元ブルワーズで始球式も務めたドン・オーガスト氏【写真:Getty Images】
新型コロナウイルスの感染拡大で自粛ムードの中“世界最速”で開幕となった台湾プロ野球(CPBL)。世界中の野球ファンが注目する中、過去に助っ人として同リーグに所属していた投手が“恐怖体験”を語っている。
過去には野球賭博など様々な困難を乗り越えてきた台湾プロ野球界。元ブルワーズでメジャー通算34勝を挙げたドン・オーガスト氏も台湾でプレーした一人だ。自身のツイッターでは1996年に八百長を持ちかけられたことを赤裸々に明かしている。
当時、興農ブルズに所属していたオーガスト氏は遠征先の試合後にチーム関係者と小さなバーに訪れると個室に20人ほどの人が集まっていたという。すると、台湾人女性がやってきて名前や台湾に来た理由を尋ねられ野球選手であることを伝えた。
オーガスト氏は「彼女はその時“不正試合”というものを私がわかっているか確認した。彼女が“八百長”のことに言及していて、エレファンツの選手を脅迫した反社会的勢力と恐らくつながりあるのだと、私は即座にピンときた」と、八百長を持ちかけらていることを察したという。
100万円の受け取りを拒否すると怒鳴り声をあげた反社会的勢力の人間が…
突然の出来事に混乱したがオーガスト氏は「知らないふりをしてとぼけた」が、女性は八百長の詳細を何度も持ち掛けてきた。その時すでに、オーガースト氏は周りにいる人間が反社会的勢力だということに気が付いたという。
その反社会的勢力の人間から女性を通じオーガスト氏は八百長に加わる報酬として100万円を受け取るように伝えられたが「私は自分の名前を、そしてメジャーリーガーとして残した功績の全てを台無しにしたくなかった。息子に(八百長をする)試合で登板したということで絶対に恥ずかしい思いをさせたくないという思いがあった」と、自身の信念を貫き断ったという。
その後、バーに集まっていた人間の顔色が変わり、店で流れていた音楽もストップ。怒鳴り声をあげる反社会的勢力の人間がオーガスト氏をエレベーターに連れ込み、すぐさまその場から帰したという。
この時の状況をオーガスト氏は「命の危険を感じた。それで私の心臓はバクバクしていた。そして、私と共にバーに行った男に会った。彼は私に謝り続け、彼らに私を(バーまで)連れて来いと言われていたことを明かした。正直、私は生きていることが嬉しかった。文字通り惨事を免れたと感じた」と振り返っている。
台湾では1996年、2009年にも野球賭博が発覚し解散に追い込まれた球団もあった。オーガースト氏は自身のプライドを守るため八百長を拒んだ。一歩間違えれば最悪の事態になっていたかもしれない“恐怖体験”だった。
4/18(土) 16:59配信
新型コロナウイルスの感染拡大で自粛ムードの中“世界最速”で開幕となった台湾プロ野球(CPBL)。世界中の野球ファンが注目する中、過去に助っ人として同リーグに所属していた投手が“恐怖体験”を語っている。
過去には野球賭博など様々な困難を乗り越えてきた台湾プロ野球界。元ブルワーズでメジャー通算34勝を挙げたドン・オーガスト氏も台湾でプレーした一人だ。自身のツイッターでは1996年に八百長を持ちかけられたことを赤裸々に明かしている。
当時、興農ブルズに所属していたオーガスト氏は遠征先の試合後にチーム関係者と小さなバーに訪れると個室に20人ほどの人が集まっていたという。すると、台湾人女性がやってきて名前や台湾に来た理由を尋ねられ野球選手であることを伝えた。
オーガスト氏は「彼女はその時“不正試合”というものを私がわかっているか確認した。彼女が“八百長”のことに言及していて、エレファンツの選手を脅迫した反社会的勢力と恐らくつながりあるのだと、私は即座にピンときた」と、八百長を持ちかけらていることを察したという。
100万円の受け取りを拒否すると怒鳴り声をあげた反社会的勢力の人間が…
突然の出来事に混乱したがオーガスト氏は「知らないふりをしてとぼけた」が、女性は八百長の詳細を何度も持ち掛けてきた。その時すでに、オーガースト氏は周りにいる人間が反社会的勢力だということに気が付いたという。
その反社会的勢力の人間から女性を通じオーガスト氏は八百長に加わる報酬として100万円を受け取るように伝えられたが「私は自分の名前を、そしてメジャーリーガーとして残した功績の全てを台無しにしたくなかった。息子に(八百長をする)試合で登板したということで絶対に恥ずかしい思いをさせたくないという思いがあった」と、自身の信念を貫き断ったという。
その後、バーに集まっていた人間の顔色が変わり、店で流れていた音楽もストップ。怒鳴り声をあげる反社会的勢力の人間がオーガスト氏をエレベーターに連れ込み、すぐさまその場から帰したという。
この時の状況をオーガスト氏は「命の危険を感じた。それで私の心臓はバクバクしていた。そして、私と共にバーに行った男に会った。彼は私に謝り続け、彼らに私を(バーまで)連れて来いと言われていたことを明かした。正直、私は生きていることが嬉しかった。文字通り惨事を免れたと感じた」と振り返っている。
台湾では1996年、2009年にも野球賭博が発覚し解散に追い込まれた球団もあった。オーガースト氏は自身のプライドを守るため八百長を拒んだ。一歩間違えれば最悪の事態になっていたかもしれない“恐怖体験”だった。
4/18(土) 16:59配信