2/15(火) 6:00配信
日刊スポーツ
国家ジャンプセンターの全景(ロイター)
小林陵侑(25=土屋ホーム)の活躍に沸いた北京五輪のジャンプが、14日の男子団体をもって終了した。高いジャンプ台から勢いよく飛び出していった選手たちの姿は壮観だった。ところで、あんな高さから飛んで怖くないのだろうか? 高所恐怖症の選手なんているのだろうか? そんな疑問に担当記者が答えました。
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ノルディックスキー・ジャンプのスタート地点は一般人にとっては足がすくむ高さにある。札幌・大倉山ジャンプ競技場では、スタート地点から着地点までの標高差は133・6メートル。30階建てのビルとほぼ同じだ。その高さから助走路を時速90キロ以上で滑走し、飛び出す。装着しているのはヘルメットとスキー板だけ。怖くないのだろうか。
恐怖心を克服した選手もいる。21年3月の伊藤杯大倉山ナイター大会で優勝するなど、国内の有力選手、男子の渡部弘晃(30=東京美装)は「高所恐怖症なんです。ジェットコースターとか絶対に乗れない」という。競技を始めた頃は練習前夜に眠れないほどで、スタートゲートに座るだけの練習からステップを踏んだ。「今は大丈夫」と笑うが、競技から離れれば屋根に登って積雪を降ろす作業などは「無理です」と高所恐怖症のままだ。
原田雅彦氏(53=雪印メグミルク総監督)は「考える暇もない。考えないで動けるように訓練していますから」と話す。「とにかくスピードが出ていることや風を切る音をできれば現地で近づいて感じて欲しい。きっとすごいなって思いますよ」。
コロナ禍で無観客開催となった五輪だが、スリルを体感できる生観戦をオススメしたい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c951d096c0b19e719dcbea3fce7cf15db152af53