〜曜の部屋〜
曜「〜♪」ペラペラ
曜(くぅ〜♪やっぱり王道をいく展開のラブコメは最っ高でありますなぁ〜!!この主人公が可愛い女の子に愛されてるってのがたまらないんだよね〜!)
曜(私みたいなとりえの無い女の子でもハーレムを築けるかもしれないって思えるだけで希望ってものが沸き上がってくるし!そうでなくてもひょんなきっかけからとびっきりの美少女に告白されるかもって思えると学校生活が楽しみになってくるし〜……♪)
曜「くぅ〜!!」パタパタ
曜(いいなぁ〜!!羨ましいなぁ〜!!私も誰かとびっきり可愛い女の子とドキドキのラブコメ展開とか訪れ……)
ピンンポーン!
曜「……あれ、誰だろ?」
曜「……」テテッ!
ピンポーン!
曜「はーい!今開けます!」
ガチャッ!
梨子「おはよ、曜ちゃん♪」
曜「り、梨子ちゃん!!?」
梨子「あれ?今日は曜ちゃんのお家で宿題しようって約束じゃなかった?」
曜「そ、そうだけど!!確かお昼からだよね!?」
梨子「待ちきれなくて早く来ちゃった」
曜「ふぇぇっ!!?そ、そのっ!!い、いきなりは困るっていうか……」
梨子「……?お家の人とかいらっしゃるの?じゃあお外で時間つぶしにいかない?私ね、この前いい感じのカフェ見つけたの」
曜「い、いや!!家がダメって言うより……お部屋が今マズイ状況で!!梨子ちゃんには見せられない状態なのーっ!!」
梨子「そうなの?私は別に気にしないけど」
曜「私が気にするのっ!!早く来るならちゃんと連絡してよねっ!!」
梨子「けど
曜「いいからリビングで待ってて!!私、すぐに部屋の片づけ済ませてくるからぁーっ!!」ピューッ!
梨子「……??」
曜「マズイマズイマズイマズイ!!梨子ちゃんにだけはこの部屋の惨状を見せるわけにはいかないよっ!!」
ポイッ!ポイッ!
曜(ちょっとえっちなメイド服とか過激な感じのコスプレ用品とかもそうだけど!!それ以上にさっき読んでた漫画たち!!)
曜(あれだけは絶対バレるわけにはいかないであります!!だって妙に肌色面積多い漫画だし!!別に私はおっぱいを求めて読んでるわけじゃないんだけど!!なんかおっぱいが妙に強調された漫画だし!!エッチだとか誤解されちゃうのも必然だしっ!!//)
曜(絶対!!絶対梨子ちゃんは勘違いするよねっ!!だって梨子ちゃんだもん!!梨子ちゃんってばそういう系のに耐性いかにも無さそうだし、もし私が読んでることを知ったら、絶対……)
梨子『うわぁ……曜ちゃんってえっちな漫画読むのが趣味だったんだ……きもっ』
曜(あああぁ〜!!絶対引かれる!!ドン引きされる〜っ!!今のうちに隠せるものは隠しておかないと
コンコン
梨子「曜ちゃん?」
曜「ひぃぃっ!!?」ビクッ!
梨子「お部屋の片づけしてるの?手伝おっか?」
曜「い、いや!!そのっ……り、梨子ちゃんは見ない方がいいと思うよ!!多分絶対ショック受けると思うからっ!!」
梨子「ショック?」
曜「すっごく散らかっててもう今ほんとにヤバいの!!ほら、その……し、下着とか!!パジャマとか!!色々と!!」
梨子「お洋服がってこと?別に気にしなくてもいいと思うけどなぁ、女の子どうしなんだもん。それに私、曜ちゃんが普段着ているお洋服、ちょっぴり気になるかも」
曜「だ、だったらなおさらダメぇ〜っ!!いいからそこで待ってて!!三分!!三分だけだから〜っ!!」
ドタドタドタドターッ!!!
梨子「……?」
曜「はぁ、はぁ……」
曜(と、とりあえず見られちゃいけないものは全部お布団の中にしまい込んだし……)
曜「だ、だいじょうぶ……うん。大丈夫だよ梨子ちゃん、もう入っても」
梨子「うん。それじゃあおじゃまします」
ガチャッ
梨子「……ふーん、思ったよりキレイじゃない」
曜「そ、そうかな……?」
梨子「うん。このくらいなら別に気にしなくても良かったのに」
曜「そ、そうかもね。あはは……」
梨子「……?」
曜「……」
梨子「……」
曜「じゃ、じゃあ梨子ちゃん!!そっち座って!いまお勉強の準備しちゃう
梨子「その前にお部屋のお片付けの続きしちゃわない?」
曜「ふぇっ!?」
梨子「お部屋も気持ちもすっきりさせた方が宿題に集中できるでしょ?」
曜「い、いいってそんなことしなくて!!私が後でやっとくから!!」
梨子「ほーら、遠慮しなくていいの。どーせ夏休みだからって自堕落な生活するつもりなんでしょ?」
曜「いや、そういうわけじゃなくて……」
梨子「さっさと終わらせちゃいましょう。二人でやればきっとすぐに……」
曜「あ、そこはダメぇ〜っ!!!」
梨子「えっ?」ペラッ
曜(あっ……)
梨子「……」
曜「……」
梨子「……これ、なあに?」
曜(あぁぁ……)
梨子「……」
曜「……」
梨子「……漫画?」
曜「だ、だめ
梨子「貸して」パシッ!
曜「あっ……」
梨子「……」
曜「……」
梨子「ふーん……」
曜「……」タラタラ
梨子「……曜ちゃんってこういうのが好きだったんだ」
曜(あぅぅ……)
曜「……」
梨子「これ、いわゆるハーレム系ってやつよね?」
曜「……」
梨子「ハーレム系ってやつよね?」ジトッ
曜「はい、そうです……」
梨子「ふーん……」
曜「……」
梨子「……曜ちゃん、そういうのが好きだったのね」
曜「ふぇっ!?」
梨子「女の子に囲われたいって思ってたんだ。ふーん」
曜「い、いや、えっと……」
梨子「囲われたいって思ってたんだ」ジトーッ
曜「いや、その……そ、そうだ!!この娘!!」
梨子「……?」
曜「わ、私は別に浮気願望なんてないもん!!そうじゃなくて……ほら!!この娘!!この娘が私のタイプなだけなんだって!!」
梨子「ふーん……」
曜(……ほっ。よかった、なんとか乗り切った
梨子「……やっぱり曜ちゃんって女の子を胸の大きさでしか判断できないのね。前から思ってたことなんだけど」
曜(えっ?)
梨子「えっち、どすけべ、変態、おっぱい大魔神」
曜(あぅぅ、やっぱりダメだった……)
梨子「ふーん……」
曜「も、もしかして引いてる……?」
梨子「引いてるって言うか……ちょっと……ううん、すっごく気持ち悪い」
曜「んなっ!?そ、そこまで言わなくたっていいじゃん!!」
梨子「だって気持ち悪いんだもん。見損なった、曜ちゃんがそんな変態さんだなんて!」
曜「へ、変態って!!」
梨子「ほんとにあり得ないっ!!いつもいつもそうやって!!練習中も千歌ちゃんとか鞠莉ちゃんとか花丸ちゃんのお胸ばっかり注目して!!私だって知ってるんだからね!!ばかばかばかばか!!ほんっとあり得ないからそういうの!!」
曜「しょっ、しょうがないじゃん!!好きなものは好きなんだから!!!梨子ちゃんだって性癖の一つや二つはあるでしょ!!?」
梨子「そんなものはありません!!好きだったらなんでも許されるってわけじゃないんだから!!とにかくコレは没収ですっ!!」パシッ!
曜「あっ!返してよ!!」
梨子「だめっ!」
曜「返して!!」
梨子「だめっ!!」
曜「返して!!!」
梨子「だめぇっ!!!」
曜「むぅ……」
梨子「……」
曜「むぅ〜!!」
〜次の日 梨子の部屋〜
梨子「じゃあ私、飲み物用意してくるから。適当にくつろいでてね」
曜「……」
パタン
曜(むぅ……)
曜(最近の梨子ちゃん、いっつもあれダメこれダメばっかり……別に私は梨子ちゃんの子供じゃないっていうのに)
梨子『性癖なんてありません!!好きだったらなんでも許されるってわけじゃないんだから!!ほんとあり得ないからそういうの!!ばかぁ!!』
曜(……嘘つき。梨子ちゃんだって授業中ノートの隅っこの方にこそこそお絵かきして遊んでるの知ってるんだからね)
曜「絶対梨子ちゃんだって何か隠してるもん。口ではあんなこと言い張ってるけど、梨子ちゃんにだって秘密の趣味の一つや二つくらい、絶対に……」
ガサガサ
曜「……あった」
梨子ちゃんが曜ちゃんのことを自分だけの王子様だと思い込んでる節があるのすこ
曜「……」
曜(ふーん。梨子ちゃんは参考書の束のとこに置いておいてカモフラージュする派なんだね、なるほどね)ニヤリ
曜「ふふふ〜、私じゃなかったら見逃してたかもでありますな〜」
曜「どれどれ〜?えっと……漫画かな
梨子「……曜ちゃん?」
曜「ひっ!?」ビクッ!
梨子「なにしてるの?」
曜「え、えっと、これは、その……」
梨子「……?」
曜「あぅぅ、えっと……」
梨子「……なっ!!?///」
シュパァァァン!!
曜「!!?」
梨子「よ、曜ちゃん!!!?これ!!どこから取ったの!!?」
曜「あそこの本棚から……」
梨子「女の子のお部屋勝手に捜索しないでぇ!!えっち!!変態!!すけべ!!変質者!!」
曜「ご、ごめんなさい……ってちっがーう!!違うよ!!梨子ちゃん!!」
梨子「な、なによ!!?」
曜「嘘つき!!梨子ちゃんだって秘密の趣味隠し持ってるじゃん!!昨日は私にあれだけさんざん言ってきたくせに!!」
梨子「なっ!!?//」
梨子「こ、これは……」
曜「梨子ちゃんだって秘密の趣味持ってんじゃん。私にあれだけ気持ち悪いとか言っておいて」
梨子「ち、違うもん!!あれは
曜「違わないもん。梨子ちゃんは認めようとしてくれなかったもん、私の趣味」
梨子「それは……」
曜「むぅ……」
梨子「………ごめん」
曜「やだ。ちゃんと梨子ちゃんがそんちょーしてくれないとやだ」
梨子「むぅ……」
曜「むぅ……」
梨子「……」
曜「……」
梨子「……はぁ、わかった。じゃあ曜ちゃんのコスプレごっこに付き合ってあげる」
曜「えっ、ほんとに!?いいの!!?」
梨子「まぁ、確かに私も悪いと思ってるところもあるし、曜ちゃんのこともできる限り理解してあげたいって思ってるし……」
曜「私が好きなシチュで遊んでくれるってことでいいんだよね!!?」
梨子「……一回だけだからね」
曜「わーい!!梨子ちゃんありがとっ!」ハグッ♪
梨子「はぁ……」
曜「むふふ〜♪」
梨子「音ノ木坂の制服?」
曜「うん!ブレザー!いつもと違う感じのがいい!」
梨子「えぇ〜?あれちっちゃいしあんまり着たくないんだけど……」
曜「いいじゃん!お願い!それにさっき私の好きなシチュでいいって約束したじゃん!!」
梨子「はいはい、わかったわよ」
曜「あ、それと髪型はポニテで!あとちょっとだけ着崩した感じでもいいよ!でも清楚系美少女なのは忘れずにね!昨日漫画見せたでしょ?あんな感じで……」
梨子「わかった、わかったからあっち向いてて。さっさと着替えちゃうから」
曜「でへへ〜♪」
梨子「はぁ……」
梨子「……はい。着替え終わったわよ」
曜「ほんとに!?もうそっち向いてもいい?」
梨子「いいけど……過度な期待はしないでよね。普通だし」
曜「うん!」
クルッ!
曜「わぁ〜!!すっごく可愛い!!」
梨子「はいはい、見え透いたお世辞は言わなくて結構よ」
曜「それとこれ!はい!」ピラッ
梨子「……なにこれ?」
曜「梨子ちゃんが演じる用の台本!」
梨子「台本?」
曜「そうだよ!これに書いてある通りの演技をするの!」
梨子「……」
◇———◇
黄昏時、人気のない体育館の裏に突然呼び出された私
私(どうしたんだろ?急に体育館裏に来てください、なんて……)
後輩「す、すみません!!先輩!!はぁ、はぁ……」
私「あ、ううん。大丈夫だよ、私も今来たところだもん」
私「それで、私に何か用事とか?」
後輩「は、はいっ!あのっ!えっと……」ペチペチ
私「……?」
後輩「すぅー、はぁ………よし」
私(そう言って後輩ちゃんはまっすぐに私を見つめ直す。まるで一つの、大きな覚悟を決意したかのように)
後輩「えっと!今日は先輩に、どうしても言わなくちゃいけないことがあって……」
私「……」
私(ここで私は確信する。これってつまり……ああ、やっぱりアレなんだなって)
私(きっとこの娘は私が好きで、私もつまり……それ以上にこの娘のことが大好きなんだってこと。愛おしいんだってこと)
後輩「……笑わないで聞いてくれますか?」
私「もちろん。ちゃんと後輩ちゃんのこと、どんなことがあっても真正面から受け止めるよ」
後輩「じゃあ、えっと……」
私「……」
後輩「えっと、その……!!」
私(ここで、ふいに一陣の風が舞い上がる。風が、空気が、私たち二人だけを巻き込んで……)
後輩「私、ずっと……ずっと……!!」
私「うん、いいよ。来て?」ニコリ
後輩「私……!!せ、先輩のことが!!大好きですっ!!//」
◇———◇
梨子「……なにこれ?」
曜「だから台本だって!」
梨子(うわぁ……)
曜「むふふ〜ん♪どうどう?結構でき良くない?」
梨子(曜ちゃんってこういうのが好きだったんだ……)
梨子「……ちなみに曜ちゃんはどっちの役なの?」
曜「もちろんこっちの私役だよ!梨子ちゃんがそっちの後輩役!」
梨子「ふーん……」
梨子(あーあ、私はどちらかといえば曜ちゃんにはもっと自分から積極的になって欲しかったのになぁ……)
曜「どうどう?気に入ってくれた?」
梨子「いや、別に……」
曜「ええーっ!?結構いい感じじゃん!!ちゃんと愛がある感じで!!先輩のために勇気を振り絞ってくれてるっていう、愛が感じられるじゃん!!」
梨子「はいはい、そうね。そうかもね」
曜「むぅ〜……ま、いいや。梨子ちゃんが演技に付き合ってくれればそれで!」
梨子「はぁ……」
曜「じゃあ始めるねー!よーい、スタート!」
カチッ!
梨子「……」
曜「最初は梨子ちゃんのセリフからだよ!」
梨子「はぁ、わかったわよ。えっと……あ、あのっ!今日は曜ちゃんに
曜「すとぉぉっぷ!!」
梨子「わっ!?急になによ」
曜「ちゃんと走って駆けつけてくる部分からやって!書いてあることは全部やって!」
梨子「その前置きの部分必要ある?」
曜「ある!前置きの部分が大事なの!!梨子ちゃんが私のために頑張ってくれてるって部分がいっちばん大切なんだから!!」
梨子「はぁ……」
曜「いっとくけど手を抜こうとしても無駄なんだからね!!ちゃんと私が満足するまで続けるんだからね!!」
梨子「はいはい、わかったわよ」
曜「……」
梨子「はぁ、はぁ……ご、ごめんね曜ちゃん!遅れちゃって!」
曜「あ、ううん。大丈夫だよ、私も今来たところだもん」
曜「それで、私に何か用事?」
梨子「う、うん。えっと、あのね……」ペチペチ
曜「……?」
梨子「すぅー、はぁ………よし!」
梨子「え、えっと!今日はどうしても、曜ちゃんに言わなくちゃいけないことがあって……//」
曜「……うん」
梨子「……笑わない?」
曜「うん。誰よりも大切な梨子ちゃんの言葉だもん、ちゃんと真正面から受け止める」
梨子「じゃあ、えっと……」
曜「……」
梨子「えっと、その……!!」
曜「……」
梨子「私、ずっと……ずっと……!!」
曜「うん、いいよ。来て?」ニコッ
梨子「私……!!よ、曜ちゃんのことが!!大好きですっ!!//」
曜「……」
梨子「……」
曜「くぅ〜!!いい!!すっごくいい!!なんかすっごく本物っぽい!!」
曜「いや〜、梨子ちゃんが誰かに告白する時ってこんな感じなのかな?梨子ちゃん可愛いしこんなの絶対成功するやつじゃん。ねー、梨子ちゃん?」
梨子「……」
曜「んん〜♪いいもの見れたなぁ〜!やっぱ漫画で読むのと実際にされるのでは全然違うよね〜!うんうん、さっそく普段のコスプレとかに取り入れ……」
梨子「……」ギュッ
曜「え?」
梨子「……」ギュッ!
曜「ふぇっ!?」
梨子「……//」チラッ
曜(な、なんで上目遣い……?)
梨子「……ねえ、曜ちゃん?」
曜「ひっ!?な、なあに……?」
梨子「私、まだお返事もらってない……//」
曜「へ、へんじぃ!!?」
梨子「うん。告白のお返事」
曜「そ、それは、どういう……///」
梨子「……」ギュッ
曜「!?//」ドキッ!!
梨子「……//」
曜(ふぇぇぇー!!?///)
梨子「……ねえ、曜ちゃん?」
曜「ひゃいい!!//」
ドキドキ
梨子「やっぱり私と曜ちゃんじゃ、全然つり合いなんて取れてないんだと思う。ほら、今は先輩と後輩って立場だし」
曜「そ、そうだね……?うん、そうかも。あはは……//」
ドキドキ!!ドキドキ!!
梨子「……でも。私だって、積極的になりたいときくらいあるんだもん。積極的な私じゃダメなのかな?曜ちゃんみたいに可愛くはなれないのかな?」チラッ
曜「り、梨子ちゃ……///」ドキドキドキドキ!!!
梨子「私はもっと近づきたいよ。壊れちゃってもいい、曜ちゃんのこともっと知りたい」
梨子「だから……ちょっぴりギルティな私のお願い、どうか一つだけ受け取ってください」スーッ
曜(り、梨子ちゃん、それってつまりそういうこと……いやどういうことぉ!!!?///)
梨子「曜ちゃん……//」ソーッ
曜(わあああああっ!!!?待て待て待て待て!!ちょっとだけ待って!!そ、そういうのはまだ!!まだ心の準備が……わああああーっ!!!?)
梨子「……//」
曜「んっ……//」プルプル
梨子「……はい、おしまい。どう?満足した?」
梨子「私もこれだけ頑張ったしちゃんと満足してよね。こんなとこ他の人には絶対見せられないし。ねっ、曜ちゃ……」
曜「はぁ、はぁっ……//」
梨子「……曜ちゃん?」
曜「ひっ!?//」
梨子「……?」
曜「うぅ……///」
曜(い、いやいやいやいやいや!!反則でしょあんなの!!アドリブ挟むなんて聞いてないって!!梨子ちゃん!!だってあんなことされちゃったら、その、まるで本物みたい……//)
曜(……ってないないないない!!これはあくまで演技だし!!ってかそもそも私が作った台本だし!!)
曜「も、もうっ!!梨子ちゃん!!//」
梨子「どうしたの?」
曜「ア、アドリブ挟んじゃったら意味ないじゃん!!//こういうのは演技だって思えてるから楽しめるんであって!!あんなことなんてされちゃったら!!そ、その、まるで本物なんじゃないかって、勘違い……//」
梨子「ふふっ、ごめんね。ちょっとからかってみたくなっちゃっただけなんだ」
梨子「でも良かったじゃない、ドキドキ出来たのなら。そのための台本だったんでしょ?」
曜「そ、そうだけど、でもぉ……///」
曜(うぅぅ……//心の整理が追い付かない……///)
梨子「はい、それじゃあ次は私の番ね」
曜「えっ?」
梨子「曜ちゃんが好きなシチュやったんだから私だって好きなシチュ試させてもらえないと不公平じゃない」
曜「ん〜……ま、いっか。いいよ梨子ちゃん」
梨子「はい。じゃあその(薄い)本が台本ね」
曜(本……?漫画かな?)
曜「……」ペラッ
◇———◇
夕日が射しこむ教室の中
レズA「はぁっ、はぁっ……」テテッ!
レズB「A子!!」グイッ!!
レズA「きゃっ!」
ダァァァン!!
レズB「捕まえた。もう逃がさないよ」
レズA「××ちゃん……」
レズB「どうして逃げるの?私まだ伝えたいこと、何も伝えられてない」
レズA「だって、だってぇ……」ウルウル
レズB「……」
レズA「……××ちゃんのこと考えてると、おかしくなっちゃうんだもん」
レズA「気持ちがぐちゃぐちゃになっちゃうの。どうしたらいいかわかんなくて、私、こんな気持ち初めてで……」ウルッ
レズB「……」
グイッ!
レズA「きゃあっ!」
レズB「私も。A子のことを考えるたび、胸が張り裂けそうになる」
レズA「××ちゃん……」
レズB「A子が悪いんだよ。私の気持ちをこんなにしたの。ごめん、もう抑えきれそうにないんだ」クイッ♡
レズA「きゃっ!!//だ、だめぇっ!!その先はまだ——
———
——
—
◇———◇
曜「……これ?」
梨子「うん」
曜「ちなみにどっちが私の役なの?」
梨子「曜ちゃんが攻めで私が受けに決まってるじゃない」
曜(そっかぁ、私ってそんなイメージなんだ……イメージ的には絶対梨子ちゃんが壁ドンする側の方だと思ってたんだけどなぁ……)
梨子「ほーら、早くやりましょ。遠慮なんてしなくて大丈夫だから、ちょっと強めなくらいでお願いね」
曜「う、うん……」
曜「梨子ちゃん!!」グイッ!
梨子「きゃぁっ!」
ダァァン!!
曜「……」
梨子「よ、曜ちゃん……//」
曜「捕まえた。もう逃がさないよ」ガシッ!
梨子「やっ、やだぁっ!!放してぇっ!!」ジタバタ
曜「えっ?あ、うんわかった。じゃあここで終わ
パシィィィン!!!
曜「……」ヒリヒリ
曜「り、梨子ちゃん!!どうして私のこと叩くのさ!!」
梨子「だって曜ちゃんがちゃんと演技してくれないからじゃない!!ちゃんと台本通りに演技して!!」
曜「梨子ちゃんがやめてって言ったんじゃん!!」
梨子「今のダメは来てって意味なのっ!!やめてって意味じゃないのっ!!私の気持ちくらい察してよね!!」
曜(えぇ……今のって私が怒られるような内容だったの……?)
梨子「ほら、もう一回。最初の腕引っ張るところから」
曜「う、うん……」
グイッ!
曜「梨子ちゃん!!」
梨子「きゃぁっ!」
ダァァン!!
曜「捕まえた。もう逃がさないよ」
梨子「よ、曜ちゃん……//」
曜「どうして逃げるの?私まだ伝えたいこと、何も伝えられてない」
梨子「だって、だってぇ……」ウルッ
曜「!!?//」ドキッ!!
梨子「……曜ちゃんのこと考えてると、おかしくなっちゃうんだもん」
梨子「気持ちがぐちゃぐちゃになっちゃうの。どうしたらいいかわかんなくて、私、こんな気持ち初めてで……」ウルウル
曜「……」
梨子「……曜ちゃん?」
曜「ひゃっ!?//」
梨子「……?」ウルッ
曜(りりり梨子ちゃん!!?ど、どうして梨子ちゃんが泣いちゃいそうになってるの!!?もしかしてまた私なにかやっちゃいました!!?)
梨子「……//」ウルウル
曜「え、えっと、梨子ちゃ
梨子「梨子、梨子でいい。梨子って呼んでよ、二人っきりのときくらい」
曜「!?」ドキッ!
曜(えっ!?ふえっ!?はぇぇ〜っ!!?///)ドキドキドキドキ!!!
梨子「……」
曜「……//」
梨子「……」
曜「え、えっと、梨子……………ちゃん//」
梨子「むぅ……」
梨子「もうっ、曜ちゃんの意気地なし」
曜「だだだだだだってぇ!!急に呼ぶのは恥ずかしいって!!///な、なんか絶対勘違いとか暴走とか変な間違いとか起こしそうになっちゃうし!!//」
梨子「……」
曜「そっ、それに……ほら!!こういうのはちゃんとステップ踏んでやってくべきことだと思うしさ!!私、梨子ちゃんのことはちゃんと大切にしたいって思ってるし!!」
梨子(えっ?)
曜「ちゃ、ちゃんと!!えっと、こう勢いとか演技とかじゃなくて、り、梨子ちゃんがしっかり考えた上で、それでも私に呼び捨てで呼んで欲しいって思ってくれたら、その時はその時で、また次の機会にとか……あはは……//」
梨子「曜ちゃん……」
ドンッ!
曜「わひゃっ!//」
梨子「……」
曜「り、梨子ちゃん……?//」
梨子「……」
曜「……//」ドキドキ
梨子「……んもう、曜ちゃんってば可愛すぎ」キュン
曜「ふぇっ!?//」
梨子「全部曜ちゃんが悪いんだからね。私のこと勝手に勘違いさせちゃうから」
曜「り、梨子ちゃん……?それは、どういう……//」
梨子「だからこれはそのお仕置き。私以外のものになったら許さないんだからね」ハムッ♡
曜「ひゃっ!!って梨子ちゃん!!やめっ……///」
梨子「そのやめては止めてって意味?それとも
曜「それともじゃなーいっ!!普通に止めてって意味なんだけど!!?」
梨子「そっか。じゃあもっとたくさん愛してあげるね♡」
曜「あ、あい……//ってすとぉぉっぷ!!!いきなり昂ぶりすぎだって!!ってかもはや台本関係なくなってるし!!//」
梨子「いいの。大好きだったら大丈夫なの」
曜「だい、り、梨子ちゃ……あっ♡♡んんっ!!だめぇっ!!いやっ、ふぇっ………はぇぇぇ〜っ!!!?////」
この後めちゃくちゃえっちした。というか勝手にさせられた
梨子ちゃんが暴走しちゃったからこれでおしまい。純愛を書こうとするたびに梨子ちゃんに邪魔されている気がするのだ
梨子ちゃん自分では受けだって言ってるけど同時に純粋な娘をめちゃくちゃにして独り占めしたい欲もかなり強いよね
本当に曜のことが好きならもっと巨乳になれるはずだよなあ?
次の日何事もなかったかのように梨子ちゃんち集まってるのなんか草
素晴らしいようりこ
ようりこ読むと…なんていうか心が洗われるというか…好き