「水道橋博士“先生”」誕生でコンビ復活は絶望的か…今も続く冷戦状態
7月に投開票された参院選では、元おニャン子クラブの生稲晃子氏(自民党)や、歌手で俳優の中条きよし氏(日本維新の会)、元陸上選手でタレントの松野明美氏(維新)、暴露系YouTuberのガ―シーこと東谷義和氏(NHK党)など、多くの著名人候補も当選を果たした。
その中で、れいわ新選組から比例区に出馬した、お笑いコンビ「浅草キッド」の水道橋博士氏も見事に当選。
維新の松井一郎代表から個人の言論を封じ込める目的のスラップ訴訟を起こされたことを機に出馬を決めたと公言し、「反スラップ訴訟法」をつくることなどを公約としていた。
今後の国会での維新の会の議員とのバトルも気になるところだが、芸能界でそれ以上に注目を集めているのが、相方の玉袋筋太郎との関係だ。
ともにビートたけしの弟子だった2人は、1987年に浅草キッドを結成。
『浅草橋ヤング洋品店』(テレビ東京系)や『草野☆キッド』(テレビ朝日系)、格闘技情報番組『SRS』(フジテレビ系)などのテレビ番組を始め、『浅草キッドの奇跡を呼ぶラジオ』(ニッポン放送)などで活躍を見せた。
また、主催ライブ『浅草お兄さん会』からは、U字工事や東京ダイナマイト、マキタスポーツなどを輩出しており、若手芸人の発掘などにも力を注いでいた。
バラエティ番組を手がける放送作家は語る。
「5歳違いの2人ですが、かつてはプライベートでも一緒にプロレスや格闘技を観戦に行くなど、私生活でも仲が良いコンビとして知られていました。師匠のたけしさんとの関係も良好で、年に一度、浅草キッドの2人が社長の設定で芸人のたけしさんを接待する“社長会”なんてイベントもやっていて、たけしさんがラジオ番組なんかでうれしそうに話していましたね」
そんな浅草キッドだが、近年はコンビとしての仕事は週刊誌「アサヒ芸能」(徳間書店)の連載記事くらいのもので、公の場に揃って姿を現すことはなく、不仲説も取り沙汰されている。
「博士は解散こそしていないものの、長年にわたって漫才をはじめとしたコンビとしての活動をしない現状を“セックスレスの夫婦”に例えていますが、実状はそれどころではなく、相当冷めきった関係のようです。コンビとしての活動はおろか、ほとんど連絡も取り合っておらず、そもそも今では所属事務所も別々ですからね。2人を若手時代から可愛がっている高田文夫先生ですら、コンビ復活に関してはさじを投げている状況です」(前出の放送作家)
10年ほど前にはそんなコンビ仲の悪さを象徴する決定的な“事件”もあったとか。
「玉ちゃんが、浅草キッドのかつてのライバルで不仲も噂されていた爆笑問題に、メディアを介して公開果たし状を送り付けて、漫才対決を仕掛けたことがあったんです。太田光さんがプロレス的なノリで乗っかったことで2組の対決ムードがにわかに盛り上がりかけたのですが……。博士がまったく乗り気にならず、浅草キッド側の空中分解によってうやむやになってしまったんです。その後、太田さんは博士とも玉ちゃんとも仕事をともにしていますが、浅草キッドの2人が揃うことはありませんでした」(同上)
プロレスのリングでも、対戦相手よりもタッグパートナーとのほうが不仲だったといったケースはままあるが、この一件により改めて浅草キッドの不協和音の大きさが業界内に響き渡ることになったという。
「あれから10年近く経ちますが、2人の仲は雪解けはおろか、ますます冷め切っているというのが実状です。まあ、博士は本の執筆やテレビ番組でのコメンテーター、ネット番組、YouTubeチャンネルでの知識人との対談など文化人的な活動で、玉ちゃんのほうは酒や町中華、スナックなど自身の趣味を活かした活動で、それぞれピンでタレントとして成立していますからね。幸か不幸か、そのあたりもコンビ復活の障壁になっているのかもしれません。まして今回、博士が参議院議員になったことで、ますます芸人としての活動からは距離を置きそうですしね」(同上)
2人が再びセンターマイクを挟んで同じステージに立つ日はいつか来るのだろうか。
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