善子「ちょっとぉっ!」
花丸「興味ないものは興味ないよ」
花丸「大体、どうせまた下らない話でしょ?」ハァ
善子「まぁ確かに下ネタではあるけど……」
花丸「ルビィちゃんにでも話せば?」
善子「えぇ……それはさすがに引くわ」
善子「常識的に考えてルビィみたいな純粋無垢な小動物穢すとか業が深すぎるでしょ」
花丸「えっ、マルは?」
善子「花丸の丸って、セック――」ズガンッ
善子「いっったぁっ!?」
花丸「殴るよ?」
善子「もう蹴ったじゃないっ!」
花丸「それで?」ハァ
善子「いや、最近暑いでしょ?」
花丸「うん」
善子「それで気になったんだけど、露出に目覚めさせる方法とかないかなって」
花丸「うん……ん?」
善子「夏って暑いから薄着になれるし、クールビズとか言うのもあって」
善子「合法的な露出キャンペーン期間みたいなもんでしょ?」
花丸「えぇ……」
善子「だから、やんわりと露出癖に目覚めさせられるんじゃないかって思ったのよ」
花丸「まずは善子ちゃんが目を覚ますべきじゃないかな」
善子「いやぁ……私はちょっと///」
花丸「露出に目覚めろとは言ってないずら」イラッ
花丸「はぁ……そもそも、そんなこと相談されたってマルに分かるわけないずら」
善子「からの?」
花丸「からのもそれでももだけどもないずら」
花丸「善子ちゃんの好きないんたーねっとで検索してみたら?」
善子「色々検索はしたんだけど、経験者に聞いたほうが良いと思って」
花丸「マルは未経験者なんだけど……」
善子「えっ」
花丸「あ?」
善子「……コホン」
善子「でもちょっとくらいしたことあるでしょ?」
花丸「あると思ってる?」ニコッ
中高生の制服のミニスカートって既に露出プレイだよね
花丸「いんたーねっとで検索すればすぐに出てくると思うけど」
花丸「マルが知ってる露出趣味は、大きく分けて二つあるずら」
善子「二つ?」
花丸「一つは相手に曝け出して≪見られていること≫に性的興奮を覚える知覚型」
花丸「二つ目が、公に晒すのではなく陰でこっそりと露出をして≪見られるかもしれないこと≫に性的興奮を覚える幻覚型」
善子「それって本に載ってんの?」
花丸「基本的には一緒くたに語られて、ただの露出狂ってされているから」
花丸「分かりやすくするために、あえて分けたずら」
花丸「本に載ってるわけじゃないよ」
善子「やっぱり経験――」
ガンッ
善子「ん゛に゛ゃっ!」
善子が住んでる沼津は結構人いそうだけど花丸が住んでる内浦は深夜は誰もいなそうだし全裸で歩き回っても余裕そう
花丸「後天的、つまり自分からのめり込む露出プレイはこの二つ目が多いとされているずら」
花丸「寝坊して下着をつけ忘れたりしたとき」
花丸「周りはそんなことに気付いていないけれど、自分だけが≪今は晒している≫ことに気付いている状況に陥る」
花丸「もちろんそれはとても恥ずかしいことなんだけど、だからこそドキドキするんだよ」
花丸「そして、気付かれたら大変な事になるかもしれないという緊迫感」
花丸「してはならないことに手を出している背徳感や、縛りから抜け出せている解放感」
花丸「それを感じてしまうと」
花丸「普段、我慢している人ほどその快感が忘れられなくて……時々手を出すようになっていくずら」
善子「へぇ……」
花丸「人の目が向けられると、ドキッとする」
花丸「気づかれた? 気付かれちゃった? そう、ドキドキして……体が熱くなって」
花丸「そのどうしようもない昂りに心酔してしまうずら」
内浦なら浦女から家まで全裸で走ってもタイミング良ければバレんだろ
善子「なるほどねぇ」
善子「でもさ、その見られるドキドキなら一つ目の方に当て嵌まるんじゃないの?」
花丸「さすが破廉恥ヨハネ。良い所に気が付いたずら」
善子「は?」
花丸「見られたことによる興奮からは一つ目の方が派生する可能性がある」
花丸「ただし……」
花丸「それは≪見られたらどうしよう≫じゃなくて≪見せたらどうなるんだろう≫って考えた場合」
花丸「基本的に露出癖がない人はあくまで羞恥心が勝るずら」
花丸「見せたらどうなるんだろうなんて考える余裕はもちろんない」
花丸「だから、普通なら≪見られたらどうしよう≫という高揚感に落ち着くずら」
善子「高揚感に落ち着くってなんか変な感じね」
善子「けど、そしたらなんで一つ目が後天的じゃないの?」
花丸「言ったように、本来なら羞恥心が勝るずら」
花丸「そこで曝け出したらどうなるのかって考えられるような人は」
花丸「言ってしまえば≪素質がある人≫なんだよ」
花丸「元々そう言ったことに陥りやすい思考の人とか、興味があった人とか」
花丸「注目を集められるという点では、承認欲求が強い人もそれが近いかな」
花丸「だから、マルはそれを先天的なものと考えているずら」
花丸「先天的な露出趣味である知覚型、後天的な露出趣味である幻覚型」
花丸「ちなみに、善子ちゃんは先天的な知覚型の可能性があるずら」
善子「ぇっ……」
花丸「だって善子ちゃんって、ねっと配信? だっけ? そんなことしてるよね?」
善子「そ、そう……だけど」
善子「でもっ! でも私、そんな趣味ないしっ!」
花丸「でも善子ちゃん、ルビィちゃんに見せて貰ったんだけど」
花丸「ほとんど素のままの自分で配信してるよね?」
善子「それはっ」
花丸「視聴者数だっけ……あれが増えると嬉しいんだよね?」
善子「……」フイッ
花丸「あの堕天使衣装のスカートの下……」
善子「さすがに履いてるわよっ!」
花丸「今、体はどう?」
善子「え……」
花丸「恥ずかしくなった? そんなことないって思った?」
花丸「もしかしたらそうかもしれない……そう思って、ドキドキした?」
善子「っ」
花丸「今度、下着付けないで配信してみようとか考えてる?」
善子「そっ、んなわけ……ないでしょ……」
花丸「別にマルは駄目とは言ってないよ」
花丸「度が過ぎなければ、バレない程度になら少しくらい解放的になっても良いと思うずら」
花丸「正直、今こうしてエッチな話をしてるのだって≪精神的露出癖≫だからね」
善子「……」
花丸「……素質、あるずら」ボソッ
善子「っ」ビクッ
善子「私は別に、そんなこと……」
花丸「でも、興味持ったよね?」
善子「それは」
花丸「ちょっとだけ……そんなこと考えてるよね?」
善子「か、考えてないしっ」
善子「……」
善子「考えてないし」
花丸「ふぅん……」
花丸「あっ、ちなみにマルが知ってる露出への目覚めさせ方の一つが今の実践なしで興味を持たせていくってやつずら」
善子「は……?」
花丸「誰だって好奇心を刺激されたら、自分の部屋でちょっとだけ……そう思ったりするずら」
花丸「そこから誰もいない家の中、家族のいる夜の家、学校のトイレの個室、更衣室でのハプニングの振り」
花丸「そうして少しずつ……のめり込んでいく」
花丸「っていう作戦だったんだけど、善子ちゃんは平気だったようで何よりずら」ニコッ
善子「あ、あんたねぇ……っ」
花丸「善子ちゃんが目覚めさせたいって言ったずら」
善子「それはそうだけど……」
花丸「ところで、誰を目覚めさせたいの? 鞠莉ちゃん?」
善子「そりゃ、決まってるでしょ……」
花丸「ちなみに、ダイヤさんには今の語って興味持たせるのは無理ずら」
善子「はぁっ!?」
花丸「えへ〜」
善子「えへ〜じゃないわよ!」
花丸「プギャーっ」m9
善子「ず・ら・ま・るぅぅぅっ!」
花丸「ルビィちゃんから教えて貰ってやってみたくて、つい」テヘッ
花丸「真面目な話、ダイヤさんの場合は語ったところで「はしたないですわ」って一蹴されて終わっちゃうずら」
善子「じゃぁどうするのよ」
花丸「実際にやらせるしかないずら」
善子「やらせるって……」
花丸「もちろん、外で下着をつけないとかダイヤさんがしてくれるわけがない」
花丸「だから、二人きりの時に少しずつ薄着になって貰う」
善子「薄着って……」
花丸「裸になるのは、お泊りとかで少し慣れているけど」
花丸「例えば裸エプロンとか。着ているのに着ていない」
花丸「そういった特殊な格好をダイヤさんにして貰うずら」
善子「……してくれると思う?」
花丸「本気で頼み込めば、二人きりの時にしてくれるずら」
花丸「これっきりですわ。っていうだろうけど」
花丸「その恰好を見た善子ちゃんが凄く嬉しそうにしていたら」
花丸「ダイヤさん自身が少しずつ自分から手を出してくれる」
花丸「ダイヤさんはなんて言ったって尽くしてくれる人だからね」
花丸「もちろん、自分から触れていくことだから限度はあるし絶対に外で露出するなんてありえない」
花丸「でも、際どい服を着てくれるようになるずら」
善子「なるほど……」
花丸「そして、際どい服を着てくれるようになったら」
花丸「逆に、際どくない服を着て貰った上で、下着を身に着けないようにして貰う」
花丸「際どい衣装に慣れてくると、ちゃんと服を着ているから普通は見えないし際どい服よりはって」
花丸「ほとんど抵抗なく着てくれるずら」
花丸「けれど……それは存外に恥ずかしいもので」
花丸「ダイヤさんはきっと「意外に恥ずかしいものですわね」って照れくさそうにする」
花丸「でも、そんなダイヤさんを可愛いって褒めたらどうなるんだろうね」
花丸「照れくさそうに、けれど嬉しそうに……そして、露出へのハードルがまた一段と下がっていく」
花丸「そうやって、際どい服を着るという着衣的露出と見えないところで脱衣する脱衣的露出で」
花丸「ダイヤさんをえっちな人にしていく」
花丸「それから、二人きりの善子ちゃんの家では下着を着用しないで過ごして貰うとか」
花丸「ジーンズとかを履く場合は下着をつけないで貰うとか」
花丸「ブラジャーではなくニップレスにして貰うとか」
花丸「ダイヤさんの中でそれが善子ちゃんと過ごす中で普通だと思い込むようになったら……いよいよ外に連れ出す」
花丸「最初はもちろん、ちゃんとした服」
花丸「下着はありで、ブラジャーなし……そういった軽めの露出からね」
花丸「ダイヤさんは嫌がるだろうけど、誰にもバレたりしないから大丈夫。そうやって説得する」
花丸「本当に大丈夫? そう気にするだろうけど、もちろん大丈夫に決まってる」
花丸「でもね……ダイヤさんはそのどきどきが忘れられない」
花丸「善子ちゃんの幸せが忘れられない」
花丸「黒澤という肩書への背徳感と解放感が忘れられない」
花丸「あとはもう……ただただ、堕ちていくずら」
善子「……」ゴクッ
善子「い、いや……でも」
善子「でもそう上手くいくと思う?」
花丸「善子ちゃんが本気でそれを望んでいて」
花丸「二人だけの秘密で、二人だけの密やかな楽しみで留めるのなら、きっと」
花丸「でも、これは慎重にやらないとダメずら」
花丸「少しでも焦ったりして変なことしたらご破算」
花丸「マルのこの二つ目の方法は、いわば調教だからね」
花丸「少しずつ、少しずつ……沈めて堕とす」
花丸「でもだからこそ、ダイヤさんでも上手くやれば堕とせるずら」
善子「あんた……えげつないわね……」
花丸「まぁ妄想だから、本当にダイヤさんが堕とせるかどうかは分からないけどね」
>>10
こういうところにまで湧くあたりだろ
巣に帰れ 花丸「そもそも、ダイヤさんが裸エプロンを許すほどの仲って前提条件をクリアしないとダメずら」
花丸「もっとも、ルビィちゃんをダシに使えば脅すことも出来るけど」
善子「ずら丸……」
花丸「もちろん、冗談ずら」
花丸「ただ……露出癖って言うのはね? その心地よさに気付いてはいけないことなんだよ」
花丸「よく、えっちなことに関して」
花丸「そういったことに目覚めるのを≪新しい扉を開く≫っていうけど」
花丸「外からしか開くことのできない……けして戻ることのできない扉もあるずら」
花丸「もしもダイヤさんを堕としたら、善子ちゃんは責任を持たないといけない」
花丸「ダイヤさんが一人、コート一枚で市内を徘徊するようなことがないように」
花丸「露出の危険さとしては低い≪見られるかもしれない≫興奮から」
花丸「危険性の高い≪見られている≫興奮に変質してしまわないように」
善子「そうなったら、やばいの?」
花丸「陰で楽しむことから、公にして楽しむようになるということは」
花丸「刺激が足りなくなっているってこと」
花丸「それはつまり……より過激になっていくってことずら」
花丸「そして、露出で抱いた≪こうなったらどうなるか≫という昂り。それの終着点は……」
花丸「だから、善子ちゃんが本当にダイヤさんを目覚めさせたいなら」
花丸「最後まで責任を取らないとダメずら」
善子「そう……ね……」
善子「そうよね、まぁ……だからこそこうやって話だけで終わらせるんだし」
――ガラッ
果南「花丸ちゃん、ここに居た!」
花丸「あっ」
善子「えっ」
果南「も〜探しちゃったよ。今日、うちに来る約束だったでしょ」
花丸「えへへ〜ごめんずら〜」
花丸「ということで、善子ちゃん、また明日」
善子「へ、ぁ、うん……」
善子「え……ウェットスーツで探し回ってたの……?」
どう考えても興味あるやつの語りだったろうが続けろや
果南(ウェットスーツの下に水着着てないのバレたらどうなるんだろ……)ドキドキ キュン トロォ…
花丸(って考えてるなぁ……)ジュン
善子(えっえっ そういう風に見えちゃう…… 明日から果南ちゃんの顔まっすぐ見られないじゃない!)
すまん、ウェットスーツで夜中に友達の家に上がり込む人だからウェットスーツでウロウロ
してても違和感ないや
果南が普段から変態なせいで変態行為しても果南だからなですむとか変態パラダイスじゃんか
普段から変態行為と言うことは、本人にとってはそれが日常と言うことだぞ。それ楽しいか?
お姉ちゃんのプリンを食べるのが好きでも、毎回冷蔵庫開けたらそれが置いてあったら…どう思う?
>>49
逆だよ
普段から果南がウェットスーツでウロウロしているのが当然という状態だからこそ”ウェットスーツの下は裸””ここで脱いだらどんなことになってしまうのか”っていう後天的幻覚型の露出性癖がどこでも満たせる 露出癖の分類は一理あると言えなくもないな
花丸の考察スゲーわ
まるで本当のことのように言っといて、なんちゃってと思わせて実例が出てくるのオチとして面白い
善子ちゃんの脳にも露出の種まかれちゃったしね