ガンプラから初音ミクへ、プラモが挑むポージングフィギュア表現の驚くべき進化
マイナビニュース[2017/05/12]
http://news.mynavi.jp/articles/2017/05/12/figure/
バンダイが展開するキャラクタープラモデル「Figure-riseBust(フィギュアライズバスト)」の特集コーナーが、「第56回 静岡ホビーショー」(ビジネスデイ5月11・12日、一般公開日13・14日)内で展開されている。ブースでは、初期アイテムから、2017年8月発売の最新作「Figure-riseBust 初音ミク」(1,944円/税込)までの商品がズラリと並ぶ。2016年にスタートした同プロジェクトは、わずか1年で驚くべき進化を遂げていた。
「Figure-riseBust」は、バンダイホビー事業部がガンプラなどで培った技術の粋を集めた新技術「レイヤードインジェクション」により、表情豊かなキャラクターをプラモデル化してきたブランド。「レイヤードインジェクション」は極小1パーツを4色成形できる技術で、これによりプラモデルで瞳の陰影やまつげ、眉毛を成型色で再現できるようになった。第一弾として2016年6月、『機動戦士ガンダムSEED』のキラ・ヤマトとアスラン・ザラが発売された。
続く第二弾では、キャラクターの特徴である髪の毛の自然な流れや体のライン表現を追求。パーツ分割することで、「キャラクター」としてのより自然な再現を目指した。2016年8月には、シリーズ初となる女性キャラクターとしてアニメ『マクロスΔ』のフレイア・ヴィオンとマキナ・中島を発売。キラやアスランのころよりも格段に躍動感が増し、指先にいたるまで詳細な造形を実現している。
さらに瞳の表現は進化し、「レイヤードインジェクション」を施すパーツをクリアパーツにすることで、「彩色」では再現できない微妙な5色目を表現。より緻密な色再現を可能にした。また、躍動感を出すのが難しいロングヘアのキャラクターにも着手し、2017年2月発売の「ラクス・クライン」では、わずか3パーツで組み上がる風になびくような後ろ髪を実現した。
ギミック面では、2016年12月発売のホシノ・フミナに、パーカースタイルと肩出しスタイルを選択して組み立てできるプラモデルならではのプレイバリューを用意。加えて『ラブライブ!サンシャイン!!』のAqoursメンバー(2017年2月より順次発売)を商品化するなど、コレクションアイテムとしての展開も。プラモデルだからこそ実現できる、2,000円を切るコストパフォーマンスのよさも人気を後押しする。
そして今回発表された「初音ミク」では、瞳表現の到達点として、顔と瞳が一体になった「レイヤードインジェクション」を実現。躍動感のあるロングヘア、体のライン、指先の豊かな表情も再現されており、これまで「Figure-riseBust」で蓄積されたノウハウが詰め込まれたアイテムとなっている。
ブースでは、登場作品でまとめた展示以外に、「Figure-riseBust」の進化をアイテムとともに説明するパネルも設置。キラ、アスランと初音ミクを比べるとその差は明白で、この進化をわずか1年で実現させたというのだから驚きだ。プラモデルは構造上、どうしても接着面にわずかな溝が生じるのだが、「Figure-riseBust」の進化はポージングフィギュアのキャラクター表現において、このわずかな溝ほどにフィギュアに肉薄している印象を受けた。