元フジテレビでフリーアナウンサーの加藤綾子が、4月スタートのTBS系ドラマ「ブラックペアン」で本格的な女優デビューを果たすことが発表された。
人気グループ「嵐」の二宮和也が主演を務める同ドラマは、海堂尊氏の人気小説が原作。
手術用最新医療機器を巡る疑惑をキッカケに、外科医としてのプライドを守ろうとする“オペ室の悪魔”こと渡海征司郎(二宮)が、嫉妬渦巻く大学病院という巨大な組織に真っ向から立ち向かっていく姿を描いた作品。
加藤アナは、元看護師で現在は治験コーディネーターとして、新薬や新機器開発の治験の窓口となっている木下香織役を演じる。
加藤アナの本格的な女優デビューに関しては、フジを退社する以前から取り沙汰されていた。
スポーツ紙デスクはこう明かす。
「加藤アナの所属先の『ジャパン・ミュージックエンターテインメント』には、篠原涼子をはじめ、数多くの女優が所属していますからね。それに、加藤アナ自身もキャスター一筋といった報道志向が強いタイプとは言えず、フリー転身後はさまざまなジャンルの仕事に挑戦することが予想されていました」
さらに、昨今の芸能界を取り巻く状況も、加藤アナの女優活動を後押しする部分があったという。
芸能評論家の三杉武は語る。
「アイドルが情報番組、バラエティー番組などのMCやアシスタントをしたり、お笑い芸人が俳優やコメンテーターをしたり、モデルがタレント活動をするなど、昔に比べて今の芸能界はジャンルの垣根が薄れていて、芸能人のマルチタレント化が著しい。女子アナに関していえば、すでに元TBSの田中みな実さんや元日テレの脊山麻理子さんが雑誌のグラビアでセクシーな肢体を披露するなどフリー女子アナの活躍の場も広がっていますし、女優活動をしてもそれほど違和感はないでしょう。人気女子アナなら、ドラマの話題性を高めることにもなりますしね」
とはいえ、女子アナが女優として成功するか否かはまた別の問題だ。
女子アナから女優に転身して成功を収めたケースとしては、元NHKのアナウンサーで数多くのドラマや映画などで活躍し、昨年6月に亡くなった野際陽子さんが広く知られているが、一方で成功例はそれほど多くはない。
加藤アナの今作の出演に関しても、インターネット上では厳しい意見もチラホラ見受けられるが…。
「女優としての下積み経験がない人気女子アナが、いきなりゴールデンのドラマに起用されたとなると、どうしてもやっかみや批判的な意見も出てくるでしょう。実際、話題性や知名度を加味してのオファーでしょうし。また、女子アナの場合、その職業一本で長年やってきたケースが多く、イメージが定着していて覆すのが難しいという部分もある。とはいえ、逆に周囲の期待が低いぶん、良い演技を見せればそれだけ評価されやすいし、女優としての可能性は大きく広がると思います」(前出のスポーツ紙デスク)
逆風を追い風に変えるべく、女優・加藤綾子の熱演に期待したいところである。(平田昇二)
2018.3.24 15:32 dot.
https://dot.asahi.com/dot/2018032400016.html?page=1
