10/18(月) 5:15配信
東スポWeb
ファンに笑顔で別れを告げた日本ハム・斎藤(球団提供)
最後の佑姿≠見せつけた。日本ハムの斎藤佑樹投手(33)が、17日に札幌ドームのオリックス戦で引退登板に臨み、試合後のセレモニーで盛大に送り出された。全国制覇を果たした2006年夏の甲子園から15年間、常に注目を浴び続けてきた斎藤だけに今後が気になるが、取材を進めるとすでに「佑ちゃんの未来予想図」が描かれていた。その討論会で飛び出したやりとりを公開――。
運命の時は、緊迫した展開でやってきた。先発の上沢に代わり、4―3と1点リードの7回から2番手として登板。相手はロッテと優勝争いを繰り広げているオリックスとあって当然、忖度なしの真剣勝負となった。
1万人がかたずをのんで見守る中、フルカウントからの7球目、125キロのツーシームはわずかに外れ、惜しくも四球に終わった。それでも、すがすがしい表情を浮かべた斎藤は、ベンチに下がると感極まり、大粒の涙を流した。
試合後の引退セレモニーでも、あふれる涙を止めることはできなかった。スポットライトに照らされながら「斎藤は『持っている』と言われたこともありました。でも、本当に持っていたらいい成績も残せたでしょうし、こんなにけがもしなかったはずです。ファンの皆さんも含めて僕が持っているのは『最高の仲間』です。皆さんと過ごした時間は僕の一生の宝物です。長い間本当にありがとうございました。またお会いしましょう」と、スピーチした。
今後については「それは本当に…ないですね。ないですし、何かしようと思っていますけど、少し立ち止まって考える時間も必要なのかなと思います」と、熟考するという。
その一方、これまで取材を兼ねて「引退後の斎藤佑樹」について、本人と討論を重ねてきた。普段は「引退後のことは引退してからゆっくり考える」と語っていた斎藤だったが、ある日「逆に、自分は何をしたらいいと思う?」と逆質問することも。そこでさまざまな選択肢を本人にぶつけてみたところ…。以下、そのやりとりを再現してみた。
斎藤 せっかくだから、自分にしかできないことや、自分だからできることをやれたらいいと思うんですよ。何かあるかな。
――学生時代には「政治家になりたい」との発言もあったが
斎藤 あれは完全にその場を盛り上げるために言った発言(笑い)。メディア向けのサービスで言ってしまったもので、自分なんかが政治家になるなんて考えられないですよ。
――斎藤選手と言えば「甲子園」。世間でも言われているように、球児を取材するキャスターなどはどうか
斎藤 そう言ってもらえているんですね。務まるかは分からないですけど、やっぱり何かしらの形でお世話になった高校野球に恩返ししたいなというずっと思いはありますね。
――酸いも甘いも経験してきたからこそ、指導者は適役ではないか
斎藤 自分に教えられるのかな…というのはあります。自分より実績を残していたり、教え方が上手な方はたくさんいるわけで。そういった方たちと比べてしまうと、自分は適役ではないのかなと今は思います。
――野球人気向上のための取り組みとして、野球教室などを毎オフ行っている
斎藤 そうですね。その取り組みは引退してからもやっていきたいですね。子供も大好きですし、なにより野球の楽しさを少しでも多くの人に知ってもらいたい。どうすれば野球人気が復活するのか、自分自身としてもこれからも勉強は続けていきたいです。
――歳を重ねてもルックスは健在。俳優業に挑戦というのも面白いのでは
斎藤 俳優!? それは考えたことがなかったです(笑い)。そういってもらえるだけありがたいですよ。と言うか、まずそんなオファー絶対来ないでしょ!
これは実際に「俳優オファー」が来ればやるということなのか…。それはともかく、斎藤と言えばさまざまな変化球を繰り出す器用さが持ち味で、どの世界に挑戦してもそつなくこなせることは間違いない。
先に報じた「佑ちゃん球場」運営の目標も含めて、叶えたい夢をたくさん持つ男だからこそ、今後は「野球指導者兼政治家兼俳優」など、マルチな活躍を見ていきたいと心から思う。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e12fb19e5fdfd0d7ea8646697e249e70a1f5f4ae
東スポWeb
ファンに笑顔で別れを告げた日本ハム・斎藤(球団提供)
最後の佑姿≠見せつけた。日本ハムの斎藤佑樹投手(33)が、17日に札幌ドームのオリックス戦で引退登板に臨み、試合後のセレモニーで盛大に送り出された。全国制覇を果たした2006年夏の甲子園から15年間、常に注目を浴び続けてきた斎藤だけに今後が気になるが、取材を進めるとすでに「佑ちゃんの未来予想図」が描かれていた。その討論会で飛び出したやりとりを公開――。
運命の時は、緊迫した展開でやってきた。先発の上沢に代わり、4―3と1点リードの7回から2番手として登板。相手はロッテと優勝争いを繰り広げているオリックスとあって当然、忖度なしの真剣勝負となった。
1万人がかたずをのんで見守る中、フルカウントからの7球目、125キロのツーシームはわずかに外れ、惜しくも四球に終わった。それでも、すがすがしい表情を浮かべた斎藤は、ベンチに下がると感極まり、大粒の涙を流した。
試合後の引退セレモニーでも、あふれる涙を止めることはできなかった。スポットライトに照らされながら「斎藤は『持っている』と言われたこともありました。でも、本当に持っていたらいい成績も残せたでしょうし、こんなにけがもしなかったはずです。ファンの皆さんも含めて僕が持っているのは『最高の仲間』です。皆さんと過ごした時間は僕の一生の宝物です。長い間本当にありがとうございました。またお会いしましょう」と、スピーチした。
今後については「それは本当に…ないですね。ないですし、何かしようと思っていますけど、少し立ち止まって考える時間も必要なのかなと思います」と、熟考するという。
その一方、これまで取材を兼ねて「引退後の斎藤佑樹」について、本人と討論を重ねてきた。普段は「引退後のことは引退してからゆっくり考える」と語っていた斎藤だったが、ある日「逆に、自分は何をしたらいいと思う?」と逆質問することも。そこでさまざまな選択肢を本人にぶつけてみたところ…。以下、そのやりとりを再現してみた。
斎藤 せっかくだから、自分にしかできないことや、自分だからできることをやれたらいいと思うんですよ。何かあるかな。
――学生時代には「政治家になりたい」との発言もあったが
斎藤 あれは完全にその場を盛り上げるために言った発言(笑い)。メディア向けのサービスで言ってしまったもので、自分なんかが政治家になるなんて考えられないですよ。
――斎藤選手と言えば「甲子園」。世間でも言われているように、球児を取材するキャスターなどはどうか
斎藤 そう言ってもらえているんですね。務まるかは分からないですけど、やっぱり何かしらの形でお世話になった高校野球に恩返ししたいなというずっと思いはありますね。
――酸いも甘いも経験してきたからこそ、指導者は適役ではないか
斎藤 自分に教えられるのかな…というのはあります。自分より実績を残していたり、教え方が上手な方はたくさんいるわけで。そういった方たちと比べてしまうと、自分は適役ではないのかなと今は思います。
――野球人気向上のための取り組みとして、野球教室などを毎オフ行っている
斎藤 そうですね。その取り組みは引退してからもやっていきたいですね。子供も大好きですし、なにより野球の楽しさを少しでも多くの人に知ってもらいたい。どうすれば野球人気が復活するのか、自分自身としてもこれからも勉強は続けていきたいです。
――歳を重ねてもルックスは健在。俳優業に挑戦というのも面白いのでは
斎藤 俳優!? それは考えたことがなかったです(笑い)。そういってもらえるだけありがたいですよ。と言うか、まずそんなオファー絶対来ないでしょ!
これは実際に「俳優オファー」が来ればやるということなのか…。それはともかく、斎藤と言えばさまざまな変化球を繰り出す器用さが持ち味で、どの世界に挑戦してもそつなくこなせることは間違いない。
先に報じた「佑ちゃん球場」運営の目標も含めて、叶えたい夢をたくさん持つ男だからこそ、今後は「野球指導者兼政治家兼俳優」など、マルチな活躍を見ていきたいと心から思う。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e12fb19e5fdfd0d7ea8646697e249e70a1f5f4ae