今季2度目にして、最後の登板となった8月2日のアストロズ戦。エンゼルスの大谷翔平は、二回に崩れた。
フォームはどこかぎこちなく、制球が定まらない。「気持ち良く腕が振れない」。球速が急激に落ちる異変があり、肘の張りも感じていたという。そんな中でも時折、声を上げながら投げ続けたが、五つの四球を与えて降板。翌日には、右前腕の筋損傷が判明したと球団が発表した。
右肘の手術から2シーズンぶりに投手として復帰した今季は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、満足な調整はできていなかった。
当初は、メジャー復帰前に登板する予定だったマイナーリーグが中止に。大谷は「実戦で段階を踏んで投げていない状態だった」と振り返る。復帰が早過ぎるのは明白でも、首脳陣は投打の中心である大谷を開幕から「二刀流」で起用した。
投手復帰1年目で、しかも、ぶっつけ本番とも言える状況。公式戦とはいえ、「リハビリの段階」と頭の中では理解していたが、実際にマウンドに上がれば思うようにはいかないもの。「メディアとか、ファンの人が100%の結果を求めるのは普通。その期待に応えたいと思う自分もいた」。調整と割り切るのが難しいのは当然だった。
来季に向け、大谷は10月にキャッチボールを再開。キャンプインを前に打者相手の投球を始める予定だという。「二刀流」継続に意欲を示しており、「開幕からしっかり結果を出せる準備をしていきたい」。今度は入念な準備を重ね、巻き返しのシーズンに臨む。
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