夏の甲子園大会決勝で強豪の大阪桐蔭に敗れたが、秋田県勢として103年ぶりの準優勝で日本中に感動を与えた金足農業。甲子園球場の物販からは関連商品が根こそぎ消え、フリマアプリやオークションサイトではサインボールやユニホームが高騰するなど、さながら“カナノウバブル”の様相を呈している。
「100回目の記念大会で、かなりの数のグッズを用意していました。それでも多くのグッズが完売となり、購入をお考えのみなさまにはご迷惑をおかけしております」
そう語るのは甲子園球場のグッズ販売担当者。金足農が横浜を破った3回戦前後から、金足農の校名が入ったグッズが品薄状態になり始め、21日の決勝戦当日の午前中にはほぼ完売となった。
優勝校と準優勝校の記念グッズは21日にネット限定で売り出された。いま注文しても納期は秋ごろだが、こちらも早々に完売しそうだ。
金足農関連グッズはすでにネット上で数多く転売されている。
「メルカリ」では、定価650円の金足農の校名入りボールペンが2000円前後、ボールやペナントなど5点セットのグッズは、定価約4000円にも関わらず、一時、2万6500円で出品されていた。
「ヤフーオークション」では、本物であるかどうかは定かではないが、エースの吉田輝星投手(3年)のサイン入りボールが5万円で出品されている。
別の吉田投手のサイン入りとみられるボールは1円からオークションがスタート、22日朝の時点で40件の入札があり、4万9500円の値が付いている。また、サイン入り色紙も出品され、64件の入札があり、1万1111円の値が付けられている。このほか、金足農のユニホームなども出品された。
地元秋田では、米大型バイク「ハーレーダビッドソン秋田店」がセールを実施。金足農が34年ぶりにベスト4に進出した時点で店内のハーレーグッズなどを34%オフで販売を始めた。優勝した場合は半額セールを予定していたが、準優勝だったことから、金足農カラーの紫色を身につけての入店などで値引きする。さすがにバイク本体はセール除外品だという。
コンビニ大手のローソンは、金足農の生徒たちと共同開発した「金農パンケーキ」(税込み145円)を23日から秋田県内の191店舗で再発売する。5〜6月に県内で限定発売され、評判だったものだ。
東京都内では、「AKITA DINING なまはげ銀座店」が21日限定で、同店恒例の「なまはげショー」の際に、なまはげが秋田の美酒をお客さんに振る舞った。
金足農の躍進は、大人たちをも笑顔にしたようだ。
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