ってちょっと引く理佐ちゃん
「儲け話を回す代わりに相手の女を抱かせろと言ってくるんですが・・・まぁこっちの世界じゃそう珍しくもないんですけどね」
「珍しくないんですか?」ますます引く理佐ちゃん
「そもそも、自分の女にそんなに思い入れ無いですからね、女と付き合うのに別れた後に風呂に沈めたら幾らになるか計算してから付き合うような人種ですから私ら」
自嘲気味に笑う俺の舎弟
「お風呂?」意味が分からずポカーンとする理佐ちゃん
「すいません、風呂ってのはソープのことです」
申し訳なさそうに説明する舎弟
「そう言えばナオミさんも俺君にヤクザの親分に売られたって言ってました」
理佐ちゃんがめっちゃ軽蔑の眼差しで俺のこと見てそうだけど好き
「ナオミのやつ、そんなこと言ってましたか・・・」
軽蔑の眼差しを俺に向ける理佐ちゃんを見て苦笑いする舎弟
「アニキはちょっと変わってまして潔癖というか・・・女を物として扱えない人だったんですよ」
「はあ・・・」
「まぁこっちの世界の人間としては珍しいタイプでしたね、だいたい女苦手でしたからアニキは」
その頃の俺を思い出したのだろう含み笑いする舎弟
「俺君?私のこと男性経験無さ過ぎって馬鹿にしてたけど・・・」
って俺を見る理佐ちゃん
「俺も自分のこと女性経験豊富だと思ってたんだけど・・・」
生前の自分の生き様から女ガンガン行ってると思ってた俺
目を見合わせる俺と理佐ちゃん
「アニキがちゃんと付き合ったのは後にも先にも理佐ちゃんだけでしたよ」
空気読まずに爆弾発言する俺の舎弟
「俺君も付き合ったの私とだけじゃんwwwアウトローのくせに〜www」
ツボに入っちゃって笑いが止まらない理佐ちゃん
「なんかスカートの中から出てきたりエッチな発想が中学生だなぁと思ってたんだよね」
って得意顔する理佐ちゃん
「もう私に上から目線で恋愛語るの禁止ね」って言ってきそうだけど好き
「おい!話を戻せや、なに俺に恥かかせてんだてめえ!」
理佐ちゃんに馬鹿にされた怒りを舎弟にぶつける俺
「すいません」謝る舎弟
「俺君怒んないでよ」ってまだニヤニヤしてる理佐ちゃん
「まぁ女苦手で告白すらまともに出来ないアニキが初めて本気で惚れて告白したのが理佐ちゃんだったんです」
俺の機嫌を気にしながら話を再開する舎弟
「そうだったんだ」って俺の方を見る理佐ちゃん
「ねぇなんで私には告白出来たの?」
「知らね」拗ねて横向く俺を
「拗ねてんじゃねーよ」って肘で突っつく嬉しそうな理佐ちゃん
「あのう、続き・・・話してもいいでしょうか?」
イチャイチャを俺に仕掛けてくる理佐ちゃんにお伺いをたてる舎弟
「あっ!?すいません」
舎弟居るの思い出して照れる理佐ちゃん
「そんな訳で組織のトップに理佐ちゃんを差し出したくないアニキは身代わりを出すことにしたんです」
「それで私の代わりにナオミさん・・・?」
「はい、アニキに理佐ちゃんの代わりにとんでもないブス探してこいって言われて俺が見つけてきました」
「なんで私の身代わりがとんでもないブスなのよ、失礼だなぁ」って俺を睨む理佐ちゃん
「アニキの作戦なんです、とんでもないブスってのが」
慌てて俺に助け船出す舎弟
「嫌な予感しかしない作戦なんだけど大丈夫なの?」って理佐ちゃん
「とんでもないブス連れてけば組織のトップも手出さないだろ作戦ってアニキは名付けてました」
「バカだなぁ・・・」
舎弟から俺の作戦聞いた理佐ちゃんが思わずため息と共に呟く
「お前よぉ、俺に記憶無いと思ってウソついてねぇか?」
なんか過去の自分のアホさ加減に怒りすら覚える俺
「アニキ、すいません真実です」
「理佐ちゃんも守れてナオミもとんでもないブスってことで丸く収まるはずだったんです、アニキの計算では・・・」
「そのために別れ話の芝居も?」理佐ちゃんが呟く
「俺はほとぼり冷めるまで会わなきゃいいだけだと思ったんですけど、万が一バレたら理佐ちゃんに危害が及ぶってアニキが心配しまして、念のために1回別れるって・・・」
「その頃から私のこと過保護扱いしてたんだ・・・」
「ちょっとおかしいぐらいでしたね」
って理佐ちゃんの言葉に舎弟も同意する
「どうせ偽装で別れるだけですぐにより戻すから、ドッキリっぽく別れるって止せばいいのにアニキがハシャギまして・・・」
「やっぱりバカだなぁ・・・」って再びため息の理佐ちゃん
「ただ、計算違いがありまして、組織のトップが稀代のブス専だったもんでナオミを気にいっちまいまして・・・」
「あっ!?まさかヤクザの親分の愛人にされたって・・・」なんかに気づいた理佐ちゃん
「その通りです、アニキに売られたなんて誤解なんです」
「ナオミさんの誤解だったんだ」ほっとする理佐ちゃん
「あんなとんでもないブスにひとめ惚れする男が二人も居るなんて思わないじゃないですか」苦笑いと共に呟く舎弟
「二人・・・!?」
舎弟の呟きに目を見開き聞き返す理佐ちゃん
「俺もブス専なんです、しかもデブ専兼任の・・・」
恥ずかしそうに告白する舎弟、こいつもかなりヤバい野郎だな・・・
「理佐ちゃん申し訳ありません」
ここまで語って理佐ちゃんの前に土下座する俺の舎弟
「どうしたの?急に」
困って俺の方を見る理佐ちゃん
「なんだよ急に土下座なんかして、理佐ちゃん困ってんじゃねぇか」
「アニキもどうか俺を許してください」
って俺にまで詫びる舎弟
「許すもなにも俺記憶ねぇからよ」
「本当はすぐにでも理佐ちゃんとより戻せるはずだったのに・・・ナオミが親分に気に入られちまったせいで」
「それと俺が理佐ちゃんとより戻すのに何の関係があんだよ」
「アニキが俺がナオミに惚れてるのを知っちまって・・・」
絞り出すように呟く舎弟
「そしたらアニキ、自分だけが理佐ちゃんとよりを戻すわけにはいかないと思ったらしくて」
「俺君らしいな・・・」って哀しく微笑む理佐ちゃん
「アニキは理佐ちゃんのことずっと好きでした」
舎弟の言葉に黙ってうなずく理佐ちゃん
「良かった・・・俺君に嫌われてなかったんだね私」
そう言って泣き出しちゃう理佐ちゃん
「うーん!寝不足だけど気持ちいいね」
って昼過ぎまで寝てたのに寝不足なんて言ってる理佐ちゃん
「あいつ成仏したのかな?」
「うーん?したんじゃない、私の妖怪レーダー反応しなくなってたよ」
結局朝方まで俺と理佐ちゃんに謝ってた俺の舎弟
「謝るならよ、余計なこと言わないで欲しいよな」
「余計なことってなぁに?」
俺の一人言にイタズラな笑顔で食いついてくるドSな理佐ちゃん
「何でもないよ」慌ててとぼける俺
「俺君が人生で愛したのは私だけってことかな?」ニヤニヤ笑いの理佐ちゃん
「それとも私と俺君が別れたと思ったの勘違いで、3年間会えなかっただけで本当はずっと付き合ってたってこと?」
「本当はずっと付き合ってたって方かな・・・」横向いて呟く俺に
「それは余計なことじゃないと思うんだけど・・・」って苦笑いする理佐ちゃん
「それよりどこ行くの?」
「ナオミさんの誤解を解きに行くの」
「面倒くせぇから放っとこうよ」
「ダメだよ、俺君ヤクザにナオミさんのこと売ったりしてないもん」
「信じるかな、今さら」
「分かってくれるまで頑張るよ」って張り切る理佐ちゃん
「私が世界で1番好きな人が誤解されたままなんてやだからね」
とか言ってくれそうだから好き
思いもよらず長編になってしまい大量投稿失礼しましたm(__)m
娘の男が一瞬?夜叉の秀次と被っちゃいました(^_^;)
お疲れ様でした。
>>345
私、舎弟とボスと趣味が同じかもしれませんwww >>346
お義父さんこそ乙ですm(__)m
夜叉は健さんの映画の中でも好きな作品です
>>347
ヤバい趣味してますねw
>>348
長編は疲れますねw 俺以外は女しかいないクラス
馴れてしまえば確かに楽園ではあるが・・・
女の集団ってのは噂話が好きなもんで
ここ最近の俺と理佐ちゃんが怪しいという噂が完全に広まってしまい
理佐ちゃんと話すのも照れくさくて困る俺
確かに毎日一緒に帰ってるし・・・
俺の誕生日にはバイトしてプレゼントまでくれた理佐ちゃんではあるが・・・
そして放課後
それでも一緒に帰る俺と理佐ちゃん
「なんか付き合ってることになってるね・・・私と俺君」
「やっぱり女しかいないと噂が独り歩きしちゃうね、すっかり公認の仲だよ俺と理佐ちゃん」ってぼやく俺
「ぼやいてんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「ねぇ私と公認の仲だと思われるの迷惑?」
俺の気持ちなんてとっくに知ってるくせに・・・
わざと聞いてくるドSな理佐ちゃん
「迷惑じゃないよ、別に」
ってドSな理佐ちゃんに拗ねて横向く俺
「俺君、手出して」って理佐ちゃん
「うん?」って素直に手を差し出す俺
俺の差し出した手を握って歩き出す理佐ちゃん
手を繋いで歩く俺と理佐ちゃん
「また噂になっちゃうね」って照れ笑いする理佐ちゃん
「理佐ちゃんのこと好きだから噂になってもいいよ」
理佐ちゃんと初めて手を繋いだ幸せに舞い上がって好きって言っちゃう俺
我にかえってめっちゃ照れる俺に
「やっと好きって言えたね」って優しく言ってくれそうだから好き
『Killer Queen』
1
「そこのお嬢さん、ちょっといいかい?」
「何ですか」
「君の持っているハートのクイーン、僕のカードと交換しないかい?」
「何の話ですか?カードなんて持ってないです」
「ジャケットの内ポケットを見てごらん」
「あ、あった。いいですよ、交換しましょう」
「ではこちらのカードをどうぞ」
2
友香はベッドから転げ落ちていた。
ふと横を見ると、モエ・エ・シャンドンが瓶の中で微かな泡を立てている。
「夢かぁ…」
纏わりついた布団から身を出すと、シャネルNo5が鼻についた。
下を向くとシルクのような肌ざわりの太ももがすらっと伸びていて、決して豊満とは言い難い乳房が香水の匂いを放っている。
夜明け前の黒い窓に自分の姿が映った時、少し違和感を覚えた。
「こんな、スタイルよかったっけ?」
前から気にしていた二の腕が少し細くなっている。
「お嬢様、お目覚めでしょうか」
「ええ、ちょっと待ってくださる?」
急いで下着を身に着け、バスローブを羽織った。
「どうぞ」
「失礼致します」
執事がドアを開け、アーリー・モーニングティーをベッドのそばへ置いた。
無駄のない手さばきでカップに紅茶を淹れはじめた。友香は一連の動作を毎朝の楽しみにしている。
「お嬢様、本日のご朝食ですが…あれ?」
「どうしたの?」
「あ、いえ…何というか、お綺麗になられましたか?」
「あら、お世辞が言えるようになったのね」
「失礼いたしました」
3
執事が部屋を後にしたのを見届けてから、友香は呟いた。
「わたし、どうしちゃったのかしら?」
カップを置き、机の上にあるヘアゴムを手首につけた。後ろ髪を束ねてくくろうとした時、一枚のトランプが床に落ちた。
「ダイヤのクイーン…何だこれ?」
つい先ほど見た夢は、モエ・エ・シャンドンの泡のように消えてしまっていた。
4
「お母様、これから梨加ちゃんのお家でパーティーがあるので、失礼します」
「気をつけて行ってくるのよ」
「はい。では行って参ります」
友香は玄関を出てガレージへ向かった。右手に握ったアルファロメオのキーが少し小さく思えた。
今日なら、アルファロメオの美しさに勝てるかもしれない。
だが、自分のクルマは無くなっていた。いや、正確にはあったのだが、そこにあったのは真っ赤なフェラーリだった。
「あれ?」
5
おとぎ話のような展開に少々困惑したものの、「まあそんなこともあるのかな」と受け流すことにした。
不慣れなフェラーリで街なかを暴走し、梨加ちゃんの家へ乗り付けた。
「あ!友香ちゃんだ。来てくれたんだ」
「そりゃ、来るよ。友達だもん」
「ありがとう。てっきり来ないかと…」
「なんで?」
「いや、なんとなく」
「菅井さまですか?」
すでに到着していた男性のひとりが、友香に声をかけた。
「はい、私が菅井ですが」
「結婚してください」
「え?」
見ず知らずの若い男性が、箱に入ったダイヤモンドリングを差し出している。
6
やはり、今日は何かがおかしい。
「そんな、急に言われても…」
「僕にとっては急なことではないのです。お噂はかねがね伺っております」
「私の噂?」
「ええ、女王の品格をお持になり、「ケーキをお召しあそばせ?」と言う所作は、マリーアントワネットそのもの。そして一度会ったものは、そのすべてを奪われる」
「誰かの間違いじゃないかしら?」
「いいえ」
7
友香はすっかりのけ者にされてしまった。みんなの集うダイニングを離れ、庭へ出た。
片隅でひとりの男が煙草を吸っていた。どこか見覚えがあった。
その男が灰皿に煙草を押し付け、シャンパングラスを手に取った時、今朝の夢が甦った。
「やっと気づいたようだね」
「わたしのカードを返してください」
「そうだな、どうだい金持ちは気分がよかったか?」
「もう、うんざりです」
「そうだろうな。君のハートのクイーンがそれを物語っているよ。君はとてもあたたかい人物だ」
「どうも」
「おやすみ、心優しき女王様…君ほどハートのクイーンが似合う人はいないね」
8
友香はベッドから転げ落ちていた。
横を見ると、モエ・エ・シャンドンが泡を立てている。髪に手をやるとカードが裏向きに落ちた。
「お嬢様、お目覚めでしょうか」
「ええ、ちょっと待ってくださる?」
恐る恐るカードをめくった。
ハートのクイーンが穏やかな朝にそっと微笑んでいた。
名曲シリーズ好き
アリスのイメージも入ってるのかな?
>>355
ありがとうございますm(_ _)m
トランプのアイデアはEaglesの『Desperado』から思いつきました
でも確かにアリスっぽいですねw
子どもの頃から児童文学ばかり読んでたので、こんな話になるのかもしれません
本当はもっと難しい話も書きたいんですけどね… >>356
大阪府さんの作品に童心が溢れてるのは児童文学の影響だったんてすね >>354
なんか不思議な物語
未経験の感性を持った作品にふれると、世界が広がります。 『高2の軍曹』 第25話
茜ちゃんの部屋と僕の部屋は、手を伸ばせば握手ができてしまうほどの近さだ。
その隣の部屋が何やら騒がしい。
「叩いてかぶってジャンケンポン!」
「イェーイ!勝ったー」
「あー、最悪」
「というわけで茜さん、ジュース買ってきてくださーい」
声の主は志田だ。どうやら茜ちゃんがパシリをやらされるらしい。
しばらくすると、玄関から茜ちゃんが出ていくのが見えた。
それと同時に、志田からメールが来た。
「暇なら、こっち来てください」
もちろん、行った。
茜ちゃんの部屋で、茜ちゃん以外の女の子と二人きり。
これ以上の展開はない。
急いで茜ちゃんの部屋の前まで行き、慎重にノブを回すと目の前に志田がいた。
いきなり手をとられ、「誰にも言わないでくださいよ」と猫のような悪い目が僕を釘付けにした。
志田はものすごい力で腕を引っぱり、僕をベッドに押し倒した。
そう、文字通り押し倒されただけだった。
仁王立ちの志田が冷たい眼でこちらを見ている。
「これどういう状況だよ」
「ふーん、私のこと襲わないんだあ」
「当たり前だろ。ここ守屋の部屋…」
手が飛んできた。両肩を手で抑えられ、どんどん顔が近づいてくる。
僕は目をつぶった。
来ない、来ない…まだ来ない…
目を開けると、茜ちゃんがいた。
志田はもう部屋の外にいた。
「修羅場ですね、先輩。ではでは」
「ちょ…志田、待てって。茜ちゃん違うんだ」
「もういいよ…」
茜ちゃんが泣いている。自分の想いを打ち明けるなら、このタイミングしかないと思った。
「はあ…俺は志田のことが好きだよ」
「そんなのとっくに気づいてるよ!」
「じゃあ、告白してもいい?」
「勝手にしなよ!」
「俺は茜ちゃんが一番好きなんだよ」
「えっ?」
「俺は茜ちゃんが好きなんだ。それでも志田に告白していい?」
「今、私に告白した?」
「したよ。それでも志田に告白していい?」
「ダメでしょ、だって私も志田のこと好きなんだから」
「えっ?」
何だか、よくわからない状況になった。これ、どうすればいいんだ?
>>360
予想の斜め上を行く展開でますます目が離せませんw
ところで握手会で大変な事件が…
とにかく皆の安全と平穏無事が守られる展開を望みます >>357
語彙力が足りないだけですw
>>358
自分でも不思議です
みなさんの作品それぞれに個性があって、楽しいスレです >>361
>>362
最後の一文は、僕くんの感情半分、私自身の感想半分ですw
握手会心配ですね
特にてちちゃん、やっと声が回復してきたところなのに(泣)
みんな大丈夫かなあ… 熱い、熱い…
煙が充満して、息が苦しい。
一酸化炭素と握手を交わして…苦しい。
「熱い!」
目が覚めるよりも前に、布団を投げ飛ばしていた。
一気に体温が下がっていくのがわかる。
いつもなら暖かく思える朝日が、今日は絶望の光にしか見えない。
携帯が鳴った。
「平手、どうだ?」
「なんとか…」
「そうか。取り敢えずもう少し寝てていいよ」
再び目をつぶると、すぐに悪夢が襲ってくる。
今度は大人たちに囲まれた。
あれこれと仕事を押し付けてきて、ゆっくりと命を削っていく。
そしていつしか、消えない傷が全身に広がっている。
転覆させてやろうかな、どうせ私達のために働いていないんだから。
でも、どうやって?
すぐに目が覚めた。
「はぁ…静かに暮らしたい」
厄介なことはもう御免だから、静かに暮らしたい。
特別なことなんて起こらなくていいから、静かに暮らしたい。
でも、多分無理だ…受け止めなくちゃいけない。
ベッドから起き上がり、服を着替えた。
鞄と携帯を持って重い足取りで玄関に向かった。
出る前に、横に見えた全身鏡に話しかけた。
「今日は誕生日だね、友梨奈…笑いなよ、友梨奈」
鏡の向こうには、悲しい顔の自分がいる。無理に笑顔を作ることさえできなかった。
ノブを力いっぱいに握りしめ、ドアを開けた。
「神様、どうか約束された安全と平穏な日々をお願いします」
梅雨の分厚い雲の上に懇願した。
不謹慎覚悟で書きました
もう、みんなボロボロですね…
>>366
本音を言えばメンバーには負担しかない握手会なんか止めて欲しい
大人の事情ってやつで続けるのなら警備の徹底とメンバーの心と体のケアを本気でやって欲しいですね
欅ちゃんでお金稼いでる回りの大人たちは
常識の通じないキチガイも来るって前提でメンバーを守る責任を果たして欲しいです
こんな事件はもう嫌だよ 自分以外は全員女子という環境に負けずに頑張ってきた甲斐あって
ついに理佐ちゃんに好きって言えた俺
理佐ちゃんは好きって言えた俺に微笑んでくれたけど返事は・・・
今までの俺に対する態度を考えたら理佐ちゃんの気持ちは分かってるけど・・・
やっぱり理佐ちゃんの口から聞きたい俺
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか俺と手を繋いで歩く理佐ちゃん
贅沢は言うまい
今は理佐ちゃんの手の温もりを感じられる幸せだけで満足しようって控え目な俺
自分から手を繋いで来たくせに目が合うと照れて横向く理佐ちゃん
そんなささやかな幸せにひたって歩いていると
「あれ俺君じゃん」って下品な呼び声
声に驚き慌てて俺の手をふりほどき離れちゃう恥ずかしがり屋な理佐ちゃん
振り向くと中学時代の俺のブスな元カノがブサイクな男と二人で立っていた
「誰こいつ?」
元カノに聞くブサイク
「中学ん時に私が振った元カレw」
愛しの理佐ちゃんの前でこんな下品なブスに振られた過去を晒される屈辱
「へぇ、振られちゃったんだw俺今カレなんだヨロシクw」
こんな下品なブスの今カレであることをドヤ顔で自慢してくる頭空っぽ野郎
ちきしょう!俺だって理佐ちゃん自慢したいが・・・
やっぱり理佐ちゃんの気持ちも確認しておけば良かったって俺が後悔していると
「こんにちは、俺君の今カノです」って自己紹介する理佐ちゃん
超美人の理佐ちゃんに度肝抜かれて立ち尽くす下品な二人
「俺君行こう」
俺の手を取って歩き出す理佐ちゃん
事の成り行きに戸惑ってる俺に
「彼女でいいんだよね?私」
なんて言ってくれそうだから好き
お疲れ様です。
みんな例の件に対して思うところがあるようですね。
私もメンバーの心と体が第一だと考えます。
しかし、こんなときでも、己の想像を爆発させましょう!
深夜の合宿所。“コンコン……” よねさんの部屋の扉を叩く音がする。扉を開くと、そこにはねるが立っていた。
「眠れないの……」「えっ?」戸惑うよねさん。
「怖い夢みちゃった。中に入れてもらっていいかな?」「えっ? えっ?」事態が呑み込めないよねさん。
ねるはよねさんの耳元に顔を寄せて「……ね、いい……でしょ?」と囁く。
「えっ、あの……」と言葉を詰まらせたよねさんの返事を待たずに半ば強引に部屋に入るねる。
「あわぁ、は、話くらいなら聞くで…聞くわ…聞くよ」東京に魂を売って(by小池)関西弁が抜けてきたよねさんは動転してどこの方言だかわからない言葉になってしまう。
「一緒に寝てくれない?」「えーーーーーーーっ!!」ねるのタヌキ目がますます下がって無邪気な表情を浮かべている。逆にそれが不気味ですらある。
そんなねるが怖くなり、よねさんはよろよろと後ずさった。そこにはさっきまでよねさんが寝ていたベッドがあった。
「間接キスだめなんでしょ? じゃあ、直接は……どうなの?」
ねるは妖しく唇を舐めると、ゆっくりとよねさんをベッドに押し倒した。
勉強机に向かうよねさん。
「タンジェントって何だろう……」よねさんは眼鏡をクイッと持ち上げた。
ふと後ろに気配を感じたよねさんはゆっくり振り返った。
「ばぁっ! 驚いた?」そこにはねるが立っていた。
ねるは両手を広げて顔の横にそえて、にこにこと笑っている。
よねさんは思わず椅子からビクッと立ち上がった。言葉が出ない。
「三角関数?」ねるはよねさんのノートを覗きこんだ。
「タンジェント? ……タンジェント……」ねるは下を向いてつぶやいている。
するとねるは突然一歩歩み寄るとよねさんのスカートを素早くめくりあげた。
「はわわわぁ……」驚きに身体が震えるよねさん。
「タンジェント……タンジェントはここ……タンジェント……」ねるはよねさんのスカートの中に頭を突っ込み、よねさんの白いパンツに頬ずりしながら深呼吸した。
「ねる、ご飯食べないの?」よねさんがねるの部屋を訪れた。
返事をしないねるはノートパソコンに向かって何やら眺めているようだ。
「ネット?」よねさんが尋ねると、ねるは振り向かずに答えた。
「んーっ? 2ちゃんねるぅ……」
「あはっ!『菅井様のおねしょしたキティちゃんパンツが欲しい』だって!」
ねるは小さく手を叩きながら笑った。
「『よねさんの乳首摘みたい』」
「『石森ちゃんの剛毛マン舐めたいなあ』」
「『ねるのアソコから放出される尿を顔に浴びたい』」
「あはははは!」ねるは心底楽しそうに笑った。
「……ねる、そういうの見るの……よくないよ……」よねさんの声は震えていた。
ねるは椅子を回転させ振り返ると、よねさんに悪戯っぽい目で言った。「これ、全部音読してよ」
「あぇえーっ?」よねさんは奇声をあげた。
「 早 く 」
ねるはにこやかに、それでいて絶対的優位な立場を思わせる口調で言った。
よねさんは震える声のまま読み上げ始めた。
「『てちの経血をご飯にかけて食べたい…』」
「『すずもんのパンツのクロッチを舐めたい…』」
「『ねるのおりもの食べたい』」
「『長沢くんが極太うんこしてるところ見たい』」
「うっ!」よねさんは胃から何かがこみあげてきて、それを床にぶちまけた。
「あーあ……晩ごはんもったいないね……」
ねるは床にしゃがみこんだよねさんを見下ろして、次の言葉をゆっくりとつぶやいた。
「『よねの吐いたゲロが食べたい』」
よねさんはまたねるの部屋にいた。特に用事もないのに訪れてしまう。まるでねるに操られているように……。
「あのさぁ……」ねるが伸びをしながら口を開いた。
「よねの春雨スープ、テーブルにぶちまけたの私だよ」
「えっ!」
突然の発言に驚くよねさん。
「あっあっ……えっ??? 間違って……こぼしたんでしょ……?」
「撒いた」
ねるは微笑んだ。
この子はいったい何を言っているのだろう。よねさんの頭は混乱するばかりだった。
「意地悪してごめんね」
ねるはペロッと舌を出してウインクした。
「よねは私のこと嫌いだもんね」
「えっ!?」
「私、最終オーディション受けてないよね」
「そ、その件はもう済んで……」
「よね、『納得できない』って頷いたよね?」
「手紙も出したし、W-KEYAKIZAKAのMVでも……」
「あははは! あれは建前でしょ? よねも女子でしょ? わかるよね?」
「よねは、私のこと、嫌い、だもんね?」
ねるは短く切りながら同じ言葉を繰り返した。
「よねはわたしのこときらいなんだよねぇー」
よねさんの身体は硬直した。催眠術にかけられているようだった。
「私はこんなに愛してるのに……」
ねるはスッとよねさんの目を見つめて言葉を続けた。
「よねのパンツの匂い……大好きだよ」
「はわぁああああ」それを聞いて後ろに倒れそうになるよねさん。
「あはははは! ジョーダン、冗談! スープこぼしたの私じゃないよ!」
ねるは身体を折り曲げて楽しそうに笑った。
「……ああ、そうそう。スープ飲む?」
「……」よねさんからはもう何の言葉も出なかった。
部屋の奥に行ったねるはカップを持って戻ってきた。
「オレのスープ……」
そのカップには液体に黒いものがゆらゆらと漂っていた。
それは……髪の毛だった。
おそらく、それはねるの髪の毛……。
「ねるーっ、夜食持ってきたでー」よねさんがまたまたねるの部屋を訪れた。今夜はよねさんが積極的だ。うきうきしながらドアを開けた。
「……なにそれ……?」
よねさんの持ってきたものを一瞥したねるは生気を失った目で弱弱しく答えた。
「たこ焼き! 本場の味なんよ! しかも、作りたて!」よねさんは皿に乗ったたこ焼きをさしだした。
「……いらない……」ねるは明らかに嫌悪感を示して目をそむけた。
「それ……嫌いだから……」
「えっ? たこ焼きが?」
「私、たこ焼きも、お好み焼きも嫌い……」ねるの顔色は透き通るように白くなっているように見える。
「えっ……あ……ごめん……でも、大阪人としてはちょっとざんね……」
「 嫌 い だ っ て 言ってるだろうが!!!」ねるはそばにあったクッションを激しく床に叩き付けて怒鳴った。
「そんなもんオレに見せるな!」
「オメェ、オレのキスは暴れて拒んだくせに、他人の嫌いなことはするんだな!」
「そんなもん持ってきやがって! このブス!」
たぬきと呼ばれるたれ目顔は豹変し、上目遣いでよねさんを睨み付けるねるは、長い黒髪も乱れ、肩で息をしている。
ブスと言われたことよりも、このねるの豹変がショックだった。いや、よねさんはとっくに知っていたのかもしれない。
(この子、人格をいくつも持ってる……)
「はわぁあああ……」
脅えるよねさんの持っていたたこ焼きがひとつ、ひとつ、ポトポトと床に落ちた……。
「今度はオレを拒否るんじゃねぇぞ!」
(記憶を共有している……)
脅えつつもよねさんは“目の前の人物”を分析した。
ねるはよねさんに飛びかかると、床に激しく押し倒した。今度は優しくベッドなどにではない。
「あはははは!」
「んーっ! んーっ!」
近づくねるの顔を首を左右に振ってかわすよねさん。押し付けられた両肩が痛む。この“ねる”は力も強い。
一瞬、よねさんの力が緩むと、ねるの唇がよねさんの唇と重なった。よねさんが口を固く閉じて抵抗すると、ねるは右手でよねさんの喉を掴んだ。
「ぐはぁ!!!」激しい呼吸とともに声をあげたよねさん。
すかさず入ってくるねるの舌と大量の唾液。
「あははははははは!!!」
全身の力が抜け、ぐったりと床に横たわったよねさんを見て、ねるは一際高らかに笑った。
「ねえぇ、ねるちゃんのおよだ。おいしかった?」
「ねるちゃんねぇ、よねちゃんのことだーいすきなの♪」
「でもねぇ、よねちゃんがねぇ、ねるちゃんがイヤーッてことするからメッってしたの」
「どう? 潔癖症のよ・ね・さ・ん。今の気持ちを聞きたいなぁ……私」
「だめだよ。他人のものが自分の中に入ってくるの嫌い続けたら今後生きていけないよ?」
「オメェ、何とか答えろよ! 奈々未ぃ」
チャンネルの切り替わりが激しくなっている。
ぼんやりとした意識で天井を眺めていたよねさんは、激しい吐き気を催した。
ノックの音がした。
「ねぇ、なにか倒れるような音が響いたけど大丈夫?」
友梨奈の声だった。
「えっ、ああ……ちょっと転んじゃって……」
ねるが扉の向こうの友梨奈にそう答えた。
「……大丈夫やでぇ……」
よねさんが弱弱しく声を出したが、こちらは扉の向こうには届かなかったようだ。
扉の向こうにはしばらく人の気配があったが、やがて消えた。
よねさんは込み上げる吐き気を必死で堪えた。もし吐いたら、ねるはそれを……。
「よね、てちとラジオ番組で仲良くしてたね……」
ねるがつぶやいた。
「……うん……」
よねさんは床に横たわったまま虚ろに答えた。
「私とてち、どっちが好き?」
(ねる……なんだかおかしいよ……それ……)
よねさんは声は出さずにぼんやり考えた。
「私は初めて会った時から、よねが大好きだったよ……」
(…………)
ねるがゆっくり覆いかぶさってきて、よねさんの首筋に顔を寄せた。
ねるは首筋のにおいをかぎ、そして、胸のにおいをかぎ、さらにその下へ顔を移動した。
「ああ、お母さんの匂いがする……」
ねるはにっこり微笑みながら言った。
(普通に……仲良しになりたかったんやけどな……)
よねさんの目からぽろりと涙がこぼれた。
(……大丈夫やでぇ……)
よねさんは誰に向けてでもなく頭の中でそうつぶやいていた。
『よねねる』(完)
>>384
大量投稿乙でありますm(__)m
なんとも不可思議な読後感に襲われとりますw >>384
これはけやかけを見た後に書いたんですか?
すごい早さで文章にしましたね 爽やかな朝を迎えた。
鳩のリズミカルな鳴き声が、寝起きの鼓動を落ち着ける。
二階のベランダから隣の庭を見下ろすと、茜ちゃんがヨガをしていた。
茜ちゃんが志田を愛しているという驚愕の事実が発覚し、この世が終わってしまうのではないかと思ったが、
今のところ世界は正常に動いている。
「おはよう!」
元気な声が電線を揺らし、鳩がどこかへ飛び立った。
茜ちゃんが、手を振ってこっちを見ている。
「あぁ…おはよう」
「今日は起きるの早いんだね」
茜ちゃんがレズだった、そう考えたら嫌でも早起きになるよ。
戸を閉めた。しばし、自分と作戦会議だ。
どうすれば茜ちゃんを傷つけずにいられるだろう?
やっぱり、ただの幼馴染として接していくのがいいかな
取り敢えず、話してみよう。
ロジカルな思考を保つべく、靴紐を丁寧に結び、時間稼ぎをした。
それから玄関のドアを勢い良く開け、一気に茜ちゃんの元まで近づいた。
「茜ちゃん、おはよう」
「あ、おはよう!」
満面の笑みで振り返られた。言いたかったことのほとんどが頭から消えた。
何度目だろう、こんなふうに君の笑顔にしてやられるのは。
鉛筆で書かれた僕の辞書は彼女の白さで消し去られた。それでも必死にページをめくり、薄れた文字を頼りに言葉を絞り出した。
「茜ちゃん、今日なんか可愛いね」
「何それ?」
よかった、笑顔はちっとも崩れなかった。
>>387
なんだかんだで30話の大台が見えて来ましたねw 「『よねねる』……どうだった……?」
パソコンに向かった長沢くんが尋ねた。
「うわぁ、これ、よねみに見せない方がいいよ。気を失っちゃうよ」
オダナナが口を押さえて言った。
「私がレズビアンで、ちょっと狂ってて、解離性同一性障害……なんだ」
ねるはあまり動じない様子でさらっと言った。やはり、どこか底知れないところがあった。
「最後のほうちょっと怖いんだけど」と、オダナナ。
「GLのつもりがサイコホラーみたいになった。>>385」
長沢くんは表情を変えずに言い、なぜかパソコンのキーをカタカタ叩いた。
「ところどころ現実の情報が入ってるけど? 私がたこ焼き好きじゃないとか……」と、ねるが言うと、長沢くんは「現実をもとにしたフィクション……」と答えた。
「そう。『よねねる』5はそう。>>386」と、なぜか再びキーを叩いた。
「タンジェントって? 私よくわかんなかったんだけど」と、オダナナが尋ねた。
「ああ、あれは『不協和音』のよねさんの個人PV」ねるが代わりに答えた。
「でも、フィクション……フィクション……うふふ」
うふふと笑いながらも長沢くんの表情は全く変わっていない。
「ななこ……あんたが一番怖い」
オダナナがあんぐりと口をあけて言った。
「あとでこれ、漫画にする」
「うふふふふ」長沢くんは笑った。
『よねねる』番外編 『長沢くん』(完) 「やっぱそのオジサンにとり憑いてきたんすか?超ウケる」
会うなりヤクザの幹部にとり憑いた俺を見て腹を抱えて笑うもなちゃん
「なんかさ、こいつの体が波長が合うらしいんだよね」
「とり憑くのにも相性があるんですかね」
「あるんだろうね、ところで相談ってなに?」
「理佐ちゃんから聞いたんですけど・・・俺さん意外と一途だったんですね」
「うん・・・?」何だか嫌な予感
「生涯理佐ちゃんだけを愛してたらしいじゃないですかw」
「それ・・・理佐ちゃんが言ってたのかな?」
「はい、生涯私だけだったんだよ!なんてノロケてましたよw」
あのアマ・・・なにをはしゃいでやがんだ・・・
俺のクールで危険なイメージが壊れちまうじゃねぇか・・・
「しかも、別れたと思ってたのも勘違いで別れてなかったみたいって言ってましたよw」
マジか・・・冗談で言ってんのかと思ったら本気なのか?
「浮かれてんなぁ理佐ちゃん」って頭抱える俺
「かなり浮かれてましたねw」笑いが止まらないもなちゃん
「せっかくだから俺さんにも詳しく聞きたいと思って」
「それで呼び出されたのかよ〜」
「たまには理佐ちゃん以外とデートも良いんじゃないですか?」
なんて言いながら腕組んでくるもなちゃん
これは・・・これで良いかもしんない
「また理佐ちゃんからLINE来た」
もなちゃんが理佐ちゃんにLINEの返事している
ヤクザの幹部だけあって財布の中身が半端ないので高級焼肉屋で肉食ってる俺ともなちゃん
「理佐ちゃんマメにLINEしてくるんだね」
さっきから理佐ちゃんからのLINEのせいで肉食べてる暇がないもなちゃん
「今日は特別だからいつもよりマメですかねぇ」
「今日、何かあるの?」
「俺君一緒だからヤキモチ半分心配半分ってとこですね」
もなちゃんからさりげなく俺君って呼ばれてドキッとする俺
「ヤキモチって・・・もしかして怒ってんの?理佐ちゃん」
「怒ってないけど俺君どうしてる?とか変なことしてないか?とか聞いてきますね、俺君のこと心配なんじゃないっすかw」
「ガキ扱いすんなって返事しといて」
もなちゃんの前でいきがるやんちゃな俺
「こんなに俺君俺君になっちゃって今日のデート大丈夫ですかね?」
って俺に聞くもなちゃん
「デート・・・」
「はい、理佐ちゃんあの手紙くれた人とデートですよ」って笑顔で言うもなちゃん
「マジかよ・・・」
「もしかして俺君知らなかったとか・・・?」
「俺君がひとりで寂しくないようにって理佐ちゃんに頼まれたんですよね」
理佐ちゃんが手紙男とデートしてるのをしらなかった俺を気遣って
俺を誘ったのも理佐ちゃんに頼まれたからだと教えてくれる
気ぃ遣いやがって・・・
理佐ちゃんの優しさが逆に切ない俺
「そんなに落ち込まなくても大丈夫ですよ」
俺を慰めてくれるもなちゃん
「別に落ち込んでないよ、俺が傍に居なくて大丈夫か心配してるだけ?」
「本当っすか〜?」
笑いながら俺をからかうもなちゃん
「落ち込んでないんじゃ理佐ちゃんの本音は教えなくていいっすねw」
イジワルな笑顔も可愛いもなちゃん
「頼む教えて」って必死に頼む俺
そんな俺を見て腹を抱えて笑うもなちゃん
「俺君が神様に怒られたら可哀想だから結婚するらしいですよ、まぁ手紙男さんのこともまんざら嫌いでもないんだろうけど・・・」
俺の為に結婚するって・・・なかなかひでぇ話だなw
「安心出来ました?」
「正直・・・守護霊としての責任から言わしてもらえば心配だよ」
「その割にはめっちゃニヤケてんですけどw」
ってますます笑いが止まらないもなちゃん
「あっ!また理佐ちゃんからLINEだ」
そういって理佐ちゃんからのLINEをチェックするもなちゃん
「俺君!理佐ちゃんからSOS入りました〜!」
SOSなのになんか嬉しそうなもなちゃん
「運ちゃん赤で停まってる余裕無ぇんだ、クラクション鳴らしながら突っ込め」
道路交通法より理佐ちゃんからのSOSの方が大事な俺
俺の言葉に躊躇するタクシーの運転手
後ろから座席を蹴る俺
俺の圧に負けてクラクション鳴らしながら交差点に突っ込む運転手
「凄ぇ・・・」って呟くもなちゃん
「これ取っとけ」
タクシーの運転手に10万ほど渡して口止めする俺
「理佐ちゃんいましたよ」
もなちゃんに言われて振り向くと
髪の毛が立った理佐ちゃんが手を振ってる
「俺君!」
って俺の胸に飛び込んでくる理佐ちゃん
「大丈夫か理佐ちゃん!」
なんて聞きながら理佐ちゃんのケツ触りまくるどさくさ紛れな俺
もなちゃんも好きだが・・・やっぱり理佐ちゃんが1番好きな俺
「理佐ちゃんの妖怪レーダーが立ってるってことは・・・」
「うん、たぶん幽霊なんだけど・・・」言い澱む理佐ちゃん
「子持ちだったんすか!?手紙男さん・・・」
理佐ちゃんの部屋に戻るなり事情を聞いたもなちゃんの驚きの声がこだまする
理佐ちゃんにラブレター渡した手紙男
俺のためにも幸せな結婚をするために真面目にお付き合いをするつもりだった理佐ちゃん
初めてのデートの矢先に手紙男が子持ちだったと発覚
「うん、早いうちに伝えたいって、今日連れて来たんだって」
「まさかの展開だな・・・」さすがの守護霊たる俺も予想外過ぎて絶句
「3才の女の子で可愛いかったんだけどね、さすがに困っちゃて」
苦笑いの理佐ちゃん
「そしたら妖怪レーダーが立ったから逃げてきちゃった」
「理佐ちゃん、幽霊は見たの?」
「それがさぁ見てないんだよね」
俺の質問に首を傾げながら答える理佐ちゃん
「やっぱり手紙男に関係してんのかな?」
「たぶんそうだと思うんだけど・・・俺君は見えなかったの?」
「理佐ちゃんが心配でそれどこじゃなかったわ」
「もう優しいなぁ」って嬉しそうに呟く理佐ちゃん
「もう優しいなぁ」なんて理佐ちゃんがイチャイチャモードになって俺に甘える
「でも、マジな話子供がいる男と結婚を前提に付き合えます」
理佐ちゃんと俺のイチャイチャを邪魔するようにもなちゃんが理佐ちゃんに尋ねる
「詳しい話聞いたの?」
「うん、ちゃんと聞いたよ、僕の娘です3才です名前は美愉ですって言ってた」
全然詳しく聞けてねぇ・・・
たまに出してくるぽんこつ理佐ちゃん・・・何とかなんねぇのか?
「子連れ男と守護霊付き女かぁ、釣り合いはとれてますよね」って笑うもなちゃん
「笑ってんじゃねーよ」って苦笑いする理佐ちゃん
「困ったなぁ・・・」
って何かを訴える眼差しで俺を見つめる理佐ちゃん
翌日
手紙男の会社の前で舎弟と供に待ち伏せするヤクザの幹部にとり憑いた俺
「アイツだ拐ってこい!」
俺の指示を受けた舎弟二人が鮮やかに手紙男を拉致る
「手荒なことして悪いな、俺のこと覚えてるか?」
ベンツの後部座席、俺の隣に座る手紙男に話しかける俺
「父親代わりの遠い親戚の叔父さん・・・?」
俺のこと覚えていた手紙男
「理佐ちゃんから聞いたんだけど子供いるんだってね?」
「はい・・・理佐さんには早いうちに伝えるべきだと思いまして・・・」
「最初のデートにいきなり子供連れてきて理佐ちゃんに引かれると思わなかったのかよ?」
「不安でしたが理佐さんに後ろめたいことはしたくないと思いまして」
「今日悪かったな」
結局子供については口ごもる手紙男から詳しいことは聞き出せなかったぽんこつな俺
「いえ、僕のほうこそすいません」
って頭下げる手紙男
「美愉ちゃんだっけ・・・お前の子供?」
「はい・・・?」俺の問いかけに戸惑う手紙男
「理佐ちゃんが可愛いって言ってたよ」
俺の言葉にほっとしたように笑う手紙男
困ったことに理佐ちゃんの相手としてはそう悪い奴じゃねぇみたいだ
「考えてみたら誠実な奴だよな?」
「なぁに?突然」
俺れの問いかけに聞き返す理佐ちゃん
「手紙男」
「もしかして・・・手紙男さんに会ったの?」
「会った」
「理佐ちゃんに後ろめたいことはしたくないって言ったんだよな、あいつ」
「ふーん、それで?」
「それだけ、子供の話になると急に歯切れ悪くなって黙りこんじまうんだよね」
「私の時とおんなじだね」
二人揃ってため息つく理佐ちゃん
「別れた女房と子供のことで揉めてんじゃねぇか?」
「どっちが引き取るかとか?」
「うん、そんなとこだろ」
「実はさぁ、土曜日にデート誘われてんだよね・・・」困り顔の理佐ちゃん
土曜日
困ってたわりにデートしてる理佐ちゃん
手紙男は今日も美愉ちゃん連れて来てる
「理佐ちゃん、離れて見てると良いママに見えるよ」
って理佐ちゃんをからかう俺
「からかってんじゃねーよ」
ってドス効かすわりに楽しそうに美愉ちゃんの相手してる理佐ちゃん
そんな二人を見守る手紙男
絵に描いたような幸せ家族じゃねぇか・・・
「それにしても美愉ちゃんのペンダント高そうだね」
「お母さんのプレゼントなんだって」
「美愉ちゃんのお母さんってことは、手紙男の元嫁なんだよな」
「当たり前だよ」理佐ちゃんがつまんなさそうに呟く
「美愉の母親とですか・・・?」
理佐ちゃんに別れた女房と揉めてんのか聞かれて戸惑う手紙男
「はい、それで美愉ちゃんのことはあんまり話してくれないのかなって」
「すいません、理佐さんを戸惑わせてしまって」理佐ちゃんに頭を下げる手紙男
「結局今日も黙りだったか」
理佐ちゃんの部屋に帰って来た俺と理佐ちゃん
「もう会うの止めようかな・・・」って呟く理佐ちゃん
「あいつのこと嫌い?」
「嫌いだったらデートに付き合わないよ」って苦笑いの理佐ちゃん
「でもはっきりしてくれないともやもやしてやだな」って理佐ちゃん
「美愉ちゃんは?」
「可愛いよ」
「じゃあ、もう少し待ってあげたら」
「ねぇどうしたの?俺君らしくないよ」
「何が?」
「手紙男さんに会わないって言ったら、もっと喜んでくれると思ったんだけど・・・」
ちょっと寂しそうな理佐ちゃん
「言われてみたら俺なんで手紙男に肩入れしてんだろ?」
「私に聞いたって分かんないよ」
って苦笑いの理佐ちゃん
うん?理佐ちゃんの髪の毛・・・
「理佐ちゃん!妖怪レーダーが立ってる」
「えっ!?」
「あのう、そろそろお話を聞かせてもらえませんかね?」
理佐ちゃんの妖怪レーダーを反応させて現れたわりに
静かに泣いてるだけで喋ろうとしない女の幽霊
どっかで見たことあんだよな、この顔?
「参ったな」って理佐ちゃんの方を見る俺
「俺君に任せるよ」って眠くなっちゃう理佐ちゃん
「なんか聞き出せたの?」
あくびしながら聞いてくる理佐ちゃん
「なんも話してくんなかった」
理佐ちゃんの部屋に現れた女の幽霊は何かを伝えたいような素振りはするものの
結局何も語らず朝になると何処かへ去ってしまった
「俺君に任せて先に寝たのは正解だったみたいだね」って嬉しそうな理佐ちゃん
「ひどいなぁ、自分のお客さんを俺に預けて先に寝ちゃうなんて」
「どういうこと?」俺の言葉に怪訝な表情になる理佐ちゃん
「気づかなかった?昨日の幽霊がしてたブレスレット、美愉ちゃんのペンダントとお揃いだったよ」
「俺君、それって・・・?」
「それにさ、なんとなく似てなかった?手紙男と昨日の幽霊」
「うーん?言われて見れば・・・」
眉間にシワを寄せて考え込む理佐ちゃん
「手紙男さんと似てる幽霊が美愉ちゃんのペンダントとお揃いのブレスレットしてるってどういうこと?」
考え込んでたわりに俺に丸投げの理佐ちゃん
考え込んでたわりに俺に聞く理佐ちゃん
この調子じゃ幽霊が理佐ちゃんのお客さんって意味も通じてないな・・・
朝は頭が働かないだけだよね・・・
「たぶん美愉ちゃんは手紙男の子供じゃないってこと」
「なんでよ?」いきなりむきになる理佐ちゃん
意外なほどあの親子への思い入れが強いのにちょっと驚く俺
「だって似てるってことは兄妹か姉弟の可能性が高いだろ?手紙男と昨日の幽霊」
「うん・・・」
「お揃いのブレスレットとペンダントでまず間違いなく美愉ちゃんの母親だぜあの幽霊」
「うん・・・」
「てことは可能性としては低いよな、手紙男と美愉ちゃんが本当の親子だって」
「じゃあなんで私に自分の子供だって紹介したのよ?」
謎についてこれなくなって拗ねる理佐ちゃん
毎度のことながら長くなってしまったので書いたとこまで投稿させていただきました
時間が無く中途半端で申し訳ありませんm(__)m
>>264
「対へて」
私の気持ちは棄てておいて、自分だけ逝ってしまおうだなんて
そんなの虫がよすぎるわ
其のはやる気持ちを幾らかでも私に向けてもらえないかしら
貴女は独りと思っているかもしれないけど、たとえ短い間でも対になって、時に笑い、時にぶつかり、切磋琢磨してきたっていうのに
そんな勝手はいけないわ
貴女に言いたい事があるように、私にだって聴いて欲しいことがあるのよ
聴いてもらってもいいかしら
逝くのは其れからでもいいじゃない
だからここに座って聴いてちょうだい 手を握らせてよ
凍えた冷たい手を
私の火照った指先にはこの凍えた掌がとても心地良いのよ
小さく潤んだ唇で、素朴な詩を唄ってちょうだい
アーモンドの瞳で私を見て、子供みたいなかわいらしい歯を見せてちょうだい
ううん、嘘よ
見つめなくていい
唄わなくてもいい
只黙って、私の弦の爪弾きで照ってしまった指先を握っていてちょうだい
もっとこっちに来て
頭をここに
私の心の音が聴こえるかしら
だんだんと、私たちの鼓動から角が取れてゆったりと、同調して平行した波のようにたゆとうてくるのがわかるかしら
ギターをそこに置いて
何もいらないの
貴女だけでいいの
もうしばらく
もうしばらく、ここでこうやって私に抱かれていてちょうだい
独りで勝手に逝かないで
そんな勝手は許さない
面影なんて絶対に貸してあげないんだから
「じゃあなんで私に自分の子供だって紹介したのよ?」なんて拗ねる理佐ちゃん
「俺に聞かれたって分かるわけねぇじゃん」
「頼りんなんないなぁ」
って名推理を披露した俺に暴言吐く理佐ちゃん
暴言吐かれてカチンときた俺
「直接聞けばいいじゃん?理佐ちゃんの問題だろ」
腹いせに突き放す俺
「いいよ、別に俺君居なくたって」
なんて強がり言って真相を確かめに行く理佐ちゃん
「会社終わったらその足で手紙男さんに会ってくるよ」
「ふーん」興味ない風を装う俺
「この前俺君と行った神田のお店覚えてる?」
「うん、覚えてるよ」
「あそこで会うの6時に」
俺居なくてもいいって言ってたわりにこと細かくスケジュール教える理佐ちゃん
やっぱり来いってことだよなぁ
意地っ張りなくせに世話が焼ける理佐ちゃんだぜ!ってちょっと嬉しい俺
「娘を助けてください」
そろそろ神田に行ってみるかって思った矢先に昨日の幽霊に声かけられた
「娘って美愉ちゃんのことか?」
「そうです、早く助けてください」
やっぱり俺の推理当たってたじゃねぇかって自慢したいのに理佐ちゃんが居ない空しさ・・・
「美愉ちゃんどうしたの?」
「知らない男が保育園に来て・・・」
「拐われたのか!?」
速攻でヤクザの幹部にとり憑いて幽霊から教わった美愉ちゃんの元へベンツ飛ばす俺
「あんた手紙男のなんなんだよ、血繋がってんだろ?」
「・・・」黙り決め込む美愉ちゃんのお母さん
「教えてくんないなら美愉ちゃん助けるの止めちゃおうかな」
お母さんの幽霊を脅す俺
「あの子は私の弟なんです」
「やっぱりそうか」
自分の推理の正確さに喜ぶ俺
「美愉ちゃんの父親あいつじゃねぇんだろ?」
俺の言葉に黙ってうなずく美愉ちゃんのお母さん
良く見たら美人だな
理佐ちゃんが幽体離脱した時みたいに幽霊同士でエロいこと出来んのかな・・・?
そんなくだらないこと考えてる間に誘拐犯のアジトに到着の俺
「あとは俺ひとりで平気だから弟に知らせて来なよ、あんたの思い理佐ちゃんが通訳してくれるから」
美愉ちゃんのお母さんが理佐ちゃんと手紙男の元に立ち去るの待ってからドア蹴破る俺
予想に反してオモチャで遊ぶ美愉ちゃん
「人違いだ!てめぇなめてんのか!!」
しばらくぶりに暴力を振るえると張り切ってたのに肩透かし食らってイラつく俺
「本当にすいません、この子連れて帰ってくれませんか」
土下座して頼む誘拐犯
「この子よぉ、俺の大事な女の娘になる子なんだよ・・・」
「この子よぉ、俺の大事な女の娘になる子なんだよ」
突然の俺の独白に怪訝な表情浮かべる誘拐犯
「この前初めて会ったんだけどよ、この子とこの子の父親と俺の大事な女の3人で居るのがえらく幸せ家族に見えてな」
「あのう、それがなにか?」
誘拐犯の顔を蹴りあげる俺
「お前よぉ口挟むなよ、人違いでも俺の大事な女の娘誘拐してただで済むと思ってんの?」
喋りながら窓から隣の部屋に居る美愉ちゃんの様子を伺う俺
オモチャで遊ぶのに夢中の美愉ちゃん
こっちの様子には気づいてないようだ
「すいません、勘弁してください」
靴のつま先が鼻に入ったのだろうか?
鼻血を溢れ出させながら再び土下座する誘拐犯
鼻、折れてんのかな?
「幸せ家族な3人見てよ、俺は身を退くって決めたんだよ」
再び話始める俺
無関係の誘拐犯に聞いてもらうことで踏ん切りを着けようとしてるのかな?俺
「人違いで拐っちゃったらしいから2度目は無いから安心していいよ」
遊び疲れて寝ちゃった美愉ちゃんを手紙男に預けて事の経緯を説明する俺
「そっちは話着いたの?」理佐ちゃんに聞く俺
「だいたいのことはお姉さんの幽霊から聞いたよ」
「俺君のことも話したよ」
「そう」つとめて素っ気なく答える俺
お姉さんの幽霊から美愉ちゃんが誘拐されたの教えてもらった話をするからには俺の話もした方が自然だわな
「理佐さんから聞きました」
改めて俺に礼を言う手紙男
「お前のお姉さんがなんで俺や理佐ちゃんの前に現れてんのか知ってる?」
「美愉を心配して現れてるとは思うんですが・・・?」
怪訝な表情で答える手紙男
こいつ何も分かってねぇな・・・
「お前のことを心配してんだよ」
「私のことですか?」
「あぁ、お前のことだよ、元々美愉ちゃんのことは心配でちょくちょく様子見に来てたみたいだけどな」
お姉さんの幽霊が心配そうに俺と手紙男の顔を交互に覗きこむ
「お前が美愉ちゃんが本当の娘じゃないのを理佐ちゃんに隠してるからよ、それが原因でお前と理佐ちゃんが上手く行かなかったらどうしようって心配してんだよ」
って一気に捲し立てる俺
「美愉が生まれてすぐに姉が死んで・・・ひとりぼっちになってしまった美愉を私の両親と私の3人で引き取りました、その時にせめて美愉が大人になるまでは私の本当の娘として育てようと思いました、幼い美愉にひとりぼっちの寂しさや不安を感じさせたくなかったんです」
やっと理佐ちゃんに本当のことを話始めた手紙男
「それでなかなか話してくれなかったんだ」そんな手紙男に優しい声の理佐ちゃん
「ありがとうございます」
そんな弟と理佐ちゃんの姿を見て俺にお礼を言うお姉さんの幽霊
あとは理佐ちゃんに任せてヤクザの幹部の体をいつものサウナに置きに行く俺
ベンツの窓から理佐ちゃんたち見たらやっぱり幸せ家族に見えて切ないや・・・
「お姉さん、手紙男さんの気持ち分かってたから何も喋れなかったんだ」
「仲の良い姉弟だったみたいだから何となく伝わるんだろうね、あと理佐ちゃんのこと信用してなかったんじゃねw」
「信用してなかったのは俺君のことでしょ」ってむきになる理佐ちゃん
「あの子・・・理佐ちゃんになついてるよな」
「うん、すぐにでもママになれるよ」って呟く理佐ちゃん
「笑えない冗談だな・・・」って苦笑いする俺
「やっぱり守護霊失格だなぁ」って天を仰ぐ俺
「ごめん」こっち見ないで謝る理佐ちゃん
「いいよ冗談ぐらい、本当は気にしてねぇし」って強がりな俺
「最初は本当に俺君が神様に怒られないようにって、そう思ってたんだ・・・」
こっち見ないで話す理佐ちゃん
「知ってたよ、もなちゃんに聞いてたから」
「知ってたんだ・・・」
呟いてこっち見る理佐ちゃん
やっぱり泣きそうになってる
「少しづつだけど好きになっちゃってるんだよね、手紙男さんのことも・・・」
「知ってたよ、それも・・・」
「知ってたの?」
「うん」
「そうだよね、守護霊だもんね」って涙声の理佐ちゃん
「明日はもなちゃんと手紙親子誘って美愉ちゃん誘拐未遂記念パーティーでもするかな」って冗談言う俺
「それはつまんないって意味で本当に笑えない」
って泣いてるわりに厳しい理佐ちゃん
冗談のつもりだったのに本当にパーティーさせられてる俺
「こんな時ばっかり声かけやがって!舐めてんだろ?俺のこと」
急遽、財布として俺に呼び出された神様がめっちゃ切れてる
「だいたいお前よぉ、あのアマにちょっと甘過ぎねぇか?」
前回の食事会で理佐ちゃんから最終通告にも等しい扱いをうけた神様・・・
「俺さ完全に推し変したから、あんな見てくれだけのつまんない女はこりごりだよ」
どっかで聞いたことあるセリフをのたまう神様
お前は3年前の俺かよ!なんて俺は言わない
だってこいつ絶対に知ってて仕掛けてきてるから言ったら負けだろ?
「しかし、俺君は守護霊として腕あげたね」
仕掛けに乗らない俺に諦めたのか?
美愉ちゃんを間に挟んで楽しそうにご飯食べてる理佐ちゃんと手紙男を見て俺を褒めてくれる
「俺君の仕事ぶりに敬意をこめて気持ち良く金出すから俺君も楽しみなよ」
ムカツク笑顔で俺を労う神様、マジ殴りたい・・・
「ちきしょう!神様のくせに葉っぱで偽札作るんじゃねーよ」
気持ち良く出すからなんて言ってたくせに俺に金に替える葉っぱを探させる神様
そりゃ思わず理佐ちゃんの真似でドス効かせちまうよって愚痴る俺
「真似してんじゃねーよ」
って本物のドス効かせながら物真似番組の本人登場みたいなことする理佐ちゃん
相当酔ってるな・・・
「ねぇなんで私の横に座んないのよ」
いきなり絡んでくる酔っぱらい理佐ちゃん
「俺君が横にいないと寂しいんだけど」
なんて酔いにまかせて呟く理佐ちゃん
「ねぇこれからもずっと私のこと守ってよ」
なんてワガママ言う理佐ちゃん
「なに酔ったふりして俺君口説いてんすか〜」ってもなちゃんが腹抱えて笑ってる
「うるさい!黙って」って照れ隠しに怒る理佐ちゃん
もなちゃんに釣られて笑う俺にも
「俺君なんて嫌いだよ」って強がり言いそうだから好き
>>421
読むのも一苦労の大爆発、お疲れ様ですw
この発想力と集中力はどっから生まれてくるんでしょうか
素直に尊敬します 『今はもうない』
「莉菜ちゃん、二重跳び教えて」
「あ、いいよ」
僕は縄跳びを渡した。
莉菜ちゃんは背が低いから、二つ下の僕と縄の長さは変わらない。
「じゃあ、しっかり見ててね」
得意げにそう語り、縄を回し始めた。
1回で引っかかった。
「あれ?」と言って縄の長さを調節した。
2回目も引っかかり、二重跳びは見れなかった。
莉菜ちゃんは笑いながら、ぱっつんの前髪を撫でていた。
自信をなくした莉菜ちゃんは、かくれんぼを提案した。
これなら運動神経は関係ない。
莉菜ちゃんが鬼をやり、僕は岩陰へ隠れた。
数分で、「見つけた!」と
岩に立ち、嬉しそうに僕を指差した。
そして、岩の上から滑り落ちた。
咄嗟につかまれた右腕に、の爪痕が残った。
「あー、ごめん」
ポケットからハンカチを取り出し、腕に巻いてくれた。
「大丈夫だよ。莉菜ちゃんは?」
「うん、大丈夫」
傷を覆うハンカチ越しに、脈が聞こえた。
頬を伝う汗が、オレンジに煌めいていた。
木々が揺れる音がして、心がざわめた。
そんな音も、光も、少年の日の思い出とともに、
今はもうない。
そして、大阪府さんも参戦 笑
なんなのこの時間帯。みんなこの時間なのかな?
>>422
>>424
ありがとうございますm(__)m
物語自体は書き始めると勝手に出てくるから苦労はないんですが
最近公私共に忙しくて文字に起こす時間がなかなか取れずに困ってます(泣) 「平手友也(ひらてゆうや)です。よろしくお願いします」
斉藤先生から紹介された僕は、新しいクラスメイトたちに頭を下げた。
「平手くんの席はクラス委員長の菅井さんの後ろに用意してあるから。わからないことがあったら菅井さんに聞いてね」
先生は窓際の真ん中あたりの席を指した。
そこには、かぐや姫をイメージさせるような美しい女性が座っていた。
「菅井由香(すがいゆか)です。よろしくお願いしますね」
菅井さんは通り過ぎる僕に微笑みながら声をかけた。僕は少し照れた。
僕が席に座ると、背中をツンとつつかれた。
振り向くと、いかにもスポーツマンといった感じの男子がウインクして言った。
「俺、織田那一(おだともかず)。テニス部のキャプテンやってる。ヨロシク!」
斉藤先生が出席をとりはじめたので、僕は織田君にペコリと会釈だけした。
休み時間。
僕の周りには人が集まっていた。受け入れてもらって嬉しい。
「平手君! 私、原口蒼(はらぐちあおい)! うーんとぉ、彼女はいますかぁ?」
なんとも突然で直球な質問をあびせてきた小柄な原口さんは元気でみんなにかわいがられるタイプのようだ。
「俺はいるよ。軽音楽部の小林唯(こばやしゆい)ちゃん!」織田君が笑いながら言った。
「聞いてなーい」原口さんはぷくっと頬をふくらませた。
「蒼は平手君に聞いてるのぉ!」
「平手君! うーんとぉ……ひらてくんって何度も呼んでたら面倒になっちゃった! “てく”でいいですかぁ?」
「えっ!? あっ……ああ。いいんじゃ……ないかな?」
今まであだ名なんてなかった僕は戸惑ってしまった。
「てく! へへへ、いいでしょ!」
原口さんは他人と距離を縮めるのが得意な子のようだ。
「じゃあ、俺も。てく!」
織田君が後に続いた。
「あのさぁ……転校生」
それまで黙っていたちょっと斜に構えたような女性が声をかけてきた。出席を取るときに頬杖をついて面倒そうに返事をしていた子だ。確か、林田愛佳(はやしだまなか)さん。
「あたしは呼ばないよ。“てく”だなんて……」
「えっ! ひどーい!」
原口さんがまた頬をふくらませた。
「あたしがあんたのところに来たのは、あらかじめ忠告するためだよ」
林田さんは、スッと指をさすと言った。
「あいつとあいつに関わんな」
一人は、おとなしくノートに絵を描いている佐藤聡(さとうさとし)君。何が問題なのだろう?
林田さんは身体を90度回転させると、教室の一番後ろの席をさした。
そこに座っているのは……そう、とても変わった名前だったからよく覚えている。
“長崎ねる”(ながさきねる)さんだ。
「佐藤は誰とも口をきかないんだ。ああやって、絵ばっかり描いてる。キモイって避けられてる」
「長崎……あいつが行く先ではいつもおかしな事が起きる。突然ガラスが割れたり、火の気のないはずのゴミ箱が急に燃えたり……噂では人を……」
「やめろ!」
僕は林田さんの言葉を遮った。
「言葉で他人を傷つけるな! そういうの……僕は嫌だ!」
「…………」
林田さんは僕の勢いに負けて去っていった。
(……けん)
えっ?
(この学校は……危険……)
僕は驚いて振り向いた。
そこには僕をじっと見据える長崎さんがいた。
僕には長崎さんの声が聞こえる。いや、正確には僕だけが聞くことのできる波長。
それは、僕が転校する理由になった能力(ちから)だった……。
「大変だ! 3階から米谷が落ちた!」
土生君が慌てて教室に飛び込んで来た。土生善治(はぶよしはる)。バスケットボール部員で女子に大人気の背の高いイケメン。有名な棋士と同じ名前なので“名人”と呼ばれているという。
まあ、これは後で原口さんが教えてくれた事だけど……。
それよりも、今は土生君が言った事だ。
「米谷みなみ(よねたにみなみ)が3階の窓から転落した。今、救急車が学校に向かってる!」
それを聞くと、クラスのほとんどが「窓ってどこどこ!?」「意識は?」などと口々に言いつつ教室を出て行こうとした。
「待って」
静かに、しかし、力強く皆を制したのは菅井さんだった。
「みんなが見に行くと米谷さんが助かるの? 怪我が軽くなるの?」
皆の動きが止まった。
「徒に騒ぐのはやめましょう……」
そう言うと、菅井さんは席に座った。
(……落ちたんじゃない……)
(落とされたの……)
(聞こえてるんでしょう? ……てく……)
(答えて……)
僕は長崎さんに背を向けながら、どうしたらいいか考えていた。
「菅井さん!」
僕は長崎さんの波長(こえ)に答えない事を選択した。その代わり、菅井さんに声をかけた。
「確かに菅井さんの言う事は正しい。でも、いずれ、他のクラスや学年で騒ぎが起きる。だから、菅井さんが行って、正確な状況を知って僕らに知らせてほしい。これは好奇心なんかじゃない」
みんなが僕らを見ている。
「……あのぉ……」
見ると、教室の後ろの扉を半分ほど開けておどおどした様子で女性が覗いている。
「どうした? 渡辺A」
織田君が呼ぶと、小さな声で言った。
「……Aじゃ……ありません……」
「隣のクラスの渡辺里佳子(わたなべりかこ)ちゃん。渡辺さんが2人いるから男子たちはAとBって呼んでるの」
原口さんが近寄ってきて僕に耳打ちした。
「……このクラスの子が怪我したって……騒ぎになってます……」
渡辺さんが言うと同時に菅井さんがスッと立ち上がった。
「平手君、わかりました。あなたの言う通りにします」
菅井さんは教室を出て行った。
誰かが何か言った。
それは、初めて聞く長崎さんの“肉声”だった。
「君のその選択は正しかったの?」
「えっ?」
僕は長崎さんの言葉の真意をはかれないでいた。波長(こえ)に答えなかった事だろうか?
「別に菅井さんじゃなくてもよかった。君が行けばよかったじゃない」
「僕が……?」
「正しい情報を集め、それを皆に知らせ、混乱やデマを防ぐ。できるでしょ?」
「確かに真っ先に菅井さんに頼ってしまったのは……」
と、僕が話している最中だった。
長崎さんの波長が聞こえた。
(菅井由香を信じてはだめ……)
「どういう事だ!」
僕は思わず長崎さんに詰め寄ってしまった。
(やっぱり聞こえてる……)
僕は長崎さんの挑発の罠にかかってしまった。
観念した僕は、長崎さんに波長で答えた。
(あとで……話をしよう……)
話している最中に僕が急に怒鳴ったので、クラスのみんなは不思議そうな顔をしている。
僕はなんとか理由をでっちあげてその場をしのいだ。
それからしばらくして、菅井さんが戻ってきた。僕たちは着席し、菅井さんの報告を聞くことにした。
「米谷さんは左脚と左腕、肋骨を骨折しています。露出していた脚部に擦過傷があります。頭を打ってしまったため、残念ですが意識はまだ戻っていません。病院にはすでにご家族が到着しています。斉藤先生は病院から戻り次第、警察の方とお話しを続けるようです」
菅井さんは報告を続けた。
「米谷さんは3階の美術室の窓から落ちました。窓に腰かけていて誤って転落した可能性もあると警察の方がおっしゃっていたそうです……。経緯についてはまだ確実な報告はできません」
「自殺しようとした……って事は?」
織田君が手を挙げて言った。
「その理由については特に見つからないようです。書置きなどもありません。衝動的なものは否定されませんが……。両面で調査されるようです」
「また、何よりも高さが足りません。3階では自死の確実性に欠けます」
「高さは……衝突速度は……重力加速度を……」
僕の右斜め前で、尾関流(おぜきりゅう)君が計算をしている。尾関君は物理と数学は常に成績トップ。その一方、運動は極めて苦手だとの事。
僕が尾関君を見ていると、急に教室に大きな音が響いた。
「長崎さん、今、なんて言った!?」
僕が慌てて音の方向を見ると、長崎さんが左の頬を押さえていて、長崎さんの前には森谷茜(もりたにあかね)さんが立っていた。
「……嘘」
長崎さんが森谷さんの目を見つめてそう言った。
「あなた、由香の言ってる事、嘘って言ったよね!?」
森谷さんは菅井さんの親友で、女子テニス部のキャプテンだとも聞いた。テニス部はもちろん、クラスの女子の信望も厚い人だそうだ。そんな人が他人の頬をいきなり平手打ちするなんて……。
「……嘘は嘘」
「!」
森谷さんはもう一度右手を上げかけたが、すぐに下した。
「森谷ィ、やめときなよぉ。そんなの相手するの」
林田さんが席に座ったまま振り向いて言った。
森谷さんはゆっくりと自分の席に座った。
(てく……)
長崎さんだ。
(米谷さんが休み時間に美術室に行ったのはなぜ?)
警察でも名探偵でもない僕にはわからない。
長崎さんは続けた。
(できるんでしょ? 他人の波長を聞く事……)
僕は……嫌だ。それだけは。
長崎さんの波長(こえ)に迷う僕だったが、その思考を遮るように誰かが声をあげた。
「……ケンカなんか……してる場合なの?」
鈴木さん、鈴木美優(すずきみゆ)さんだ。目には涙を浮かべている。
「よねみが大変な事になっちゃったんだよ! 悲しくないの!? 心配じゃないの!?」
鈴木さんは森谷さんと長崎さんを交互に見ながら言った。
「ケンカなんか……」
人一倍感受性が強いであろう鈴木さんはしくしくと泣きはじめた。
それをきっかけに、教室にはすすり泣きの声が広がった。
「……長崎さん……」
菅井さんが口を開いた。
「私の報告の態度や内容に落ち度があったならお詫びします。……でも、今は米谷さんの事を第一に考えませんか?」
菅井さんが正しい?
長崎さんが正しい?
僕は混乱していた。
そして、ごめん……菅井さん。クラスのみんな。
僕が考えたのは全く別の事だった……。
前の学校で恋人だった、莉菜。
神村莉菜(かみむらりな)の事だった……。
>>437
連投乙でありますm(__)m
思わず引き込まれてしまい続きが気になって仕方ないです 僕は耳を済ましていた。
彼の声はか細くて、弱い。慎重に扱わなければ、すぐに割れてしまうような、硝子のような声だ。
だから僕はできるだけ息をひそめて、不必要な相槌はうたずにできるだけ表情を変えずにいた。
そんなこと、僕にとっては容易いことだ
彼の、声は凄く澄んでいる。ただ、悲しみも混ざっている。なぜなら、今、彼の母親の話をしているのだから。
彼は小学三年生の井口眞緒だ。
続く
【不具合】
・菅井由香が情報を集めて戻ってくるのが早すぎる(これは全く伏線ではない)。つまり、「それからしばらくして戻ってきた」という表現が不適切。かなり時間経過しないとおかしい。
・『てくねる』3で林田愛佳がねるを指して言うセリフの中に余計な情報あり。これは回収できるか微妙。
・佐藤聡は重要なキャラクターとして用意したが、かなり話が進まないと動かしようがなさそうで微妙。
【つぶやき】
・他の方同様、スレッドが進めば進むほどひとつの投稿に使える文字数が減る「いっぱい書きすぎよ」が厳しいです。話の区切り的にも中途半端になってしまいます。
・リアルタイムで書くと上記のような不具合が出るので少し寝かせます。
・出ない人がいます。ご了承ください。
・『よねねる』と作風が大幅に違いますが自分はどちらも好きです。
>>440
乙でありますm(__)m
続き待ってます
>>441
再びのスレチネタ乙であります
一日スレに長文の蛮勇恐れ入りましたm(__)m
>>442
文字数制限は悩ましいですよね
書き直したり削除したりで時間かかるし全然印象の違う物になってしまうし(泣) 何故にクラスに男が俺ひとりだけなんだろう?
そんなことに日々悩みながらも・・・
ついに理佐ちゃんとカレカノな関係になった俺
「俺君良いなぁ渡邉さんと付き合うなんて男の夢だよ〜」
隣のクラスの男友達たちが俺と理佐ちゃんの噂が本当だと知って羨ましがる
「いや〜理佐の方から彼女で良いんだよね?なんて言われちゃってさぁ」
理佐ちゃんが居ないとこでは理佐ちゃんを呼び捨てにして自分を大きく見せる小物な俺
「凄ぇ〜超美人の渡邉さんからそんなこと言われるなんて俺君モテモテだね」
ますます尊敬の眼差しで俺を仰ぎみる男友達たち
「まぁお前らひと山ナンボ?の雑魚とは違うわな、男の器ってやつがw」
調子に乗って立ち去る俺
「調子に乗ってんじゃねーよ」
って廊下曲がった所で待ち伏せしてた理佐ちゃん
「ねぇ友達の前では私のこと理佐って呼んでんの?」
待ち伏せに驚いてる俺に聞いてくる理佐ちゃん
「たまたま口が滑っただけだよ・・・俺が理佐ちゃんを呼び捨てにするなんて・・・」
慌てて言い訳する俺
「なんだ・・・理佐って呼ばれてちょっと嬉しかったんだけどな」
なんて嬉しいこと言ってくれる理佐ちゃん
「マジ?本当は陰では理佐って呼んでんだよね」なんて白状する俺
「やっぱりね、小物な俺君のことだから私を呼び捨てして自分を大きく見せようとしてんだろうなって思ってたよ」
なんて全てお見通しな理佐ちゃん
「くだらない小細工のために理佐って呼んだから呼び捨て禁止だよ」
なんてイジワルなドS理佐ちゃんだから好き
理佐ちゃんから「呼び捨て禁止だよ」なんて言われたものの・・・
やっぱり理佐って呼びたい俺
取り合えずクラスの女子を呼び捨てで呼んでみる俺
理佐ちゃんにヤキモチ妬かせて「私以外は呼び捨てしちゃダメだよ」って言わせる作戦だ
しかし、作戦は見事に外れ
クラスにひとりしかいない男子なんて絶対的弱者な分際で図々しいとハブられる俺
そんな俺に「ハブられてんじゃねーよ」なんて嬉しそうな理佐ちゃん
ハブられてる俺見て喜ぶなんて、さすがにドS過ぎるだろ!と文句言う俺
「ごめん、私だけの俺君になったみたいで嬉しかったから・・・」
なんて言ってくれそうだから好き
莉菜……。
莉菜と出会ったのは、学校の屋上だった。
僕は気分転換をするために屋上への階段を上がった。
ベンチに寝転がって空を見ていると、とても安らいだ気持ちになれる。
扉を開けると、屋上のどこかから調子はずれの音がした。
見ると、そこには首をかしげながらトランペットを吹いてはやめ、吹いてはやめしている女の子がいた。
ロングヘアで、前髪を切りそろえた、ちょっと童顔の子だった。彼女みたいな日本人形がありそうだ。
「なんだよ……。プ〜ッ ブハ〜ッって!」
僕はあまりの下手さにふき出してしまった。
「あーっ、言ったぁ!」
彼女は僕を指さした。
「一生懸命練習する吹奏楽部員を笑わないの!」
彼女はふくれて言った。
「吹奏楽部員? 今の音じゃ、あと3年は練習しないとメンバーに入れないな……」
僕は冗談を言った。
「それじゃ、卒業しちゃいます!」
真に受けたのか?
「僕は一人でいられる静かな環境が好きなんだ。練習がんばってね。はい失礼……」
僕はその場を立ち去ろうとした。
「孤独好きキターッ」
彼女はまた僕を指さした。
「僕は僕らしく生きて行く自由があるんだ……」
今度は僕が彼女を指さして気取って言った。
「ふーむ……かっこいいですねぇ! なーんてね! あははは!」
彼女は楽器を置くと、屈託なく笑った。
「あはは……」
僕もつい笑ってしまった。
音……今思えば、彼女との出会いも、そして……別れも(おと)がきっかけだった。
初めての出会い以降、何度となく彼女と屋上ではちあわせた。僕は空を見るために屋上に行く、そこで彼女は相変わらず下手なトランペットの練習をしている。そんな感じだ。
「私、神村莉菜です」
「僕は平手友也……」
お互いに名乗ったのは、なんと、5回目に会った時だった。
それまでは、僕が彼女をからかい、彼女はそれに面白い反応をする。そんな事を繰り返していたのだ。
そして、6回目に会ったのは屋上ではなかった。昼休みに彼女が僕に会いに来たのだ。そして、僕と二言三言交わすと去っていった。
7回目……僕は吹奏楽部に彼女の様子を見に行った。そして、8回目……再び屋上で会った時、彼女は楽器を持っていなかった。
「お求めの“静かな環境”を用意しました」
「えっ、なんだよそれ!? ……あはは」
「…………」
彼女は黙っていた。
そして、ちょっと首をかしげて僕に言った。
「……だから、一緒に空を見ても……いいですか?」
彼女と何回会った後だろう? 僕と彼女は付き合うようになった。
とはいうものの、一緒に街に行って買いもしない物を見てまわったり、映画を観たり、遊園地に行ったり、値段の安い喫茶店を見つけて何時間も話したりといった程度のものだ。
彼女はいつも楽しそうに笑っていた。
僕も楽しかった。
それからどれくらい経った頃だろう……。
僕の身体に異変が起きた。
頭の中で音が聞こえる。ラジオのチューニングが合っていない時のザーッという雑音。教会にある鐘のような音。それらが音量を上げたり下げたりして続く。
耳鼻科、脳外科……精神科にも行ってみた。
錯乱状態にあった僕は自らの異変をありのまま伝えてしまった。
「耳には聞こえない音が頭の中に響くんです!」
これではどうあっても医師は同じような反応と対処しかしないだろう。「入院しますか?」とも言われた。僕があわてて断ると、医者は何種類かの薬を処方してくれた。
薬を飲んでも状態は改善せず、僕は学校を休んでベッドの中で転がりまわった。当然、眠れるはずもない。
しかし、何日か後、僕を悩ませた苦痛はあっさり消えた。
……あれはなんだったのだろう? とにかく、久しぶりにぐっすりと眠る事ができた。
さらに数日休んだ後、様子をみつつ学校に行ってみた。
そこで僕を待っていたのは、賑やかすぎる“声”だった……。あちこちから“声”が聞こえる。音声ではないから厳密には声ではないが……。
さらにやっかいなのは、その波長(こえ)は人の話している事や表情と一致しない事がある。しゃべり声が耳に聞こえ、別内容の波長が頭に響く。それが混ざって“聞こえる”。
苦しみながらもわかった事……波長には聞こえる範囲がある。学校中の波長が聞こえるわけではないのだ。
不思議なのは、先生たちからは何の波長も聞こえない事だ。さらに、これは帰り道にわかった事だが子供からも聞こえない。聞こえるのは同年代の……つまり、生徒の波長だ。
僕は慌てて帰ろうとした。しかし、どうしても他の生徒の波長が聞こえる。その内容には、酷いものもあった。
漫画で、テレパシー能力を持った主人公が周囲の人の本音・本心に悩まされるというようなものがあった。今、僕は……それだ。
突然、僕は強烈な頭痛と吐き気に見舞われた。聞こえる波長は途切れ途切れで雑音に近くなっていた。
現時点では何の事かわからないと思うが、僕はレベル2とレベル3で周囲の波長を聞きまくって暴走していた。
能力をコントロールできなかった頃の僕にとって、同年代が集まる学校はつらい場所だった。聞きたくない波長が無差別に聞こえる。
僕は不登校になった。
幸い、家族の波長は聞こえないので、家の中ではゆっくり休む事ができた。
一週間ほどして、街に出てみた。以前、ザーッ音と鐘の音が何の前触れもなく消えたので、今回もこのおかしな現象は突然収まるのではないかと期待した。
道を歩いていると男子高校生とすれ違った。何も聞こえなかった。……収まったか? 消えたのか?
女子高校生が友達のところに走ってきた。
「ねぇ、次はカラオケだっけ?」
(あきた……早く…帰りたい……)
だめだ……まだ、不安定だ……僕は家に逃げ帰った。
僕が家に戻って少し経った後、来客があった。
莉菜だった。
「会いに来てしまいましたぞ!」
(……会いたかった……)
「私と会えなくてさみしいですかねぇ?」
(……会えなくて……さみしいよ……)
「ああ、さみしいよ」
「うふふふ」
(うふふふ……友也!)
「莉菜様といると安らぎを感じますから」
「それはうれしいですねぇ」
(……うれしい……!)
「身体の具合はいかがかな?」
(身体……大丈夫なのかな……)
声と波長(こえとこえ)にさほど差がない。莉菜……僕は嬉しい。
「まあ、ひきこもり生活も悪くないよ」
莉菜の波長に安心して僕は冗談を言った。
莉菜は僕を指さして言った。
「孤独好きキターッ」
(……孤独好き…キターッ)
ははは。これもそのままか。
「ホント、莉菜は元気がいいな」
僕は少し笑った。
「莉菜はいつでも元気だよ!」
(莉菜は……元気…なの…かな……?)
???
……何か今、少しおかしかった……。
「……私、友也が好きだよ」
(……私、友也が好きだよ……)
気のせいか?
「早く学校に来られるといいね」
(……友也…早く学校に来てほしい……)
「友也が来ないと屋上がさみしくて……なーんてね!」
その時、莉菜の波長……しかも、やっかいな事にレベル2の波長が聞こえてきた。
(ど…して……い…じめるの……)
(…し…に……い……)
(……しに…た……)
(屋上…から……飛…び……)
僕は聞いてはいけない波長を聞いた。こんな状態では今、僕は莉菜と一緒にいてはいけない。
「今日はこのくらいでいいかな……ちょっと横になりたい」
「うん。じゃあ、帰るね」
(……帰るね……大丈夫…かな……)
何度か振り返りつつ、莉菜は帰った。
「僕が悪いんだ……」
僕は頭を抱えつつ、つぶやいていた。
翌日、僕は無理を承知で学校に行った。
声と波長が渦巻く中、莉菜の抱える問題を解決するべく動きまわった。波長を聞きまくった。
能力を無暗に使い続けた結果、僕に「困っていると、何も言っていないのにさりげなく助けてくれる不思議な人」「絶対に知らないはずの事を知っている気味の悪いやつ」などの噂が立ち始めた。
何週間も続けるうちに、僕は能力をコントロールできるようになっていた。
いわゆる、スイッチのオン・オフができるようになった。波長を聞く人物を選択できるというわけだ。
はじめは、莉菜が吹奏楽部であまりにも下手なのでいじめられているのかとも思った。しかし、それは全く逆だった。莉菜は皆に愛されていた。
さらに何人もの波長を聞き、莉菜に非がない事を確認した上で、いじめの首謀者の女子二人を探し出した。
そこで僕が聞いた波長、一人の理由は莉菜の容姿へのねたみだった。
そして、もう一人は驚いた事に“特に理由なんてない”だった。
いじめは簡単に終わらせる事はできない。先生に何か頼んでも終わらせる事はできない。むしろ逆効果になる事すらある。延々続くいじめもあるし、一過性のいじめもある。
僕が莉菜いじめの首謀者を探偵気分で探して、相手に働きかけたとしてもそれが何になるのだろう。僕は自分が無駄に暴れ回った事を悟った。
僕にできるのは、莉菜へのいじめが風のように去るのを祈る事だけだ。
屋上で久しぶりに莉菜と会った。
「莉菜……」
僕は自己嫌悪と無力感に襲われていた。
「はい! なんでしょう!?」
元気な声を出しつつ、彼女は僕を指さした。
僕は両手で屋上の金網を掴みつつ、下を向いて言った。
それは、絶対に口にしてはいけない言葉だった。
「もう、これ以上傷つかないでくれ。ここから……」
言いかけて途中でやめたが、察した莉菜はびくっと身体を震わせると、僕の顔をまじまじと見つめた後、黙って走り去ってしまった。
噂が噂を呼び、僕を取り巻く環境は厳しいものになっていた。
もう、僕はこの学校にいることはできない。
最後の登校の日、莉菜が僕のところに来た。
あれほど明るかった莉菜が、悲しそうなさみしそうな目をしていた。莉菜は言葉を発しなかったし、僕は誰かの波長を聞くのをやめていた。
莉菜が何を言いたかったのか僕にはわからない。わからない方がいいんだ……。
そして、二人の季節……。二人が一緒に過ごした季節たちは消え去っていった。
【つぶやき】
・過去編に10話かけてしまいました。これでは『てくりな』ですね。
・実はこの物語、もう少しで終わります。厳密にはここ(スレッド)で続けるのが難しくなったため投稿終了です。
・それと明らかに欅坂46と乖離してきてしまいました。そういった事情もあります。
・土生君に質問をして、彼に封印された「スガ」「ナガサ」のキーワードを波長レベル3で聞くまでのストーリーだけで30話分くらいあります。投稿無理。長大すぎ。
・打ち切りになるので、ダイジェスト(ラストバトルとラストシーン、既に書いてあります)でお送りして終わった方がいいでしょうか。
話は現在に戻る。
放課後、僕と長崎さんは校庭の片隅にいた。
内緒話の定番と言えば誰もいない屋上だが、米谷さんの落下事故の事もあってか屋上は施錠されていたし、なによりも、僕たちの会話に音声は要らない。
今日はほとんどの部活動が休みになってしまったけど、テニス部とサッカー部と野球部は活動している。森谷さんがテニス部員に声をかけている様子が見える。
(聞こえる?)
長崎さんの波長(こえ)だ。
(ああ……聞こえてるよ)
僕が答えた。
(てく……私、君と同じ能力を持ってる……)
(わかってる……)
僕が聞こうとしていないのに長崎さんの波長が聞こえたという事は、彼女は“語りかけ”ができるという事だ。
(他人の……波長を聞くのが怖い?)
(ああ……)
また、莉菜の事を思い出した。
(私は怖くない)
長崎さんははっきりと言った。
(レベル2に上げる事も迷わない)
波長にはレベルがあり、1・2・3……と進むごとに対象人物の深い部分、隠せない“心の核心”に近づく。それはとても失礼な事だし、怖い事でもある。
僕が能力をコントロールできなかった頃に、対象無差別にレベル2・3で暴走して苦しんだ。
レベル3は使用者に騒音(ザーッ音など)、強烈な頭痛、吐き気といった苦痛が伴うし、内容がほとんど聞こえないと言っていい。
例えば「リンゴが食べたい」をレベル3で聞いたとすると(……リ&EEゴ…た+#い…)といったものになる。
僕は疑問に思っていた事を長崎さんに聞いてみた。
(長崎さんが菅井さんを疑ったり攻撃的な態度をとるのは、長崎さんが菅井さんの波長を聞いているから?)
(…………)
長崎さんは答えなかった。
その時、遠くから声がした。
「ああっ! 危ない!」
野球部のグラウンドからの声だ。
見ると、僕ら二人の方に上空からボールが飛んでくる!
長崎さんが顔を上げた。
その時、僕は確かに見た。飛んできたボールが、空中で弾かれ、別方向に転がっていくのを……。
(てく……)
(……他人の波長を聞いて……)
(……その覚悟をして……)
長崎さんが僕の方を見た。
僕に何ができるだろう?
真実の……追及?
そして、僕は“何か”を止められるのだろうか?
(…………)
(…………)
(…………)
長い沈黙の後、僕は答えた。
(わかった……)
(今日は、もう帰りましょう)
長崎さんが言った。
菅井さんの事は結局聞く事ができなかった……。
翌日、僕はある人物に会う事にした。
「君が、米谷さんが窓から落ちるのを見た人?」
「あっ……石ノ森虹花(いしのもりにじか)です……」
僕は話を聞く事にした。
「石ノ森さん、状況を教えてくれないかな?」
「私、その時、校庭にいたんです」
「それで、友達が校舎から『虹花ぁー』って呼んで手を振ってきたので私も手を振り返したんです」
「その時に3階の窓から人が落ちるのを見ました。私、驚いて声も出ませんでした」
「落ちる時に米谷さんはどんな姿勢だった?」
「こう……窓枠に座っているような状態から、後ろに倒れるようにして……」
僕は突き落とされた可能性について考えてみた。
「その時、窓の近くに誰かいた?」
「私が見る限り、いませんでした」
石ノ森さんが何かもじもじしている。
「えっと……あの……」
>>461
投稿乙でありますm(__)m
過疎ってるから文字数制限が気にならないようでしたら普通に投稿してもらっていいと思いますよ 過疎ってるみたいなんで書いたとこまで投稿しますm(__)m
「ねぇ俺君、全然面白くないんだけど・・・」
理佐ちゃんがさっきから文句ばかり言ってる
「だから着いてこなくていいって行ったのに・・・」
「なにそれ?最近俺君が寂しい思いしてると思ってデートしてんのに」
勝手に着いてきてつまらないとキレる理佐ちゃん
ヤカラかよ・・・
「それより理佐ちゃんの髪の毛さっきから勃起してるよ」
「ウソ!?」慌てて髪の毛を手で確かめる理佐ちゃん
髪の毛が立ってることを確認してようやく勃起呼ばわりに気づく理佐ちゃん
「ねぇ私の髪の毛に変な言葉使わないでよ」
顔を赤くしながら文句言う理佐ちゃん
「やっぱり場所的に妖怪レーダーが反応しやすいのかな?」って呟く俺
「靖国神社って出るの?」
靖国神社をよく分かってない理佐ちゃん
「先の戦争で散った英霊の御霊が祀られてるからね、度々軍人さんの幽霊が目撃されてるよ」
「え〜〜っ!?」
俺の説明にめっちゃ驚く理佐ちゃん
「ねぇどうしてそうゆうことするの?」
「うん?」理佐ちゃんの言ってる意味が分からない俺
「だ・か・ら!なんで怖いとこ連れてくんのよ?」
「だ・か・ら!なんで怖いとこ連れてくるのよ?」
勝手に着いて来たことは棚にあげてキレる我が儘理佐ちゃん
「理佐ちゃん、軍人さんが後ろに立ってるよ」
「ちょっと!本当にやめて」
なんて言ってる理佐ちゃんの背後に立つ軍人さんが俺に会釈する
「ねぇ今までの幽霊と違って軍人さんは怖いよ」
軍人さんに聞こえないように俺に囁く理佐ちゃん
「理佐ちゃんの気持ちも分かるけど御国のために尊い命を捧げた英霊の思いに報いたいんだよね」
「ねぇどうしたの?俺君はそんなキャラじゃないよ」
なんて俺の愛国心を否定する理佐ちゃん
「若い頃右翼団体に属してた俺が無視なんて出来ないよ」
「えっ!?右翼もやってたの?」
俺の意外な過去に驚く理佐ちゃん
「許嫁・・・ですか?」
許嫁にひとめ会いたいと言う軍人さんの言葉に困る俺
「どうしたの?」困る俺に聞く理佐ちゃん
「軍人さんの許嫁じゃあ死んじゃってんじゃないかな?生きてたって90才とかのババアじゃがっかりすんだろ」
「軍人さんの許嫁をババアとか言わないであげて」って優しい理佐ちゃん
「自分の許嫁というのは理佐さんの曾祖母にあたる方でありまして・・・」
俺と理佐ちゃんに話始める軍人さん
「俺君、曾祖母ってなに?」
「俺も分からない・・・」
軍人さんの話に出てくる曾祖母が分からない俺と理佐ちゃん
「曾祖母と言うのは理佐さんのひいおばあさんのことです」
律儀に説明してくれる軍人さん
「私のお祖母ちゃんのお母さんってこと?」
「そうです」ってやっと意味が通じてほっとする軍人さん
「理佐ちゃんのひいおばあちゃんってやっぱりめっちゃババアじゃねぇかwww」
やっぱり大笑いしちゃう俺に
「笑ってんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「でも凄いですね、幽霊になっても私のひいおばあちゃんを思い続けてるなんて」
軍人さんの純愛に感動してる理佐ちゃん
「理佐ちゃん!そんなこと言ったら俺だって守護霊になるほど理佐ちゃんを愛してたんだぜ」
って俺の思いだって軍人さんに負けてないと分かって欲しい俺
「なんで過去形になってんのよ?」
って細かいこと気にする理佐ちゃん
「だってもう過去じゃん、俺守護霊だし、理佐ちゃんだって手紙男と付き合ってるし・・・」
なんだかんだで守護霊の職務に忠実な俺
「それは・・・、ごめん」謝る理佐ちゃん
気まずい空気になっちまった・・・
「あのう、そろそろよろしいでしょうか・・・」
軍人さんが俺と理佐ちゃんの気まずい空気に耐えきれず話始める
「じゃあ理佐ちゃんのひいおばあちゃん連れてくればいいんですね?」
ひとしきり続いた軍人さんの話に飽きてしまった俺の問いに大きく頷いて消えた軍人さんの幽霊
「ひいおばあちゃん連れて手紙男と靖国神社くれば」
理佐ちゃんに丸投げする俺
そんな俺に浮かない顔の理佐ちゃん
「あのさ、ひいおばあちゃんだいぶ前に死んじゃってるんだよね・・・」
「マジ?」
思わぬ理佐ちゃんの言葉に驚く俺
「うん、それにさ軍人さんの話が所々で私の家族と違う家族の話みたいだった・・・」
「人違いってこと?」
「たぶん・・・」眉を曇らす理佐ちゃん
「あっ、そうゆう物憂げな表情すると色っぽいね」
「本当に?」ってますます眉間にシワを寄せる理佐ちゃん
「やっぱり意識しちゃうとダメだねwやっぱり棒だわww」
「笑ってんじゃねーよ」って怒る理佐ちゃん
「ねぇそんなことよりどうするの?」
真剣な眼差しで問いかけてくる理佐ちゃんに
「バックレちゃうかな」って俺が言った瞬間
「理佐ちゃんまた髪の毛ピンコ立ちしてんじゃねぇか!?」
理佐ちゃんの妖怪レーダーが再び反応し始める
「だから変な言い方しないで、本当に」
マジで怒ってる理佐ちゃん
「くだらない会話はそこまで」
さっきの軍人さんが一転冷たい声で話かけてくる
「連れて来なかったら呪うから」脅迫してくる軍人さん
「人違いみたいなんですけど〜」
軍服に包帯姿の幽霊に呪うなんて言われて腰が引けちゃう俺
「多少の情報の誤差は現地の部隊が微調整して計画を完遂するのが帝国陸軍の兵たる者の心得である」
俺に言い放った後に
かっ!と眼を見開いて理佐ちゃんを睨む帝国軍人の幽霊
「こわ〜い」
帝国軍人に睨まれて恐怖に怯える理佐ちゃん
次の瞬間
軍人さんの眼力でピラッとめくれる理佐ちゃんのスカート
「え〜〜っ!?
恐怖を忘れてスカートを手で押さえる理佐ちゃん
慌ててしゃがんでガン見する俺
「ガン見してんじゃねーよ」って口を尖らせて怒る理佐ちゃん
やけに勝ち誇る軍人さん
なんやこいつ?
「あのう、呪うって今のみたいなことですか?」一応聞く俺
俺の問いかけに頷く軍人さん
「婦女子が下穿きを見られる屈辱は死にも勝るであろう」
こいつ戦前の価値観のまま時が止まってんのか・・・
軍人さんの価値観が古いお陰で呪いがたいしたことがないと分かってひと安心の俺
「呪いを解いて欲しかったら私の許嫁を連れて来てください」
そう言って深々と頭を下げる軍人さん
「分かりました、探してみます」
理佐ちゃんが答えると同時に消える軍人さん
「きゃっ」悲鳴と共に慌ててスカートを押さえる理佐ちゃん
忘れた頃にスカートがめくれる呪いか・・・素晴らしいな
スカートの裾を押さえる理佐ちゃんがなかなかエロくて最高じゃないか!
「俺君なんとかして探しだしてよ」って必死の理佐ちゃん
「たいした呪いじゃないから放っとこよ」
っていつめくれるか分からないスカートにワクワクする俺
「そんなこと言ってると一生スカートはかないよ」
って俺を脅迫してくる理佐ちゃん
「ウソだろ!?」
「ウソじゃないよ、こんな呪いかけられてんのにスカートなんて恥ずかしいからやだよ」
そう言ってむくれる理佐ちゃん
「こんなワクワクする呪いなのにスカートはかないなんて・・・」思わず本音が出ちゃう俺
「やっぱり楽しんでたんだ、私が呪いかけられてんのに・・・」
めっちゃ軽蔑の眼差し向ける理佐ちゃん
「だいたいさぁ、嫌いなのに俺君のためにはいてるんだよね、スカート」
軽蔑の眼差しのまま話す理佐ちゃん
「なのにさ、私が困ってんのにワクワクしちゃうってありえない」
首を横に振りながら文句言ってる理佐ちゃん
理佐ちゃんがスカートはくの俺のためだったのか・・・
「ごめんね」理佐ちゃんの気持ちが胸に染みて素直に謝る俺
「俺君・・・きゃっ」ってまたもめくれる理佐ちゃんのスカート
条件反射で理佐ちゃんのパンツ見ようとしゃがんじゃう俺
条件反射でそんな俺の顔を蹴りあげようとする理佐ちゃん
しかし悲しいかな、
相手は幽霊の俺
理佐ちゃんの蹴りは俺をすり抜け空振り
見事に転がり頭打って病院に運ばれる理佐ちゃん
「あんた誰?」
病室で目覚めた理佐ちゃん
何故か俺のことだけ忘却の彼方へ
「なんかぁお医者さんの話だと嫌な記憶だけ思い出さないみたいですよw」
笑いながら説明してくれるもなちゃん
「てか、よりによって俺君のことだけ思い出さないなんてwマジ持ってますよね俺君www」
このアマ・・・笑いすぎやろ
とりあえず以上です
続きは後ほど書きます
文字数制限の都合で細切れになってしまい申し訳ないっすm(__)m
「こんな人全然好みじゃない」
もなちゃんが俺と理佐ちゃんの関係を説明するも
悲しいかな思い出すどころか理佐ちゃん的には好きになるなんてありえないことが判明・・・
「そんなに落ち込まないでくださいよw」
「落ち込んでねぇよ」ってふて腐れる俺
理佐ちゃんが入院しちゃったのでもなちゃんと軍人さんの許嫁を探しに
茨城へとベンツを走らせるヤクザの幹部に憑依した俺
「ところで理佐ちゃんにかかってる呪い発動しなくなってません」
「理佐ちゃんが頭打ってから1回もめくれてないみたいだよ」
「ふーん」って言いながらニヤニヤ俺を見るもなちゃん
「なに?」
「そのわりにがっかりしてないなと思って」
「つまんねぇじゃん、理佐ちゃん本調子じゃないから」
「そういうもんすか?」
「俺は理佐ちゃんにエロいことすんのと理佐ちゃんにドス効かされるのがセットじゃないと嬉しくないんだよね」
「マジ受けるw俺君と理佐ちゃんの独特な関係マジでツボるww」って腹を抱えて笑うもなちゃん
「ほとほと日本男児とは思えん奴だな」
いつの間にかベンツの後部座席に座ってる軍人さん
「どうしたんすか?」
車内の雰囲気が変わったのを敏感に感じ取ったもなちゃん
「軍人さんがお出ましだよ」
バックミラー越しに軍人さんを見ながらもなちゃんに答える俺
「なんで理佐ちゃんの呪いを解いてくれたんですか?」
「武士の情けだ、それに人違いしたのは私だしな・・・」
俺の質問に答えてくれる軍人さん
「なぜ私の許嫁を探す気になってくれたのだ?」
「さぁ?気まぐれなんです昔から」
答えをはぐらかす俺に
「かたじけない」と言って頭を下げる軍人さん
「気まぐれ?」もなちゃんが呟く
「軍人さんがなんで許嫁探す気になったか聞くからさ」って答える俺
「気まぐれじゃないですよ、病室の理佐ちゃんと手紙男さん見てるの辛いから逃げてきただけっすw」
やおら後部座席に向かって言っちゃうもなちゃん
なんでこの娘は俺の気持ちお見通しなんだ!?
もなちゃんから俺の本音聞いてもう1回深々と頭さげて消える軍人さん
「出身地と名前と年齢が近い奴を見つければいいんじゃないっすか?」
もなちゃんがそんなこと言うから役所で調べることにした俺
「漢字違う渡辺も入れたらいっぱい居る(涙)」って早くも泣きが入る俺
「落ち着いてくださいよw性別と年齢だけでけっこう絞れますよww」
この娘は理佐ちゃんよりはるかに有能だな
理佐ちゃんだったら二人で路頭に迷ってる場面だよな・・・・
「凄ぇ、一桁じゃんもなちゃん天才だね」
「いやいや、このぐらい分けないっす」
眼を細めて照れ笑いするもなちゃん
「理佐ちゃんよりもなちゃんとコンビ組んだ方が守護霊レベル上がりそうだな」
なんて大笑いする俺に
「俺君の相方は理佐ちゃんじゃないとダメでしょ」ってキッパリ言うもなちゃん
「久しぶりに俺君とデートだって喜んでたんですよ」
「そうなんだ・・・」
「それなのにこんなことになっちゃって・・・」
「面目無い」ってため息の俺
「ちゃんと守ってあげてくださいよ」
「うん、分かった」
「じゃあ、行きましょうか?」
「どこへ?」
「理佐ちゃんと同い年で一字違いの渡辺梨加さんのとこですよ」
俺に説教しながら候補者を絞り込んでたもなちゃん・・・
やっぱり有能だわ
ヤバい苦手なタイプだ・・・
理佐ちゃんと一字違いの梨加ちゃん
一字しか違わないだけあって凄い美人だけど・・・
なんか苦手だ
心ここに在らずみたいな雰囲気となんかぬいぐるみ持ってるし
理佐ちゃんとは明らかに違うタイプの美人だ
「ひいおばあちゃん?」ぽかんとした表情で聞き返す梨加ちゃん
「そう、ひいおばあちゃん」
「・・・」
もなちゃんの言葉に困った顔して黙りこむ梨加ちゃん
「梨加ちゃんのおばあちゃんのお母さんのこと」助け船出す俺
「あぁ〜っ」って言った後に
再び「うーん」って眉間にシワを寄せる梨加ちゃん
どっちなんだ!?
悩んでると思ったら俺ともなちゃんを残して突然家の中に戻っちゃう梨加ちゃん
「なかなかの難敵ですね」って苦笑いのもなちゃん
「理佐ちゃんと同い年にしては幼いな、なんでぬいぐるみ持ってんだろ?」
「さぁ分かんないっす」って苦笑いのもなちゃん
「出直すか?」
なんて諦めてベンツに戻ろうと踵を返す俺
「ちょっと待ってください」
ってもなちゃんが俺を呼び止める
もなちゃんに声をかけられてふりむくと
位牌を抱えた梨加ちゃんが立っていた
「手遅れだったのか・・・」
「人違いってことはないですかね?」
ってもなちゃんが気落ちしてる俺に声をかける
もなちゃんの声に答えるように梨加ちゃんが何かを差し出す
「ひいおばあちゃんの形見」
梨加ちゃんが差し出したのは古い写真だった
「人違いじゃないみたいだよ」
もなちゃんに呟く俺
セピア色の写真の中には
紛れもなく靖国神社で会った軍人さんがやたらかしこまった姿で立っていた
ベンツ飛ばして帰りを急ぐ俺
助手席のもなちゃんは完全に寝てしまっている
彼女なりに気を張って疲れてしまったのだろう
色々と誤解されやすいが優しい娘だ
「無駄足を踏ませてしまったようだな」
後部座席に現れる軍人さんの幽霊
「1年前だそうですよ」
「そうか・・・」
「幽霊同士で簡単に会えないんですか?」
「生きている彼女に会いたかったんだよ」
寂しそうに呟く軍人さん
「私は天皇や国のために死んだんじゃない、家族や愛する許嫁を守るために死んだんだ」
静かに話す軍人さん
「死んで守った彼女が生きて幸せになってる姿が見たかった、彼女からもう1度私への気持ちを聞かせて欲しかったんだ」
そう言ったあと寂しく笑って消える軍人さん
「こんばんわ〜」
もなちゃんを家に送り届けヤクザの幹部をいつものサウナに置いた俺
理佐ちゃんの入院してる病院に着いたのは日付が替わる直前だよ
「わっ!?急に現れないでよ」
深夜に幽霊が現れて驚く理佐ちゃん
この様子だとまだ俺の記憶戻ってないな・・・
「理佐ちゃんビビりだからひとりじゃ可哀想だと思ってさ」
「別にビビってないけど」って強がり言う理佐ちゃん
「えっ!?死んじゃってたの」
軍人さんの許嫁が死んじゃってたのを聞いて驚く理佐ちゃん
「うん、軍人さんがっかりしてたわ」
「ちょっと可哀想だね」
「バチが当たったんだよ、理佐ちゃんに変な呪いかけるから」
「ねぇ私さぁどんな呪いかけられてたの?」
なんて聞いてくる理佐ちゃん
書き終わらなかった(泣)
しかも気づいたら過疎スレになってるしw
「ここまでは警察の方にお話しした事と同じような事なんですけど、ちゃんと説明できるかわからないんですけど……こう……」
「えっと……」
石ノ森さんはその大きな目で何度もまばたきをした。
石ノ森さんには悪いけど、波長を聞いてみる事にした。彼女は素直でシンプルな思考のため、レベル1で充分だった。
(……信じてもらえないかな? バカな子って思われるかな?)
(……あんなことあるのかな?)
(どうしよう……言えない……誰にも……)
(……怖い……)
(あんな事……あるのかな?)
(落ちてる途中……)
(落ちてる途中……一瞬……止まったの……)
……僕はふと、野球のボールの事を思い出した。
「石ノ森さん、ごめん。何だか困らせてしまったみたいだ。話しにくい事、説明しにくい事ってあるよね。どうもありがとう」
僕は石ノ森さんにお礼を言うとその場を立ち去った。
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『てくねる』(投稿終了)
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事情は>>461
使える文字数も減ってきたので、新シリーズは次スレッドで。(予告・『にじねる』) 「いっぱい書きすぎよ」に阻まれていますが、過去スレがDAT落ちしていて、どのくらいで次スレッドに移行するのかわからないので、
『にじねる』
全八話。(設定上、絶対に八話で完結する)
予告編として其の壱と其の弐をお届けいたします。
(分かれていない方がいいので後ほど再投稿になると思います)
>>461
「ダイジェストで…」
いや、ダメです(*_*)
どんなに長かろうと、途中もしっかり書いていただきたいです。
小説スレなのですから、どんなに投稿してもよいはずです。 欅坂ヒーローズ
20XX年 世界は七色の闇に覆われた
学者亜門虹彦が胎児に遺伝子操作を施す実験の末、
遂に生まれた初めての人工人間通称「胎壱」(ハライチ)
虹彦はハライチの力を利用し世界を牛耳ろうとしていた…
そんな中日本のアイドルグループとして活動していた21人の女の子が
突如特殊能力に目覚める…!!
最初は戸惑い困惑していた彼女たちだが…、ある事件をきっかけに
虹彦の野望を砕く事が自分たちの責務なのであると感じるようになる
ここにアイドルと虹彦軍団の壮絶な戦いが今始まろうとしている…。
おわり
ねんさんは炎系の能力者
織田の決め台詞「世の中、そうであれ!」と
虹花は虹彦がハライチを作る前に作った失敗作という設定
>>504
あら……、では『にじねる』は新スレッドへ。>>498は撤回します。
>>501
御意見ありがとうございます。
『てくねる』……続きを待って読んでいただいている方、いらっしゃるんでしょうか?
>>503
そういうんが書きたかったんやぁ!!!
(『てくねる』の発想の原型がそれに近い) >>506
続きを待ってます。
新スレで頑張って下さい。 「どんな呪いかけられてたの?」
なんて聞きたがる理佐ちゃん
「ねぇ話作ってるでしょ?」
俺からスカートがめくれる呪いのこと聞いご機嫌ななめの理佐ちゃん
「そんな呪いあるわけないでしょ」
「本当にめくれるんだよ、それを近くで見ようとした俺を理佐ちゃんが蹴ろうとして転がって頭打ったんだもん」
必死に説明する俺
「なにそれ?私がバカみたいじゃない」
「まぁあんまり賢いほうじゃなかったかなw」
「うるさい!あっち行け!」って怒る理佐ちゃん
記憶が無くなってるわりに俺の扱いは変わらない理佐ちゃん
仕方ないからほとぼりざ冷めるまでは消えてる俺
「ねぇどこ行ったの?」
夜の病院にビビってすぐに俺を呼ぶ理佐ちゃん
「なんか用?」
って姿を現した俺を見て安心した表情の理佐ちゃん
「居るならいいの」って素っ気なく言う強がりな理佐ちゃん
「一応守護霊だから側に居ますよ」って職務に忠実な俺に
「私もう寝るから変なことしないでよ」
ってやっぱり強がりな理佐ちゃん
「それで朝まで番させてたんですか?1週間も・・・」
後部座席のもなちゃんが呆れながら助手席の理佐ちゃんに問いかける
「うん、急に怖くなっちゃって・・・」
恥ずかしそうに答える理佐ちゃん
「それで俺君に甘えちゃったんだw俺君の記憶無いくせにww」
もなちゃんにからかわれて下向く理佐ちゃん
「しかし、梨加ちゃんの用事ってなんだろうね?」
照れて下向く理佐ちゃんを助けるために話題を変える俺
「なんかひいおばあちゃんの部屋の整理してたら私たちに見せたい物が出てきたらしいっす」
そんな訳で退院した理佐ちゃんを実家に送るついでに再び梨加ちゃんに会いに行く俺ともなちゃん
「俺君さぁ・・・あんまり親しくない女の子のことちゃん付けで呼ばない方がいいよ」
そっぽ向いて呟く理佐ちゃん
「うん?梨加ちゃんのこと?」
聞き返す俺にそっぽ向いたまま小さく頷く理佐ちゃん
「今度はヤキモチっすか?めんどくせ〜ww」
またももなちゃんにからかわれて赤くなる理佐ちゃん
「とにかく名前似てるから梨加ちゃんはちゃん付け禁止ね」
悔し紛れにメチャクチャな禁止令を出す理佐ちゃん
俺の記憶無くてもヤキモチ妬くのか?
面倒くさい女だと思いながらも、ちょっと嬉しい俺
「なんで理佐ちゃんの実家に顔出さないんですか?」
理佐ちゃんのことを実家に降ろして梨加ちゃんの家に向かう俺ともなちゃん
「この風貌だろ、理佐ちゃんの家族が驚いちゃうからさ」
って憑依してるヤクザの幹部の顔を指差す俺
「やっぱり理佐ちゃんには色々と気を使ってますね」
ってニヤニヤ笑いながら俺を見るもなちゃん
「ところで・・・なんで後ろ座ってんの?」
「記憶無くてもヤキモチ妬くの分かったから遠慮してるんです、理佐ちゃんに」って苦笑いするもなちゃん
「本当に面倒くさい女だよな」ってため息つく俺ともなちゃん
「軍人さんがひいおばあちゃんに送った手紙みたいです」
ひいおばあちゃんの部屋に案内してくれた梨加ちゃんが説明してくれる
「ひいおばあちゃん大事にとっておいたみたいなんです」
「軍人さんのこと忘れてなかったんだな・・・」ちょっと感動する俺
「俺君この写真!」
もなちゃんが写真を差し出す
そこには梨加ちゃんのひいおばあちゃんと軍人さんが・・・
「婚約記念かなんかの写真かな?それにしても梨加ちゃんにそっくりじゃねぇか・・・」
梨加ちゃんと写真の中のひいおばあちゃんを見比べる俺
僕たちの戦争(森山未来のほう)
的な物語読みたいな
皆さん投稿乙です
少し規制に巻き込まれてましたがROM専も楽しいですねw
新スレ立ても乙でした
上記の理由で協力できず申し訳ない
暴れん坊将軍ねるを実力派〇〇ちゃんが矯正して奴隷にする話聞かせて
【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(1)
土田「博士!とうとう成功ですか」
亜門「土田くん!これがようやく完成した人造人間第1号Bじゃよ」
土田「…名前長くないスか?」
亜門「そうかな?じゃあ、人1Bで」
土田「もっと言いやすいほうが」
亜門「意外と細かいのう…じゃあ、サイボーグのワンのBだから、サワBにしよう」
土田「このサワBを使って、いよいよ地球征服ですね!博士!」
どうなる?地球の平和は…?
―続くかビミョー―
>>516
>>518
お帰りなさいませm(__)m
さっそくの投稿乙です
新スレ立てるのまだ早いかとも思ったんですが
チベットさんの小説を完全版で読みたいとゆう俺の我が儘で立ててしまいましたw >>515
特攻隊ではないんですけど・・・
理佐ちゃんが幕末にタイムスリップする話を書きたいなと思ってたりしてます
まだ妄想が自然と拡がる設定を模索中なんですけどねw
>>517
どんな話っすかw 「来週なら大丈夫って言ってますよ」
梨加ちゃんから靖国神社に付き合ってもらうのを快諾してもらえたもなちゃん、さすがだぜ
「ありがとうもなちゃん、もなちゃん居なかったら梨加ちゃんと話が通じなかったと思う」
不思議ちゃんみたいな梨加ちゃんが苦手な俺
「なんで靖国神社に梨加ちゃん連れてくんですか?」
「梨加ちゃんひいおばあちゃんに似てるからさ、ちょっとは軍人さんの慰めになるかと思って」
お国のために殉じた軍人さんになにか御返しがしたい右翼な俺
【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(2)
土田「博士!このサワBには何か特殊能力が?」
亜門「もちろんじゃ」
土田「やはり唄って踊って舞台を盛り上げるんですか?」
亜門「わしは宮本亜門じゃねーし」
土田「じゃあ、どんな?」
亜門「コンビニの無い町でも生きていけるんじゃ」
土田「彩りの無い町でもですか?」
亜門「もちろんじゃ。それにバイトをたった1日で辞められるほどの度胸も兼ね備えておる」
土田「すごい!」
大丈夫か?地球征服は?
―以降ノープラン―
「東京戻る前に理佐ちゃんの顔だけ見てってもいい?」
「もちろんですよ」
って俺の願いも快諾してくれるもなちゃん
「なんかぁ理佐ちゃん出かけたっきり戻ってないって言ってますよ」
「なに!?行方不明か?」って慌てる俺
「そんな大げさな話じゃないっすw」って苦笑いするもなちゃん
「なんか調べものしてくるって言ってたらしいから心配ないと思いますよ」
なんて呑気なこと言うもなちゃん
「頭痛くなって動けなくなってるかも・・・」とりあえず理佐ちゃんを探すためにベンツ走らす心配性な俺
「ダメっすねスマホの電源も切ってますよ理佐ちゃん」
心配性な俺を安心させるために理佐ちゃんに電話してみたもなちゃん
「おいおい誘拐されてんじゃねぇだろうな」ってますます慌てる俺
「心配し過ぎですよ」ってさすがに引くもなちゃん
「まだ俺が守護霊に成り立ての頃さ理佐ちゃん変態に監禁されたことあんだよね」
「マジっすか!?」
「うん、エリート商社マンの肩書きに目が眩んでノコノコ部屋までついてっちゃってさ」
「うわぁ理佐ちゃんなにやってんすかぁwそれで俺君が心配性になっちゃったんすねw」
って腹を抱えて大爆笑するもなちゃん
「理佐ちゃん何を調べてんだろ」
「なんとなくはわかりますけどね」
「マジで?教えて」
「どうせ俺君のことですよ」
って言った後になんかピンときたもなちゃん
「私の推理聞きます?」なんてドヤ顔だ
「図書館?」
「調べものとスマホの電源切ってることから考えられるのはそんなとこじゃないですかね」
「言われてみたら調べものは図書館だよな」
「居るね」
「居ましたね」
もなちゃんの推理通りに図書館に居た理佐ちゃん
「なに読んでんだろ?」
熱心になんかを読んでる理佐ちゃん
「新聞みたいですね」
「新聞か・・・まぁ居場所分かったからいいや」って車に戻ろうとする俺
「声かけないんすか?」
「なんか夢中だからそっとしといてあげたくなっちゃった」
理佐ちゃん見つけて気が抜けちゃう俺
「いつもこんな感じっすか?」
ニヤニヤしながら聞いてくるもなちゃん
「うん、理佐ちゃんを見守ってんのが好きなんだよね、俺心配性だから」って苦笑いの俺
「早く記憶戻るといいっすね」
ってますますニヤニヤ笑いのもなちゃん
「噂をすれば理佐ちゃんからLINEですよ」
ニヤニヤ笑いが止まらないもなちゃん
「俺君と迎えに来てって言ってますね」
なんだかんだ頼られて嬉しい俺をニヤニヤ見てるもなちゃん
「ねぇどうしてここだって分かったの?」
助手席に乗ると同時に聞いてくる理佐ちゃん
「理佐ちゃん単純だから分かりやすいんだよね」
ってもなちゃんと顔見合わせる俺
「むかつくなぁ、絶対に記憶戻っても好きになってあげないからね」なんて文句言う理佐ちゃん
「なに調べてたんすか?」
文句言ってる理佐ちゃんに質問して話題を変えるもなちゃん
「うーん?ちょっとね」
俺の方を見ながらもなちゃんの質問をはぐらかす分かりやすい理佐ちゃん
「じゃあ俺たち帰るから」
「うん、ありがとう」
理佐ちゃんを実家に送り届けてやっと帰れる俺
「やっぱり俺君のこと調べてましたね」
帰りの車の中でもなちゃんが呟く
「新聞なんかで調べたらますます嫌われるな、守護霊になってから頑張って惚れ直してもらったのに・・・」ってため息の俺
「理佐ちゃん真面目だからヤバいっすね」って笑うもなちゃん
「守護霊になったばかりの時はどうだったんですか?」
「超拒否られてた、恨まれてたし・・・」
「よくそんな状態からここまで惚れさせましたね・・・」
「うん、理佐ちゃん単純だから一緒に居ると好きになっちゃうんじゃないかな・・・」
「理佐ちゃんヤバいwww」
俺の理佐ちゃんプロファイリングにめっちゃ爆笑のもなちゃん
【7月5日】
なー「今日、何日かわかる?」
ぺー「7月…5日?」
なー「うん」
ぺー「あ!なーこちゃんの日だ!」
なー「うん。ななこの日」
ぺー「おめでとー」パチパチ
なー「ありがとう(笑)…でも、おめでたいかな?(笑)」
ぺー「うん(笑)」
なー「じゃあ、何かお祝いしようか(笑)」
ぺー「そうだ…」ゴソゴソ
なー「え?牛乳?」
ぺー「偶然買ってたの。あげる」
なー「ありがとう。で…これが?」
ぺー「お祝い牛乳」
なー「こいわいだと思う」
>>530
しばらくぶりにチワン族さんのダジャレ漫才見た気がしますw 理佐ちゃんあるあるで盛り上がる俺ともなちゃん
そんなこんなで東京に戻ってきた俺ともなちゃん
「また理佐ちゃんからですよ」
車が東京に着いたのを見計らったように理佐ちゃんから電話が
「実家でも寂しいんですか〜w」
理佐ちゃんと話してたもなちゃんが腹を抱えて笑い出す
「ちょっと甘やかし過ぎですね」
電話切るや俺に向き直って話始めるもなちゃん
「どうしたの?」
「俺君に戻って来て欲しいみたいです」
「マジ?」ちょっと嬉しい俺
そんな俺に「断っときましたから安心してください」とか言うもなちゃん
分かってねぇな・・・
甘やかし過ぎないように断ってくれたもなちゃんには悪いが
理佐ちゃんに寂しいなんて言われたら戻らないわけにはいかない俺
ヤクザの幹部をいつものようにサウナに返したら理佐ちゃんの元へ瞬間移動を試みる俺
「理佐ちゃんお待たせ」って挨拶と同時に現れる俺
あれ?理佐ちゃんじゃなくてババアが居る・・・
ここ何処・・・
「ババア!理佐ちゃん何処やった?」
とりあえずババアに聞いてみる俺
「ババア、黙ってねぇで喋れ」
なかなか返事しないババアに苛立つ俺
「理佐ちゃんって誰のことですか?」
俺の剣幕に驚きながらも聞いてくるババア
「ババアは理佐ちゃんの家に住み着いてる地縛霊じゃないの?」
「私は一周忌にあの世から生前の家族を訪ねてきた霊です」
「ここ理佐ちゃん家じゃないの?」
俺の質問に頷くおばあちゃん
どうやらしばらくぶりの瞬間移動で間違いちまったらしい俺
「すいません急いでたもんで行き先を間違いちまいやした」
おばあちゃんに丁寧に謝る俺
「好きな娘に会いに行く時はそのぐらいで丁度いいのよ」
なんて上品に笑うおばあちゃん
「理佐ちゃんってゆうの?あなたを急がせてる娘」
「はい、事情がありまして俺が守護霊になって正しい方向に導いてる娘なんですが・・・なかなか手がかかるじゃじゃ馬でして」
なんて知らない人に理佐ちゃんディスってストレス解消の俺
「そんな痛い娘の守護霊じゃ苦労が絶えないですね」
なにげに理佐ちゃんへの不満が止まらない俺に同情してくれるおばあちゃん
「あげく幽霊の俺を蹴ろうとして転がっちゃって頭打った拍子に俺のことだけ記憶喪失ですわ」
「乱暴な娘なのね」って驚くおばあちゃん
「理佐ちゃんが俺居ないと寝れないんでそろそろ行きます」
「今度は間違わないように気をつけて」
「おばあちゃんも1年ぶりの家族との再会楽しんでください」
って言い残して風のように去る俺
「遅いよ!」
いきなりキレてる理佐ちゃん
「もなちゃんが断ったにも関わらず駆けつけたんだけど・・・」って凹む俺
「ごめん、もなちゃんに断られたけど俺君は来てくれる気がしたからさ」
ってぶっきらぼうに言う理佐ちゃん
「もしかして俺のこと思い出してくれたの?」
「ううん、そんな気がしただけ」
「なんだ」ってがっかりする俺
「がっかりしないでよ・・・」って申し訳なさそうな理佐ちゃん
「ところで新聞読んでどうだった?」
申し訳なさそうな理佐ちゃんは見たくないので話題を変える俺
「人間の屑だね」
ってあっさり切り捨てる理佐ちゃん
そこでこそ申し訳なさそうな顔しろや!
「結びつかないんだよね、新聞に載ってる悪党の俺君と今私の前に居る俺君が・・・」
駆けつけた甲斐があったって涙の俺
「泣いてんじゃねーよ」
ってティッシュで俺の涙を拭こうとするもすり抜けちゃう理佐ちゃん
「幽霊に触れるわけねーじゃん」って笑う俺
「俺君だってエリート商社マンに私が捕まった時にすり抜けてたでしょう」
ってむきになる負けず嫌いな理佐ちゃん
「あれは理佐ちゃんを助けようと慌ててたからだよ」って言い訳する俺
「そのわりに・・・好きって言わせたりパンツ見ようとしたり余裕があったような・・・」
よくおぼえてんな・・・
やってた俺のほうが忘れてたわ・・・えっ!?
突然俺のこと思い出した理佐ちゃん
「理佐ちゃん・・・記憶・・・」
「黙って!」俺の言葉を遮って目を瞑る理佐ちゃん
「ダメだぁ・・・思い出せない」
って情けない顔で呟く理佐ちゃん
「ねぇなんであんなタイミングで声かけんのよ?」
記憶が戻らなかったがっかりを俺への怒りにすり替えた理佐ちゃん
「記憶戻らなかったの俺君のせいだからね」って理不尽な理佐ちゃん
「罰として記憶が戻るまで私のそばに居てくんなきゃダメだからね」とか言いそうだから好き
・別スレッドで『ねるねる』を書き始めました。
読者のみなさんには嬉しくない情報ですが、初のノープランです。
・『てくねる』はプロットをきちんと作りましたし、『にじねる』は設定優先のオムニバスだったので書きやすかったです。『よねねる』はキャラクター優先オムニバス(それで、エロ)。
・『ねるねる』の途中と結末はあとで考えますが、みなさんご存知の事件により、使えない表現(『にじねる』も下書き段階では槍や刀を使っていました)があるので、『Cube』のようにはなりません。
>>542
ありがとうございますm(__)m
>>543
ノープランも即興の趣があって面白そうで楽しみです 【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(3)
サワB「じゃあ地球征服してこい、って指令がざっくりすぎるだろ。どうすりゃいいんだよ…」
菅井「ちょっと待ちなさい」
サワB「え…?そう愚痴を言いながら街を歩いていた私の前に白馬に乗った女性が現れたぁぁ!」
菅井「その説明口調はなんですか」
サワB「読者の方々への配慮ですよ」
菅井「じゃあ白馬の美少女、ってちゃんと説明しないと」
サワB「自分で言うんかい!」
【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(4)
サワB「何か用すか」
菅井「見慣れない面白いジャガイモ顔だから声をかけたのよ」
サワB「悪かったな。あんたこそ馬に乗って何やってんの」
菅井「この街と地球の平和を守るために巡回警備してるのよ」
サワB「そんな暇があったら、あっちのスレチの小説進めなさいよ」
菅井「あれは握手会で事件あったから話の性質上自粛してるのよ」
サワB「いやいや、その随分前から止まってるだろ」
菅井「話をそらすな」
サワB「あんたもそらしてますがな」
【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(5)
菅井「ここに何しに来たの」
サワB「だから、地球征服に…あ、しまった(汗」
菅井「地球征服?そうと聞いたら私たち欅シスターズが黙ってないわよ」
サワB「欅シスターズ?」
菅井「地球を悪党どもから守るために選ばれた美少女戦士たちよ」
サワB「選ばれた…?天下一武闘会でもやったのか?」
菅井「オーディションで」
サワB「美少女揃いなのか?」
菅井「…ほぼ…」
【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(6)
サワB「じゃ、正直ちょっと微妙な子もいるんだな」
菅井「そんなことない、そんなことない。米ちゃんだってふーちゃんだって、可愛いし…」
サワB「バリバリ個人名出しちゃってますけど」
菅井「とにかく、ちゃぷてんの私があなたを退治してやるわ」
サワB「ちゃぷてん??」
菅井「私と勝負しなさい」
サワB「よし、わかった。じゃ、これで勝負だ」
菅井「それは…まさか…」
【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(7)
サワB「このスーパーボールを地面でバウンドさせてから紙コップに入れる。一発勝負だ。どちらかが失敗するまで続ける」
菅井「それは…ちょっと…」
サワB「怖じ気づいたのか?そんなんで地球を守るとかよく言えたもんだ」
菅井「わかった。やろう」
サワB「じゃ、あんたからな」
菅井「えっ…」
菅井は意を決してチャレンジしますが
予想通り、ボールはコップの縁を弾いて地面に転がっていきました…
【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(8)
がっくり肩を落として涙を流す菅井に声をかけるサワB。
サワB「お前には欅シスターズの仲間がいるんだろ?そいつらのことももっと頼りにして気楽にやったほうが成功したんだよ。自分で自分にプレッシャーかけすぎじゃないのか」
菅井「何を偉そうに…」
サワB「俺の親方は一見怪しいけど一応心理学者だからな。とにかく、もっと肩の力抜いてみなよ。等身大の自分に自信を持ちな」
【ほぼ美少女戦士・欅シスターズ】(9)
サワB「ところで欅シスターズって何人いるんだ」
菅井「…21人…」
サワB「えぇ…じゃ、あと20人も倒さないといけないのかよ」
菅井「でもきっとその前にスレが終わる…」
サワB「そうだよな!後はうやむやにしよう!(笑)」
すっかり気が楽になったサワBは菅井を残してまた歩いていきました。
どうなる!?地球征服?
―未定―
>>551
怒濤の連投乙ですm(__)m
あっちのスレチネタはしばらく放置ですねw >>552
ありがとうございます
あっちももう一息でdat落ちしないか期待していますw >>553
俺も欅学園スレどうしようか思案中ですw お疲れ様です
このまま完走しそうな賑やかさですね♪
ノープランで書き始めた『ねるねる』ですが、残酷な結末になりそうです。あと何話かかるかわかりませんが、あまり長編にはしないようにします。
>>556
長編でも全然OKですよ
せっかく生まれてきた作品なんだから遠慮しないで100%フルで発表してください
残酷な結末だけ気になるけどw >>555
なにげに書いてくれる人が増えましたよね
毎日書かなくても良いから助かってますw 「ねぇ梨加ちゃんのことなんで靖国神社に連れてくの?」
梨加ちゃんの家に向かう車の中で理佐ちゃんが聞いてくる
「軍人さんの許嫁の曾孫だからさ、少しは慰めになるかと思って」
「俺君にしては優しいね」
「それにさ梨加ちゃんひいおばあちゃんそっくりなんだよね」
「じゃあ梨加ちゃん見たら喜ぶね軍人さん
」
なんて会話してる間に梨加ちゃん家に到
「俺君!私の髪の毛!?」
理佐ちゃんが立ち上がった自分の髪の毛指差して叫ぶ
「糖尿とちがって記憶失っても勃起不全にはならないのか!?」って驚く俺
「人の髪の毛バイアグラ飲んで10時間エッチしてる事案に関連づけて驚いてんじゃねーよ」
ってドス効かす理佐ちゃん
理佐ちゃんもふにゃ腰気になってんのかな?
現在210文字台ですね
ここからが長いんよね〜(笑)
>>561
このスレ完走する頃には新しいスレが文字数制限始まってたりしてw てち「はい、そういうわけで今日はいつもの劇場を飛び出して、ここ、世田谷区からお送りしま〜す」
もん「え?ていうか、いつもは劇場でやってたっけ?どこの?」
てち「鈴本演芸場」
もん「ダジャレかよ」
てち「実家でしょ?」
もん「ちゃいます〜」
もん「で、世田谷のどこですかここ?やけに車がビュンビュン来ますけど」
てち「環八っていう大通りですよ」
もん「何でこんなとこで?」
てち「今日は7月7日じゃないですか。それに因んで」
もん「…セタ(瀬田)じゃなくて七夕だよ!」
もん「それに東京ネタはまた大阪府さんに怒られますよ」
てち「そういえば土生ちゃんの誕生日でもありますよね」
もん「スルーしやがったな」
てち「もう20歳ですってよ。大人ですね〜」
もん「大人だね〜」
てち「姐さんもあと5か月で20歳ですやん」
もん「そうだった」
てち「正直、同い年には見えないよね(笑)」
もん「だって、私よりてちこが年上だって言っても、信じる人いるよね(笑)」
てち「土生ちゃんって凛としてるしね」
もん「背丈も全然かなわないしなあ」
てち「でも体重は勝ってるでしょ」
もん「こらこらこら」
もん「東京は天気がいいから、織姫も彦星もよく見えそうだね」
てち「そうやって星空を見るときの正式なマナー、知ってる?」
もん「芦田?」
てち「芦田マナーじゃねえし。それにそういうボケならせめて高瀬って言ってあげて」
もん「高瀬マナー?誰?」
てち「洒落になりませ〜ん」
もん「で、星空を見るマナーって何よ」
てち「見るときは、正座(星座)」
もん「…」
てち「七夕だし、何かイベントやりたかったね」
もん「でも私たちだけだと進行に不安が…」
てち「じゃ、芸人さんを呼ぼう」
もん「例えば?」
てち「ハライチさんとキャイーンさんと、どっちがいいと思う?」
もん「二択かよ」
てち「ササっと選んで」
もん「七夕だけに?(笑)…じゃ、ハライチさん」
てち「いや、ここは絶対キャイーンさんで」
もん「何で?」
てち「天野側(天の川)がいいでしょ」
もん「…」
なんでや!なんでもんはてちのボケスルーするんや!
結構とんち効いてるやろ!
もん「いやいや、私も本当はツッコミたいんですよ!でもね」
てち「そう言うと姐さんは2枚のフリップを取り出しました」
もん「1枚目はこちら」トンッ
てち「"R×R=R"と書いてあります」
もん「どういう意味かと言いますと」
てち「R×Rは、Rの二乗ってことですね。つまり」
もん「あ〜る事情(二乗)があ〜る、ってことです」
てち「さあ、どんな事情でしょうか?」
もん「その事情はこちら」トンッ
てち「数字の9が書いてあって、それを指差してます」
もん「それを英語で言ってみて」
てち「This is nine」
もん「そう、つまり?」
てち「字数(This)が無いん(nine)です、ってことですね!」
2人「お後がよろしいようで〜」
完走に向けてのダジャレ漫才お疲れ様ですm(__)m
「俺君、あのおばあちゃんもしかしたら梨加ちゃんのひいおばあちゃん?」
理佐ちゃんが指差す方向に梨加ちゃんとおばあちゃんの幽霊が・・・
「俺君の知り合いなの?」ちょっと驚く理佐ちゃん
「理佐ちゃんの実家に瞬間移動したときに間違えて違う家に行っちゃってさ」
おばあちゃんが俺に気づいて手を振ってる
あのおばあちゃんが軍人さんの許嫁だったのか・・・
「あなたが理佐ちゃんなのね」
ってニコニコしながら理佐ちゃんに挨拶するおばあちゃん
「俺君から聞いてたけど本当に綺麗なお嬢さんね」
「ありがとうございます」
いきなり褒められて戸惑う理佐ちゃん
「ねぇなに言ったの?」
小声で俺に聞いてくる理佐ちゃん
「いつも通りの理佐ちゃん自慢かな」
理佐ちゃんへの不満を聞いてもらったとは言えない俺・・・
「わっ!?Wワタナベ揃ったじゃないっすかw」
九段下の駅で待ってたもなちゃんが車に乗り込むと同時に笑い出す
「Wワタナベだけじゃなくてひいおばあちゃんの幽霊も居るよ」
「マジっすか?」
俺に言われてキョロキョロするもなちゃん
「俺君までWワタナベとか言ってんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
てち「さぁさぁの〜はぁさ〜らさら〜♪」
もん「お!七夕の歌だね」
てち「違いますよ。病院の歌です」
もん「へ?」
てち「さぁさぁ、脳波〜さ〜らさら〜♪」
もん「最後のさらさらは何よ?」
てち「脳波計の針の音ですよ」
もん「じゃあ続きはどうなるのよ」
てち「脳外科に〜幽霊いる〜♪」
もん「怖すぎるわ」
「理佐ちゃん冷たくなってません?」
前を歩く理佐ちゃんと梨加ちゃんを見ながら小声で聞くもなちゃん
「うん、ちょっとだけ記憶戻ってからずっとあんな感じなんだよね」
「俺君のダメなとこだけ思い出したんすかねw」
「でも理佐ちゃんダメ男の方が好みだから惚れ直しそうなもんだけどなぁ」って呑気な俺
「ねぇ最近お守りに免疫出来てない?」
理佐ちゃんが疑いの眼差し向けてくる
「なんで・・・?」
「お風呂覗かれてる気がするんだよね」
なんて言いながら俺の表情を伺う理佐ちゃん
ヤバいな・・・
お守りが効いてるふりして理佐ちゃんを油断させて風呂覗いてんのバレてたか・・・
「気のせいじゃない?理佐ちゃん自意識過剰なとこあるから」
とりあえずとぼけてみる俺
「自意識過剰とか言ってんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「俺君だったら良いんだけど・・・覗かれてたら怖いな」って呟く理佐ちゃん
「俺は覗いても良いの?」って思わず笑顔の俺
「恥ずかしいから聞き返すのはやめて」
なんて照れちゃいそうだから好き
HKT48田島芽瑠の755を覗くと
ちょっとこじらせると庭さんのようになりそうな妄想ネタが始まっていてワロタ
ちなみに彼女はモバメや755でもファンタジー小説風な投稿もたまにしていました
(もちろん途中で終わりますw)
というスレチネタでした
てち「ロッテつぶやきCMグランプリ、と掛けまして」
もん「懐かしいですね。みんなで頑張ったよね」
てち「地震予知連絡会、と解きます」
もん「そのココロは?」
てち「どちらも、だんそう(男装・断層)が注目されます」
もん「自分のことだけか〜い!」
>>583
めるちゃんも妄想体質なんですかねw
>>584
小説スレの後半はチワン族さんのダジャレ漫才が定番になってしまいましたねw もう180文字ですからね
普通の小説はとてもじゃないけど不可能w
ところで田島芽瑠さんさらにこじらせはじめてるので
ちょっと転載してみる
>>584
もうだいぶ字数が厳しいが、まだ
いけるのか!? 笑 僕が貸したTシャツをワンピースみたいに着てる君。
「ほい」僕は家に唯一あったミルク味のアイスキャンディーを君に渡す。
僕は変に緊張してしまって、君と少し距離を置いて座った。
なかなか君を見れず、沈黙が続いた。
すると急に、トンッと僕の肩が重くなった。
何も言わず、僕の肩に頭を置く君。
みるみるうちにアイスキャンディーは減っていく。
僕の体温は上がるばかり。
どうしたものかと考えていたら君がチラッと僕をみた。
君はまた一歩僕に寄り
「こうすると、ちょっとあったかいね」
と言いながらにししと笑っていた。
狙っているのか?いないのか
きっと何も考えていないんだろう。
あー僕が耐えられない。
ふいにくる甘えが甘すぎる彼女
・・・・・・・
以上、分割してしまいましたが
HKT48のメンバーが彼女だったらというシリーズの一編です
恐るべし(笑)
晴れた夏のある日、田舎道を走る1台のワゴン。
窓から顔を出した女の子が叫ぶ。
みゆ「あ、パパ!あそこ〜?」
パパ「そうだよ。今日からあそこで暮らすんだ」
みゆ「おっきいお家だね〜」ワクワク
ゆり「…」
都内のマンションの一室から、父親の実家のある埼玉県の田舎の一軒家に、父親と娘2人は引っ越してきたのである。
父親の名前は小林由依(ヨシヨリ)。音楽家として活動する傍ら、文筆活動が好評で、ブログも多くの支持を集めている。
音楽活動で知り合った女性と結婚し、長女ゆり・次女みゆの2子に恵まれたが、妻は現在体調を崩して長期入院中であった。
パパ「さあ、着いたよ」
積んで来た荷物をパパが家に運び入れていると、早速近所のおばあさんがやってきた。
パパ「あ、米谷さん。今日からよろしくお願いします」
婆「こちらこそ」
パパ「ほら、挨拶なさい」
ゆり「こんにちは」
みゆ「…こん…にちゎ」
さっきまではしゃぎまくっていたのが嘘のように人見知りを発揮するみゆであった。
パパ「あの、そちらのお子さんは?」
父親はお婆さんの後ろに隠れている男の子に気付いた。
婆「あぁ、孫のタカヒロです。ほら、あんたも挨拶せんか」
タカヒロ「こんにちは」
ゆり「こんにちは」
婆「タカヒロはダンスが得意なんですよ」
パパ「あ、じゃあ、ゆりも教えてもらったらいいんじゃないか?この子もダンス好きなんですよ」
みゆ「私もー」
ゆり「よろしくね」
タカヒロ「う…うん」
婆「何をドギマギしとるんじゃ(笑)」
婆「おお、そうじゃ。これをお近づきのしるしに」
みゆ「うわ!栗だ!」
ゆり「よかったね(笑)」
パパ「ありがとうございます。この子、栗が大好物なんですよ」
婆「それはよかった」
みゆ「ありがとう。お返しにこれ、あげるね」
みゆは食べかけのトウモロコシを婆ちゃんに差し出しました。
婆「あ、あ、ありがとう…」
パパ「あ、すいません。お嫌いだったですか?」
戸惑う様子に気付いた父親がお婆さんに尋ねました。
婆「いや、そんなことは…」
タカヒロ「婆ちゃんは他人の食べかけが苦手なんだよ」
婆「こら!余計なことを…いや、こんな美味しそうなの、ありがとうね。みゆちゃんは優しい子だねぇ」
みゆ「えへへ」
その後、ご近所への挨拶まわりを済ませた一家は、さすがに疲れたのかその日は早めに就寝。
翌日もすっきり晴れ、また爽やかな夏の1日が始まりました。
長女ゆりはタカヒロらが迎えに来て学校へ。
父親は家でブログの原稿作り。
まだ幼い妹みゆは、パパの邪魔をしないようにと麦藁帽子をかぶって1人でお庭の探検開始です。
都会のマンション育ちのみゆにとって、田舎の家の庭は興味津々なことばかり。
いろんな形の葉をつけた草が生え、赤・黄・白といろんな色の花が咲いています。
そこに寄ってくる蝶々や蜂たち。地面をスルスルと走りぬけるトカゲも初めて見るものでした。
驚きや興奮はその表情を見れば明らかです。
すると、みゆの視界の端に黒い影が一瞬映りました。
しかしそちらを向いても誰も何もいません。
みゆ「??変なの…」
その後、同じようなことが2〜3回繰り返されました。
わけがわからずに、みゆが戸惑っていると
ドンッ…
何かがみゆの足にぶつかりました。
こんな宮崎駿風味の作風まで持っているなんて羨ましいっす
まだこんな引き出しがあったとは(・o・)
やっぱチワンさんすごい
みゆが足元を見ると、何やら黒い小さな生き物が手足をバタバタさせながら倒れていました。
みゆ「ビーマイベイビー…」
この一見不思議な呟きの理由は、その黒い生き物のよこに布袋が落ちていたからです。
この年齢では考えられない難解なボケです。
そして周りにはどんぐりも散らばっていました。
みゆ「あなた、ごぼう…?」
みゆがそう話しかけて手を伸ばすや否や、黒い生き物は素早く起き上がり、こぼれたどんぐりを再び布袋に詰めて背負い、振り向いて小さな声で言いました。
あおい「ごぼうじゃないよ。あおいだよ」
あおいはそう言い残して立ち去ろうとしました。しかし…
みゆがあおいの後を追い始めます。
気付いたあおいは徐々にスピードを上げて走り出しますが、みゆも必死に追いかけます。
麦藁帽子が脱げたことも気にせず、草むらをかき分け、葉っぱの山をくぐりながら、ワクワクしながらの追跡劇。
しばらくすると草むらは途切れ、森の入り口にたどり着きました。
そこにあおいの姿は無く、遠くから鳥の声が聞こえてくるばかり。
森の入り口には1本の大きな欅の木が立っていました。
みゆ「うわ!大きい…!」
みゆが茫然と気を見上げていると、その木が急に揺れ始めました。
ガサガサッ ガサガサッ
みゆ「え?地震?え?」
しかし揺れているのは明らかにその木だけです。
すると…
ドッシーン!
木から何か大きなものが落ちてきました。
そして、のそのそとゆっくり動きだしました。
ゆっくりと木に登って行きます。
みゆ「猫?たぬき?猿?何なの?」
みゆの存在に気付いたその動物は、ゆっくりとみゆのほうへ振り返って「ぺー」と言いました。
みゆ「ぺー?ぺーっていう名前なの?」
ぺーはそれには答えずに木を登っていきました。
少しするとまた木を大きく揺らし、下に落ちてきて、そしてまた木に登り…
その繰り返し。
それを眺めていたみゆは何だか楽しくなってきて、気が付くとぺーの背中にしがみついていました。
ぺーはみゆを連れたまま木を登り、木を揺らし、また落ちて…
みゆ「キャハハハ…」
みゆの楽しげな声が響きます。
夢中で遊んでいたら、気が付くと日が傾いていました。
お家に帰らなければなりません。
でも、夢中であおいを追ってきたみゆには、どう帰ればよいのかわかりません。
みゆ「どうしよう?ぺー…」
みゆの不安な声を聞いたぺーは、空に向かって叫びました。
ぺー「ネコォ〜!」
70dBぐらいのその声が届いたらしく、山の向こうから何かやって来ました。
ネコバスです。
ネコバスはみゆの前に停まるとニヤリと笑い、入り口を開けました。
恐る恐るみゆが乗り込むと入り口は閉まり、行き先に『みゆのいえ』の表示が。
ぺーが手を振るとネコバスは走り出します。
疲れたみゆは、バスの中ですぐに眠ってしまいました。
次に目を覚ますと、そこは家の庭の草の上でした。
夢だったのでしょうか?
しかし、みゆの髪には欅の葉が付いていました。
家の中から、パパが呼ぶ声が聞こえました。
パパに呼ばれ家に入り、家族3人での晩ご飯。
お腹いっぱい食べたみゆはまたすぐ眠ってしまい、パパとお姉ちゃんに今日の出来事を話すヒマはありませんでした。
次の日、みゆが目を覚ますともうお昼。
米谷の婆ちゃんがちょうど小林家を訪れていました。
婆ちゃんが一昨日のお礼にと持ってきたトウモロコシにかぶりつきながら、みゆは昨日の出来事を話し始めました。
素っ頓狂な話にパパは目を丸くしていましたが、話をニコニコしながら聞いていた婆ちゃんは、優しくみゆに語りかけました。
婆「その『ぺー』は、森の守神じゃよ」
婆ちゃんによると、守神の正式な名は「ぺりか」。
カメラを特に怖がるので、森で写真を撮ることは御法度。
純粋な心を持った子供しか会うことができない。
木を揺らして落ちるのは秋のドングリ収穫の練習。
あおいとネコバスはぺりかの友達。
ということであった。
みゆはまたぺーやあおいと会いたくなり、トウモロコシを食べ終わると早速また庭の探検に出かけました。
しかしその日は何も起こりませんでした。
その次の日もよく晴れましたが、やはりぺーには会えませんでした。
みゆ「会いたいなぁ…」
その次の日、久しぶりの雨。
その日は父親が1人でお出かけをしました。入院している妻の面会に行く為です。
2人の母親の逗美子(ずみこ)はしばらく前に体調を崩し、東京の渋谷川病院に入院。
その後、この近くにある仲仁宮(チュウニングウ)療養所に移っていました。
その日の夕方、森のはずれにあるバス停にゆり・みゆ姉妹の姿がありました。
ここを通るバスは1日4本だけ。
バスで帰ってくるはずの父親を迎えに来たのです。
しとしと降り続く雨の中、2人は傘を差しながらバスが来るはずの方向をじっと見つめていました。
ぴっちゃぴっちゃぴっちゃ…
するとどこからか小さな足音が聞こえます。
辺りをキョロキョロ見回したみゆは、何かを発見。声を出すと逃げられてしまうと思い、口を手で押さえながら、大きな目で見つめます。
雨の中を歩いてきたのは、あおいでした。
ゆり「みゆ、どうしたの…あ!??」
ゆりにもあおいが見えたようです。
ゆり「こ、これがこの前言ってた…?」
みゆは満面の笑みで頷きました。
あおいも2人に気付いた様子です。
すると今度は辺りが暗くなりました。
街灯が切れたのかな?と2人は思いましたが、実は、茶色い塊が光を阻んでいたのでした。
それは大きな蓮の葉を傘にして立つ、ぺーでした。
ぺーは2人を見つけ、バス停でバスを待つごっこを始めたようです。
あおいはちょこんとその肩に乗りました。
>>624
【となりの・28】
を忘れましたm(_ _)m
この場を借りて、途中でである調→ですます調に変わっちゃったこともお詫びしときます ぺーを初めてみたゆりは口あんぐり。
大きな体からにじみ出る何とも言いようのない愛嬌があり、よく見ると顔も半端なく整っています。
ぼーっと見とれている姉の横では、みゆは大はしゃぎ。3日ぶりの再会に興奮してぴょんぴょん飛び跳ねていました。
すると、みゆの様子を横目でちらりと見たぺーは、ニヤリと笑ったかと思うと、真似して1回飛び跳ねました。
ドンッッ!
すると…
ザッバァァーン…
その振動で、木々の枝にたまっていた雨粒が一気に降り注ぎます。
2人「うわぁぁ」
傘など役にも立たず、2人もぺーもびしょ濡れです。
しかしぺーはニッコリ。
みゆもニッコリ。
ゆりは苦笑い。
みゆ「楽しいね!」
みゆが声をかけるとぺーはニッと笑い、2人に手を振りました。
そしてぺーはくるりと背を向け、歩き始めました。
みゆ「また遊ぼーね!」
今度は、ぺーの肩に乗ったあおいが振り返り、お辞儀をしました。
やがて、ぺーの姿が見えなくなると、入れ替わるように、バスがやってきました。
みゆ「お帰りなさい。はい!」
みゆが父親に傘を差し出します。
パパ「ああ、迎えに来てくれたのかい。ありがとう。でもどうしたんだい?2人ともびしょ濡れじゃないか」
ゆり「あ、あのね、あのね、ぺーに会ったの!」
みゆ「ついさっきまでいたんだよ!」
2人は興奮しながら父親に報告しました。
パパ「それは良かったじゃないか。でもこのままじゃ風邪ひくぞ。とにかく帰ろう」
家に着くまでの間、2人の話は止むことはありませんでした。
その翌日、天気は回復して爽やかな夏空が戻ってきました。
ゆりはいつものように学校へ。
父親は今日も執筆活動。
そして、みゆは…
いつもなら元気に外を探検しているはずのみゆですが、今日は元気がありません。
実は昨日の夜、お姉ちゃんと喧嘩してしまったのです。
涙の跡が残り、目が腫れています。
きっかけは、父親から聞いた報告でした。
逗美子ママの退院がまた延びたと主治医から告げられてきたのです。
パパ「大丈夫だよ。先生も念のためにもう少し様子見るだけって言ってたから」
みゆ「やだ!やだ!ママ〜」号泣
ゆり「無理してまた悪くなっちゃったらどうするのよ」
みゆ「やだ〜」ヒックヒック
ゆり「ママも本当は帰りたいのに我慢してるんだからみゆも頑張らなきゃ」
みゆ「やだ〜(泣)ママに会いたいよ〜」
ゆり「もう!こんなワガママ、もう知らない!」
お姉ちゃんも涙を溜めながら、席を立ってしまいました。
どこが名シーンかわからないのでスルーしたらすいませんw
あれ?もしかして
「○○のばか、もう知らない!」
って、上のやつ?
昨夜そんなことがあったので、みゆは朝ご飯も昼ご飯もほとんど食べられずにぼーっとしていました。
米谷の婆ちゃんが大好物の栗を差し入れてくれても、手をつけようとしません。
かなり重症です。
おやつの時間になりました。
さすがに何か口に入れてもらわないとと考え、父親が執筆の手を止め、呼びかけました。
パパ「みゆ〜!おやつにしようか」
…
返事がありません。
座敷を見ても、みゆの姿がありません。
お婆ちゃんから貰った栗もありません。
愛用のかばんと靴も無くなっており、1人で出て行ってしまったようです。
父親は米谷さんとゆりの学校に電話をかけました。
米谷の婆ちゃんがすぐに駆けつけ、学校からゆりとタカヒロも戻ってきましたが、
米谷家にも学校にもみゆは現れていませんでした。
とりあえず手分けして辺りを探すことになりました。
“みゆ〜!”
“みゆちゃ〜ん!”
30分ほど探しましたが、まだ手掛かりもありません。
すると、タカヒロと一緒に探していたゆりが急に泣き出しました。
タカヒロ「え…ど…どうしたの?…」
ゆり「私が…私が昨日あんなこと言っちゃったから…」
顔を真っ赤にしてポロポロ涙を流すゆりの姿を、タカヒロは黙って見ていることしかできませんでした。
ゆり「みゆに万が一のことがあったら、私…」
めっちゃ進んでるw
チワン族さんのことだから狭山事件も絡めて最終的にオカルト風味のミステリーになると予想w
トトロの次は理佐ちゃん主役でナウシカを書いてくださいm(__)m
>>651
テト「ガブッ」
ナウシカ「咬んでんじゃねーよ」
テト「あんたもオダナナはん咬んでましたがな」
ナウシカ「てへぺろ」
―完― m(_ _)m ゆり「昔、私がとても辛くて自分の中に閉じこもっちゃった時に、ずっと傍にいてくれたのがみゆなの」
ゆりは傾き始めた太陽の方を見つめています。
ゆり「私の心の扉を開けてくれたんだ」
ゆり「なのに私…酷いこと言っちゃって…」
タカヒロ「だ、大丈夫だよ。みゆちゃんはきっと見つかる。いや、俺が絶対見つけるから」
ゆり「ありがとう…」
2人の間に少しの沈黙が流れました。
タカヒロ「ところで…みゆちゃんが行きそうな場所の心当たりはないの?」
ゆり「まだ引っ越してきたばかりだし…あ!もしかして…ママのところ…?」
タカヒロ「え?入院されてるんだよね?どこだっけ?」
ゆり「仲仁宮療養所…」
タカヒロ「山越えた隣町か…1人で歩いて行くには無謀すぎ…」
ゆり「でも、この前、そこから帰ってきたパパのお迎えにバス停に行ったの。そこからバスに乗れば…」
そこに違いないとふんだ2人は、急いで昨日のバス停へ向かいました。
しかし、誰もいません。
タカヒロ「でも、仲仁宮行きのバスが来るまであと1時間ある。これから現れるかも知れないね」
そこで、バス停にゆりを残して、タカヒロが父親のもとへ向かうことにしました。
療養所へ連絡をとってもらえるよう伝えるためです。
ゆりは1人、バス停の古い木のベンチに座ります。
>>652
ありがとうございますm(__)m
余計なことさせてすいませんw 思ったより長編ですね。
クライマックスまでもうすこし
\(^_^)/
バス停に1人残されたゆり。
時々辺りをキョロキョロしてみたり、ベンチの上に立ち上がって遠くを見てみたりしますが、何も変わりは無く
ただただ蝉の声が聞こえるばかりです。
日もだいぶ傾き、心細くなってきました。
それは夕暮れのせいなのか、それともみゆの身を案じてのことなのか。
両膝の上に置かれた握り拳に一粒の涙が落ちました。
その時です。辺りがまた急に暗くなりました。
驚いたゆりが顔を上げると、茶色い巨大な生き物がゆりの隣に座っていて、ゆりを見てニカッと笑いました。
ゆり「ぺー!?」
ゆりは夢中で話しかけます。
ゆり「あのね、みゆが、みゆがいなくなっちゃったの。みんなで探してるんだけど見つからないの。それで…それで…」
ぺーの三角の耳がピクリと動きました。
ゆり「私の話…わかるの…?」
ぺーは再びニカッと笑いました。
ゆり「お願い。力を貸して。みゆを助けて!」
ゆり「1人でママのところに向かったみたいたの。でもきっと迷って…怪我したり、泣いてたりするかもしれないの。早く行ってあげないと…だから…」
それを聞いたぺーは、ベンチの上に爪先立ちになり、1回深く息を吸って、空に向かって叫びました。
ぺー「ねこぉぉお!」
78dB程度の声が響きます。
すると…
“あたらっぷ・あたらっぷ…”
妙な音を出しながらネコバスが猛スピードでやってきました。
ゆり「みゆが言ってたネコバス…?」
ゆりの前に停まったネコバスはにししと笑うと体の側面にある入口を開けました。
ゆり「乗る…の?」
恐る恐るゆりが乗り込むと入口が閉まります。
そして行き先表示が『みゆ』に変わるや否や、8本の足で猛スピードで走り出しました。
それを見て手を振っているぺー。
夕焼けが綺麗です。
めっちゃ快調ですねw
トトロ終わったら理佐ちゃんクラリスでカリオストロの城が読みたいっす(>_<)
>>671
銭形「奴はとんでもない物を盗んでいきました。あなたの台詞の抑揚です」
クラリス「嫌み言ってんじゃねーよ」
―完― >>672
ありがとうございますm(__)m
理佐ちゃんには申し訳ないけど読んだ瞬間笑ってしまいましたw 軽快に飛び跳ねるように走るネコバスでしたが、車内ではゆりが必死に窓枠にしがみついていました。
振り落とされないように、無我夢中でした。
すると今度は突然急停車。
ゆりは車内ででんぐり返しを2回転半する羽目になりました。
そして窓の外を見てみると…
ゆり「あ!みゆ!みゆ〜!」
草むらの間を走る田舎道の傍らで、みゆが倒れているのが見えました。
ゆりはバスを降りて駆け寄ります。
ゆりはみゆに声をかけ、抱き起こします。
みゆ「お姉ちゃん…」
遠出の疲れと迷子になった不安とで泣き寝入りしていたのでした。
みゆ「お姉ちゃん、ごめんなさい…」
ゆり「ううん…私こそごめん」
2人はしばらくそのまま抱き合って泣いていました。
みゆ「私ね、ママに栗を持ってってあげたくて…元気になってほしくて」グスングスン
ゆり「うんうん」
みゆ「でもバスに乗るお金なくて…」
それで仕方なく1人で歩いてきた結果、迷ってしまったようです。
小さな子には遠すぎる距離でした。
その時、ゆりの肩をつつく者がいました。
驚いて振り返ると、ネコバスがニカッと笑いながら、後ろを指差しています。
ゆり「乗れってこと?」
2人は開いた入口からネコバスに乗り込みました。
入口が閉まると、中で照明がつきました。
そして行先表示が「ちゅうにんぐぅ」に変わると、ネコバスは勢い良く発車しました。
2人の歓声もこだましています。
そしてここは仲仁宮療養所。
タカヒロからの伝言を受けてタクシーで飛んできた父親が、妻・逗美子の病室にやって来ました。
パパ「あれ?みゆは?」
ママ「どうしたんです?急に」
父親は事情を説明します。
ここも蝉の声がよく聞こえます。
ママ「きっと大丈夫ですよ。みゆもああ見えて芯はしっかりした子ですから」
そう言うと逗美子はニッコリ微笑みました。
パパ「…ママの笑顔、久しぶりに見たなあ」
ママ「そうですか?(笑)」
父親も逗美子の顔を見ながら微笑みました。
入院してからというもの、逗美子からは笑顔が消えていたのです。
父親は今日の笑顔の理由を尋ねたくなりました。
ママ「私、あなたや子供たちを残して入院になってしまって本当に申し訳ないって、毎日泣いていたんです」
ママ「あなたはそれを察して、面会の時にも子供たちの話題は出さないようになった。プレッシャーにならないようにって」
パパ「気づいてたのか」
ママ「感謝していたわよ。だから私も治療に集中しようと思えた。だから今はここに来れた」
ママ「で、今日、急に子供たちの話を聞いて、なんかとても嬉しかったの。私、母親なんだって」
ママ「また、子供たちと悪戦苦闘する日々が来るんだって、なんか実感できたの。私、母親に戻るんだって」
パパ「でも先生も言ってたけど、ここで焦りすぎないようにね」
ママ「はい」
今度は満面の笑みです。
パパ「ママは笑顔が本当に似合うね」
ママ「また笑えるようになりました(笑)。ところでみゆは…?」
パパ「案外もう来てるのかもしれないよ(笑)」
そう言って父親は部屋の窓に目をやりました。
開けられた窓のところには、栗が入った紙袋が置かれていました。
みゆが持ち出したあれです。
そして
その様子を少し離れた場所から見ている2人の少女が。
大欅の枝に座っています。
みゆ「ママ、笑ってる(笑)」
ゆり「うん」
みゆ「ママが笑ってると幸せ」
ゆり「うん。うん」
ゆり「退院するまで、いい子にするんだよ」
みゆ「はぁ〜い」ホジホジ
ゆり「本当かなぁ?(笑)」
2人は日が暮れるまで、パパとママの様子を眺めていました。
ネコバスは木の下で居眠り。
そして数日後
みゆ「うわ!ママから!?」
逗美子から自筆の手紙が届きました。
『ゆりちゃん、みゆちゃん、心配かけてごめんね。この前は栗ありがとう』
『早く元気になって2人に会えることをママも心待ちにしています』
『もう少し待っていてくれると嬉しいです。
ずみこママより』
みゆは縁側でいつまでもその絵葉書を見つめていました。
―おしまい―
いつもはある程度書きためてから投稿ですが今回は全てぶっつけ本番?でした
そのため文末とかの点検が不十分でいつもに増してちぐはぐな感じにorz
スレ埋めのためのネタとお考えいただいてm(_ _)m
でもこの字数さすがにキツイw
乙ですm(__)m
理佐ちゃんまで書いていただきありがとうございます
湯婆婆「ここで働くつもりかい?」
千尋「はい」
湯婆婆「ここに名前を書きな」
湯婆婆「千尋か。いい名前だ。だが、名前を取り上げないといかん」
千尋「え?」
湯婆婆「こうするんだよ」
湯婆婆が息を吹くと紙に書いた名前が崩れます。
湯婆婆「お前の名前から千とヨと寸を消したぞ」
ということは…
湯婆婆「今日からお前は『エロ』だ」
千尋「別のにして下さいm(_ _)m」
間髪入れず新シリーズ乙ですm(__)m
またリクエストしますね
ヨと寸とったか〜
「尋」の書き方覚えるときあるある
もん「ジブリ系が続きましたね〜」
てち「では問題です」
てち「ジブリ作品で、貧乏だった時代をモチーフにした作品は?」
もん「そんなのあったっけ?」
てち「とんちを利かせて下さい」
もん「わかった!…ねえねえ、私きのうから何も食べてないの」
もん「そのチャーシュー美味しそうだね…おなかすいたなぁ」
もん「ああ…一口だけでもお肉が食べられれば元気出そう…」
もん「え?これでも、くれないの?豚?」
てち「長いわw」
もん「正解でしょ?」
てち「残念!紅の豚じゃないです」
てち「思い出NO MONEYです」
もん「思い出のマーニーだろ」
俺が勇み足でスレ立てしたせいで苦労かけますm(__)m