1980年代に、わずか4年の活動で芸能界を去った神戸出身の伝説のアイドル歌手河上幸恵(ゆきえ)(51)が、32年ぶりに帰ってきた。大好きな歌への思いが募り、地元神戸で活動を再開。4月2日からは、ラジオ関西で自身がパーソナリティーを務める番組「河上幸恵のモーニングコール」(火曜、午前6時〜6時15分)も始まる。(冨居雅人)
河上は81年、13歳の時にオーディションで新人歌手を発掘する人気番組「スター誕生!」で第36代チャンピオンになり、ホリプロが獲得。中学卒業後に上京し、83年に「ブルー・エトランゼ」でデビューした。
歌唱力の高さで注目を集めたが、グラビア撮影やテレビドラマ出演など求められるアイドル像への違和感が大きくなり、5枚のシングルを発表後、19歳で引退した。帰郷後は一切歌うことはなく、歌番組も見られなかった。以来、一般企業で働いたり、ピアノ講師や司会業をしたりしながら、結婚、子育ても経験した。
そんな生活に昨年末、転機が訪れた。友人に誘われて杏里やJUJUのコンサートに行くうちに無性に歌いたくなった。時を同じくして、ずっとファンだったという会社経営者の男性の強い願いを受け、一人のためだけにミニコンサートを開き、歌への思いがさらに強まった。
それから3カ月余りでのラジオ番組の実現に「トントン拍子で夢がかなった。周囲に魔法使いがたくさん現れたみたい」と喜ぶ。番組では、寮生活を共にした事務所先輩の堀ちえみ、仲良しだった後輩の井森美幸ら、80年代アイドルたちとの思い出話も披露。語り口には、かつての“不思議ちゃんキャラ”が健在だ。
次なる夢は、アイドル時代にできなかったコンサートの開催。「近いうちに、大好きな歌を自然体の私で披露したい」と思いを膨らませている。
神戸新聞NEXT
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