「これで阪神は重い腰を上げるかもしれません」 セ球団の編成担当がこう言った。
新型コロナウイルスに感染し、現在入院中の阪神・藤浪晋太郎(25)のトレードについてである。
球界ではコロナ騒動をきっかけに、藤浪のトレード話が再浮上するとの見方が広がっている。
冒頭の編成担当が続ける。
「藤浪はコロナ感染が拡大する中で合コンに参加した批判は避けられない。
選手の外出を制限しなかった阪神の管理責任も問われて当然です。その一方で藤浪は近年、極度の制球難による不振が続き、
復活の兆しすら見えない。首脳陣も藤浪再生に苦慮していて、矢野監督は今季、藤浪を一軍戦力として計算には入れられないと考えていると聞いている。
もともと他球団関係者の間には、藤浪は環境を変えた方がいいという声が多かった。
阪神は昔から、江夏豊をはじめ、いわゆる『問題児』と判断した選手を他球団へ放出する傾向がある。
コロナ禍のほとぼりが冷めたら、これまでかたくなに拒み続けてきた藤浪のトレードを前向きに検討するかもしれません」
藤浪を巡っては昨年、複数球団がトレードを打診していたことが明らかになった。某パ球団の関係者が言う。
「阪神は2012年のドラフトで4球団競合の末に1位で獲得した。大阪桐蔭高時代にエースとして12年春夏の甲子園連覇に貢献したスター選手として人気、話題性は高い。
そんな選手をトレードで放出し、移籍先で活躍されたら自分たちの立場がなくなるため、全く乗り気ではなかった。
ただ、他球団の藤浪人気は相変わらずで、騒動が起こる前に楽天が水面下でトレードを打診した、との話も聞いている。
阪神が決断すれば、多くの球団が手を挙げる。シーズン中のトレードとなれば、同一リーグのセ球団ではなく、パ球団になるでしょう」
たとえば中田翔や清宮幸太郎、斎藤佑樹、吉田輝星ら甲子園のスター選手を多く抱えている日本ハムは、
巨人で芽が出なかったドラ1の大田泰示が覚醒したように、他球団で開花しなかった才能を生かす手腕に自信を持っており、かねて関心を示しているという。
リーグ2連覇中の西武にしても、リーグ屈指の強力打線を擁する一方で、昨季のチーム防御率はリーグワーストの4・35。
投手力強化は不可欠で、喉から手が出るほど欲しいに違いない。正捕手は高校の後輩・森が務める。
阪神OBは、「藤浪は阪神にいてもプラスにならない」と、こう続ける。
「入団から3年連続で2ケタ勝利をマークした選手にもかかわらず、再生する兆しが見えない。
昨秋と今春のキャンプでライバル球団の中日のOBである山本昌氏をわざわざ臨時コーチに招いて、手を借りるくらいですから。
18年に西武へトレードした榎田のように、阪神でくすぶっていた選手が新天地で活躍するケースが少なくないのは、
阪神では本来の実力が発揮できないタイプがいるということでしょう。コロナ騒動を巡る球団の対応にも問題がある。
合コンに参加した人数を慌てて『12人』から『13人以上』に訂正するなど、積極的に事実を明らかにする意思がないように思える。
育成力、指導力のなさはもちろん、危機管理能力に欠け、選手をチヤホヤして甘やかすだけの阪神にいても、先が見えません」
別の阪神OBは「藤浪はこれまで、本拠地の甲子園球場で、一部ファンの心ないヤジに苦慮してきた。
今回の一件によって、これまで以上にひどいヤジが飛びかねない」とも指摘する。
幸か不幸か、今回のコロナ騒動をきっかけにトレードが実現すれば、藤浪にとって大いにプラスになりそうだが……。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/271171
新型コロナウイルスに感染し、現在入院中の阪神・藤浪晋太郎(25)のトレードについてである。
球界ではコロナ騒動をきっかけに、藤浪のトレード話が再浮上するとの見方が広がっている。
冒頭の編成担当が続ける。
「藤浪はコロナ感染が拡大する中で合コンに参加した批判は避けられない。
選手の外出を制限しなかった阪神の管理責任も問われて当然です。その一方で藤浪は近年、極度の制球難による不振が続き、
復活の兆しすら見えない。首脳陣も藤浪再生に苦慮していて、矢野監督は今季、藤浪を一軍戦力として計算には入れられないと考えていると聞いている。
もともと他球団関係者の間には、藤浪は環境を変えた方がいいという声が多かった。
阪神は昔から、江夏豊をはじめ、いわゆる『問題児』と判断した選手を他球団へ放出する傾向がある。
コロナ禍のほとぼりが冷めたら、これまでかたくなに拒み続けてきた藤浪のトレードを前向きに検討するかもしれません」
藤浪を巡っては昨年、複数球団がトレードを打診していたことが明らかになった。某パ球団の関係者が言う。
「阪神は2012年のドラフトで4球団競合の末に1位で獲得した。大阪桐蔭高時代にエースとして12年春夏の甲子園連覇に貢献したスター選手として人気、話題性は高い。
そんな選手をトレードで放出し、移籍先で活躍されたら自分たちの立場がなくなるため、全く乗り気ではなかった。
ただ、他球団の藤浪人気は相変わらずで、騒動が起こる前に楽天が水面下でトレードを打診した、との話も聞いている。
阪神が決断すれば、多くの球団が手を挙げる。シーズン中のトレードとなれば、同一リーグのセ球団ではなく、パ球団になるでしょう」
たとえば中田翔や清宮幸太郎、斎藤佑樹、吉田輝星ら甲子園のスター選手を多く抱えている日本ハムは、
巨人で芽が出なかったドラ1の大田泰示が覚醒したように、他球団で開花しなかった才能を生かす手腕に自信を持っており、かねて関心を示しているという。
リーグ2連覇中の西武にしても、リーグ屈指の強力打線を擁する一方で、昨季のチーム防御率はリーグワーストの4・35。
投手力強化は不可欠で、喉から手が出るほど欲しいに違いない。正捕手は高校の後輩・森が務める。
阪神OBは、「藤浪は阪神にいてもプラスにならない」と、こう続ける。
「入団から3年連続で2ケタ勝利をマークした選手にもかかわらず、再生する兆しが見えない。
昨秋と今春のキャンプでライバル球団の中日のOBである山本昌氏をわざわざ臨時コーチに招いて、手を借りるくらいですから。
18年に西武へトレードした榎田のように、阪神でくすぶっていた選手が新天地で活躍するケースが少なくないのは、
阪神では本来の実力が発揮できないタイプがいるということでしょう。コロナ騒動を巡る球団の対応にも問題がある。
合コンに参加した人数を慌てて『12人』から『13人以上』に訂正するなど、積極的に事実を明らかにする意思がないように思える。
育成力、指導力のなさはもちろん、危機管理能力に欠け、選手をチヤホヤして甘やかすだけの阪神にいても、先が見えません」
別の阪神OBは「藤浪はこれまで、本拠地の甲子園球場で、一部ファンの心ないヤジに苦慮してきた。
今回の一件によって、これまで以上にひどいヤジが飛びかねない」とも指摘する。
幸か不幸か、今回のコロナ騒動をきっかけにトレードが実現すれば、藤浪にとって大いにプラスになりそうだが……。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/271171