高校球児なら誰もが憧れる甲子園の夢舞台。
野球部に所属していても出場がかなわない選手がいる。女子選手だ。
大会の参加資格は「男子生徒」とされており、公式戦にも出場することができない。
そんな状況の中、藤沢清流(神奈川)には2人の女子野球部員が在籍して男子部員と一緒に白球を追っている。
近藤実夏(みなつ)外野手(2年)と三浦柚恵(ゆえ)投手(1年)で、三浦は練習試合で最速116キロをマークするなど、成長著しい右腕だ。
彼女たちの現状を追い、2人のモチベーションと夢を探った。(高柳 義人)
176・5センチの長身から116キロ!
男子部員の中に入っても、見劣りしない長身の選手がいた。
藤沢清流の女子野球部員・三浦柚恵だ。
176・5センチ、小顔で8頭身のスラッとした体形から、投げ込む直球の最速は今秋116キロをマークした。
神スイングで知られ、各地で始球式をしているタレント・稲村亜美の最速が105キロだといえば、高校1年秋で116キロを記録した三浦のすごさが分かるだろう。
そんな三浦がなぜ、藤沢清流に進んだのか。それは1学年先輩の近藤実夏の存在が大きい。
近藤は同校でマネジャーを除き、初の女子野球部員になった。近藤は言う。
「高校で硬式野球をやりたくて、何校かに『女子でも野球部に入れますか』って聞いたんです」。
県内で女子硬式野球部があるのは私学の横浜隼人のみ。学費のことも考え公立校をと考え、学校を巡った。
あまり反応が良くない学校が続いた中、藤沢清流だけは違った。
「志があれば性別は問わない。頑張る気があればできる」。浜田雅弘監督(54)の前向きな言葉に支えられ、入学を決意した。
近藤を慕い、同じ中学の三浦も進学。三浦は6歳上の兄・大輝さんが同校でプレーしていたこともあり、迷わず決断したという。
公式戦には出場できず“応援”も練習試合で経験積む
浜田監督は、私学全盛の神奈川で、前任の厚木西を県4強に押し上げ、藤沢清流でも昨夏、16強入りに導いた。
その指揮官の方針で、練習メニューに男女の差はない。
「遠征の宿舎での部屋割りとかですかね。気を使うのは…」。公式戦に出場できない分、練習試合では相手校に許可をもらい、男子選手と同じように起用。
三浦も藤嶺藤沢、前橋育英といった強豪校相手に登板をしている。
公式戦に女子選手は出場できない。
今夏の神奈川大会で近藤は応援団副団長を務め、三浦とともにスタンドから声援を送った。
近藤は「オープン戦は使ってもらえるので、自分と同じような成績の男子が背番号をもらっていれば『自分はこのぐらいかな』と考えている」という。
練習についても「男子と同じ量をこなしても追いつかない。筋トレも人一倍やっている」と語る。
そんなひたむきな姿に浜田監督は「野球を勉強しているので(練習試合では)コーチャーもやっています」と評価している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171106-00010000-spht-base
11/6(月) 11:02配信
浜田雅弘監督の指導でフォームをチェックする三浦柚恵
三浦(前列左)、近藤(最後列右)も男子選手と一緒に体幹トレーニング
(右から)浜田雅弘監督、近藤実夏、三浦柚恵
野球部に所属していても出場がかなわない選手がいる。女子選手だ。
大会の参加資格は「男子生徒」とされており、公式戦にも出場することができない。
そんな状況の中、藤沢清流(神奈川)には2人の女子野球部員が在籍して男子部員と一緒に白球を追っている。
近藤実夏(みなつ)外野手(2年)と三浦柚恵(ゆえ)投手(1年)で、三浦は練習試合で最速116キロをマークするなど、成長著しい右腕だ。
彼女たちの現状を追い、2人のモチベーションと夢を探った。(高柳 義人)
176・5センチの長身から116キロ!
男子部員の中に入っても、見劣りしない長身の選手がいた。
藤沢清流の女子野球部員・三浦柚恵だ。
176・5センチ、小顔で8頭身のスラッとした体形から、投げ込む直球の最速は今秋116キロをマークした。
神スイングで知られ、各地で始球式をしているタレント・稲村亜美の最速が105キロだといえば、高校1年秋で116キロを記録した三浦のすごさが分かるだろう。
そんな三浦がなぜ、藤沢清流に進んだのか。それは1学年先輩の近藤実夏の存在が大きい。
近藤は同校でマネジャーを除き、初の女子野球部員になった。近藤は言う。
「高校で硬式野球をやりたくて、何校かに『女子でも野球部に入れますか』って聞いたんです」。
県内で女子硬式野球部があるのは私学の横浜隼人のみ。学費のことも考え公立校をと考え、学校を巡った。
あまり反応が良くない学校が続いた中、藤沢清流だけは違った。
「志があれば性別は問わない。頑張る気があればできる」。浜田雅弘監督(54)の前向きな言葉に支えられ、入学を決意した。
近藤を慕い、同じ中学の三浦も進学。三浦は6歳上の兄・大輝さんが同校でプレーしていたこともあり、迷わず決断したという。
公式戦には出場できず“応援”も練習試合で経験積む
浜田監督は、私学全盛の神奈川で、前任の厚木西を県4強に押し上げ、藤沢清流でも昨夏、16強入りに導いた。
その指揮官の方針で、練習メニューに男女の差はない。
「遠征の宿舎での部屋割りとかですかね。気を使うのは…」。公式戦に出場できない分、練習試合では相手校に許可をもらい、男子選手と同じように起用。
三浦も藤嶺藤沢、前橋育英といった強豪校相手に登板をしている。
公式戦に女子選手は出場できない。
今夏の神奈川大会で近藤は応援団副団長を務め、三浦とともにスタンドから声援を送った。
近藤は「オープン戦は使ってもらえるので、自分と同じような成績の男子が背番号をもらっていれば『自分はこのぐらいかな』と考えている」という。
練習についても「男子と同じ量をこなしても追いつかない。筋トレも人一倍やっている」と語る。
そんなひたむきな姿に浜田監督は「野球を勉強しているので(練習試合では)コーチャーもやっています」と評価している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171106-00010000-spht-base
11/6(月) 11:02配信
浜田雅弘監督の指導でフォームをチェックする三浦柚恵
三浦(前列左)、近藤(最後列右)も男子選手と一緒に体幹トレーニング
(右から)浜田雅弘監督、近藤実夏、三浦柚恵