ゆうぽむが同学年にいる中学生男子の会話って多分こんな感じだろってss
溜めてないから更新遅くなります。
B「は!?そんなわけないだろ!!誰があいつのこと好きになるかよ!!(侑ちゃんが好き)」
A「まあそんなに恥ずかしがんなって、言えば楽になるぜ?(侑ちゃんが好き)」
C「俺はどっちかって言うと上原さん派かな〜(侑ちゃんが好き)」
B「そ、そうだよな!!高咲みたいなガサツな奴より上原さんみたいなお淑やかな方がいいよな!!」
A「確かに上原さんって美人だよなぁ。この前2組の田中が告ったらしいぜ?」
B「マジかよ。で、どうなったの?」
A「あえなく玉砕。『私なんかよりもっと素敵な人がいると思うから』って」
B「他の人が言ったら体のいい断り方に聞こえるけど上原さんだと本当にそう思ってそうでいいよなぁ」
C「今まで男と歩いてるっていう目撃情報もゼロ。あんなに美人ならさぞモテるでしょうに」
>>430
ABC君達は歩夢は高嶺の花すぎて諦めてるのかな? 宮下さんが挨拶してくれた…
中川さんが名前呼んでくれた…
侑ちゃんああいう性格でも歩夢以外に仲良い友達出てきてないから
中学時代もふたりずっと一緒だったんだろうな
A「そりゃあねぇ・・・。例の『高咲ガード』がねぇ・・・。」
C「男とはないけど、高咲と一緒にいるところは平日土日朝昼晩構わずしょっちゅう目撃情報が出てる。」
B「逆に一人のところって見たことないよな。今だって高咲に数学教えてるし。」
C「美人で清楚でおまけに勉強もできる、これで好きにならないやつなんているのって話だよな。」
B「あ、高咲がこっち気づいた。(くそかわいいなおい)」
A「こっちに小さく手振ってるしwww子供かよwww(ヤベェかわいい)」
C「勉強に集中しろよな〜(ふーん、えっちじゃん)」
B「ん?なんか上原さんのほうじっと見始めたな」
C「そして何やら一人で納得したな。」
アユムーワタシノドカワイタカラジュースカッテクルネー、アユムノブンモカッテクルカラマッテテー
ア、チョット、ユウチャン!!
A「なんか高咲がこっちくるぞ、どうしたんだろ?」
B「しかもなんか手招きしてる、耳を貸せってか?」
C「しゃーない、ちょっと聞いてやるか。」
侑「ごめんね、私が邪魔で歩夢が見えなかったよね?しばらく席離れるからその間だけ特別に歩夢見放題にしとくから!!じゃね!!」
B「お、おう」
A「気ぃ遣わせちゃって悪いな。」
C「しっかり堪能させてもらうわ」
ユウチャンミオクリー
A.B.C「・・・はぁ・・・・・」
A.B.C「(そうじゃないんだよなぁ・・・)」
思いついてるネタがここまでなんです・・・。
思いついたら書くので許してニャン。
歩夢も自称普通の子っていう設定なんだよな
どういう扱いだったんだろう
お前もしかして、あいつのことが好きなのか?(青春)
>22
個人的に侑ちゃんへの感情がクソでか過ぎて「侑ちゃんと比べたら私なんて・・・」みたいに思ってると思ってます。
だから告白されても「なんで侑ちゃんじゃなくて私なんだろう?」って感じじゃないかなと。
>23
修学旅行の夜に布団に潜って先生の巡回を掻い潜りながら歩夢派か侑ちゃん派で盛り上がってそう。
俺も仲間に入れてくれよ〜(届かぬ青春)
>>25
侑ちゃんも似たようなこと考えてるからやたら自分なんてってなるんだな >24
侑ちゃん好きなのがバレるの恥ずかしいから隠すために歩夢の話をしてる感じですね。
高校生だとヤリたいってのが先に来るけど中学ならこんな感じだったかも
B「・・・ちょっと俺トイレいってくるわ。」
A「勃ったんか?www」
B「アホか、普通に小便だよ。」
〜〜〜
B「(って行ったけど全然トイレ行く気分じゃいんだよなぁ・・・、やっぱりここだったかって、何してんだあいつ?)」
B「おっす、何してんだ高咲。」
侑「あ、B君いいところに!!飲み物買おうとしてるんだけど・・・手が・・・届かなくって。」プルプル
B「届かないって、これでいいのか?」ピ、ガコン
侑「助かったよ〜このままじゃ私の身長が二センチほど伸びるところだったよ。」
侑「てかB君はどうしてここに?歩夢を見てたんじゃないの?」
あの時もっと高咲と話しとけばって後悔するんだろうなぁ
そんなチャンスは無いんだけどね
B「へ!?いや、ちょっと俺も飲み物を買いにな!!」
侑「なに?歩夢の横顔で一杯やろうって?』
B「どこのおっさんだよ・・・、ていうかさっきは届かないのになんで一番上のやつ買おうとしてたんだよ。」
侑「歩夢がこれ好きなんだよね、ヤシの実サイダー。歩夢だったらギリギリ届くんだけど私じゃと届かなくって」
B「それ飲んでるやつ見たことないぞ・・・」
侑「歩夢って好みがたまにずれてるからなぁ、ぬいぐるみの趣味だったりゲームの好みだったり。」
B「そ、そうなんだ。」
侑「B君は飲み物何にするの?」
B「う〜ん、そうだなぁ・・・じゃあ俺はコーラにするかな。」
侑「私と一緒じゃん!!」
B「(マジかよ超嬉しいぜ)」
侑「あ、じゃあさ、じゃんけんで負けた方の奢りってのはどう?」
B「お、おう臨むところだ。」
侑「あ、やっぱりさっきのお礼もあるからあいこ以上はB君の勝ちでいいよ!」
B「それお礼って言わないだろ・・・」
侑「細かいことは気にしない!!まあ私には既に勝利が見えてるんだけどね!!」
B「(手を望遠鏡みたいにしてこっち見てる高咲もかわいいな・・・)」
侑「じゃあ行くよ〜。最初はグー、じゃんけん」
B「ほい」パー
侑「ほい」パー
B「よっしゃ俺の勝ちだな、じゃあ約束どうりコーラを・・・ってどうしたんだ急に固まって。」
侑「・・・B君ってさ、手、大きいね。」
B「は!?」
侑「だってさ見てよ!!私のパーと大きさが全然違うんだけど!!」
侑「ちょっとそのまま手出して見てよ!!」
B「は?手出してどうするんだよ?」
侑「ほら、こうやって見ると一目瞭然じゃん!!」ピト
B『!?!?!?!?」
侑「やっぱ男子の手って大きんだねぇ・・・ってやば!!あんまり歩夢を一人にすると拗ねちゃう!!まあそこも可愛いんだけど。」ピ ピ
B「(ボー)」
侑「何ぼーっとしてるの!!ほらちゃんとキャッチしてね!!」ポイッ
B「・・・ハッ!!」(コーラキャッチ)」
侑「早く戻らないと歩夢見る時間なくなっちゃうよ〜。」
B「お、おう!!」
B「(・・・このコーラクッソ時間かけて飲も)」
その後Bは放課後までかけてコーラをちびちび飲んだ。
ほとんど温くなってしまていたそれは、しかしほとんど味がわからなかった。
なるほどね…
高咲にとっては何気ない日常の一コマで記憶にも残らない出来事なんだけどBはその日のことをずっと憶えてて時々思い返しては高咲って今何してんのかな…とか考えるわけだと妄想
>>40
多分Bは性格いいから高校生になってモテるんだけど、ずっとこの日の事を引きずって恋愛できないんやろうなって。 高校の頃かぁ、女子に対してはブルマ姿たまらんな、しかなかったな。
SEXしたいとは思わなかったが。
そもそもSEXという単語を知ったのが中学二年くらいだったし、オナニーも意識してした事はなかったな。
オナニー知ったのは高校卒業してからだし。
マジな話だよ。
親が全くそういうのを禁止してたんだな、と今ながらに思ってる。
>>42
歩夢だけを呼び捨てにしてる理由を聞くシチュでもう1本頼む かつての学生時代を思い出して○にたくなる
いいよなぁこういうの
高校生じゃなくてまだピュアさを残してる中学生なのがいいな
ある日の昼休み
侑「歩夢ー、今度のやすみにDちゃんとEちゃんが一緒に遊ぼうっていてるんだけど・・・」
B「(そういえば高咲って誰に対してもフランクだけど、下の名前で呼ぶのって上原に対してだけだよな・・・。)」
〜〜〜
侑「はぁ・・・掃除当番ってなんでこんなに面倒なんだろうね。」
B「うだうだ言ってても終わんねぇぞ〜(まぁ俺は別にいいんだけど)」
侑「はぁ〜いつも手伝ってくれる歩夢も今日は用事で帰っちゃったし。」
B「・・・そういえば高咲ってさ、」
侑「?』
B「なんで上原のことだけ呼び捨てなんだ?」
侑「へ?急にどうしたの?」
B「い、いや別に、なんとなくだよ」
侑「う〜ん理由か〜、考えたこともないし、そもそもB君に言われて気づいたぐらいだしなぁ・・・。」
侑「なんかこう歩夢ってさ、『あゆむーーー』って感じじゃん?って自分でも何言ってるかわかんないなぁ・・・。うーーん・・・。」
B「自分で言って自分で悩むなよ・・・」
侑「多分なんだけどさ、自分の中で無意識のうちに線引きしてるんだと思うんだよね。なんかクラスメイトとか話しかけたいな〜って人とかってその人のことすごく知ってるわけじゃないじゃん?」
侑「だからいきなり呼び捨てにして嫌われたらどうしよーとか考えて、ちゃんとかさんをつけて予防線を張ってるわけ。」
B「お前そんなに難しいこと考えられたのか・・・」
侑「何をーー!!失礼な!!」
B「ごめんって、で、じゃあなんで上原は呼び捨てなんだ?」
侑「歩夢は一緒に育ってきた幼馴染だからね!!お互いに何が好きで何が嫌いかとか全部熟知してるから心が許せるんだよ。」
侑「それに、呼び捨てにするのってなんか恥ずかしいじゃん?でも歩夢は一緒に育ってきた家族みたいなものだからあんまりそう言うのがないんだよね。」
B「あーそれは何となく分かるわ。最初呼び捨てにする時恥ずかしいよな。」
侑「え、何!?もしかして歩夢のこと呼び捨てにしたくてこんな遠回しな聞き方してきたの!?」
B「へ!?・・・は!?」
侑「もーそれならそうと早く言ってよ!!歩夢って意外と押しに弱いところあるからガツガツ行けばチャンスあるかもよ?」
B「いや、別に俺は!!」
侑「はーいはい分かったわかった、照れない照れない。お姉さんはぜーんぶ分かってるから。」
B「自販機の一番上に手が届かないやつのどこがお姉さんなんだか」
侑「あー言っちゃいけないこと言ったね、私のこと怒らせちゃったね!!」
B「ちょ、ほうき振り回すな、危ないって!!」
〜〜〜
B「高咲のせいでこんな時間までかかったじゃねえか・・・。」
侑「いや、あれはB君のせいでしょ、あんなこと言うから。」
侑「あーあ喉乾いちゃった、自販機で何か買って帰ろ。」
B「俺も何か飲んで帰るか・・・。」
ピ、ガコン
侑「それじゃあ掃除が終わった記念に」
二人「乾杯!!」
侑「いや〜仕事終わりの一杯は格別だね!!」
B「だからお前はオッサンかよ・・・、ってそういえばさ」
侑「?」
B「高咲が上原のこと呼び捨てにする理由は分かったけど、じゃあ逆になんで上原は高咲のことを『ちゃん』付けで呼ぶんだよ」
侑「え?だって歩夢だよ?歩夢以上にちゃん付けが似合う子ってそうそういないよ?」
B「なんだその超理論は・・・って言いたいけどなんとなく分かる気がする・・・。」
侑「でしょ?私でさえちゃん付けなんだから、仮に付き合ったとしても呼び捨てされるのは難しいと思うよ。」
B「まぁそうだろうな」
侑「歩夢に呼び捨てにされたかったの?」
B「だぁかぁらぁ、俺は別に俺は上原のことが好きなわけじゃ
侑「はいはい分かったから、それじゃあ飲み終わったしそろそろ帰ろ」
B「・・・ったく、調子狂うなあ・・・」
侑「まあまあ、今のところは私ので我慢しとけってことで、じゃあね、B」タッタッタ
B「じゃあな高s・・・へ?」
俺が高咲の方を見たときには既にその背中は遠くなっていた。
俺は突然のことに驚きながらも確かな高揚感を感じていた。
しかしそれも束の間、俺は彼女の言葉を思い出す。
『それに、呼び捨てにするのってなんか恥ずかしいじゃん?』
彼女の中で俺は恥ずかしがる必要のないカテゴリーに入っているらしい。
それが上原と同じ立ち位置なのか、それともその枠の外なのか。
どう考えても後者だと言うことは誰に言われずとも明白だった。
手に持ったコーラの缶の表面が、夏の西日に照らされ結露し、一滴の滴が流れ落ちる。
廊下に落ちたそれは、俺の記憶に今も色こくこびりついている。
とりあえず書いたものは投下しました。
同級生高咲概念は多くの成人男性の脳みそを破壊するので服用の際には注意が必要。
すみません、Bの歩夢の呼び方が「上原」になってるんですが正しくは「上原さん」です。
ゆうゆとまともに話せる時点でモブ君のコミュ力は強い
>>62
モブ君のコミュ力は高いがワイのコミュ力は最底辺なんでもしかしたら大分キモい挙動をモブ君にさせているかもしれませんが悪しからず。 高咲カードを見せかけて上原ガード…
侑ちゃんのそういうところはだめだぞ…
俺はやっぱ上原派かな〜(高咲すき)
の流れはガチでやったことあって心に響いたわ
>>66
了解です。
書き込むのはおそらく仕事終わって夜になるかと思うんで残ってたら書きます。 侑自身は歩夢に対する恋心が自分の中にあることに気づいてないけどB君はゆうぽむのふとした会話でその恋心に気づいてしまって侑のことを諦めろ
告白して自分のことを好きだと思ってなくてあたふたする侑ちゃんが見たい
そしてB君は玉砕してくれ
すみません、帰ってきてネタもあるのですがいかんせん眠すぎるので明日起きてから投下します。
申し訳ありません。
もうあの頃には戻れない青春スレじゃったか・・・
支援
再開していきます。
ひとまず書き溜めてるところまでです。
夏のある日の朝
ガヤガヤ
B「はよ〜・・・って、なんで今日こんな騒がしいの?」
A「・・・はよっす、そりゃあお前あれだよ」
B「あ〜席替えの結果発表か、Aはどうだった?」
A「前から二番目の好ポジションだよ・・・・。」
B「それは・・・ドンマイ。Cは?」
C「・・・後ろから三番目の廊下側。」
B「は!?超いい席じゃん!!なんでもやりたいほうdグヘッ!!
A(無言の腹パン)
C(無言の蹴り)
B「いってえええ、いきなり何すんだよ!!」
A「(無言のまま席替え表を見に行くように顎で促す)」
B「・・・分かったよ、とりあえず後でジュース奢れよな。」
〜〜〜
B「えーっと、俺の席は・・・あった。」
B「ラッキー!!一番後ろの窓側じゃん!!」
B「(そりゃあAは切れるわな・・・。でもCは蹴るほどじゃないよな。)」
B「えーーお隣さんは・・・なるほどな。」
座席表「隣『上原歩夢』」
B「だからアイツもキレてたのか・・・後でジュース奢ってやろ。前は・・・」
座席表「前『高咲 侑』」
B「・・・神様、ありがとう。」
A「あいつ黒板の前で跪き始めたぞ・・・。」
C「・・・いや、俺があいつなら多分同じことやってる。」
〜〜〜
B「(HRそろそろ始まるのに高咲たち来ないな・・・今日はもしかして休みか?)」
ガラガラ
侑「間に合ったーーーー!!って私の席がなくなってる!!」
歩夢「ちょっと・・・待って・・・侑ちゃん」ゼェゼェ
侑「あ、今日席替えじゃん!!歩夢の席も確認してくるね!!」
歩夢「待って侑ちゃん!!」
侑「?」
歩夢「私も・・・一緒に・・・行くから・・・」ゼェゼェ
B「(今日はやけに上原さんが高咲にくっついてるな・・・まぁいつものことか)」
侑「歩夢、そんなに背中にくっつかれると歩きにくいんだけど・・・」
歩夢「へ!?そ、そう?今日はそういう気分で・・・。」
侑「ふーん、そういう歩夢も可愛いよ。」
歩夢「も、もう侑ちゃんたら///」
B「(あ、やっぱりいつもの上原さんだ)」
侑「えーーっと席は・・・あった。私たち席近いよ!!」
歩夢「・・・侑ちゃん、席交換しよ?」
侑「ん?どうしたの?」
歩夢「なんだか私窓際の席がいいかなって」
侑「ん〜〜、歩夢がわがまま言うのも珍しいね。いいよ、私も後ろなら授業中寝られるし!!」
歩夢「ちゃんと授業聞かなきゃだめだよ、侑ちゃん」
B「(てことは高咲が隣!?上原さん、ナイス!!)」
侑「歩夢は真面目なんだから・・・ん?」
B「(あ、こっちに気づいた)」
歩夢「侑ちゃん?」
侑「ごめん、歩夢。やっぱり席交換するのなしね!!」タッタッタ
歩夢「へ!?侑ちゃん!?」
B「(うわっめっちゃ走ってこっち来た!!)」
侑「しっかりやりなよ!!(小声)」
B「・・・は?」
侑「せっかく歩夢の隣になったんだからしっかりアピールしなきゃね!!」
B「だから別に俺は!!
キーンコーンカーンコーン
ホラータカサキーウエハラーhrハジメルカラセキツケー
B「・・・冗談はいいから席座れよ。」
侑「へいへい」
歩夢「・・・」
ジャアhrハジメルゾー
B「(いつまでこいつは勘違いしてるんだよ)・・・・へ?」
目の前には汗で張り付いてシャツ越しに透ける薄水色の高咲のブラだった。
一旦ここまでです。
お仕事までの時間か終わった後にまた投下します。
ちょっと地の文混ぜながらに変更させて下さい。
会話だけだと厳しくなりました。
バッ
B「(落ち着け、一旦窓の外を見て落ち着くんだ。)」
歩夢「・・・」ニコッ
B「(え?なんで上原さん窓ガラス越しにこっちに微笑んでるの!?てかあれ目は笑ってないよな!?)」
そのままHRの間、俺は無言の圧力により前を向くことは許されなかった。
〜〜HR後〜〜
HRが終わった瞬間、またもや無言の圧力によって教室から連れ出された俺は上原さんから問い詰められていた。
あれ?なんだかいつもと雰囲気が違うような。
歩夢「B君、見た?」
B「・・・いいえ、見てません。」
歩夢「色は?」
B「・・・薄水色」
歩夢「はぁぁぁぁ・・・」
B「やっぱりあれって高咲の
歩夢「それ以上はダメだよ、B君?」
B「あ、はい」
歩夢「侑ちゃんももう3年生なんだからもっとそう言うところに気を遣ってくれればいいんだけど・・・。」
B「上原さんも苦労してるんだな。」
歩夢「でもどうしよ・・・。今日は侑ちゃんが寝坊したからタオルとか持ってくるの忘れちゃったし、体育もないから体操服もないし・・・」
B「他の女子で運動部のやつのから体操服借りればいいんじゃないか?」
歩夢「それも考えたんだけど、そうなると侑ちゃんのこと説明しなくちゃいけないし。なるべくこのことは広めたくないというか・・。」
B「まあそうだよなぁ。」
歩夢「・・・B君、B君って運動部だったよね?」
B「ああ、ってまさか!?」
歩夢「お願いできないかな、B君?ちょっと嫌かもしれないけど・・・」
B「いやまぁ嫌とかではないけど(寧ろ喜んで貸すけど)、女子に貸すってのはちょっと
歩夢「下着の色は?」
B「薄水色」
歩夢「・・・」ニコ
B「・・・はい」
〜〜〜
侑「歩夢!!見てみて!!ブッカブカだよ!!」
歩夢「侑ちゃんあんまり大きな声出さないで!!」
侑「でも別に私のブラなんて誰にも見られないだろうしあのままでもよかったのに。」
歩夢「そういう問題じゃないの!!ていうか侑ちゃんはいい加減面倒くさがらずにちゃんと制服と下着の間に一枚着て!!」
B「(今まで制服の下はいつも下着だけだったのかよ・・・)」
上原さんの罠に嵌められた俺は、あえなく体操服を貸すことになった。
夏ということもあって予備も含めて2枚持って来ていたので貸した分は後日洗って返すとのこと。
空き教室で着替えるからと誰も入ってこないように見張りをそのまま頼まれてしまった。ちなみに部屋の鍵は女性の先生に事情を説明したら貸してくれたらしい。
B「まあ高咲の下着代と考えれば安くはないのかもな。」
歩夢「お待たせ、B君」
B「ヒッ」
歩夢「どうしたのそんな顔して?私は先生に鍵返してくるから。体操服とか色々ありがとう」
そう言うと上原さんは職員室の方に行ってしまった。
あの人高咲のことになると人が変わるよな・・・。なんだか見てはいけな一面を見てしまったような気がする。
侑「見てよB君!!B君の体操服大きいから袖の部分がはみ出てくるんだけど!!」
B「それは俺がでかいんじゃなくてお前が小さいんだろ?」
侑「は?私だってまだまだ成長期なんですけど?」
そう言いながら腰に手を当て胸を張る高咲。
元々汗をかいただけで少し透けてしまうような制服だ。
少し乾かした程度では下地の服がちょっと透けるわけで。
その胸のところには油性ペンでデカデカと書かれた俺の名前が。
侑「どうしたのB君?いきなり窓の外見て。」
B「・・・いや、空の薄水色が気になってな。」
侑「今日天気いいもんねー。」
侑「あ、ちなみに今日の歩夢の下着は私と色違いのやつで薄いピンク色だよ。」
B「は!?いきなり何言って!?」
侑「いや、体操服貸してくれたお礼にと思って。」
B「お礼で下着のバラされる上原さんが可愛そうすぎるだろ・・・。」
侑「でもなんだかすごく新鮮な気分。」
B「急にどうしたんだよ。」
侑「いや普段さ、私って歩夢とくっついてるじゃん?」
B「まあそうだな」
侑「それでギューって歩夢を抱きしめた時とかに感じるんだよね、歩夢って自分とは全然違う匂いがするなーって。」
侑「しかもめちゃくちゃいい匂いがするんだよ!?本当に私と同じ女の子なのが信じられないぐらいにすっごいいい匂いなんだよ!?」
B「お前自分が女って自覚あったんだな」
侑「それは流石にひどくない!?え、何?歩夢のいい匂い知ってるマウントを取る私に嫉妬してるんですか?」
侑「いやーごめんね?歩夢のこと私の方がよく知ってて。でもまだB君には早いと思うんだよね〜?まだ歩夢に下の名前で読んでもらったこともないB君にはまだ。せめて毎朝卵焼き作ってもらうところから
B「あーはいはいそれでいいから。で、何が新鮮なんだって?」
侑「素直じゃないなーまったく。まあ要は私にとって私と違う匂いって大体歩夢の匂いなんだよね。歩夢ぐらいくっつく人なんて他にいないし。」
B「・・・」
侑「でも今日B君の体操服借りて着たときに思ったんだよね、あ、これ私と違う匂いだーって。」
そう言って高咲は制服の胸元から着ている体操服の襟元を少し伸ばして鼻に当てる。
侑「これがB君の匂いなんだなーって」
侑「まあ歩夢の匂いが一番いいのは変わらないんだけどね!!ってどうしたのボーッして?」
B「は!?いや!?別に!?なんでもない!!。」
侑「!!さてはB君・・・」
B「(流石にバレたか!?)」
侑「歩夢の下着姿想像してたでしょ?』
B「は?」
侑「いやーさっきから心ここにあらずって感じだったからまさかとは思ったんだけどね?そうだよねー歩夢も職員室行っちゃったし、私のお礼のおかげで情報も仕入れられたし」
侑「私が男子だったら絶対想像するもんなー歩夢の下着姿」
B「いやそんな訳ないだろ!!」
侑「きゃあーー昼間から同級生の下着姿想像する人に襲われるーーー(棒)」タッタッタ
B「ちょっと待て、高咲!!」
〜〜後日〜〜
侑「B君おはよう!!はいこれ。」
B「おっす高咲、って体操服か。」
侑「うん、ちゃんと洗濯してるから安心して。」
B「それは当たり前だろ・・・。」
B「(正直そのまま返してもらってもよかったんだよなぁ)」
侑「でもよかったねB君!!」
B「?」
侑「それ、歩夢が洗濯してくれたんだよ!!」
B「・・・え?」
侑「いやー使ったの私だからさ、やっぱり自分で洗濯して返さなきゃって思ったんだけど歩夢がお願いしたのは私だからって言って譲らなかったんだよ?」
侑「これでB君も私ほどじゃ無いけど歩夢の匂いを堪能する権利を得た訳だよ。まあ私ほどじゃ無いんだけどね?」
B「・・・」
侑「でさー私思うんだよね、案外歩夢もB君のこと満更でもないんじゃ無いかって。今回のことでB君も歩夢と話すようになったみたいだしこれからは・・・
そこからは高咲が何を言っているのか分からなかった。
高咲の中で自分がそういう対象に入っていないのは分かっていた。
それでも俺の中ではえもいわれぬ複雑な感情が渦巻いていた。
歩夢「あ、B君、おはよう」
そう言って笑顔で挨拶する上原さん。
俺は彼女の見てはいけない一面を、いや俺自身が知りたくなかった一面を知っていしまったのかもしれない。
鈍感というかそういう対象として見られてすらないんやろなぁ…どんまいw
高咲?あの地味子はないでしょー誰も好きにならないて
侑…侑…うぅ シコシコ
ありがとうございます!
今度は侑ちゃんと二人っきりで夏祭り行きたいです
>>102
すまねぇ・・・俺の文才では自然に二人きりで夏祭りいくお話を書けそうにねぇ・・・。
基本この話考えた時は最終的にBには告白させるつもりもなかったから甘々展開期待してる人には申し訳ない・・。
あと次で締めのエピローグ予定や・・・。 高咲…高咲さんに振られたいわ…
てか侑ちゃんは歩夢のことどう思ってるの??
好きだけど自分では気づいてないってことにしてくれないと心のぽむが悲しむ
>>104
無茶ぶりすいません
ありがとうございます なんかB君に自己投影してしまったんやが…
歩夢の事好きでしょって言われるたびにムッときて俺が好きなのはお前なんだよって思ってしまう
ただいま戻りました。
ひとまず最初に考えたエンディングやってから皆さんの意見を参考にアナザーストーリーとして別ルート書こうかなと思います。
すみません、やっぱり一旦最後まで書いてその間のお話を再度書いていこうかと思います。
〜〜〜
あの日から色んなことがあった。
花火大会に上原と二人で行った、修学旅行で高咲の気持ちも知った。
そして、卒業式で高咲と大喧嘩をした。
理由は今だってはっきり覚えている、ただそれをあまり思い出したいとは思わない。
あの時はお互いが大人すぎて、子供すぎた。
もっと簡単に考えればよかったんだと今なら思える。
今会えば素直になれると思うけど、喧嘩したときに勢いで連絡先を消してしまった。
何かの偶然で会えないかと思うばかりでもう2年も経ってしまった。
何か機会さえあれば・・・。
〜〜〜
A「おい、何ボーッとしてるんだよ。」
B「・・・すまん、考え事をしていた。」
A「しっかりしてくれよな、今日は俺に彼女ができるかどうかの天下分け目の桶狭間なんだぜ?」
A「しかもお相手はあの虹ヶ咲学園の子達!!よく女子校相手にセッティングできたな。」
C「バイト先に知り合いがいてな。やっぱり女子校だと出会いが少ないんだと。」
A「マジで!?だったら俺でも彼女できる可能性大じゃん!!」
C「でも女子校は女子校で校内恋愛はあるんだとさ。スパダリっていうやつ?男よりもかっこいい女がいるらしい。なんでも部室棟のヒーローとかいう・・・
B「(そう言えばあいつも虹ヶ咲に行ったんだっけか・・・いやまさかな。だってあいつは)」
キャアアアアアアアア!!!!!!!
A「うわ、なんかあっちの方めっちゃ盛り上がってない?あっちのデカいガンダムのあるところ。なんかやってんのかな?」
C「なんでもスクールアイドルのライブがあるらしい、ほら。」
A「えーっとなになに・・・なんかラノベのキャラみたいな名前だな。」
C「それでもあれだけ盛り上がってるってことはそこそこ人気はあるんだろ。見て行ってみるか?」
A「俺はどっちでも、時間まではまだあるし。Bはどうする?」
B「俺は・・・見なくてもいいかな。待ち合わせまでにちょっと寄りたいところあるし。」
A「そっか、じゃあそっち済ませたら待ち合わせ場所に行こうぜ!!」
B.C「OK」
イヤーマジデキンチョウシテキター
オマエサッキカラソレバッカリダナ
〜〜〜
???「結構盛り上がってるね、行ってみよっか!!」
ひとまずやりたかったことは以上になります。
ここからちょくちょく卒業までの間のやりとり書いていこうかと思います。
多分更新は今までより遅くなります。
最初ちょっと覗いただけだったのにこんなに良スレになるなんて...
ありがとう
歩夢「私ね、侑ちゃんのことが好きなの。」
B「・・・それは友達としてか?幼馴染としてか?」
歩夢「どっちも違うよ。私はあの子を、高咲 侑を一人の女の子として、愛してるの。」
そう言いながら微笑む彼女の背後では大きな打ち上げ花火が咲いていた。彼女の心の中の大輪の花が一気に開花していくような、誰にも言えなかった秘密を打ち明けるようなそんなワンシーンだった。
〜〜〜
A「おい、今年の花火大会ももちろんいくよな?」
B「は?俺たち今年受験生だぞ?そんな余裕あるわけないだろ。」
A「たまには息抜きも必要だろ?お前も最後の大会終わってからずっと勉強してんじゃん、ちょっとぐらいサボっても大丈夫だって。」
C「AはいまだにD判定だからやばいけどな。」
A「お前今それは言うなって!!」
夏休み真っ只中、いまだになんのためにあるのか分からない登校日の放課後、俺たちは今週末に行われる地域の夏祭りに行くかを話していた
お仕事で帰りが遅くなったので今日はここまでで。
>>126
歩夢ってなんかそこらへんの自覚がわりかし早いイメージがあるんですよね 歩夢は小学生くらいから恋心を自覚してて侑ちゃんは無自覚だけど歩夢が好きでふとしたきっかけで自覚するイメージ
いやゆうぽむ推しだよ。侑か歩夢が他とくっつくと浮気みたいで悲しくなるだけ
今日も仕事で遅くなったのでちょっとだけ投下します。
A「じゃあお前は今年は夏祭りに行かないんだな?」
B「ああ、俺は何があっても絶対に行かない!!」
A「・・・ったくわかったよ、その代わり後から行きたくなっても絶対に一緒に行ってやんないからな!!」
B「大丈夫、俺は何があろうと絶対に夏祭りには行かない!!」
〜〜廊下〜〜
B「Aのやつ、高校受験失敗しても知らないからな・・・。」
侑「あ、B君!!ようやく見つけた!!」
B「よ、よう高咲、どうしたんだ?」
侑「B君って今週末暇?」
B「まあ特別な用はないから勉強しようかと思ってる。」
侑「だったらさあ」
侑「一緒に行かない?夏祭り。」
B「・・・は!?」
侑「今週末の花火大会一緒に行こうよ!!」
B「いや勉強やんなきゃだし///」
侑「え〜いいじゃんたまには息抜きしても。」
B「しかもお前と二人でなんてそんな///」
侑「二人?ああごめんごめん、言い方が悪かったよね。」
侑「私と歩夢と一緒に夏祭り行かない?」
B「・・・上原さんも一緒なのか?」
侑「うん、そうだよ。そっちの方がB君的にはいいでしょ?」
B「だから俺は別に
侑「いいからいいから、黙って歩夢のおニューの浴衣見ときなさいって。」
侑「あ、ちなみに買い替えたのは歩夢が浴衣の胸元周りがキツくなったって言ってたからだよ。」
B「・・・だから別に
侑「あ、一瞬黙ったね?やーいムッツリすけべ」
B「うるせぇ!!」
侑「じゃあまあそう言うことで今週末の17時に集合ね」
B「勝手に行くことになってるし・・・。」
侑「集合するときに必要だろうから連絡先共有しよ、ほら携帯出して。」
B「お、おう(マジかよ高咲の連絡先ゲットだぜ)」
侑「これが私ので、こっちが歩夢のね」
B「上原さんに許可取らなくていいのかよ?」
侑「まあ後から言っておけば大丈夫でしょ。それにB君的にはこっちの方が欲しいだろうし。」
B「もうそれでいいよ。」
B「・・・ところでさ、高咲も当日は浴衣を着るのか?」
侑「・・・う〜んどうだろ、歩夢の浴衣選ぶのに夢中で自分の分買い忘れたからなぁ。前のがまだ入れば着ようかな。」
侑「そんなことより今から歩夢の浴衣姿を楽しみに待ってた方がいいよ!!びっくりするぐらい可愛いんだから!!」
B「まあ昔の浴衣が入るようなお子様よりは可愛いだろうな」
侑「なにを!!私だって歩夢ほどじゃないけど成長してるんだからね!!」
B「はいはい立派立派」
そんな他愛も無い話をしながらも、俺は週末に行われる夏祭りとそこに立つ浴衣姿の高咲の姿を楽しみにせずにはいられなかった。
・・・あと絶賛成長中(高咲談)の上原の浴衣も男としてはもちろん楽しみである。
とりあえず今日は以上です。
明日とかはもうちょっと書けるかと思います。
ここから歩夢と二人で花火大会は草
侑ちゃんは男子目線で歩夢の可愛さを語れる相手がいること楽しんでそう
B君の立場からしたら高咲が好きなのに歩夢を押し付けられてデート行かされるとかマジで凹むよな…
別に侑ちゃんと結ばれなくてもいいからBには報われて欲しいんだ
更新遅くなってしまい申し訳ありません。
少し投下して仕事が終わり次第また投下します。
B「(明日はいよいよ夏祭り・・・やばいなんか緊張してきた!!)」
B「・・・とりあえず一応明日の予定確認のために高咲に連絡とるか。」
B「(いや別にこれは高咲に連絡したいとかじゃなくて念の為の確認だから!!)」
ピロン
B「誰からだ?」
侑『おっす!!』
『明日の夏祭りのこと忘れて無いよね?』
『予定通り17時に集合だから!!』
B「!! やばい高咲から連絡きた!!なんて返せばいいんだよ!?」
B「(とりあえず落ち着け・・・ここは冷静に対応しないと・・・。)」ポチ
携帯「既読つけといたで〜」
B「こんなに早く既読つけたら俺が高咲のメッセージすごい待ってたみたいじゃん!!ヤベェ早く返信しないと!!」ピロン
侑『B君既読つくの早いね!!』
『歩夢と同じぐらいだよ!!』
B「ああああああああああ!!!!!!!!!!」
B「(大丈夫、まだ間に合う。今からなんか適当に理由をつければまだ!!)」
シュポ
B『携帯見てたらたまたまメッセージがきただけだよ』
B「(よし、とりあえずはこれでOK。あとは話題を変えれば』
シュポ
B『そういえば明日俺が来ることは上原さんに伝えてあるのか?』
B「これは完璧な流れだろ!!やばい、自分の頭脳が恐ろしい!!」
〜〜〜
B「(あれ?あれからメッセージが返ってこない・・・。何かまずったか!?)」
ピロン
B「!!」ガバ
侑『ごめん・・・今歩夢に電話した。』
『なんかすごい怒られた・・・。』
B「いや本当に確認取ってなかったのかよ!!」
俺は本能的にやばいと思った。
夏休み前の、「高咲薄水色透けブラ事件」(俺命名)の時の上原さんの対応を思い出す限り、高咲に対して並々ならぬ何かを抱えていることは明白だった。
そんな上原さんが二人きりで回れると思っていたところに俺が入っていったら・・・
B「百合の間に挟まる男じゃん・・・」
ピロン
侑『でも大丈夫!!OKは出たから!!」
『やっぱり歩夢は優しい子だな〜』
B「そりゃあ高咲のお願いだから断らないだろうよ・・・」
B「・・・なんか今からお腹が痛くなってきた。」
ピロン
A『明日はせいぜい一人で寂しくお勉強でもしてろよな!!』
B「あいつまだ言ってるかよ・・・。」
シュポ
B『ああ、明日は色々と勉強するよ』
B「俺はお前よりも遥か高みに行くよ。すまないな、A。」
ピロン
上原『こんばんは』
『明日はよろしくね?』
B「ヒエッ」
B「・・・明日は色々勉強してくるよ・・・A。」
一抹の不安を抱えながらも、明日着てくるであろう高咲の浴衣姿を想像しながら俺は眠りについた。
ひとまずここまで。
お仕事終わり次第続きを投下します。
上原さんも侑ちゃん絡みだとちょっと熱くなるだけで基本すごくいい子だから…
先にフラれる事分かってるからかB君が良い奴だからか分からないけど男出てくるSSでも読んでしまうわ
>>168
分かる。普段は俺君出た瞬間にそっ閉じするのに 俺も侑ちゃんにフラれたい願望あるからB君に自己投影しつつ楽しみにしてる
>>168
これ
先の展開見越してBくん好きだわ
あと>>156みたいな既に格付けは終わってる描写ほんと好き
Bくんはひたすらイケメンであってほしい ただいま仕事から帰ったので今から書き溜めて投下していきます。
〜〜夏祭り当日〜〜
B「(服装よし、財布と携帯もよし。)」
B「(もちろん髪型もよし!!・・・さらば父さん、あなたの無念は必ず晴らす。)」
夏祭りに気合十分な俺は、中学生にしては少し高めの美容院に行ってきた。
母には、まさかこの時期に遊ぶためのお小遣いが欲しいとも言えず悩んでいると、普段は物静かな父が相談に乗ってくれた。
気になっている女の子と夏祭りに行くことを話すと、父は何も言わず財布からスッと一万円を取り出し、
「男には戦わなければならない時がある。」
といい俺にそれを握らせた。
俺は知っている、週明けからの父の昼飯がワンコインの牛丼からコンビニのパンになることを。
だから俺はなんとしても今日、戦果を上げなければならない。
無惨にも散っていった父のために。
B「それにしても人多いな。浴衣着てるって言ってたけどこんだけ人がいたら分かんねえだろ・・・。」
しかしそれはただの杞憂に終わった。
祭りに向かう人々の視線が一箇所に集まっていた。
B「あれもしかして上原か・・・?」
指定の集合場所にいた彼女は神社の入り口の石柱に軽く背中を預けて携帯に視線を落としていた。
淡いピンク色の浴衣に、普段は横でまとめている(シニヨンというらしい)髪を後ろでまとめてお団子にしていた。
元々中学3年にしては大人っぽいイメージのある上原さんだが、下駄から溢れる素足や普段は見られない綺麗な首筋を見て思わず言葉が漏れてしまった。
B「対象年齢間違ってるだろこれ・・・」
念の為確認しておくがB君には失恋してもらうからな?絶対だぞ?
>>177
安心してください、絶対に失恋させます。 B「(と、いかんいかん。これ以上人が集まると声がかけづらくなる。)」タタタ
B「よっす、上原さん。」
歩夢「あ、B君。こんにちは」
B「(にしても近くで見ると本当に綺麗だなぁ。こりゃあ周りの人がチラチラ見るわけだ。)」
そう思いながら俺は周囲から感じる男たちの視線がとても気持ちよかった。
しかし俺にはそれよりも何よりもかくにんしなければならないことがある。
B「そう言えば高咲は?一緒じゃないの?」
歩夢「うん。本当は一緒に来るはずだったんだけど絶対に外せない用事ができたから後から合流するって言ってて・・・。」prrrrr
歩夢「あ、侑ちゃんからだ。もしもし?侑ちゃん今どこにいるの?」
歩夢「え!?うん、そうなんだ・・・。それじゃあ仕方ないね。うん、分かった、じゃあね。」
B「高咲のやつ、なんて?」
歩夢「なんか侑ちゃんのお父さんが箪笥の角に小指をぶつけて全身複雑骨折して入院の手続きで忙しいから行けないけど、私に気にせず夏祭り楽しんで、って。」
B「(えええ!上原さんそれ信じちゃったの!?)」ピロン
B「? 誰からだ?」
侑『ちゃんと歩夢のエスコート、お願いね!!』
B「(まあそんなことだろうと思ったよ。)」
B「(しかしまぁ、高咲がいない中、上原さんも俺と二人きりは嫌だろうし今日はもう・・・)」ピロン
侑『ちなみにこのまま帰るのはナシだから!!』
『ちゃんと監視しとくからね!!』
B「!?!?」バッ
B「(あいつ、どこから見てやがる)!?」
周りを見渡すが単純に人が多いことと、万が一高咲が浴衣をきていた場合、普段とは雰囲気が違ってわかりづらくなっている可能性もある。
ピロン
侑『おやおや?もしかしてB君は女の子一人エスコートすることもできないの?www』
B「出来らぁ!!」
B「(やばっ、思わず声が出てしまった。)」
B「ごめん上原さん、驚かせちゃった・・・よ・・・ね?」
歩夢「ユウチャンノバカ・・・」
B「上原さん・・・?」
歩夢「あーーーもう!!侑ちゃんなんて知らない!!」ガシ
B「ちょ、上原さん!?」
歩夢「今日来れなかったこと、絶対に後悔させるんだから!!」ズンズン
B「ちょ、上原さん、力、強っ、あ!!」
こうして俺は何やら機嫌の悪い上原さんに引きづられるように屋台の波に消えていった。
・・・やっぱり高咲関連の上原さんは怖い。
〜〜〜
「これでよし。」
そう言いながら私はメッセージを送り終わったアプリを閉じた。
画面には唯一無二の幼馴染とのツーショットが写っている。
今日は浴衣を着た人の方が多いと思って、自分も浴衣にしてきたけど正解だった。これなら多少近くに行ってもバレることはないだろう。
ただ一つ気がかりだったのは、
「この浴衣、見て欲しかったなぁ・・・。」
今年のお祭りシーズンに入る前に買った新しい浴衣。
本当は見て欲しかった。
それだけじゃ飽き足らず、未練がましく髪もセットしている。
いつもは両サイドにまとめている髪を後ろでまとめて、それを上の方で髪留めで止めた。
いつもとは違う髪型を褒めて欲しかった。
そんなことを考えているうちに、向こう側では私の計画通りに物事が進んでいる。
ズキッ
「ダメだよ、そんなこと思っちゃ。これは私が決めたことでしょ。」
そう自分に言い聞かせながら私は人混みのなかに消えていく二人を追った。
私の大好きな、「幼馴染」のために。
とりあえず本日は以上になります。
多分明日また更新します。
申し訳ないです。
今日も仕事で続きかけそうにないです。
本当にすみません…。
ただいま仕事から帰宅しました。
今日はちょっとだけ投下します。
〜〜〜
歩夢「・・・・」
B「俺は大丈夫だから、上原さんはあんまり気にすんなって。」
あれから冷静になった上原さんは、勢いで俺を引っ張ってきてしまったことにひどく罪悪感を覚えているらしい。
正直に言うと、俺は引っ張られていた関係で立ち位置的に上原さんの頸を一番近くで見られる特等席の代金と考えれば上等ぐらいにしか考えていなかった。
歩夢「本当にごめんね?今日は楽しみにしてたからつい熱くなっちゃって。」
歩夢「今日のために新調した浴衣、見て欲しかったな・・・。」
〜〜〜〜
侑『ちなみに買い替えたのは歩夢が浴衣の胸元周りがキツくなったって言ってたからだよ。』
〜〜〜〜
俺の脳内にフラッシュバックするのはあの日の高咲の言葉。
確かに最近男子の中でのもっぱらの噂は、上原さんの成長に著しいものがあるというものだ。体育の時間にでもなればその話が出ない日はない。そして大体その場には腕組みをしながら無言で頷く高咲がいる。
そして今、俺の脳内の高咲も同じようにうなずいていた。
B「(これは確かに浴衣買い替え案件かもしれないな。)」
しかし今の俺には解決しなければいけない問題がある。
B「(どうやって上原さんと祭りを回るか・・・)」
B「(俺個人としてはここで帰ること自体は問題ないけど、そんなことしたらあとで高咲なんて言われるか・・・。」
侑『え!?wwwB君ってわざわざ私があそこまでお膳立てしておいてwwwしかも歩夢に引っ張ってもらったのにwww何もできなかったの!?wwwえ?www」』
B「(ヤベェ、考えただけで腹立ってきた。)」
しかし突破口がないのも事実。何せ上原さんは今日のお祭りに際して俺のことはカレーの福神漬け、とんかつのキャベツ、刺身のツマぐらいにしか考えていなかっただろう。何よりもあの体操服の一件以来、高咲絡みの上原さんが若干怖い。
歩夢「・・・でも丁度いいタイミングかもね。」
B「ん?どうしたんだ急に?」
歩夢「ね、B君。ここまで引っ張って来てから言うのもあれだけど」
歩夢「B君がよかったら、このまま二人でお祭り回らない?」
そう言いながらこちらを見る上原の表情は前に見た、俺が知りたくない何かを隠している、そんな表情だった。
すみません、今日仕事から帰り次第続き投下します。
お仕事がアニメの制作進行なので基本的に毎日忙しいので気長に待っていただけると幸いです。
〜〜〜
歩夢「あ!ここ去年侑ちゃんと来た屋台!」
歩夢「侑ちゃんってね、毎年両手いっぱいに食べ物買っちゃって大変なの」
歩夢「綿菓子食べる時の侑ちゃんってね、すっごい大きく口を開けて可愛いんだよ?」
歩夢「射的する時の侑ちゃん、こうやってすっごい腕伸ばして…」
B「(まあ何となく予想はしていたが…)」
B「よくそんなに高咲の話が出てくるよな。」
歩夢「侑ちゃんと毎年一緒に来てるから、どうしても侑ちゃんとの思い出を思い出しちゃうの」
B「(毎年一緒に来てるとはいえ、普通はこんなに覚えてる訳ないよな…。やっぱり上原さんって高咲のこと…)」
歩夢「ねえB君、ちょっと行きたいところあるんだけどいいかな?」
B「どこに行くんだ?」
歩夢「あそこだよ」
そう言って指差したのはりんご飴の屋台だった。
B「りんご飴だったらさっき通ったところにもあっただろ?」
歩夢「あそこのリンゴ飴がいいの」
B「?・・・そこまで言うんだったら俺はいいけど」
〜〜〜
歩夢「お待たせ〜、はいこれ。」
B「わざわざ俺の分もありがとう・・・ってでかいなこれ。」
歩夢「そう、ここのリンゴ飴って他のところと比べると大きんだよね。」
B「確かにな。っと悪い、いくらだった?」
歩夢「いいよ、今日はB君に付き合わせちゃって悪いし。そのお礼だと思って。」
B「そこまで言うんだったらお言葉に甘えようかな。」
B「でも大きいのが食べたかったからわざわざここのを買ったのか?」
歩夢「それもあるけど、それだけじゃないの。」
B「?」
歩夢「あそこの屋台ね、毎年侑ちゃんと一緒にいくところなの。」
B「毎年っていつからだ?」
歩夢「確か侑ちゃんと初めて夏祭りにきた時だから小学校一年生の時だったかな?」
歩夢「あの時は二人とも両親と一緒に来てたんだけど私だけ逸れちゃって。」
歩夢「それでね、私が不安で泣いてた時に侑ちゃんが私を見つけてくれたの。」
歩夢「『歩夢ちゃん、大丈夫?』って言って私の手をギュッと握ってくれて、」
歩夢「それでも多分私はまだ泣きそうな表情をしてたんだと思う。それに気づいた侑ちゃんが私の手を引っ張ってあそこまで連れて行ったの」
B「(昔から高咲のやつって変わらないんだな。)」
歩夢「侑ちゃんってばお小遣いちょっとしかもらってなかったのに私のためにリンゴ飴を買ってくれたの。本当はお金が足りてなかったんだけど、お店の人がまけてくれね。」
歩夢「『これあげるから泣かないで!!』って私に全部くれたの。」
歩夢「侑ちゃんは食べないの?って聞いたら『お腹いっぱいだから私はいい!!』って言って」
歩夢「でもその後すごい大きなお腹の音が鳴ってね、侑ちゃんってば私のために我慢してて」
歩夢「だから、大きすぎて食べられないから一緒に食べよ?って言ったの」
歩夢「そしたら『仕方ないな〜』っていいながら私と一緒に食べてくれたの。」
歩夢「それから毎年夏祭りに来てはここのリンゴ飴を二人で分けて食べるようにしてるの、なんとなくね。」
歩夢「いつもだったら大体侑ちゃんが食べちゃうからすぐに無くなっちゃうんだけど」
そう言いながらりんご飴を一口かじる上原さん。
口を離して自分が齧ったところを見ながら小さな声で呟く。
歩夢「今年のリンゴ飴はちょっと大きく感じるよ、侑ちゃん」
そんな上原さんに何も言えない俺は、黙ってりんご飴を一口齧った。
〜〜〜
人混みの中をかき分けて前に進んでいく。
毎年二人で歩いていたこの道を、今は一人で歩いている。
別にそれが寂しいって訳じゃない。
私の心をざわつかせるのは、前の方を歩く二人。
周りからはどんな風に見えるのだろう。
やっぱりお似合いの二人なのかな?
そんなことを考えながら慣れない下駄で歩いていく。
転びそうになるけれど、ここで転ぶわけには行かない。
私は二人から目を離すわけには、いかない。
〜〜〜
>>229
ここで歩夢にちょっと待ってて貰って侑ちゃん連れてくるのが男ってもんだろ すみません、会社に五泊目の社畜なのでもう少々お待ちください…。
お待たせしてしまいすみません・・・。
怒涛の20連勤を乗り越え地獄の会社10連泊を乗り越えたので投下していきます。
『まもなく7時より、花火大会が始まります。ご観覧の方は〜』
至る所にあるスピーカーから花火大会開始のアナウンスが告げられる。
毎年この放送を皮切りに、花火目当ての人で一体が人で埋め尽くされる。
B「花火の時間か、これから混雑するだろうしそろそろ俺たちは帰るか?」
歩夢「・・・」
B「上原さん?」
歩夢「B君、最後にもう一箇所だけ私に付き合ってくれる?」
半分だけ食べたリンゴ飴の棒を少しいじりながら、俺に問いかける上原さん。
おそらく一般男性であれば間違いなく恋に落ちるシチュエーションだろう。
しかし俺にはそれが、恋する乙女のそれではなく、何か覚悟を決めた一人の女の子の姿に見えた。
B「すげぇ!!ここからだったら花火見放題じゃん!!」
歩夢「この公園って団地の子供達の遊び場みたいなんだけど、花火の時はみんな自分の家のベランダから見るから意外と穴場みたいなの。」
B「なるほどなぁ。それにしてもよくこんな場所知ってたな。」
歩夢「さっき私が子供の時、お祭りで迷子になった時の話したでしょ?」
歩夢「あの後、侑ちゃんと一緒に両親を探してたんだけど全然見つからなくって、人がいっぱいだと見つからないからって人混みから外れたところを歩いてたらここを見つけたの。」
歩夢「その時に丁度花火が上がってね、すごく綺麗だったなぁ。」
歩夢「そこで約束したの。『毎年この花火を一緒に見に来ようね』って」
B「でもそれって・・・」
歩夢「うん、今年は叶わなかったみたい。」
彼女はそう言いながら半分だけ残ったりんご飴を見つめる
歩夢「でもね、そのおかげで確信できたの。」
B「・・・何をだ?」
歩夢「毎年来てるお祭りでも、一緒に回るのはやっぱり侑ちゃんとが良い。」
歩夢「もちろん、B君が嫌いってわけじゃないよ?」
歩夢「わたあめ食べるのも、ヨーヨー釣りするのも金魚掬いも射的も」
歩夢「・・・リンゴ飴を食べるのも。」
歩夢「全部、あの子とが良いの。」
そう言いながら目線を上げる上原さん。そして一息つくと振り返って俺に言った。
なんとなくだけど、俺には次の言葉が何か分かってしまった。
歩夢「私ね、侑ちゃんのことが好きなの。」
B「・・・それは友達としてか?幼馴染としてか?」
既に分かりきっている質問をする。
だけど俺は確かめずにはいられなかった。
歩夢「どっちも違うよ。私はあの子を、高咲 侑を一人の女の子として、愛してるの。」
なんとなくの見当はついていた。
歩夢「最初はただの憧れだと思ってた。引っ込み思案で自信の持てない私をいつも引っ張ってくれる彼女に、私もああなれたらって思ってるだけだって。」
歩夢「だけどね、中学に上がってから侑ちゃんが他の人と話してるのを見た時に胸がキュってなったの。」
歩夢「その時思ったんだ。『私、侑ちゃんのことが好きなんだ』って」
B「でも、上原さん、高咲は」
歩夢「分かってるよ、優ちゃんは私と同じ女の子だって」
歩夢「私もその時は悩んだよ。今では普通だって言われてるけど、それでも自分がそうなんだって思うとすごく複雑な気持ちだった。周りと違うんだもん。」
歩夢「誰にも相談できなかった。誰かから何か言われるのが怖かった。」
歩夢「それに今回だけは侑ちゃんに相談できなかった。それが一番苦しかった。」
歩夢「それでもね、私の中の侑ちゃんへの気持ちは消えなかった。」
歩夢「どれだけ悩んでも、他の人からどう思われようと好きって気持ちは止められなかったの。」
歩夢「だから私も覚悟を決めたんだよ、誰に何を言われても侑ちゃんを好きでい続けるって。」
歩夢「その覚悟を決めたのもつい最近なんだけどね。」
B「最近って、何かあったのか?」
歩夢「もしかして自分が無関係だと思ってる?」
そういうと彼女は振り返り俺に背を向ける。
歩夢「B君って、侑ちゃんのこと、好きでしょ?」
B「は!?いや別に俺は!!」
歩夢「私は言ったのにB君は隠し事するの?」
B「・・・ああそうだよ!!俺は高咲のことが好きだよ!!
歩夢「あ、やっぱりそうだったんだ。」
B「え?待って、俺今もしかして嵌められた!?」
歩夢「フフ、冗談だよ。」
B「・・・本当に今俺が喋ってるのって上原さん?」
歩夢「覚悟を決めた女の子は強いんだよ?」
歩夢「最近やけにB君が侑ちゃんと仲良かったから私も覚悟決めなきゃって思ったんだよ?」
B「?そんなこと言ったら今までも高咲と仲良くしてる男子なんていくらでもいただろ?」
歩夢「うーんなんだろう、ただの直感なんだけど」
歩夢「他の男の子だったら別に大丈夫だろうなぁって思ってたんだけど、B君にはなんだか侑ちゃんが取られちゃうって気がしたの。」
B「何でそう思うんだよ?」
歩夢「多分私が侑ちゃんのこと好きじゃなかったら、B君のこと好きになってたと思うから。」
B「は!?え!?今なんて!?冗談だよな!?」
歩夢「99%は冗談だよ、私が侑ちゃんのこと好きじゃないなんてありえないし。」
歩夢「でも残りの1%は本当、B君って魅力的な人だと思うから。」
歩夢「だからね、これは宣戦布告」
そう言って再度俺に向き直る上原さん。
手に持ったりんご飴を俺に向け言い放った。
歩夢「私、上原歩夢は絶対に侑ちゃんを振り向かせて見せる。一人の女の子として」
その時彼女の背後の夜空に、大輪の花が咲いた。
自分の気持ちに一歩踏み出した彼女の花ひらいた思いのようだった。
歩夢「負けないからね?」
正直圧倒された。
彼女の真っ直ぐで直向きな思いに、勝負する前から負けそうになった。
それでも、俺にだって譲れない気持ちがある。
俺には長年一緒にいたアドバンテージも、彼女みたいな覚悟もあるわけじゃない。
それでも、俺は
B「・・・だったら俺だって言ってやる。俺、Bは一人の男として、高咲 侑に好きになってもらう。」
そう言って手に持ったりんご飴の串を彼女に向けた。
覚悟がなくても、思い出がなくても、俺にも負けない彼女への気持ちがある。
その気持ちだけで、俺は目の前の少女と戦える気がした。
今はもうただの同級生ではない、一人の女の子を奪い合うライバルと。
B「絶対負けないからな?」
〜〜〜
彼女たちを見失った時には少し焦ったけど、なんとか見つけられた。
多分来るならここだろうって思ったから。
恋愛小説に出てくる主人公みたいな二人を、私は影から見守る。
私は主人公でもなければヒロインでもない、今ここにいる二人の舞台に私は要らない。
私の役割は、幕を上げ照明で照らし、舞台を整える裏方。
そんな私が舞台になんて立てるわけ
B「俺、Bは一人の男として、高咲 侑に好きになってもらう。」
その一言で舞台に引き上げられた。
衣装も着ていない、セリフもわからない、三文芝居を打ち続ける私が。
「なんで、そうなっちゃうかなぁ・・・」
浴衣の裾を握りしめながら、思わず出てしまった一言を私は必死に噛み殺した。
〜〜〜
B『やばい今になってめちゃくちゃ恥ずかしくなってきた!!』
B『いやでもあの雰囲気だったらああやって言うしかないよな!!』
B『だって上原さんも同じ感じだったし!!』
B「なぁ上原さん、さっきのことは二人だけの秘密ってことで・・・って上原さん?・・・あれ?」
さっきまで隣にいたはずの上原さんがそこにはいなかった。
というか俺は考え事をしているうちにいつの間にか花火大会から帰る人混みの中にいた。
B『まずい、馬鹿な考え事に没頭して上原さんと逸れてしまった。とにかく連絡して合流しないと!!』
一人で帰らせたなんて知られたら高咲になんて言われるか・・・・。
歩夢『あ、もしもしB君?』
B「ごめん上原さん!!ついボーッとしてて、今どこにいる!?」
歩夢『今は最初に待ち合わせした場所の近くだよ。』
B「分かった、じゃあ一旦そこで集合しよう!!」
歩夢『うん、分かった。それじゃあまた後で』
B「良かった・・・これでひとまず高咲には怒られずに済むな。」
それでもこの間に上原に何かあったら間違いなく後で高咲にどやされる。
とにかく急いで合流せねば。
〜〜〜
「全く何をやっているんだあの男は!!こっちは色々気持ちの整理ついてないのに!!」
そう愚痴をこぼしながら一人で彼を待つ幼馴染を見守る。
「全く、あんなかわいい子を一人にするなんて!!」
人混みの中で一人待つ幼馴染を心配する。
そして起きて欲しくないトラブルというのは突然に起こる。
〜〜〜
「ねぇ、今もしかして今君一人?良かったらこれから俺らと遊びに行かない?」
歩夢「え、きゅ、急になんですか?」
何この人、急に話しかけてきた。
モブ男「いや君めっちゃ可愛かったからさ、つい声かけちゃって」
歩夢「私、人を待ってるので・・・。」
年上、なのかな?すごく怖い・・・。
モブ男「ええ、いいじゃん別に後から連絡入れとけばさ。」ガシ
歩夢「ちょっと、やめてください!!」
モブ男「いいから行こうぜ、ほら!!」
歩夢「やだ!!離して!!」
怖いよ!!助けて、侑ちゃん!!
B「あの、人の連れに何してるんすか?」
歩夢「え・・・?B・・・君?」
モブ男「は?何お前?この子の連れ?」
B「歩夢は俺の彼女なんでさっさその手、離してくれませんか?」
モブ男「なんだよ男がいたのかよ、時間損したわ。」
B「行こう、歩夢」ガシ
歩夢「う、うん・・・」
〜〜〜
B「あああああああ!!!!!!!クッソ怖かったああああああああ!!!!!」
B「何あのいかついDQN!! 殴られてたら絶対に泣いてた!!」
歩夢「ごめんねB君・・・迷惑かけちゃって」
B「こっちこそ本当にごめん!!上原さんを一人にしちゃって!!」
B「大丈夫だった!?怪我とかしてない!?」
歩夢「う、うん・・・・。」
B「良かったああああああああああ!!!」
歩夢「なんでそんな怖かったのに助けてくれたの?」
B「へ?なんでも何も、困ってたら普通に助けるでしょ?」
歩夢「・・・そういうところがあるから怖いんだよ・・・」
B「何が怖いんだ?」
歩夢「そういう思い切ったところが侑ちゃんを取られちゃんじゃないかって心配になる理由なんだよ。」
歩夢「侑ちゃんすごい鈍感さんだから、逆に自分に好意があるって分かった時の反応が読めなくて怖いの」
B「なるほどな、つまり積極的に行けば俺にもチャンスはあるってわけか。」
歩夢「あ!!やっぱりなし!!今の忘れて!!」
B「えーーそれは流石に無理だよ上原さん、こんないい情報忘れられるわけないし」
歩夢「もーー!!B君のばか!!」
そう言いながら少しムキになる上原さん。
高咲が言っていた上原さんの可愛いところというのがなんとなく分かった気がした。
〜〜〜
今でも胸がキュッと締め付けられる。
今日はこの目で見届けて、自分の気持ちを整理して、そして諦めるつもりだった。
だけど今でもこの気持ちは消えていない。
好きだって気持ちが。
「なんで、諦めさせてくれないかなぁ・・・」
どうにも神様は私にこの気持ちと簡単にはバイバイさせてくれないらしい。
「やっぱり、好きなんだよなぁ・・・」
夏祭り編は以上になります。
現状、このあとは修学旅行編、文化祭編を経てラストに向かう予定です。
あと先の話ですが、高咲同級生編が終わったら次は宮下同級生編か近江姉に恋する後輩編のどちらかを書こうと思うですがどっちがいいですか?
例によりどっちとも片思いで終わります。
高咲にフラれたら俺は満足して成仏できるからどっちでも良いけど同級生連続じゃあれだし近江姉の後輩でいいんじゃね
フラれるのわかってるから素直に応援できるな
どちらかなら遥ちゃんも出てくるかもだし彼方ちゃんかな
Bくんには幸せになって欲しい
それと近江編読みたいです
今日も投下していきます。
皆様のご期待に添えるように頑張ルビィ。
なんか名前の後ろのやつ変わってますが正直仕組みがよく分かってないのでそのまま行きます。
侑「だから・・・ごめんね。」
B「・・・何に対して謝ってるんだよ。」
侑「言わなくても分かって欲しいんだけど、言った方がいい?」
B「・・・遠慮しとくわ。」
そう言って俺は先に下に続く階段を降り始めた。
はっきりと言われたわけではなかったが、あの時俺は失恋したんだと思う。
〜〜〜
男子「最初はグー!!ジャンケン!!」
夏休みも終わり、受験に本腰を入れ始めるはずの二学期。
俺たち男子は体育館横でジャンケン大会を繰り広げていた。
大会というからには優勝者にはもちろん賞品が用意されている。
その賞品というのが
モブ男子1「ポン!!(グー)」
B「ポン!!(パー)』
B「っしゃあああああああああああああ!!!」
モブ男子「俺の、俺の修学旅行で上原さんと一緒に京都を廻る夢が・・・・」
B「すまねぇな、俺は負けるわけには行かないんだよ・・・。」
A「よくやったB!!お前に任せて正解だったぜ!!」
C「後でジュースを進呈しよう」
今月末にある修学旅行2日目の班研修で、上原&高咲ペアと同じ班になる権利を賭けての戦いだった。
修学旅行とはいえ、体面上は課外授業になるため一応各班だ男女のバランスを考えて構成されるのだが、うちの担任は気前がいいのか適当なのか4~5人の班で男女比がいい感じになっていれば好きに班決めしていいとのことだった。
そうなるとうちのクラスではある問題が起こる。
それは上原さん(俺は高咲目当て)と同じ班に誰がなるかという問題だ。
そこで平等な手段を用いて班決めをするべくじゃんけん大会がこうして開かれているのであった。
A「これで(高咲と)一緒の班になれるな!!」
C「マジで(高咲と)一緒に回れるの楽しみだわ。」
B(こいつらどんだけ上原さんと回れるの楽しみなんだよ・・・。)
B(しかし俺にもちゃんとこれに賭ける理由がある。)
夏休みに上原さんに宣戦布告してから俺は色々調べた。
受験勉強など手につくはずもなくネットで
「気になる女子 振り向かせ方」
などでサーチをかけある一つの結論に辿り着く。
B(とりあえず異性として意識させる、そのために)
B(俺は高咲に修学旅行で告白する。)
〜〜〜
侑「えっと、明日は、よろしくね、っとこれで大丈夫かな。」
ピロン
侑「歩夢からメッセージだ、・・・ん、了解」ガラガラ
歩夢「あ、侑ちゃん、出てきてくれた。」
侑「別に外から声かけてくれればすぐ出たのに。」
歩夢「この時間だとご近所に迷惑でしょ?」
侑「それもそうだね。」
歩夢「ちゃんと明日の準備はした?」
侑「もちろん、バッチリ!!」
歩夢「またお菓子ばっかり持っていっちゃダメだよ?」
侑「・・・なんでバレたの?」
歩夢「ハァ・・・侑ちゃんってば小学校の時から変わってないんだから。」
侑「大丈夫、ちゃんと私も成長してるから!!必要なものは準備してるよ」
歩夢「本当かなぁ・・・。」フフ
歩夢「明日は楽しみだね。」
侑「そうだねぇ。」
歩夢「侑ちゃんといきたいところいっぱいあるんだよ?」
歩夢「金閣寺とか、清水寺とか」
侑「うん」
歩夢「あと色んなものが食べたいな、抹茶とか美味しそうだし。」
侑「うん」
歩夢「また色んな思い出作りたいなぁ。」
侑「・・・うん」
歩夢「侑ちゃん?」
侑「あ、ごめん!!最近明日が楽しみで眠れてなくってつい」
歩夢「もー、明日は寝坊しないでよね?」
侑「もちろん、明日は私が歩夢を起こしに行くから!!」
歩夢「フフ、期待してるね?」
侑「それじゃあ明日は早いしそろそろ寝ようか?」
歩夢「そうだね、おやすみ、侑ちゃん。」
侑「おやすみ、歩夢」
ガラガラ
侑「・・・私も、歩夢との思い出、作りたかったよ。」
〜〜〜
とりあえず今日はここまでになります。
良かったですね、ちゃんと侑ちゃんに振られましたよ。
ありがとう。侑ちゃんに振られたかった。
でも今侑ちゃんの心境は気になるなー
侑ちゃんはB君と歩夢の話は途中からしか聞いてないみたいだしね
やっと最新まで追いついた
B君が素直に良いやつだから応援したくなるけど振られるからこそ輝くものもあるんだよなぁ…
『京都〜京都〜、お降りのお客様は列車とホームのー』
そうして始まった修学旅行1日目。
今日の俺は気合の入り方が違う。
もちろんこの旅行で勝負を決めると意気込んでいるのもあるが、今朝父親から
「楽しんでこいよ」
という一言とともに夏祭りの時同様諭吉を手渡された。
母親に隠れてどこにそんなへそくりを隠していたんだと考えながら玄関に行くと、そこにはいつもだったらあるはずの父のゴルフのドライバーがなくなっていた。
「父さん、今回は必ず戦果を勝ち取ってみせるよ」
とは言っても、初日はクラス単位での行動になるため本命は2日目の班行動。
上原さんと同じ班のため難しいかもしれないが、それ以外の時間よりは間違いなく可能性は高い。
そんなことを考えているとあっという間に1日目は過ぎて行った。
その日の夜は緊張を紛らわすが如く部屋の男子達と夜中中騒ぎまくった。
枕投げに過去の恋愛トーク、普段はしないような猥談までありとあらゆる話題に盛り上がった。
巡回の先生に三度ほど怒られ、要監視対象に入ってしまったが緊張のせいで眠れなかった分、それを忘れさせてくれたのは逆にありがたかった。
〜〜〜
2日目 朝
B「ん・・・朝か・・・って、随分早起きだな、A」
A「!?お、おはようB!!今日はいい天気だな」
B「・・・若干曇りだけどな。」
A「そ、そうだな。まあ紫外線も少なくてお肌には優しい天気じゃねぇか!!」
B「・・・お前、その割り箸なんだよ?」
A「へ!?いや、これは別になんでもねえよ!!」
B「・・・まぁいいや、顔洗ってくる」
A「おう、ゆっくり洗ってこいよ〜」
B(マジで何してたんだあいつ?)
〜〜〜
教師「え〜くれぐれも学生として秩序のある行動を心がけてください。それでは解散。」
そしてついに始まった修学旅行2日目、俺たちの班は最初に伏見稲荷に向かった。
B「すげぇ長い階段だなぁ・・・。これは流石に両方登るのはキツいんじゃないか?」
歩夢「うん、どっちかに絞った方がいいかもね」
侑「えー、どっちの景色も楽しみたかったよー」
B(ん?なんか高咲の様子がおかしいような・・・)
C「だったら二手に分かれればいいんじゃないか?」
B(Cもいつもとちょっと話し方が違う気がするし・・・)
B(でもこれは高咲と二人きりになれるチャンス!!)
侑「あ、それいいかも!!でもどうやって分かれようか?」
B「だったらジャンケンで
A「ア、オレグウゼンハンワケヨウノクジヲモッテタワー」
B(いやお前だけ演技なのバレバレなんだよ!!)
B(しかもそれ今朝作ってたやつじゃねぇか!!)
B(待てよ・・・ということはまさか!!)ガバ
A『頑張れよ!』(片目ウィンク)
C『お前ならできる』(無言の頷き)
B(既に高咲の息がかかっている!?おのれ高咲!!)バッ
侑「・・・」
B(あれ?いつもならここでアイコンタクトの一つでも寄越してくるのに、どうしたんだ?)
B(いや、それよりも今はこの状況をどうやって乗り切るかだ。このゲームは最初から仕組まれている出来レース!!勝負が始まった瞬間勝ち目は
侑「じゃあ私これ!!」
A「じゃあオレはこれで!!」
C「こいつで勝負」
歩夢「え〜・・・じゃあ私はこれで。」
B(・・・退路は断たれた。引いた順番的におそらくやつら三人はクジの順番を知っている。そして最後に残った二本が同じ班になるクジ。これは上原さんと俺が同じ班になるように仕組まれた罠!!)
B(・・・残念だが、ここは諦めるしかないな)
B「じゃあ俺はこれで」
A「先っぽの色が同じやつらが同じ班だからな!!じゃあ確認するぞー、いっせーの」
B(まあまた上原さんから高咲の昔話でも聞こうかな)
B・侑「赤」
A・C・歩夢「青」
侑「よーし、じゃあB君と私が同じ班で・・・え?」
A・C「へ?」
B「・・・は?」
歩夢「・・・」
A「・・・あ」
B(何が起こったかわからんが、どうやらAが何かミスをしたらしい。ナイス、A!!)
A「ちょ、ま、これはなんと言うか
B「あークジで決まってしまったらしょうがないなー。男三人旅も捨て難かったけど、クジじゃあしょうがないよなー、なあ高咲?」
侑「・・・まぁ、そうだね。よし、クジで決まったならしょうがない!!歩夢が寂しがっちゃうけど我慢してね?」
歩夢「もう、それは侑ちゃんでしょ?」
侑「あれ、バレた?」
B(あれ、意外と潔いな。もうちょっとあの手この手を使ってくると思ったんだが・・・)
侑「よし、それじゃあ頂上まで長そうだし早速出発しますか!!」
B「お、おう!!」
こうして千載一遇のチャンスが訪れた。
ありがとう、A・C。お前達も上原さんとの伏見稲荷を楽しめよ?
・・・そういえばなんであいつらは高咲に手を貸したんだ?
〜〜〜
E「ねえねえ、上原さんは誰か気になる男子とかいないの?」
D「あ、それ私も気になる〜。」
歩夢「えー、いないよ〜」
E「えーそうなの?もったいないな〜」
D「あ、もしかしてもう付き合ってる人がいるとか!?」
歩夢「そ、そういうのもいないよ〜」
D「そっか〜、上原さんこの前告白されてたからいると思ったのにな〜」
E「なんで付き合わなかったの?」
歩夢「う〜ん、告白してもらえたことは嬉しかったんだけど私、その人のことよく知らなかったし・・・」
E「じゃあ付き合うならお互いによく知ってる人とがいいってこと?」
歩夢「・・・そうだね、お互いのことをよく知っていて、自分をさらけ出せる人がいい、かな」
E「ねえそれってもしかして・・・・」
歩夢「!!!」
E「B君、とか?」
侑「・・・」
歩夢「・・・違うよ〜」
E「そっかぁ〜、最近よくB君と話してるところ見かけるからそうなのかな〜と思ったんだけど」
D「ねぇ、高咲さんは誰か好きな人っているの?」
侑「私?う〜ん・・・・」
歩夢「・・・・」
侑「いるよ。」
D「え!?ウソ!?本当に!?」
E「誰だれ!?教えてよ!!」
侑「え〜それは内緒だよ〜」
D「そんな〜」
E「上原さんは誰か知らない!?」
歩夢「・・・私もわからない、かな」
E「そっか〜」
侑「誰にも教えてないもんね〜」
侑「・・・誰にも、教えられないよ・・・」ボソ
〜〜〜
侑「この前歩夢と遊びに行った時にさ〜」
侑「歩夢の作ってくれる卵焼きがね〜」
侑「修学旅行の準備してると歩夢ってば〜」
B(上原さんとの夏祭りの時も思ったが・・・)
B「お前達って本当にお互いの話しかしないよな」
侑「え、そう?そんなに歩夢の話ばっかりしてたかな〜?」
B「多分ここに来てから上原さんの話しかしてないぞ」
侑「ウソ!?そんなに!?いやー私の歩夢大好きっぷりがバレちゃったなー」
B「そんなもんいつでもバレバレだわ」
B(しかしまずい、このままではいつも通りの会話で終わってしまう。何か突破口を作らねば)
B「!!」
B「な、なあ高咲」
侑「ん?どうしたの?」
B「あそこの茶屋でちょっと休憩して行かないか?あっちも休憩しながら行ってるだろうし」
B(よし、これ以上ない自然な誘導!!たとえ観光地価格だとしても俺には親父の支援がある!!)
侑「う〜ん、それもそうだね。ちょっと休憩しよっか!!」
B(よっしゃ!!ここで少しでもいい雰囲気を作ってみせる!!)
〜〜〜
侑「んん〜〜〜この抹茶アイスおいしっ!!ほっぺた落ちちゃいそうだよ!!」
B(なんだこの可愛い生き物は・・・一生このままでいいかもしれない)
侑「B君も早く食べた方がいいよ!!すっごく美味しいから!!」
B「お、おう。それじゃあ」
B(って言っても緊張しすぎてほぼ味なんてわかんねえええええ!!)
侑「でも飲み物がコーヒーなんて渋いね、いつから飲んでるの?」
B「さ、最近勉強しながら眠気ざましにな。」
B(カッコつけたくて頼んじゃったけど今までまともに一口も飲めたことなんてねぇよ!!)
侑「そっか、私は苦いからココアとかじゃないと飲めないな〜」ズズ
B「た、高咲はまだまだ子供だな〜」ズ
B(うぇ、緊張してるのにこれだけはちゃんと苦いのかよ)
侑「う〜ん、そうかもね〜」
B(あれ、いつもみたいに突っかかってこないな・・・。)
B(まぁそれはいい、問題はここからいい告白までの流れを作ること!!)
B「な、なあ高咲、お前ってさ、その・・・好きn
侑「そういえばまだB君からこの前の花火大会のこと聞いてないんだけど?」
B「・・・は?」
侑「いやだから、B君から直接夏祭りの感想聞いてないんだけど?」
B「いや、お前後ろからずっと監視してたろ?」
侑「そうだけど!!B君から直接歩夢がどれだけ可愛かったか聞きたいの!!」
B「なんじゃそりゃ・・・。」
侑「・・・そういえばここってB君の奢りだったよね?すみませーん、ここにある特上抹茶ロールと特上抹茶ティラミスとー」
B「分かった、分かったからそれは勘弁してくれ!!」
侑「うん、それでよろしい」
B「やり口がやのつく自由業の人なんだよ・・・」
B「まぁなんだ、浴衣は、その、可愛かったよ」
侑「そりゃそうでしょ!!なんたって歩夢のことを一番知ってるこの私が歩夢のために選んだんだから可愛くないはずがないよ!!」
侑「で、感想はそれだけ?」
B「・・・それだけだよ・・・。」
侑「そっか・・・すみませーん、ここの
B「正直いつもは見えないうなじ部分が見えてとってもセクシーでござんした!!」
侑「もー、最初からはっきりいえばいいのにー」
B「本当に勘弁してくれ・・・」
侑「で、それから」
B「それから・・・お前も知っての通り適当にぶらぶらしてたな。」
B「その間ずっとさっきのお前みたいに、上原さんも高咲の話してたぞ。」
侑「・・・そっか、まぁそうだろうねぇ」
B「?」
侑「で、それからは?」
B「それからは二人でりんご飴食べて、お前との思い出を聞いて」
侑「うんうん」
B「それから花火が始まるからって・・・あれ、ちょっと待て」
侑「?どうしたの?」
B「お前ってさ・・・祭り中ずっと俺らのことつけてたのか・・・?」
侑「・・・いやーそれがさー、花火が始まる時に人混みに流されちゃって二人とも見失ってたんだよねー。」
B「そっか!!いや別に何があるってわけじゃないんだけどな!?」
侑「何〜?何か歩夢にやましいことでもしたの〜?」
B「してねえっての!!」
侑「本当かな〜?」
B「それから!!それからまぁ色々話して、花火が終わったのと一緒にそのまま帰ったよ。」
侑「え、それだけ?」
B「もうこれ以上は何も出てこないぞ?」
侑「ハァァァ・・・あんなに可愛い子と夏祭りにデートして出てくる話がそれだけ!?おじちゃんは悲しいよ・・・」
B「うるせえ、てかお前は誰なんだよ・・・」
侑「現代の若者を憂うただのしがない女子中学生ですよ。」
B「お前も若者だろ・・・」
B(ってまずい!!このままだといつもの会話で終わってしまう、何か、何か別の話題を)
侑「じゃあ休憩もしたことですし、そろそろ出ますか。」
B「ちょ、高咲」
侑「ほらほら、早くしないと歩夢達に先越されちゃうよ?」
B「待って、まだ俺残ってるんだって」
そう言って俺は残ったコーヒーを一気にあおった
B「にっが!!」
〜〜〜
〜〜〜
モブ女子1「ねえねえみんなって誰か好きな人いるの?」
モブ女子2「私はねぇ、2組のあの子が好き!!6年生の男子の中で一番運動ができるんだよ!!」
モブ女子3「私は3組のあの子かな、塾でトップの成績なんだって!!」
モブ女子1「どっちともかっこいいよね!!」
モブ女子1「ねえ、侑ちゃんは誰か好きな人いるの?」
侑「え、私?私はねぇ・・・・・
〜〜〜
茶屋を出た後、ひたすら階段を登り続けた俺たちは途中にあった広めのスペースに設置してあったベンチに腰掛けていた。
これぐらい運動部だった俺なら余裕だろうと思っていたが、正直ちょっときつい。
それは高咲も同じなのか、「疲れたー!!」と言いながら制服の胸元をパタパタさせている。
ちょっとそれは目のやり場に困るんですが・・・。
ピロン
侑「あれ、歩夢からだ。なになに・・・」
侑「あちゃー、まあそうだよねぇ」
B「上原さんに何かあったのか?」
侑「いや、歩夢に何かあったっていうよりは体力的に厳しいから途中だけどあっちは降りるって。」
B「そっか、まあ運動部だった俺でもちょっときついからな。無理もない」
侑「うん、じゃああっちを待たせても悪いし私たちも降りよっか。」
B「それもそうだなじゃあ・・」
B(ってそれはまずいだろ!!まだ何もアクション起こせてないし!!)
B(やばい、正直なんとかなると思ってたけどどうにもなってない!!)
B(・・・こうなったらしょうがない、雰囲気もへったくれもないが!!)
B「高咲!!」
侑「ん?どうしたの?」
B「え、いや、そのなんだ・・・」
B(やばい、色々言葉考えてたはずなのに頭真っ白になっちまった)
B「お前ってさ、その、好きなやつとか・・・いるのか?」
B(なんだよその遠回しに見えてめちゃくちゃ直球な質問!!一番ダサいやつじゃん!!」
侑「え〜どうしたの急に?」
B「いや、別に深い意味はないんだけどな、その・・・」
B(・・・もうこのままいってもしょうがない、正直に伝えよう)
B「俺さ、俺、高咲のこと
侑「いるよ、好きな人」
B「・・・え?」
侑「えって、B君が聞いてきたんじゃん。」
B「いや、まぁそうだけど」
侑「誰が好きなのかとか聞かないの?」
B「・・・誰が、好きなんだよ?」
侑「・・・まあ、B君ならいっか。」
待て、俺はこれを知っている。
いや、知っているというよりは経験したことがあるというのが正しいか。
俺はこの後の言葉が何か、多分、わかる。
侑「私ね、歩夢のことが好きなんだ。」
そしてこの後に俺が言う言葉も。
B「・・・それは友達としてか?幼馴染としてか?」
そして彼女はこう答える。
侑「どっちも違うよ。私はあの子を、上原 歩夢を一人の女の子として、愛してる。」
ひとまず今日はここまでです。
みんなどれだけB君に振られて欲しいんですか・・・。
侑ちゃんが自覚してるパターン…だと…!?
これはさらに面白くなってきましたねぇ!
Bはいい奴だから今振られてもいつか誰かと巡り会うだろう
>>349
あ、ちなみにB君ですけど彼は古の新海誠作品に出てくる主人公ばりに報われない予定なので悪しからず。 かなかりのSSから来てここまで追いついた!
名作の予感
〜〜〜
いつからだっただろう。
彼女がただの幼馴染でなくなったのは。
考えては見るけれど、やっぱりいつも答えは分からない。
だってそうでしょ?いつを思い出しても、彼女の姿がそこにあるのだから。
だけど、本当の始まりだけは覚えてる。
「大きすぎて食べられないから一緒に食べよ?」
不安で泣きそうになってるのに私のことを気遣ってくれた。
その時はなんとも思ってなかったけど、あの子の優しさに触れたあの時から多分
始まったんだ。
「おはよ、侑ちゃん」
「侑ちゃん、見て!!」
「うぅ、侑ちゃ〜ん・・・」
私といるといろんな顔をしてくれる彼女が好き。
怒った顔、寂しそうな顔、驚いた顔。
そして最後に私の方を見て優しく微笑む彼女の笑顔が好き。
ずっと彼女の笑顔を見ていたい、守っていたい。
だから
「気持ち悪い」
だから私は、彼女にとって一番の、幼馴染でいよう。
〜〜〜
訳が分からなかった。
高咲が上原さんのことが好き?
すごくシンプルな発言だったが、俺は理解ができなかった。
いきなり言われたから?予想してなかったから?
違う、もっと根本的な問題がある。
それは
B「・・・だったら、だったらなんでお前は俺と上原さんをくっつけようとしたんだよ?」
侑「まぁそう思っちゃうよねぇ。」
そう言うと、高咲は遠くの京都の街を眺めながら話し始めた。
侑「これはちょっとした昔話」
侑「ちょうど今と同じ時期だったかな、小学校6年生の時の修学旅行。」
侑「その時は歩夢とは違うクラスだったから同じ班になれなくて部屋も別々だったんだ。」
侑「それでもクラスに仲のいい子はいたからその子たちと同じ部屋になってね、夜にみんなで布団に入りながらお話ししてたんだよ。
侑「まぁ典型的な恋バナみたいな、小学生だから誰が好きとか誰がかっこいいとかそんな話だった。」
侑「みんながそれぞれ自分の好きな人を言っていくなか、私にも順番が回ってきてさ。侑ちゃんは誰が好きなのって。」
侑「その時の私は普通とかよくわかんなかったからただ好きな人を正直に答えたの」
侑「『私は歩夢が大好き』って」
侑「そしたらさ、みんななんて言ったと思う?」
B「・・・・」
侑「『意味分からない」、『普通じゃない」、・・・『気持ちわるい』って」
侑「男子に悪口言われても女子から陰口叩かれてもそれまでは全然平気だったんだけど、それだけは流石にショックだったなぁ」
侑「でも別にさ、それだけだったら良かったんだよ。今だったら、なんだその程度って思えちゃうくらいだし。」
侑「でもさ、それだけじゃなかったんだよ」
侑「その後私、なんて言ったと思う?」
B「なんて言ったんだ」
侑「『嘘うそ、冗談だって』」
B「・・・」
侑「私は自分の可愛さのために自分の気持ちに嘘をついたんだよ。歩夢がすっごい大好きだって気持ちに」
侑「その時は良かったんだけど、後からそのことを考えるたびに苦しくなって後悔して泣きそうになって、部屋を抜け出してホテルのロビーにあったソファで一人蹲って泣いてたの。」
侑「そしたら誰かが私の手を両手で包んでくれてさ。」
侑「誰だったと思う?」
B「上原さんか?」
侑「正解、歩夢が私の手を握ってくれててさ、「大丈夫?泣かないで侑ちゃん」tって」
侑「なんでここにいるのか聞いたらびっくり、なんとなく私がいる気がしたからって」
侑「歩夢ったら、なんとなくだけで先生に見つかるかもしれないのに私がいるかもって部屋を抜け出してきたんだよ。」
侑「あの時の手、すっごく暖かかった、優しかった。」
侑「だから子供ながらに思ったんだ、『私じゃ歩夢のことを守れない』って」
何も言えなかった。
高咲の気持ちの真剣さが伝わってきたから。
上原さんのことが本気で好きだから、だから自分じゃだめなんだと。
でもそれは最初の俺の質問の答えになっていない。
そう思っていると彼女は再び話し始めた。
侑「でさ、これはただの私の予想なんだけど、」
B「?」
侑「歩夢ってさ、多分私のこと、好きだと思うんだ。」
B「!?・・・なんでそう思うんだよ?」
侑「う〜ん、なんとなく?」
侑「でもわかるんだよ、幼馴染だもん」
B「じゃあなんでお前は上原さんの気持ちを
侑「でもそれは、恋じゃない。ただの憧れだよ。」
B「・・・は?」
侑「知ってる?歩夢ってさ、まあ今でもそうなんだけど、昔からずっと私の後ろにくっついて来てさ、離れようとしなかったんだよ。」
侑「だから歩夢は勘違いしてるだけ、知らないだけなんだよ。人見知りで私がいないと人とあまり話そうとしなかったから。」
侑「だから私は考えたんだ、歩夢が私以外の誰かと関わって仲良くなって、そして恋すれば私への気持ちが恋じゃないって気づくだろうって。」
全て納得がいった。
高咲がなぜ無理矢理にでも俺と上原さんをくっつけようとしたわけが。
上原さんに、自分のいないところで人と関わってほしかったんだ。
そして「普通」の恋をしてほしかったんだ。
だけど、それでも彼女はこう言ったんだ。
歩夢『最初はただの憧れだと思ってた。引っ込み思案で自信の持てない私をいつも引っ張ってくれる彼女に、私もああなれたらって思ってるだけだって。』
歩夢『だけどね、中学に上がってから侑ちゃんが他の人と話してるのを見た時に胸がキュってなったの。』
歩夢『その時思ったんだ。『私、侑ちゃんのことが好きなんだ』って』
そういう風に思われてしまう方がまだまだ多いんだろうな
上原さんの高咲への気持ちは憧れじゃ決してない。
間違いなく彼女は高咲に恋をしてるんだ。
そして何より1番の問題がある。
B「それでも、だったらお前の気持ちはどうなんだよ!!」
侑「・・・」
B「憧れでもなんでも、お前のこと好きな上原さんが他のやつに取られてもいいのかよ!!」
侑「・・・そんなの・・・そんなの・・・!!」
リアルに考えるとイジメとかに繋がる可能性もあるし難しい問題だよね
侑ちゃんの判断もわかる
侑「いい訳ないじゃん!!歩夢を最初に可愛いと思ったのは私だ!!毎朝一緒に登校したのも私だ!!昼休みに一緒にお弁当食べたのも、期末試験の勉強をしたのも入学式も文化祭もクリスマスも・・・夏祭りも!!歩夢の隣にいたのはいつも私だ!!」
B「じゃあなんで!!
侑「それでも!!それでも君だったら・・・B君だったらいいと思ったんだよ・・・。」
B「なんで・・・?」
侑「・・・最初はなんとなくだった。歩夢のこと見てる人がいるなって。」
侑「だから声をかけたんだ。『歩夢見放題にしとくから」って」
侑「それから君と話してみてなんとなくいい人そうだなって。」
侑「そうしてるうちに思ったんだ。『この人だったらいいかもな』って。」
侑「それから私はなんとかして君と歩夢を近づけようとした、本当は一緒に行きたかった花火大会も使って。」
侑「だけどさ・・・・だけどさ、なんで」
B『・・・だったら俺だって言ってやる。俺、Bは一人の男として、高咲 侑に好きになってもらう。』
侑「なんで、うまく行かないかなぁ・・・」
侑「なんで私に、諦めさせてくれないかなぁ・・・」
B「・・・俺にはよく分からねぇけど、そこまで思ってるんだった別に性別なんて」
侑「B君には分からないよ、普通の恋をしてるB君には」
その時俺は全てを察した。
彼女は全て知っていたんだ、彼女自身の気持ちも上原の気持ちも。
そして、俺の気持ちも。
侑「こんな私で、ごめんね。」
B「・・・・」
侑「普通の女の子じゃなくて、ごめんね。」
B「・・・・」
侑「だから・・・ごめんね。」
B「・・・何に対して謝ってるんだよ。」
侑「言わなくても分かって欲しいんだけど、言った方がいい?」
B「・・・遠慮しとくわ。」
そう言って俺は先に下に続く階段を降り始めた。
はっきりと言われたわけではなかったが、あの時俺は失恋したんだと思う。
〜〜〜
正直その後のことはよく覚えていない。
覚えているのは親父から得た支援金が握り手に怪しい文字が彫られた木刀に変わったことと、上原さんに話しかける高咲の笑顔がいつもより少しだけ固かったことだけだった。
〜〜〜
二人が神社の階段を降りて来たとき、何か様子がおかしいと思った。
侑ちゃんはいつも通りに振る舞っていたけど、いつもよりちょっと距離感が遠いかも。
多分、登る途中で何かあったんだろう。
そう思うと不安で胸がいっぱいだった。
「私も、そろそろ覚悟を決めなきゃね。」
そう心に誓った私は、一人少し先の未来に思いを馳せた。
修学旅行編は以上になります。
次の文化祭編でクライマックスに向かいます。
最後までお付き合いいただけますと幸いです。
おつ
歩夢が侑ちゃんの気持ちに気付いてないのは自分に自信が持ててないからかな
スレの最初からは想像できない熱くてシリアスな展開になってきた
ゆうぽむもそうだけどB君も切ねぇなぁ…
何か別の形でもいいから報われてほしいわ
このSSを拝読することが最近の楽しみになりつつある
お疲れ様です。
今日は別スレで『侑「え?アナログスティックが接続対象の乳首と連動するwiiリモコンのヌンチャク?」』
をやろうかと思ったんですが、やっぱりこっちを書きたくなったので今日も投下していきます。
歩夢「高咲 侑ちゃーーーん!!」
歩夢「ずっと前から、侑ちゃんの事が!!」
歩夢「大好きーーー!!」
精一杯の思いを込めた彼女の声の先には一人の幼馴染がいた。
沸き立つ会場の中で一人その言葉を優しく微笑みながら受け取る少女。
スウッと息を吸い込み、彼女の思いもいに答える。
侑「歩夢ーーーー!!私はーーーー!!」
〜〜〜
B「おかえりなさいませえ!!ご主人様あ!!」
修学旅行が終わりついに受験に向けて本腰を入れなければならない10月半ば。
この学校は何を考えているのか、修学旅行から間髪入れずに文化祭なるビックイベントを毎年この時期にぶちこんでくる。
準備期間半月という中で、俺たち3年生は他学年と違いクラスごとに出し物をしなければならない。
短い時間の中で、しかしインパクトの強いものを作りたい。
そう考えると、全員の意見は自然とイロモノにたどり着く。
その結果が、
B「秘密の魔法をかけちゃんぞお!!」
B「おいしくなあれ!!萌え萌えきゅんっ!!!」
メイド喫茶(男もいるよ)になった。
A「ブハっwwwwwwwww」
C「wwwwこれはwwwwwおいしくwwwなったわwwww」
B「うるせぇ!!てかお前らも少しは手伝えよ!!」
A「しょうがねえだろ?クジの結果なんだからよ。」
C「ああ、十分可愛いぞ」
B「何も嬉しくないんだよ!!」
メイド喫茶とはいえ、あのフリフリの衣装を中学生が買うのは金銭的に難しい。
そこで出たのが
「みんなでお金を出し合って一着だけ買ったメイド服を、メイド長が着る。」
という案だった。
しかし恥ずかしがって誰もやりたがらず、最終的には男子を含めた全員によるくじ引きが行われた。
そしてそれを見事に引き当てたのが俺だった。
ちなみに俺の次にクジを引くのが上原さんだったため、俺はクラスの男子からその後校舎裏でボコボコにされた。
歩夢「B君、クレープ焼き終わったからこれ3番さんにお願い」
教室の半分を仕切ったパーテーションから上原さんが呼んでいる。
制服の上からエプロンをつけている彼女の姿はクラス男子から大変好評で、「メイド服よりいいかもしれん・・・」という評価だった。
・・・だったら俺がボコられた意味よ・・・。
B「ごめん、すぐにいくから置いといて!!」
歩夢「分かった!!」
B「というわけで俺は忙しいんだ、お前らは自分のシフトまでどっかで
C「お前最近上原さんと仲いいよな」
B「え、そうか?」
A「そういや最近二人で話してるところよく見るな。え、何!?お前上原さんのこと狙ってんのかよ!?」
B「は?そんなんじゃねえよ」
A「だったらなんでそんなに仲良くなってんだよ?」
B「・・・特に何もねぇよ。」
B(確かに最近は上原さんとよく二人で話すことがある)
B(でもそれは狙っているわけではない)
B(俺が話しかけに行ってるのは・・)
侑「あ!!ねえそこのお客さん!!うちの可愛いメイドを見ていきませんか!?」
廊下側に目をやると、そこにはノリノリで客引きをする高咲の姿が。
あの一件以来、高咲とはまともに話せていない。
話そうとしても何か理由をつけられてどこかに行ってしまう。
その時に大体上原さんが居合わせるから二人で話すことが増えたのだ。
B(あの時俺は多分フラれたんだろうけど・・・やっぱりちゃんと言葉にしてもらったほうがよかったかなぁ・・・)
フラれたこと自体はめちゃくちゃショックだったけど、正直それよりも色々なことがありすぎて気持ちの整理がついていなかった。
それ含めて俺は高咲と話したかった、そしてちゃんとフラれたかった。
男ながらに女々しいとは思いながらも、諦めきれないあたりやっぱり高咲のことが好きらしい。
B(まぁ今はごちゃごちゃ考えても仕方ないし、働きますか)
B(えーっと、確かこのクレープを3番テーブルに・・・っと)
B「お待たせしました、苺のクレープでございます」
???「お〜お、待ってました〜。それじゃあ早速・・・」
???「あ、待ってください!!今日の目的を忘れたんですか?」
???「あ、そうだった、写真撮らなきゃだったよね〜。」
???「それ忘れたら近江に怒られるの僕なんですからね?」
???「もう、分かってるよ〜。彼方ちゃんに任せなさい」フンス
???「・・・本当に頼みますよ?」
B(女性の方は高校生っぽいけど・・・随分マイペースな人だな)
B(こっちは弟さんかな?随分姉とは雰囲気違うなぁ)
歩夢「B君!!次はこれお願い!!」
B「ごめん!!今行く!!」
B(そうだった、今はメイド長やんなきゃだった)
そうして俺は一人だけ特別なメイド服のスカートを翻した。
歩夢視点だと侑ちゃんB君がどうなってるかわからないから不安強そう
>>391
すごいコンマ出たやつだね読んでたわ 3人の結末も
彼方ちゃんの話も
wiiリモコンの性能も楽しみにしてる
彼方ちゃんに振られる後輩くんも出てきたか…
こいつもいいやつなんだろうなきっと…
〜〜〜
B「あ〜〜ようやく終わった・・・。」
B「とりあえず自分のシフトは終了したけど・・・仲良い奴が軒並み逆の班だからしばらく一人だしなぁ」
B(本当だったら高咲と一緒に回りたかったけど、そんなわけにも行かないし。)
B(そもそも当の高咲は休憩に入った瞬間に上原を連れてどこかに行くし、)
B「絶対避けられてるよなぁ・・・」ハァ
B「ん、なんだこれ?」
B「占いの館・・・どっかの文化部の出し物か?」
B「勉学、運動、金運から恋の悩みまで・・・」
B「ま、まあ暇だしな!!せっかくの文化祭だしな!!」
ガラガラ
?「いらっしゃい、ようこそ占いの館へ。」
B(あれ、こんな人校内にいたかな?しかもなんとなく年上っぽいし・・・)
?「今日は何を占うん?」
B「え?ああ今日はその・・・・恋について占って欲しくて・・・。」
?「オッケー、恋の悩みやね?どんなことで悩んどるか、うちに聞かせてくれる?」
B「ええっと・・・簡単に言うと僕には好きな人がいて、でもその人にも好きな人がいるんです。そいつとそいつの好きな人は本当は両思いなんですけど、分け合ってお互いにすれ違っちゃってて。そいつの好きなやつとも知り合いだし、すごいいいやつだから無下にもできなくて・・・」
?「それじゃあうちは、君の君の好きな子との恋愛運を占えばええん?」
B「あぁいえ、そうではなくって、俺はもうそいつにフラれた・・・んで。」
?「そっか・・・だったら。」
そう言うと占い師は自分の目の前にカードを並べ始めた。
これはタロットというやつか?
?「なるほど・・・このカードの位置やと・・・。」
B「何を占ってるんですか?」
?「これはな、今後の君の人間関係について占っとるんよ。」
?「で、このカードの位置やと多分君は・・・」
B「・・・・・」
?「何をしても傷つく運命が待ち受けとる。」
B「・・・それって」
?「でも安心してな、これは君がひどいことをしたからじゃなくて、」
?「むしろ逆。」
?「君は優しすぎるから、君自身を傷つける。占いにはそうでとるんよ。」
B「じゃあ僕はどうすれば!?」
?「ここからは占いじゃない、君自身が決めることや。」
〜〜〜
?「ふぅ、成り行きで手伝うことになったとは言え結構楽しかったー。」
文化部員「すみません、遅くなりました!!」
?「ああええんよ。それよりそっちは大丈夫なん?」
文化部員「はい、なんとか片付きました!!」
?「ほな、うちの役目もここまでやな。」
?(でもほんまに面白い体験やったわ)
?(まさかおんなじような悩み持った人が1日に二人くるなんて、な)
〜〜〜
占いの館を出た後、シフトの終わったCと合流し俺たちは学校のグラウンドへ向かっていた。
B(俺自身が自分を傷つける・・・どういう意味なんだ?)
C「どうしたよ、さっきからボーッとして」
B「ああ、いや別に。」
C「だったらいいけど、それより着いたぞ」
Cに言われてみてみると、そこには文化祭用に建てられたステージが。
B(ステージっていっても校長とかがたつ登壇用のやつに装飾をつけただけなんだけどな)
C「お、意外と緊張してなさそうだな。」
B「あいつ、謎にこの手のやつ得意だからなぁ」
今回Aが一緒にいないのは、これから行われるある催しの司会を務めるからだ。
B(あいつ、女にはモテないけどノリはいいから友達はやたら多いんだよな)
そんなことを思いながら待つこと10分程、Aの放送によりその催しは幕を開けた。
A『さぁ今年も始まります!!当中学の目玉にしてトリを飾る一大イベント!!その名も!!」
A『未◯年の主張うううううううう!!!!」
A『ルールは簡単!!当中学の生徒には、文化祭開始直前に番号が書かれた一枚の紙が渡されていると思います!!』
A『そこで!!こちらでランダムに選ばれた数字を持っていた人は前方にある特設ステージの上でなんでも構いません、思いの丈をぶつけちゃってください!!」
A「先輩への一言、教師への不満などなんでもあり!!今日は無礼講です!そしてもちろん情熱的な愛の告白も大歓迎!!」
A『なんでも好きに叫んじゃってくださああああい!!」
B(・・・というのが表向きのルール。)
B(だけど一度文化祭の実行委員を手伝ったやつなら知っている。)
B(これは完全ランダムに見せかけて、最初から選ばれる番号は決まっていて事前に言いたいことがあるやつにその番号が渡される。)
B(つまりはここで叫ばれる内容は全てそいつの本心)
B(まぁ会場の大半のやつはそれを知らないし、知っていても冷めるから誰も言わない)
B(楽しめればそれでいいしな)
そんなこんなで始まった催しは、ノリを分かっている3年生たちとAの巧みな司会によって盛り上がりを見せ、開始5分で全学年を巻き込んで狂気的な熱気を帯びていた。
最近失恋したことを報告した女子生徒に対しては
「泣かないでえええ!!」
「可愛いよおおお!!」
「俺の胸に飛び込んでこおおい!!」
などの雄叫びが飛び、男子生徒からの女教師へのガチ告白には女子生徒からの悲鳴じみた黄色い歓声が飛んだ。
まぁその恋は当然というか実らなかったんだが。
その後もギターの弾き語りや一発逆など様々な色ものも飛び出し大盛り上がり。
その熱に当てられて俺も最近の悩みを忘れ楽しんでいた。
そして会も終盤に差し掛かり宴もたけなわ、最高の締めにかかるべく運営側も本気を出してくる。
イケメンのサッカー部の部長や、なぜか飛び入りで参加した人気の数学教師など確実に盛り上がるように色々と仕込みを入れてきている。
そんなかで俺自身も隣のCと一緒に声が枯れるまで叫んだ。
そしてAからある一言が投げられる。
A『さぁ会場のボルテージも最高潮に達してきた中、非常に残念なお知らせです。』
A『楽しい時間というのはいつか終わりが来るもの』
A『非常に名残惜しいですが、次が最後になります!!』
会場から残念がる声が上がる。
中にはふざけた三年生から
「ふざけんなよぉ!!」
「A、ぶっ◯すぞ!!」
という怒号が聞こえる。
A『とまぁ、こんな感じで下手をこくと僕は来週から学校にはいられないかもしれません。』
A『なので最後の方はなんとか僕を救ってください!!』
まあそんな心配は要らないことはAもわかっているだろう。
なんせ最後に出てくる人は今まで出てきたメンツよりも意外性があってとんでもないことを言ってくれるはずだから。
A『それじゃあ発表します!!番号、129番の方あああああ、どうぞ!」
そうして告げられた番号。会場が誰だと周りを見渡す中、一人の女の子が舞台へと向かって行く。
少女の周りからは歓声だったり驚愕の声だったり様々な悲鳴が聞こえる。
その少女が舞台に立った時会場のボルテージは最高潮に達した。
歩夢「わ、私!!3年1組の上原歩夢って言います!!」
会場からは
「知ってるよおお!!」
「今日も可愛いいい!!」
などの声が男女問わず上がっていた。
しかしそれまでと違っていたのはそれに混じってひそひそと話す声。
「え、まじで上原先輩!?」
「何話すのかな!?」
など。
それもそうだろう。
彼女は美人の先輩がいると他学年からも噂されるぐらいであり、それでも普段は人前に出るようなことがない人物だ。
そんな彼女が人前に立っている。そうなれば盛り上がるのは必然だろう。
どんな告白がされるのか、そんな期待に会場は更なる盛り上がりを見せてた。
俺を除いては。
B(上原さん、もしかして、いや間違いなくここで告白するつもりなんだ。)
俺は彼女の覚悟を知っていた。
彼女は言った、誰に何を言われようと私は高咲侑を好きでい続けると。
彼女の瞳は力強くまっすぐに俺をみていた。
そんな彼女が今、大勢の前に立っている。
覚悟を決めた彼女も、流石に緊張しているのか、それとも恐怖に争っているのか、少し唇が震えていた。
それを感じ取ったのか会場からも
「頑張れえええ!!」
っと応援の声が飛ぶ。
そんな中で彼女は少し震えた声で切り出した。
歩夢「私いいい、上原歩夢はああああ、言いたいことがありまあああす!!」
「なぁにぃーーーーーー!!!」
会場の呼び掛けに対して一回すっと息を吸う上原さん、そして。
歩夢「高咲 侑ちゃーーーん!!」
歩夢「ずっと前から、あなたの事が!!」
歩夢「大好きーーー!!」
精一杯の思いを込めた彼女の声の先には一人の幼馴染がいた。
沸き立つ会場は驚愕やら歓声やらよく分からない声に埋め尽くされた。
それもそうだろう、校内の誰もがしっている常に一緒の二人。
その様子を夫婦だと揶揄する奴もいたぐらいだ。
そんな少女からの愛の告白。
会場が盛り上がらないはずもないんだ。
そんな中、一人その言葉を優しく微笑みながら受け取る少女。
スウッと息を吸い込み、彼女の思いに答える。
侑「歩夢ーーーー!!私はーーーー!!」
答える前に一拍おき、呼吸を整える。
侑「・・・・私もーーーー、歩夢のこと、大好きだよーーーー!!」
これまで以上に盛り上がる会場。
そんな中、俺の中には悔しさにも似た謎の清々しさが広がっていた。
遠回しではあるが、目の前の後継で自分がちゃんと失恋できたからかもしれない。
もしくは常に一途だった上原さんの思いが報われたからかもしれない。
そう思いながら上原さんの顔を見ると、今までに見たことのない幸せな表情を浮かべていた。
『何をしても傷つく運命が待ち受けとる。』
その瞬間、ふと思い出した占い師のあの一言。
俺はどうやっても傷つくしかないと言っていた。
しかし今の俺は、悔しさはあれど後悔はしていない。
俺は傷ついてなんかない。
であれば、この恋はこのままじゃ終わらない。
急に不安になって高咲の方を見た。
すると彼女はスッと息を吸いながら、少し寂しげな表情をしていた。
俺はその顔を知っている。
侑『だから子供ながらに思ったんだ、『私じゃ歩夢のことを守れない』って』
そして高咲は叫んだ。
侑「これからもーーーー、幼馴染としてよろしくねーーーーー!!」
瞬間、緩む会場の雰囲気。
「まぁそうだよね〜」
「あいつら既に夫婦だしな〜」
そんな感じの言葉が会場から聞こえた。
B(違う、そうじゃない!!上原さんは本当に高咲のことが好きで、高咲も上原さんのことを愛していて!!)
B(なのに、なんで!?)
上原さんの顔を見ると、表面では笑顔を取り繕っていたが、俺にはわかる。
高咲の話をするとき、彼女はあんな笑い方をしない。
歩夢『あ!ここ去年侑ちゃんと来た屋台!』
歩夢『侑ちゃんってね、毎年両手いっぱいに食べ物買っちゃって大変なの』
歩夢『綿菓子食べる時の侑ちゃんってね、すっごい大きく口を開けて可愛いんだよ?』
夏祭りであんなに見せられたんだ、あまり勉強ができない俺でも覚えてる。
もう一度高咲を見る。
そしてあいつも、上原さんの話をするときはあんな顔をしない。
侑『この前歩夢と遊びに行った時にさ〜』
侑『歩夢の作ってくれる卵焼きがね〜』
侑『修学旅行の準備してると歩夢ってば〜』
つい最近のことだからより鮮明に覚えている。
B(なんでお互いのことが好きなのに、それぞれがお互いのことを思っているのにすれ違っちまうんだよ!!)
そんな二人がなんだか会場の晒し者になっているような感じがして嫌だった。
お互いのことが大好きで、大切で、そんな二人の気持ちを誰一人として知らないことが嫌だった。
『何をしても傷つく運命が待ち受けとる。』
もう一度あの言葉を思い出す。
B(ああ、そうか、そういうことなのか。)
俺は一歩、ステージに向かい歩き始めた。
B(このままいけば、誰も幸せにならずに終わる。)
B(上原さんも、高咲も、俺自身も。)
上原さんの思いが届かないのも嫌だ。
高咲があんな顔をしないといけないのも嫌だ。
誰も彼女の告白が、真剣なことに気づかないことが嫌だ。
そして、何より。
俺の恋が誰も幸せにならないまま終わるのも嫌だ。
B「A、マイクを貸してくれないか?」
A「・・・なんか面白そうなこと考えてんな?本当はダメだけ、っど!!」
そう言いながらサブのマイクを俺に投げてくるA。
そのマイクを受けてると俺はAの放送に背中を押されステージに上がった。
A『おおっと!!会場が最高の盛り上がりを見せてた中!!一人の無謀な挑戦者が現れた!!その頭が最高にいかれたお前の名前を教えてくれええ!!』
B「3年1組いいいいいいい!!!!出席番号◯ばああああああん!!名前はBっていいまああああああす!!!」
B「俺にもおおおおお!!!言いたいことがあるうううううううう!!!」
「なぁにぃーーーーーーー!!!!」
もし俺が何をやっても傷つくなら
B「俺ええええええ!!!Bはああああああああ!!」
もしそれで誰かの恋が報われるなら
B「ずっと前からあああああああああ!!」
もし報われなくても、その思いがちゃんと相手に届くなら
俺は傷ついても良いと、そう思える。
B「上原歩夢のことが、好きだああああああああああ!!!!」
その瞬間、割れるような歓声に包まれる会場。
その中で戸惑った表情を浮かべる上原さん、そして客席で驚きの表情を浮かべる一人の少女。
さあ高咲、今まで目を逸らしてきたその気持ち、真剣に向き合ってもらうぞ。
みんな中学生だし恋愛的な意味での告白とは思わないのが普通か
先生は察してる人いそう
B君みたいにゆうぽむのことよく見てた人なら何となく気付いてたかもしれない
読んでいると物語の世界に没入してしまう文章力がすごい
続きが気になるんじゃ〜