海上浮航時にロケット撃つためのシステム
2022年7月下旬、九州北部の演習場近くで、新装備を搭載した陸上自衛隊の装甲車両が確認されました。車両は水陸両用車「AAV7」。見慣れない装置を搭載して走る同車を、地元カメラマンが撮影しました。
どういう装備なのか、自衛隊に詳しい人に聞いたところ、「水際障害処理装置(地雷原処理装置)」というものだとのこと。これは防衛装備庁が2018年度から2023年度までの期間で開発を進めているもので、2018年度下半期にIHIエアロスペースと約34億円で契約を結んでいるそうです。
水際障害処理装置(地雷原処理装置)を搭載した陸上自衛隊のAAV7水陸両用車(伊藤洋平撮影)。
何をするための装備かというと、敵に占拠された我が国の離島などを奪還する際、陸上自衛隊の水陸両用車(AAV7)などを上陸させるにあたり、敵が海浜エリア(水際)に設置した地雷などを処理するのに用いるといいます。
味方の上陸部隊が海上機動に続いて砂浜などに上陸する際に、その地点の安全を確保するための装備で、海上から「爆索」と呼ばれる爆薬付きの特殊ロープをロケットで投射、この爆索が地雷原の上に着地(着水)したのち、遠隔操作で点火爆発させることで、至近の地雷などを誘爆処理し通路を開設するものです。
防衛装備庁の説明によると、海上に浮く水陸両用車などから水際エリアの地雷原などを処理するこのような装置に関して、諸外国の類似装備品では要求性能などで満足できるものがなく、なおかつ、その用途が防衛用に限られることから、防衛省(防衛装備庁)で開発を担ったとのこと。
なお、現有装備品である92式地雷原処理車などの開発技術や試験評価手法などを最大限活用するとともに、民生技術を適用することにより製造コストの抑制や開発期間の短縮など、効率化を図っているとしています。
今回、確認されたものは試作品のようですが、水陸両用車(AAV7)に搭載されていることから、制式採用された際の主な配備先は「日本版海兵隊」との異名を持つ陸上自衛隊水陸機動団になると目されています。
【了】
https://trafficnews.jp/post/121015
2022年7月下旬、九州北部の演習場近くで、新装備を搭載した陸上自衛隊の装甲車両が確認されました。車両は水陸両用車「AAV7」。見慣れない装置を搭載して走る同車を、地元カメラマンが撮影しました。
どういう装備なのか、自衛隊に詳しい人に聞いたところ、「水際障害処理装置(地雷原処理装置)」というものだとのこと。これは防衛装備庁が2018年度から2023年度までの期間で開発を進めているもので、2018年度下半期にIHIエアロスペースと約34億円で契約を結んでいるそうです。
水際障害処理装置(地雷原処理装置)を搭載した陸上自衛隊のAAV7水陸両用車(伊藤洋平撮影)。
何をするための装備かというと、敵に占拠された我が国の離島などを奪還する際、陸上自衛隊の水陸両用車(AAV7)などを上陸させるにあたり、敵が海浜エリア(水際)に設置した地雷などを処理するのに用いるといいます。
味方の上陸部隊が海上機動に続いて砂浜などに上陸する際に、その地点の安全を確保するための装備で、海上から「爆索」と呼ばれる爆薬付きの特殊ロープをロケットで投射、この爆索が地雷原の上に着地(着水)したのち、遠隔操作で点火爆発させることで、至近の地雷などを誘爆処理し通路を開設するものです。
防衛装備庁の説明によると、海上に浮く水陸両用車などから水際エリアの地雷原などを処理するこのような装置に関して、諸外国の類似装備品では要求性能などで満足できるものがなく、なおかつ、その用途が防衛用に限られることから、防衛省(防衛装備庁)で開発を担ったとのこと。
なお、現有装備品である92式地雷原処理車などの開発技術や試験評価手法などを最大限活用するとともに、民生技術を適用することにより製造コストの抑制や開発期間の短縮など、効率化を図っているとしています。
今回、確認されたものは試作品のようですが、水陸両用車(AAV7)に搭載されていることから、制式採用された際の主な配備先は「日本版海兵隊」との異名を持つ陸上自衛隊水陸機動団になると目されています。
【了】
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