どうも↓がまだ全然終わってないのに他のに手を出したクズです。
ゆうぽむ「セックス"したら"出られない部屋」
今から投下するのは完結しているので安心してください。
ピピピピピ~
侑「……? 今何時だろ? ……ヤバっ! もうこんな時間じゃん!」
はじめましての人もそうじゃない人もおはようございます!
いや、こんにちは!
30歳独身、高咲侑です!
侑「うう〜、もうほぼお昼じゃん。歩夢は……当然いないよね」
昼夜逆転生活が一周して早寝したのはいいのだけれど、そのまま眠り続けてこの時間になってしまったみたいです!
侑「今日は歩夢の誕生日だっていうのに、ああ〜! やっちゃったよ、完全に!」
とは言いつつ内心ではそれほど悪びれていないのは歩夢には内緒です!
というかもう毎年のことなので歩夢も気にしていないと思います!
歩夢『侑ちゃんへ。ご飯は作っておいたので、好きなときに食べてください。今日は早めに帰って来られると思います』
侑「今日のご飯は卵焼きと焼き鮭と味噌汁か。朝ならいいけどもうお昼だし、コンビニで何か買い足そう。……あ、お金ないや」
歩夢はこうしていつもご飯を作ってくれています。
というか家のことは炊事から掃除や洗濯にいたるまで何でもやってくれます。
歩夢はいいお嫁さんになるだろうなあ!
侑「う〜ん、歩夢には悪いけどカード使わせてもらおう」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ そっちも待ってるけどこっちも楽しみだね
〜間〜
侑(お昼の足しにしてはちょっと買いすぎたかな。まあいいか、夜食べれば。……いやいや、今日は歩夢の誕生日だぞ! どこかレストランとかに連れて行ってあげないと!)
侑「とはいえ無一文だしなあ。……手っ取り早く稼げる方法はないかなあ」
かすみ「侑先輩!」
侑「あ、かすみちゃんじゃん! 久しぶり〜」
かすみ「先輩こそ、お久しぶりです〜。先輩はお昼休憩中ですか?」
侑「え〜っと……」
かすみ「というか職場この辺りなんですね!」
侑「わ、私は……」
かすみ「凄いラフな格好ですけど、そういう業界なんですか?」
侑「かすみちゃん、ちょっと……」
かすみ「どうしました?」
侑「私、今求職中なんだよね」
かすみ「……。い、いやあ、そうだったんですか。まあ転職とか普通ですもんね」
侑「……いや転職というか、そもそも定職に就いたことがないという」
かすみ「ということは、さっきの『手っ取り早く稼げる方法』って///──」
侑(聞こえてたのね)
かすみ「だ、駄目ですよ!/// そういう仕事をするなんてかすみんが許しません!///」
侑「かすみちゃん、それは勘違いだよ! 私はただ──」
かすみ「そりゃ侑先輩なら稼げるだろうけど。というか指名したい」ボソボソ
早く向こう書けって気持ちとゆうぽむSSありがたいって気持ちがあるぜ
期待
侑「歩夢の誕生日を祝いたくて、さ。そのためのお金どうしようかなあ〜って」
かすみ「歩夢先輩の誕生日……? あ、確かに今日でしたね!」
侑「……ところでかすみちゃん、荷物が重たいんだけど移動しない?」グッタリ
かすみ「確かに袋がいっぱいですね。いいですよ、どこに行きますか?」
侑「私の部屋でいい?」
かすみ「次の仕事まで1時間くらいしかないんですけど、近いですか?」
侑「近いから大丈夫」
〜間〜
侑「どうぞ、上がっちゃって」
かすみ「お邪魔しま〜す。……あれ、無職の割にいい部屋に住んでますね!」
侑「かすみちゃん、それはちょっと棘のある言い方だなあ。あはは。……まあこの部屋はもともと歩夢の部屋なんだけどね。私は転がり込んだの」
かすみ「じゃあ一緒に住んでるんですか?」
侑「そうそう。家賃は全額歩夢持ちだし、炊事掃除洗濯も全部やってくれるから至れり尽くせりなんだよねえ。あ、コンビニで買いすぎたから好きなの食べていいよ」
かすみ「あの、侑先輩」
侑「ん?」
かすみ「歩夢先輩とはどんな関係なんです? お付き合いしてるんですか? それとももうご結婚を?」
侑「けけけ結婚!?/// いやいや、私たちは付き合ってすらないよ!」
かすみ「……」
侑「私たちはただの幼馴染で友達で同居人です!」
かすみ「……侑先輩! それじゃあ先輩はヒモですよ!」
侑「ヒモ……?」
かすみ「結婚しているのなら主婦で通りますが、結婚してるわけでもない、付き合っているわけでもない、でも一緒に住んで養ってもらっているというのなら、それはヒモです!」
侑「!?」
かすみ「それにお金がないというのにこんなにコンビニで買い物して! これは誰のお金で買ったんですか!?」
侑「……歩夢のカードを拝借して買いました」
かすみ「侑先輩、あなたクズですか!?」
侑「い、いやそれは違うよ! 正式に歩夢が貸してくれたカードだから! ……何かあったら使っていいよって!」
かすみ「いいやクズです!」
侑「クズ、クズって酷いよ!」
かすみ「いやいやいや、冷静に考えてください。三十路になっても働いたことがないってだけでもやばめなのに、親でもない人に養ってもらってるんですよ? しかも人の好意に甘えて家のことさえせず、ほっつき歩いて、あげくその人のカードを勝手に使って、これはもうヒモどころかクズですよ!」
侑「……私ってやばい?」
かすみ「終わってます」
後輩A「上原先輩、一緒にお昼にしませんか?」
歩夢「あれ、もうこんな時間なんだ。……いいよ、一緒に食べよっか」
後輩B「私も一緒にいいですか?」
歩夢「私はいいけど。……あ! 奢らないよ!?」
AB「大丈夫ですよ」
B「ちゃんと自分で払いますから」
歩夢「ふふ、じゃあどこに行こっか」
AB(あ、笑った! 上原先輩はかわいいでさあなあ!)
A「じゃああそこのファミレスはどうですか? 安いですし、またメニューが変わったんですって」
歩夢&B「さんせーい!」
〜間〜
A「そういえば今日は上原先輩の誕生日ですよね? おめでとうございます!」
歩夢「覚えていてくれたんだ、嬉しいなあ」
B「もちろんです! おめでとうございます!」
歩夢「ありがとう。それにしてももう30歳かあ。……歳取ったなあ」
A「でもとってもかわいいですよ!」
B「制服着たら女子高生でも通用しますって!」
歩夢「ふふ、ありがとね」
B「あ、誕生日なら今晩お祝いしませんか?」
A「それいいね! 夜は私たちで奢ります!」
歩夢「で、でも……」
B「……やっぱり恋人とかいましたか?」
A「そうですよね、いますよね……」
AB(恋人が羨ましいぜ! ぶっころだ!)
歩夢「恋人……/// ううん、恋人じゃないんだから!///」
AB「上原先輩……?」
歩夢「ごめんごめん。……あ、本当に恋人はいないんだよ?」
A「じゃあ──」
歩夢「でも予定があるんだ、ごめんね」
B「なら仕方ないですね」
A「あ、だったらここは奢らさせてください!」
歩夢「ふふ、ありがとう」
AB(この笑顔のために会社来てるようなもんなんだよなあ……)
歩夢「飲み物取ってくるね」
AB「行ってらっしゃ〜い」
A「……」チラッ
B「……」コクリ
A「いや〜、よかった〜!」
B「やっぱり上原先輩今年もフリーなんだ!」
A「でも本当に何でフリーなんだろ? というか私たちが入社してから一貫してフリーだよね?」
B「モテるだろうに勿体ないよね。普通の女だったら放っておかないよ!」
A「でも、あの言いぶりからすると恋人に近い誰かはいるんだろうなあ」
B「……うっ、吐きそう」
A「私も上原先輩を誑かす謎の女想像してムカついてきた」
B「刺す、後ろから刺してやりたい」
A「何が質悪いって、こうして毎年同じ反応されるってことは、何年経っても関係が変わってないだろうってところだよね」
B「それとも上原先輩がただ一方的に片思いしてるって可能性もあるけど」
A「だとしても上原先輩がかわいそうだよ。気づけよ、鈍感クソ野郎!」
B「はあ〜、どうにかしてお付き合いできないかなあ?」
A「私たちの協定を反故にするつもり?」
B「イエス上原先輩、ノータッチ! 👍」
A「👍」
侑「でも私働ける気がしないんだよね。会社員とか公務員とかは絶対に無理だと思う。かすみちゃんもそうでしょ?」
かすみ「確かにかすみんはアイドルをやっていますけど、でも意外とまともに働けると思いますよ。侑先輩とは違うんです!」
侑「うーん、でも三十路まで無職の私が今更就職できるとは思えないんだよねえ」
かすみ「というか今までどうやって生きてきたんですか?」
侑「高校卒業して、音大行ってってのは知ってるよね?」
かすみ「先輩が大学3年生の頃までは遊んでましたもん」
侑「そうだよね。で、4年になると流石に就活しなきゃならないでしょ? でもそこで私コケちゃったんだ。音大で就職とか無理じゃん?」
かすみ「音大関係者と音大生と音大志望の子に謝ってください」
侑「いーや、無理無理。だって私は無理だったんだもん。5社くらい受けて全部落とされちゃってさ、やる気なくなっちゃったんだ」
かすみ「5社!? 理系でもないかぎり普通はもっと受けますよ! そのくらいでへこたれないでください!」
侑「かすみちゃんには分からないかもだけど、祈られるのって割とつらいんだよ?」
かすみ「かすみんだってオーディションに落ちたりするから分かりますよ、落とされるつらさは。でも夢を叶えるために頑張るんです! 生きるために必死になるんです!」
侑「そうなのかなあ。……まあそれで私は就活サボって、卒業試験までサボっちゃって、就留とかじゃなくて単純に留年しちゃったんだ」
かすみ(クズだ、この人)
侑「ところで音大って学費高いの知ってる?」
かすみ「確かにそういうイメージあります」
侑「いや〜、だからさ、親に見捨てられちゃって! あはは」
かすみ「うわ〜」
侑「で、就職できてない、かといって大学に通い続けるのも難しいってことで途方に暮れてたんだ。そしたら歩夢が見かねてさ、一緒に住まない?って」
かすみ「つまり最初は歩夢先輩が同居を申し出たんですね?」
侑「そうそう。侑ちゃんなら働き口くらいすぐ見つかるよって応援してくれてさ」
かすみ「……えっと、それで当然就活はしたんですよね?」
侑「いや、まずはバイト探しだよ。収入ゼロで歩夢に頼りっぱなしじゃ駄目だと思ってね」
かすみ(この人は今の状況どう考えてるんですかね)
侑「でもバイトも長続きしなくてさ〜」
かすみ「はあ、そうですか」
侑「そしたら歩夢が侑ちゃんは作曲家目指したら?って言ってくれて。だから今の身分は作家見習いだよ!」
かすみ「じゃあコンペとかに参加してるんですか?」
侑「今はしてないけどね」
かすみ「どうしてしないんですか?」
侑「スランプで……」
かすみ「いつからスランプなんですか?」
侑「いつからだっけ……?」
かすみ「じゃあ歩夢先輩は今の状況どう考えているんですか?」
侑「歩夢は侑ちゃん頑張ってって応援してくれているよ?」
かすみ「働けとか言わないんですか?」
侑「言われたことないなあ。バイト探してるときも無理しなくていいよって言ってくれてたし、コンペに出してた頃もマイペースでいいよって感じだったし。今も無理だけはしないでねって」
かすみ(これ歩夢先輩も駄目人間なんですかね)
侑「あ、かすみちゃんてこのあと何するの?」
かすみ「テレビのオーディションです」
侑「どれくらいで終わるの?」
かすみ「1時間くらいじゃないですかね」
侑「そのあとは?」
かすみ「オフですけどYouTube撮るかもしれませんね。もしくは生配信するか」
侑「実質オフだよね? じゃあさ、買い物付き合ってくれない?」
かすみ「買い物ですか?」
侑「歩夢の誕生日プレゼントだよ!」
かすみ「まあいいですけど」
侑「よし、じゃあ決まり!」
B「上原先輩って本当に恋人いないんですか?」
歩夢「だからいないって〜///」
A「でもモテますよね?
」
歩夢「モテないよ〜! だって付き合ったことないもん!」
A(マジかよ、バージンかよ)
B(うわ〜、勿体ない)
B「好きな人はいますか?」
歩夢「い、いないよ〜///?」
B(やっぱいるな。誰だよ)
A「じゃあどんな人が好きですか?」
歩夢「明るくて私を引っ張ってくれてよく笑ういつでも一緒にいてくれる人かな〜、なんて///」
A「見た目はどうですか?」
歩夢「割とキリッとした目をしてて、綺麗な黒髪の……ツインテールだったらなお良しかな〜///」
A「具体的ですよね」
歩夢「え?」
B「知り合いにそういう人でもいるんですか?」
歩夢「///」
AB(つーか誰だよそいつ、ぶっころしたるぞ)
侑「かすみちゃん、変装凄いね」
かすみ「そりゃあなんてったってアイドルですからね」🧢🕶😷🧥
侑(でもバレバレなんだよなあ。というか逆に目立ってるし)
かすみ「それにしても誕生日ですか。私も何か贈りますかね」
侑「ふふ、歩夢も喜ぶよ。……改めてありがとね。買い物に付き合ってくれて。あ、もしかしてかすみちゃんも用があった? 欲しい物があるとか」
かすみ「かすみんは金欠なんで歩夢先輩の誕プレ以外は見るだけですよ。……あれ、侑先輩も金欠じゃ?」
侑「今日はとりあえずカードで払うよ。歩夢にはあとで返せばいいし」
かすみ(これ普段からこのノリで使いまくってますね)
侑「うーん、それにしても何プレゼントしようかなあ」
かすみ「あの、再確認なんですけど、歩夢先輩とは本当にお付き合いしてないんですか?」
侑「し、してないよ///」
かすみ「エッチもなしですか?」
侑「え、え、え、えっ、エッチ!!?!?」
かすみ(エッチもなし!? 8年くらい同棲して1度もエッチなしですか!?)
侑「エッチもないって!///」
かすみ「そ、そうですよね。恋人でもないのに」
侑「そうだよ、順番が逆だよ!」
かすみ「……結婚はしないんですか?」
侑「ええぇぇえぇ!? だから順番違うよ!」
かすみ「……侑先輩、結婚しましょう?」
侑「何を言ってるの、かすみちゃん!?」
かすみ「このままじゃふたりの関係が不健全ですよ! 結婚したらヒモでもニートでもなく専業主婦になりますし!」
侑「け、結婚は早いんじゃ……。歩夢の考えもあるし」
かすみ「歩夢先輩も今日で30ですよ! 他に相手がいるなら侑先輩なんて見捨ててますよ! でもそうしないのは、侑先輩が好きだからに他ならないんじゃないですか!?」
侑「///」
かすみ「それに歩夢先輩がかわいそうですよ。こんなに尽くして報われないのは。せめて最初の一歩は侑先輩が踏み出すべきです!」
侑「でも///」
かすみ「これは就活です!」
侑「就活……?」
かすみ「侑先輩はヒモでいいんですか!? ニートでいいんですか!? クズでいいんですか!?」
侑「できれば嫌!」
かすみ「なら歩夢先輩のお嫁さんのいう職場に就職するんです」
侑「……そっか。これで堂々と養ってもらえる! いや、でも専業主婦なら家事やらないとだよね? 無理だ〜」
かすみ「家の中のことなんて誰にも分かりませんよ! 結婚さえしているのならあとは自称すれば家事分担とか関係なくもう主婦です!」
侑「分かった! 今日は指輪を買ってやる!」
かすみ(歩夢先輩のお金ですけどね)
₍₍ @cメง*˶ˆ ᴗ ˆ˵リว ⁾⁾ 侑ちゃんはヤサシイなぁ
A「ヒソヒソ」
B「え!?」
A「声が大きい」ボソッ
歩夢「こらこら、業務中にスマホ見て雑談は駄目だよ?」
A「いやでも」
B「あの、上原先輩って虹ヶ咲学園のスクールアイドル同好会に所属してたんですよね?」
歩夢「そうだよ?」
A「アイドルの中須かすみさんは知ってますよね?」
歩夢「もちろん! お友達だもん」
A「あの、これ」🤳
📱「【BREAKING】元トップアイドルの中須かすみさん、熱愛発覚か」
歩夢「!?」
📱「写真は路上でお相手の一般女性と仲睦まじく歩いている中須かすみさん。途中「結婚しましょう?」と言い寄る場面も。その後ふたりは都内の某ブライダルジュエリー店へと向かった」
歩夢「?」
📱「かつて一世を風靡したトップアイドルも三十路を前に身を固める覚悟を決めたか。詳しい内容は来週発売の本紙にて──」
B「すっかり炎上しちゃってますね、かすみん」
A「かすみんのファンだったのになあ」
歩夢「ごめん、スマホもう一度よく見せて?」
A「あ、はい」
歩夢「侑……ちゃん……?」ウルウル
AB「?」
歩夢「嘘だ」ポロポロ
AB「あ、あの」
歩夢「ごめん、今日はもう帰るね?」ポロポロ
A「あ、いや、えっと」
B「上には私たちが言っておきます!」
歩夢「ありがとう」ポロポロ
AB(何があったんだ……?)
A「もしかして上原先輩の想い人ってかすみんだったりして」
B「確かに明るいしよく笑うけど、引っ張るタイプではないしなあ」
A「何より見た目が違うよね。目はキリッって感じじゃないし、黒髪でもないし、ツインテールにしてるところなんて見たこともない。……ん?」
B「その特徴って……」
A「目は隠されてて見えないけど髪色や髪型はこの人と一致してるよね」
B「上原先輩を誑かして裏切ったクソ野郎ってこの一般女性なんじゃ」
A「ぶっころだろこれぇ!」
B「きっと上原先輩はこの人のところに向かったんだ!」
A「私たちも早退だ!」
B「戦争だ!」
侑「かすみちゃん、ありがとう。おかげていいのが選べたよ。あとはプロポーズするだけだ」
かすみ「よかったです。これでクズも卒業ですね」
侑「あはは、まだそれ言う?」
ブーブー
かすみ「電話だ。……もしもし。あ、マネージャーさんですか。おはようございます。え? 今ですか? 今はオフなんで買い物してますけど」
侑(うわ〜、芸能人してるなあ)
かすみ「誰といるかですか?」チラッ
侑「私?」
かすみ「高校時代の先輩ですけど。……え!?」
侑「どうかした?」
かすみ「侑先輩、スマホでネットニュース開いてください」
侑「うん。……!?」
かすみ「『【BREAKING】元トップアイドルの中須かすみさん、熱愛発覚か』ですって!?」
侑「あはは、この写真私じゃん!」
かすみ「元トップアイドルって! 今もトップアイドルですよ! ……そりゃちょっとは下火ですけど。ってそんなことより熱愛発覚って何なんですか!」
侑「うわ〜、週刊誌はエグいなあ。会話聞こえてるなら文脈からして私たちのことじゃないって分かるだろうに」
かすみ「終わった。かすみんは終わりです」ポロポロ
侑「かすみちゃん……?」
かすみ「アイドルは熱愛発覚したら終わりなんですよ。……実際には熱愛ではないですけど、そういうイメージついたら終わりなんです。少なくとももう正統派ではいられない。汚れ担当として芸能界にしがみつくアイドル崩れになるんだ」ポロポロ
侑「……」
かすみ「かすみん、アイドルとしてこんなに頑張ってきたのに」ポロポロ
侑「ご、ごめんね」
かすみ「侑先輩は悪くないですよ。でも……! でも……!」ポロポロ
侑「かすみちゃん、生配信して釈明しよう?」
かすみ「火に油を注ぐだけですよ」ポロポロ
侑「私も出るから! そしてちゃんと全部説明する!」
かすみ「侑先輩……! 分かりました! 最後の悪あがきです!」🤳
侑「よし!」
かすみ「えっと、かすみんちゃんねるをご覧の皆さん! かわいいかわいいみんなのアイドル、かすみんですよ〜!♡」
ネット民「氏ねクソビッチ」
ネット民「この期に及んでよくそんなノリでいられるな」
ネット民「AVに堕ちろ」
かすみ「今日は緊急生配信をします! 内容は一部で話題になっている例の件についてです」
ネット民「一部どころか今のネットのすべてだぞ」
ネット民「ハメ撮り配信か?」
ネット民「AVに堕ちろ」
かすみ「まず最初にはっきり言っておきますが、あれは全部嘘です!」
ネット民「んなわけねーだろ! まんかすみんwww」
ネット民「つかここって☆♡ジュエリー☆♡店の近くじゃね?」
ネット民「↑そこで婚約指輪買ったのか」
ネット民「AVに堕ちろ」
かすみ「その釈明のために、今日はこの人にも出ていただきます! お相手の──いやお相手じゃないんですが、報道でいうところの一般女性の方です!」
ネット民「ハメ撮り配信キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
ネット民「一般女性もろともAVに堕ちろ」
侑「どうも、高咲侑と申します」
ネット民「うひょひょお乳でっか! ロケットお乳エッチだねえ〜」
ネット民「こいつでいいからAVに堕ちろ」
侑「今日はかすみちゃんのために出ることを決めました。はっきり言います、私たちは報道にあるような関係ではありません!」
かすみ「高校時代の先輩後輩という関係なんですよ!」
ネット民「うわ〜スクールアイドル時代からヤリまくってたのかよ」
ネット民「高校生のときには既に非処女だったのか! ちょっと横になるわ」
ネット民「AVに堕ちろ」
侑「今日はたまたま街で出会って、私の買い物に付き合ってもらったんです」
ネット民「'私たち"のだろ」
ネット民「そんなことよりAVに堕ちろ」
侑「結婚しましょう?っていうのは、その──」
かすみ「何て説明したらいいのか」
炎上系YouTuber「うわ、ガチでかすみんとロケットお乳ちゃんいるじゃん! おーい、かすみーん!」
かすみ「ひっ」
侑「かすみちゃん、大丈夫だよ! 私が守るから!」
ネット民「うわーこれやっぱり付き合ってるだろ」
ネット民「AVに堕ちろ」
炎上系「えー、これからかすみんちゃんねると炎上ちゃんねるの緊急コラボです! 聞きたいことなんでも聞いてやるからコメントよろしくぅ!」
ネット民「何発ヤったんだ?」
炎上系「何回エッチしたの?」
侑「してませんよ!」
ネット民「AVに堕ちる予定は?」
炎上系「懺悔AVある?」
かすみ「ありませんし! そもそも懺悔することもありませんよ!」
ネット民「ロケ乳について詳しく」
炎上系「ねえねえ、ロケ乳ちゃん? 高咲ちゃんだっけ? スリーサイズ教えてよ」
侑「ひっ」
炎上系「把握してないなら私が測ってやろうか?」
侑「うう」ビクビク
歩夢「侑ちゃん! かすみちゃん!」ハアハア
侑「歩夢……?」
かすみ「歩夢先輩!?」
ネット民「こいつ誰? くっそかわいいんだけど」
ネット民「ケツデッッッッエッッッッッッ」
ネット民「もしかして元スクールアイドルの上原歩夢?」
ネット民「こいつでいいからAVに堕ちろ」
歩夢「侑ちゃん! あの報道はなんなの!?」
侑「あれは違うの!」
かすみ「そうです! 誤解なんですよ!」
歩夢「じゃあ結婚しましょう?って何? ブライダルジュエリーって何?」
侑「それには複雑な事情があって」
歩夢「はっきり言ってよ!」
炎上系「ねえねえ、あなた元スクールアイドルの上原歩夢ちゃんだよね?」
歩夢「うっさい!」
炎上系「チッ」
侑「歩夢……」
歩夢「侑ちゃん、手に持ってるそれはなに? かすみちゃんに渡す婚約指輪とか?」
かすみ「だから誤解なんですって!」
歩夢「侑ちゃんそれが買えるお金なんて持ってないよね? 支払いは? もしかして私のカード? ……最低!」
ネット民「ケツデカ→ロケ乳⇄かすみんってことか?」
ネット民「そしてロケ乳はケツデカの金でかすみんへの指輪を買ったと」
ネット民「ロケ乳クズすぎて草」
ネット民「ロケ乳懺悔のAV堕ちしろ」
炎上系「ロケ乳ちゃんクズだね〜」
侑「違う、違うの」ポロポロ
ネット民「恋愛の拗れはこわいな〜」
ネット民「喧嘩はいいからハメ撮りしろって言え」
ネット民「AV堕ちろと言え」
炎上系「炎上しちゃってるよ〜? ハメ撮りしろだってさ! あはは!」
かすみ「ひどいよ」ポロポロ
侑「なんでこんなことに」ポロポロ
歩夢「侑ちゃん」ポロポロ
現地民「ワラワラガヤガヤ」
AB「上原先輩……!」
侑「……歩夢、この指輪は確かに歩夢のカードで買った」
ネット民「自白したぞこいつ」
ネット民「指輪代返済のためにAVに堕ちるしかないだろ!」
侑「でもかすみちゃんのために買ったものなんかじゃない。歩夢のために買ったんだ」
歩夢「侑ちゃん……?」
侑「……歩夢、結婚してほしい」
ネット民「?」
現地民「?」
AB「?」
歩夢「え?」
侑「色々すっ飛ばしちゃってるけど、私歩夢と結婚するって決めたんだ。今までたくさん迷惑をかけてきたでしょ? だからこれが責務だと思ってる」
歩夢「責任をとる? そのために結婚するの?」
侑「違うよ──いや、それもあるけどさ。そうじゃなくて純粋に私は歩夢が好きなんだ! ずっと逃げてきたけど、これが私の気持ちなんだよ!」
歩夢「よく分かんないよ」
ネット民「ロケ乳かすみんとケツデカの二股ってこと?」
ネット民「だとしたらロケ乳ガチクズすぎる」
ネット民「ロケ乳、AV!w」
侑「今日かすみちゃんとたまたま会ってさ、自分と向き合ったんだ。歩夢に養われて、何の努力もしていない自分に気づかされたの。でも私にはもうどうすることもできないって思い込んでて。そんなときにかすみちゃんが言ったんだ──」
かすみ「結婚しましょう?って、そう言ってやったんです。でないと歩夢先輩がかわいそうだと思ったんですよ。こんなに尽くしても報われないのは変だって」
侑「それで決心したんだ。歩夢と結婚するって。……まあそれ決めた最初はこれでヒモニードクズから専業主婦にジョブチェンジだっていう邪な気持ちもあったけど──」
かすみ「やっぱりクズですね」
侑「でも歩夢の顔を見た今では純粋な心で結婚したいって思ってる。もう歩夢を泣かせたり疑心暗鬼にさせたりしたくないんだよ」
歩夢「侑ちゃん……///」
侑「時間はかかるだろうけど今度こそ仕事も見つけるし、作曲家の夢にもちゃんと向き合う。だから結婚してください、上原歩夢さん!」
歩夢「……」
ネット民「?」
現地民「?」
AB「!」
炎上系「?」
かすみ「!」
侑「……」
歩夢「侑ちゃん! 不束者ですが、よろしくお願いします!///」
かすみ「やったーーー!!!」
AB「っしゃああああ!!!!!!」
現地民「うおおおお!!」
ネット民「よく分からんが何かキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
炎上系「チッ」
侑「歩夢、今までごめんね。これからも迷惑をかけるかもしれない、だからごめんね。でも大好きだから、愛してるから///」💍
歩夢「私も大好きだから、愛してるから///」
A「上原先輩の幸せが私たちの幸せだよね、B」ポロポロ
B「ようやく報われたんだね」ポロポロ
侑「それと歩夢、誕生日おめでとう!」
歩夢「ふふ、もうみんなに言われたよ。侑ちゃんが一番遅い」
侑「ううん、私は高咲歩夢に言ったんだよ? 今日生まれたばかりの高咲歩夢に言ったの。だから一番早い!」
歩夢「何それ/// ……高咲歩夢、か///」
侑「高咲歩夢さん、誕生日おめでとう!」
かすみ「ということでかすみんちゃんねる緊急生配信は以上です! もう一度言いますが、私と侑先輩は恋人とかではありません! 何故なら侑先輩は歩夢先輩を愛していて、かすみんはファンのみんなを愛しているからです!♡」
終わりです。
一番遅い誕生日おめでとうのためにこの時間にしたんですけど、普通に日付跨いじゃいましたね。
しないと出られない部屋はまた今度頑張ります。
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ 三 *˶ˆ ᴗ ˆ˵リ 「うおおおお!!」
乙!良かったよ
部屋の方早くしてくれバッドエンドでモヤモヤ溜まってんだ
乙!
一見何も解決していないように見えてここからは全てうまくいくんだろうなと言う予感に満ちている
素晴らしい
🌸cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ 全世界に公開プロポーズしちゃったね
蛇足だと思って迷いましたが、作ってあるので一応後日談も投下します。
それから私かすみんはファンからの信頼を回復させて、再びトップアイドルの仲間入りを果たしました。
AさんBさんは無事侑先輩ファンとなり、ゆうぽむこそがこの世の救いであるという境地に達したそうです。
炎上系YouTuberさんはやはり炎上してしまったようですが、失うものは何もない無敵の人なのでノーダメみたいです。
AVマニアの方はかすみんたちにセクハラを繰り返したことを反省し、懺悔AVに出演するようです。
そしてそして侑先輩は就職をして、今は働きながら作曲家という夢を叶えるための努力をしています。
歩夢先輩は相変わらず侑先輩に対して過保護なところもあるけれど、思いが通じ合ったからかとても幸せそうにしています。
かすみんから見てふたりはやっぱりお似合いです。
いつまでも仲良く暮らすことでしょう。
ちなみに歩夢先輩は規約違反を犯したということで、今後カードを作るのが難しくなるみたいです。
他人に自分名義のクレカを貸すのは詐欺罪を構成するかというのはとても悩ましい問題なんだぞ
🌸cメ*˶˘ ᴗ ˘˵リ ふふっ、AさんBさんもやっとその境地に達したようだね・・・
おつでした。終わりよければ全てよしだな。たまたまかすみんに会って本当に良かった