メイ「ほんとだ、千砂都先輩がいつも大切にしてる丸……」
四季「形が変形してる……」
夏美「それでは、丸じゃなくて楕円ですの……！」
きな子「ど、ど、ど、どうしようっすー！！」
メイ「四季、お前なんとか直せないのかよ！」
四季「元の完全な丸に戻すのは不可能」
きな子「ひぇ……」
夏美「では逆に動画にするのはどうですの？ 丸が楕円になっていたら、千砂都先輩はどんな反応をするのかドッキリ！」
メイ「本当に楕円になってるんだから、ドッキリにならないだろ！」
きな子「ひぇん……」
夏美「むる……」
ちぃ「ケガはなかった？」
きな「え？」
ちぃ「モノは壊れても直せる、でもきなこちゃんがケガしたら取り返しがつかないことになるかもしれないんだよ？もっとまわりに注意しようね」
きな「ﾄｩﾝｸ」
メイ「正直に言って謝るしかねぇよ」
きな子「そうっすよね……」
夏美「でも、あの千砂都先輩があれだけいつも大切にしている丸……」
四季「もし壊されたなんて知ったら……」
メイ「確かに……」
きな子「……っ！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
可可「皆さん、どうかしたのデスカ？」
夏美「可可先輩ですの！」
メイ「ちょうど良かった！」
四季「ナイスタイミング」
きな子「うぅ……可可せんぱぁぁあいいい……！」ﾌﾞﾜｯ
◆
可可「ええ！？ 千砂都が大切にしてる丸を！？」
きな子「はい……」
メイ「千砂都先輩、許してくれるよな……？」
可可「……！」
可可「その丸は、千砂都が小さい頃から継ぎ足し継ぎ足し守ってきた秘伝の丸だと聞いていマス……！」
可可「それを壊されたなんて千砂都が知ったら……！」ｶﾞｸｶﾞｸ
メイ「おいおい、どうなっちゃうんだよ……！」
夏美「……っ！」ｺﾞｸﾘ
可可「あ、そ、そうだ！！」ﾊｯ
可可「可可、昨年のラブライブで優勝できなかったので、中国に帰らないといけないのデシタ！」
きな子「ええっ！？」
メイ「なんだよ、急に！」
可可「後のことは任せましタヨ！」
可可「それでは皆さん、サヨウナラー！！」
飛行機「ビューン！！」ﾁｬｲﾅ!
四季「帰っちゃった……」
かのん「みんな集まってるね！」ﾆｺｯ
四季「かのん先輩……」
きな子「やっぱり頼れるのはかのん先輩っすー！！」ﾀﾞｷｯ
かのう「みんなどうしたの？ 練習始まるよ？」
きな子「実は……」
メイ「そんなわけで……」
きな子「千砂都先輩の丸を壊してしまったっす……」
かのん「……」
夏美「かのん先輩……？」
かのん「みんなどうしたの？ 練習始まるよ？」
メイ「えっ」
きな子「だから、きな子が千砂都先輩の丸を壊してしまったっす……」
かのん「みんなどうしたの？ 練習はじまるよ？」
夏美「えっ」
四季「無限ループって怖い」
メイ「だーかーらー！ 千砂都先輩の大切な丸が壊れたって言ってるだろ！」
かのん「練習はじまるよ？ 私、先行ってるね！」ﾀﾀｯ
きな子「えっ」
四季「行っちゃった」
夏美「あのかのん先輩が、完全にスルーしていましたの」
四季「千砂都先輩のことを一番よく知っている幼馴染のかのん先輩が」
メイ「見なかったことにしてたな……」
きな子「もしかして、これ、想像以上にヤバいっすか……？」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
恋「こんにちは！ 本日も練習頑張りましょうね！」
メイ「恋先輩！」
恋「どうしたのですか？ 皆さん、そんな青い顔をして……」
きな子「実は……」
◆
恋「なるほど、なるほど。それは由々しき事態ですね……」
夏美「どうにかならないんですの……？」
恋「……」
恋（母が残してくれたこの学校……ここで崩壊させるわけにはいきません……！）
恋「私に任せてください！」
きな子「恋先輩！！」ﾊﾟｱｱ
恋「その丸、貸していただけますか？」
恋「ここをこうして……こうやって……」ｸﾞﾆｬｸﾞﾆｬ
夏美（楕円から丸に修復しようとしていますの！）
四季（でも丸に戻すのは理論上不可能なはず）
メイ（でも恋先輩なら、もしかして……）
きな子「……」ｺﾞｸﾘ
恋「よいしょ、こうやって……」ｸﾞﾆｬｸﾞﾆｬ
メイ「これは……！！」
恋「バラバラになっちゃいました！」ﾃﾍｯ
夏美「もっとヒドくなってますの！！」
恋「こんなはずでは……」ｸﾞﾆｬｯ、ﾎﾞﾛｯ…
メイ「もう恋先輩はゲームでもしててください」
恋「はいっ！」ﾋﾟｺﾋﾟｺ
きな子「もう終わりっす……きな子、もうLiella!にはいられないっす……」ｼｮﾝﾎﾞﾘ
メイ「何言ってんだよ！」
四季「諦めるのはまだ早い」
夏美「そうですの！ 元気出すんですの！」
きな子「その励ましだけでもありがたいっす」
きな子「きな子、いい仲間たちに巡りあえて、幸せだったっす……」
メイ「おい、きな子！」
四季「きな子……」
夏美「しっかりするんですの！」
ガチャッ
すみれ「どうしたのよ、アンタたち。浮かない顔して」
きな子・メイ・四季・夏美「すみれ先輩いいいいいいい！！！！！！」
>>15 過去に希が使い物にならないエリーチカにザクリッチを食べるよう命じていたの思いだした
海未がトチ狂った歌詞しか書いてこない話
すみれ「ハァ…しょーがないわねぇ」
って何とかしてくれる風潮
すみれ「そういうことなら、私が一緒に謝ってあげるわよ」
きな子「本当っすか！！」ﾊﾟｱｱ
メイ「でも千砂都先輩、かなり怒るんじゃないか……」
すみれ「大丈夫。千砂都のことは私がよく知ってるんだから！」ｳｲﾝｸ
千砂都「うぃーっす！！」
きな子・メイ・四季・夏美「……！！」ﾋﾞｸｯ
千砂都「みんなどうしたの？」
千砂都「あれ、ここに置いてあった私の丸、知らない？」
きな子「……」ﾊﾞｸﾊﾞｸ
すみれ「千砂都、その件でちょっと話があるんだけど……」
千砂都「なに、すみれちゃん」
すみれ「実はね……」
メイ（すみれ先輩、こういう時、頼りになるよな！）
四季（２年生で一番の常識人だと私は知ってた）
夏美（この人ならきっとなんとかしてくれますの！）
すみれ「今の時代は、丸より四角だと思うの！」ﾊﾞｯ
千砂都「え？」
きな子「！！！？？？？？？ｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」
すみれ「千砂都が丸を好きな気持ちはわかるわよ？」
すみれ「でも今のトレンドは四角がクールって言うか、ギャラクシーなのよ」
千砂都「……」
すみれ「あんまり丸に執着することないわ」
すみれ「四角に三角、いろんな形があるんだもの」
すみれ「だいたい、丸は前時代的なのよ。計算だってめんどくさいでしょ？」
すみれ「円周率、言える？」
千砂都「3.141592653589793238462643383279502884197169399375…
すみれ「もういいわ」
千砂都「すみれちゃん、話が見えないんだけど……」
千砂都「それに、私の丸はどこ……？」
メイ「……っ！！」
すみれ「千砂都、私が言いたいのは、丸よりも良い形がたくさんあるってこと」
すみれ「丸の１つや２つ、この世界からなくなっても、誰も困らないわ」
千砂都「……っ！！！！」ｽﾞｷｯ
すみれ「丸なんて所詮……」
千砂都「ねぇ」
すみれ「え？」
千砂都「 丸 な ん て 所 詮 な ん だ っ て ？ グ ソ ク ム シ 」
すみれ「ひぃぃいいいい！！！！」
千砂都「それで、私の丸はどこ？」
すみれ「し、知らないわよ！」
すみれ「知らないったら、知らないんだから！」
すみれ「じゃ、私先に練習行ってるわね！！」ﾀﾀｯ
夏美「す、すみれ先輩！？」
きな子「みんな、ありがとうっす」
きな子「すべてはきな子の責任。もう覚悟はできたっす」
四季「きな子……」
メイ「言うんだな」
夏美「私たちは最後までついていますの！」
千砂都「どうしたの？」
きな子「実は……」
千砂都「あはははっ！ そんなことで悩んでたの！」ｱﾊﾊ
メイ「え……」
きな子「怒らないんすか……？」
千砂都「わざとじゃないんだし、そんなことで怒らないよ！」ﾆｺｯ
千砂都「丸なんてまた作ればいいんだし！」
きな子「千砂都先輩……っ！」ｳﾙｯ
メイ（千砂都先輩って、普段厳しいイメージだけど）
四季（やっぱりとっても優しい人）
夏美（これで一件落着ですの！）ﾎｯ
きな子「うぅ……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
千砂都「きな子ちゃん、何泣いて……」
きな子「千砂都先輩、大好きっす！！」ﾀﾞｷｯ
千砂都「もう大袈裟だなぁ」
千砂都「それじゃ、今日も練習始めるよ！」
きな子・メイ・四季・夏美「はい！！」
◆ 次の日 ◆
かのん「み、みんな～、今日も頑張ろうね～」ｴﾍﾍ
きな子「あ……」
夏美「おはようございます、ですの……」
かのん「あれ……？」
可可「皆さん、中国のお土産デスヨ～！」ﾄﾞｻｯ
四季「どうも……」
メイ「……」ﾌﾟｲｯ
可可「あれ……？」
千砂都「うぃっすー！」
きな子「千砂都先輩！」ﾊﾟｱｱ
夏美「おはようございますですの～♪」
メイ「千砂都先輩、ダンスでアドバイス欲しいところが……」
四季「私も……」
かのん・可可・恋・すみれ「…………」
すみれ「ちょっと、これどういうことよ！」
かのん「仕方ないよ。昨日のことがあったんだもん……」
恋「千砂都さん以外の２年生への人望が少し薄れたみたいですね……」
可可「なんとかして１年生の信頼を取り戻すのです！！」
Liella!の明日はどっちだ！？
おしまい
よかった
四人が頭を丸めるとかなんてオチじゃなくて...
昼休み新入部員達「(四人で四角に座ってﾍﾟﾁｬｸﾁｬ」わたし先輩「あ、ウチは昼休み四角ダメ(笑)(両人差し指で丸」
1.名無しで叶える物語（丸）
「あ、はい(微妙にふてくされ」
「サークルサークル(笑)輪になろうよ(笑)」
「あ、はあ」
うーん。既に先見えてるなこの子達
千砂都「これでよしっと！」ｶﾀｶﾀ..ｯﾀ-ﾝ!!
レンレンはなんとかしようとはしたのにこの扱いである
とてもレンレンらしい
古い丸が壊された次の日
作り直された新しい丸の中に2年生メンバーは含まれていなかった
1期12話の「大きな丸になったねぇ」を思い返して悲しくなった
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