巨人の原辰徳監督(60)が6日、4年ぶりに捕手に復帰する阿部慎之助捕手(39)の起用構想について言及し、近年の主戦場だった一塁での起用を「ない」と断言した。
阿部の一塁スタメン起用は「チームの後退」を意味すると考えているからだ。
春季キャンプでは「一塁・阿部」を完全封印。100%捕手として状態をチェックし、
3月29日の開幕戦(対広島・マツダ)先発マスクへ、「背水」の状況にして、炭谷、小林、大城らと競わせる。
中途半端な形にはしない。
原監督は昨秋、電話で捕手復帰を志願してきた阿部について、完全に捕手に専念させる意向を示した。
近年は体調を考慮して一塁手でプレーしたが、仮に他の捕手がマスクをかぶる場合でも一塁起用の構想はない。
「ない。そういうことは慎之助にはしたくない。そこまで頼りたくないね。自分で、意志力の中で、キャッチャーというものを求めたわけだから。
そこはキャッチャーで勝負。
僕が仮にまた『慎之助ファーストいくぞ』と言ったら、チームは後退しているね。僕はチームを前進させるのが役割だから」
一塁は新外国人のビヤヌエバ、中島らの競争。
そこに、打線強化のために阿部を加える選択肢は、現時点で指揮官にはない。
07年からのリーグ3連覇に貢献し、12年には打率3割4分で日本一に導いたかつての正捕手に、本気で勝負させる。
「どういうキャッチャーとして彼がグラウンドに立つんだと。これは楽しみ。
僕自身が知っているのは08年だったり09年だったり、あの円熟期だから。そういう姿で戻ってくるかもしれないし、そうでない姿を見なきゃいけなくなる可能性もあるし、楽しみだね」
西武からFAで炭谷が加入。小林、大城、宇佐見らとの捕手争いは超激戦だ。
原監督は「一塁・阿部」を封印し、厳しい目で見極める。開幕投手はすでに菅野と明言しているが、阿部の開幕スタメンマスクの可能性も十分あるとした。
「開幕で慎之助がキャッチャーをやることだって十分あると思う。(反対に)もしかしたら慎之助といえども、開幕のベンチのメンバーに入っていないかもしれない。
どう臨機応変にチームを作っていくかが僕の役割だから」
捕手を「グラウンド上の監督」と表現する原監督。競争は激しくなる一方で、捕手・阿部の存在が小林らの刺激、さらなる成長の糧になるとも考えている。
「小林は今、自分がどういう位置づけの中で野球をやっているのか。どういうつもりでジャイアンツの捕手で戦おうとしているのか。
慎之助は今の小林をどう見ているのか。そういうものはサポートしてもらいたい。ジャイアンツの85年の歴史の中でナンバーワンキャッチャーですから」
現在、阿部は米グアムで自主トレ中。原監督は「捕手一本」で迎える19年の阿部に大きな期待を寄せている。
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1/7(月) 6:04配信