猛暑の中で行われている全国高校野球選手権群馬大会で、熱中症とみられる症状で倒れる選手が相次いでいる。大間々−高崎商戦では大間々の2人が脚をつり、試合続行が危ぶまれる事態になった。球場から救急搬送された人は6人に上る。梅雨が明けて暑さが強まる見通しで、県高野連は「体調がおかしいと感じたら、すぐ日陰に避難を」と注意を呼び掛けている。
◎4回戦以降も厳しい暑さ見通し
12日に上毛新聞敷島球場(前橋市)で行われた大間々−高崎商戦の五回、大間々の2年生投手と1年生内野手が相次いで脚をつり、治療のため計約30分間、試合が中断された。経口補水液を定期的に飲むなど対策していたが、「夏は3年生最後の大会なので生徒が無理をしがち」と野球部責任教師の金子祐弥教諭。2人は「試合中に脚がつったのは初めて」と話した。
通常は治療を5分間程度行い、その間に試合復帰するか交代させるかを判断する。大間々は交代要員が1人しかいなく、2人とも復帰する意向が強かったため、長めに時間を取った。それでも投手は脚のけいれんが続き、復帰を断念した。
熱中症とみられる選手への治療と試合中断は、大会初日から連日発生している。県高野連は「例年より多い。復帰の意向を酌んで経過観察を長めにしているが、重篤化すれば命の危険。諦めてもらうことも少なくない」と説明する。
救急搬送される観客も続出している。高崎城南球場(高崎市)で2人、上毛新聞敷島球場で観客と試合後の選手の計4人が搬送された。21日に4回戦が始まるが、前橋の最高気温は連日33度以上の予想で、酷暑の中で熱戦が繰り広げられることになりそうだ。
県高野連の樽見尚人理事長は「帽子をかぶって水分補給をしても直射日光で消耗する。鍛えた高校生でも起きる。軽く考えてはいけない」とし、球場内で注意喚起を続けるとしている。
◎157人が症状 10〜16日の県内前年同期の2.2倍
総務省消防庁は19日、10〜16日の1週間に群馬県内で157人が熱中症の症状で搬送されたとの速報値を発表した。昨年同期(71人)の約2.2倍で、前週より50人多かった。
7/20(木) 6:02配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170720-00010000-jomo-l10
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