ソフトB戦力外の大隣 井口ロッテが獲得へ 春季キャンプでテスト
2017年12月27日 06時00分 西日本新聞
http://www.nishinippon.co.jp/hawks/article/383022
3月11日の中日戦でオープン戦初登板した大隣
井口新監督が就任したロッテが、今季限りで福岡ソフトバンクを戦力外となった大隣憲司投手(33)の獲得に乗り出すことが26日、分かった。来年2月の沖縄・石垣島キャンプにテスト生として招き、最終的な合否を判断する方針。最下位に沈んだ今季はチーム防御率もリーグワースト。特に左投手が不足しており、11月の12球団合同トライアウトでも好投した通算52勝左腕の状態を見極める。
最下位からの逆襲を目指す井口マリーンズが「不屈の左腕」の獲得に動く。ロッテの球団幹部は「状態がどうか見てみようということになりました。(井口)監督とも話はしています」と来春キャンプでの入団テスト実施を明言。名前は明言しなかったものの、大隣の状態を見極めた上で合否を判断する方針だ。
大学・社会人ドラフトの希望枠で2007年にソフトバンクに入団した大隣は、08年には先発陣の一角として11勝を挙げた。12年にも自身2度目の2桁勝利となる12勝をマークしたが、13年に国指定の難病である「黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術を受けた。
懸命なリハビリを経て、翌14年は422日ぶりの勝利を飾ると、リーグ優勝を決めたシーズン最終戦も好投。阪神との日本シリーズでは初登板初勝利もマークした。ただ若手の台頭もあり、16年はわずか1勝、今季も1試合の登板に終わり、ウエスタン・リーグでも防御率5点台と精彩を欠いて、戦力外通告を受けた。
それでも現役続行へのこだわりは強く、11月には12球団合同トライアウトを受験。シート打撃形式で打者4人と対戦し、直球の最速141キロを計測した。さらに二つの見逃し三振を奪うなど、持ち前の高い制球力と球の切れを披露し、数球団に高く評価された。
ソフトバンクでの最後の行事参加となった先月末の球団納会の際も「やれる自信はある。しっかり準備だけはする」と強調し、浪人も辞さない覚悟を見せた。トライアウト後も母校近大のグラウンドでトレーニングを継続。来年1月も同様に練習を続け、現役続行を懸けたテストに挑む。
井口新監督を迎えたロッテも投手陣の立て直しが急務だ。最下位に沈んだ今季はチームの勝ち頭が7勝(9敗)の二木で、チーム防御率もリーグ唯一の4点台に低迷。左腕不足も深刻で、今季は最も勝ったのがチェンの3勝だった。通算52勝の実績に加え、大一番での経験も豊富なベテランの獲得となれば、ロッテにとっては大きなプラスとなりそうだ。
■今季の大隣
自主トレ 1月に沖縄で東浜らと自主トレ。例年より1週間早い14日に立ち投げでのブルペン投球を開始。4度のブルペン投球に加え、打撃投手も1度務めた。
宮崎春季キャンプ B組でキャンプへ。2月1日から5日連続でブルペン入り。腰の張りで一時別メニュー調整も、同26日にはフリー打撃に登板。
オープン戦 ウエスタン春季教育リーグで2度登板後、3月11日の中日戦でオープン戦初登板。3回を投げ、内野安打1本、3奪三振の無失点で開幕ローテ入りをアピールした。だが同20日のDeNA戦で4回を3被弾の4失点で2軍降格が決まった。
1軍登板 4月22日の楽天戦に先発し、今季1軍初登板。だが3回2/3で3被弾の6失点で降板した。再び2軍に降格。これが今季唯一の1軍登板だった。
戦力構想外から 10月29日に球団から来季の戦力構想から外れていることを通達される。11月15日の12球団トライアウトに参加。打者4人に対して被安打1も2人から見逃し三振を奪う好投を見せた。
=2017/12/27付 西日本スポーツ=
2017年12月27日 06時00分 西日本新聞
http://www.nishinippon.co.jp/hawks/article/383022
3月11日の中日戦でオープン戦初登板した大隣
井口新監督が就任したロッテが、今季限りで福岡ソフトバンクを戦力外となった大隣憲司投手(33)の獲得に乗り出すことが26日、分かった。来年2月の沖縄・石垣島キャンプにテスト生として招き、最終的な合否を判断する方針。最下位に沈んだ今季はチーム防御率もリーグワースト。特に左投手が不足しており、11月の12球団合同トライアウトでも好投した通算52勝左腕の状態を見極める。
最下位からの逆襲を目指す井口マリーンズが「不屈の左腕」の獲得に動く。ロッテの球団幹部は「状態がどうか見てみようということになりました。(井口)監督とも話はしています」と来春キャンプでの入団テスト実施を明言。名前は明言しなかったものの、大隣の状態を見極めた上で合否を判断する方針だ。
大学・社会人ドラフトの希望枠で2007年にソフトバンクに入団した大隣は、08年には先発陣の一角として11勝を挙げた。12年にも自身2度目の2桁勝利となる12勝をマークしたが、13年に国指定の難病である「黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術を受けた。
懸命なリハビリを経て、翌14年は422日ぶりの勝利を飾ると、リーグ優勝を決めたシーズン最終戦も好投。阪神との日本シリーズでは初登板初勝利もマークした。ただ若手の台頭もあり、16年はわずか1勝、今季も1試合の登板に終わり、ウエスタン・リーグでも防御率5点台と精彩を欠いて、戦力外通告を受けた。
それでも現役続行へのこだわりは強く、11月には12球団合同トライアウトを受験。シート打撃形式で打者4人と対戦し、直球の最速141キロを計測した。さらに二つの見逃し三振を奪うなど、持ち前の高い制球力と球の切れを披露し、数球団に高く評価された。
ソフトバンクでの最後の行事参加となった先月末の球団納会の際も「やれる自信はある。しっかり準備だけはする」と強調し、浪人も辞さない覚悟を見せた。トライアウト後も母校近大のグラウンドでトレーニングを継続。来年1月も同様に練習を続け、現役続行を懸けたテストに挑む。
井口新監督を迎えたロッテも投手陣の立て直しが急務だ。最下位に沈んだ今季はチームの勝ち頭が7勝(9敗)の二木で、チーム防御率もリーグ唯一の4点台に低迷。左腕不足も深刻で、今季は最も勝ったのがチェンの3勝だった。通算52勝の実績に加え、大一番での経験も豊富なベテランの獲得となれば、ロッテにとっては大きなプラスとなりそうだ。
■今季の大隣
自主トレ 1月に沖縄で東浜らと自主トレ。例年より1週間早い14日に立ち投げでのブルペン投球を開始。4度のブルペン投球に加え、打撃投手も1度務めた。
宮崎春季キャンプ B組でキャンプへ。2月1日から5日連続でブルペン入り。腰の張りで一時別メニュー調整も、同26日にはフリー打撃に登板。
オープン戦 ウエスタン春季教育リーグで2度登板後、3月11日の中日戦でオープン戦初登板。3回を投げ、内野安打1本、3奪三振の無失点で開幕ローテ入りをアピールした。だが同20日のDeNA戦で4回を3被弾の4失点で2軍降格が決まった。
1軍登板 4月22日の楽天戦に先発し、今季1軍初登板。だが3回2/3で3被弾の6失点で降板した。再び2軍に降格。これが今季唯一の1軍登板だった。
戦力構想外から 10月29日に球団から来季の戦力構想から外れていることを通達される。11月15日の12球団トライアウトに参加。打者4人に対して被安打1も2人から見逃し三振を奪う好投を見せた。
=2017/12/27付 西日本スポーツ=