安倍晋三首相(64)が11日、都内で映画「記憶にございません!」(9月13日公開)の試写を鑑賞した後、脚本・監督を務めた三谷幸喜さん(58)と懇談を行った。
関係者によると、同作の主演を務める俳優・中井貴一(57)と安倍氏が今月2日に食事会を行った際に映画のことが話題に。中井が首相を演じていることから是非とも見てみたいという話になったという。安倍氏と中井は成蹊大の先輩後輩で、安倍氏は昨年2月にも中井が主演した映画「嘘八百」(武正晴監督)を渋谷の映画館で鑑賞していた。
三谷監督から感想を問われた安倍氏は、第一声で「記憶にございません」とジョークで答え、三谷監督は「感想終わっちゃいましたね」とタジタジ。作品の中では、中井演じる黒田総理が「過去に消費税をどんどん上げた悪い総理」として描かれている部分がある。「ちょっと(自分と)かすってますね」との安倍氏の言葉に、三谷監督が「ムッとしてないですか?」とおそるおそる聞くと「してないですよ」と笑顔を見せた。
作中では、俳優・草刈正雄(66)演じる官房長官がアロハシャツで会見室に姿を見せるシーンも登場。安倍氏は「菅(義偉)官房長官が着てたらビックリするよね」と笑ったという。とはいえ、2時間強の作品中、1か所だけ「ドキッとしたところがあった」とそうで、三谷監督がどの場面かを問うと、「それは言えません」とけむに巻いていたとした。
懇談を終えた三谷氏は「私も政治家とお話をする機会があるんですが、割と人の話を聞いていないという印象がありました。その中で、安倍さんは私の言うことにも真摯(しんし)に耳を傾けてくれていました。感想も具体的に伝えてくださったのもうれしかったです」とコメント。安倍氏が三谷監督の過去作品のタイトルを挙げ、「結構見ているんですよ」と話すと、「気を使ってくださって…」と恐縮していた。
2人は、三谷監督の「清須会議」がクロージング作品に選ばれた2013年の東京国際映画祭で、米俳優トム・ハンクス(63)、役所広司(63)らと共に開幕セレモニーに出席して以来の対面だった。
スポーツ報知 8/11(日) 19:48
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