0001影のたけし軍団ρ ★@無断転載は禁止
2017/08/21(月) 10:11:40.09ID:CAP_USER9日本のドラマ業界が抱える数多の問題点を、各局の情報番組でコメンテーターを務めるデーブ・スペクター氏が敢えて喝破する。
僕は日本のテレビ番組すべてがダメと言ってるワケではありません。ニュース、バラエティ番組は世界的に見てもレベルが高いと感じています。
ただ、ドラマだけは本当にひどすぎる。20〜30年前と比べて進歩するどころか、どんどんクオリティが下がっている。
特に問題なのは役者の演技力。僕もテレビ業界で仕事をしてるから、あんまり厳しいことは言えませんが……。
まぁ、演技のレベルはあらゆる先進国のなかでもぶっちぎりで最悪だと思いますね。
もちろん、なかには面白いと感じるドラマもあるんです。「家政婦のミタ」みたいに伝えたいテーマのハッキリした、
ハイコンセプトな作品は欠かさず観ていました。役所広司や樹木希林、桃井かおりをはじめ、芝居のうまい役者もいる。
名作として印象に残っているのは97年にTBS系で放映された「青い鳥」ですね。
主演した豊川悦司と夏川結衣の不倫逃避行を描いているんですけど、オーバーな演技は一切なく、どのシーンも抑制が利いていて画面から緊張感が伝わってきた。
でも、どうして20年も前のドラマを取り上げるのかと言えば、それ以降、大人の鑑賞に堪える欧米型のドラマが作られていないからです。
連ドラに出演する役者の8割は、とにかく芝居が大げさで「わたし、いま演技してまぁす!」と顔に書いてある。
それに、喋り方が不自然だからセリフに集中できない。以前から不思議に思ってるんですが、日本の役者はセリフの途中に奇妙な間を一拍置くんです。
「なんで、そういうことを、言うんだ、君は?」といった感じで。あと、セリフの語尾で息を吐きますよね。
「この前さ(はぁー)、どうして(へぇー)」、と。溜めを作って聞きやすくしているつもりかもしれないけど、セリフが隙間だらけで素人っぽい印象しか残らない。
だって、僕らが会話をする時に、そんな勿体ぶった喋り方しないでしょ。
その上、すぐに感情を剥き出しにして怒鳴る。大声でセリフを叫ぶことが、気持ちのこもった演技だと勘違いしてるんだろうね。
とはいえ、役者だけを責めるのはかわいそう。何しろ、日本のドラマに出演してるのは、芝居経験に乏しい、
モデルやアイドル上がりの素人同然の芸能人が多すぎるから。制作スタッフも大変ですよ。
撮り直す時は、「こっちの技術的なことで、もう一回お願いします!」と言うんですけど、本当は芝居の技術が足りないだけ。
しかも、厳しく指導して女優に泣かれたら面倒だし、どっちみち良くならないから、適当なところで切り上げる。これで傑作ができると思いますか。
僕は単に日本のドラマの悪口を言いたいワケではありません。むしろ、素晴らしい作品を生み出すために建設的な議論がしたい。
それだけに、いつまで経っても下手な役者を使い、海外ドラマに学ぼうとしないテレビ局のドラマ作りの姿勢には失望してるんです。
最近は日本でもCSやBS、HuluやNetflixで日常的に海外ドラマを観ることができます。海外ドラマを観慣れてくると、日本との差は一目瞭然。
下手な役者に薄っぺらい脚本、ベタな演出、安っぽい映像技術と、日本のドラマには負の要素が詰まってる。
しかも、予算は削られる一方でしょ。知らぬが仏を決め込んでいるのはテレビ局関係者だけです。
では、日本のドラマが欧米に追いつくにはどうすればいいか。
それにはまず、役者を変えることです。無名でも芝居のできる俳優をキャスティングすれば間違いなくドラマの質は上がる。
しかも、演技の下手な「大物」や「アイドル」を外せば予算も浮きます。でも、それができないワケです。
原因は、日本のドラマがキャスティング先行で進められるから。テレビ局がドラマ制作で大事にしているのは、視聴者ではなく芸能プロダクションとの関係です。
テレビ局の幹部がプロダクションに接待されて、「うちの子、頼みますよ」と言われたら断れない。加計学園と同じで忖度なんですよ。
それで「大抜擢」されるのは、演技力どころか一般常識もないカワイイだけのタレント。スターバックスのバイト面接でも落ちるような、ね。
結局、テレビ局がプロダクションの意向を汲んで「大抜擢させた」だけのこと。バラエティ番組と変わらない仕組み。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170821-00529163-shincho-ent&p=1