3月16日午後4時より埼玉・蕨市のアイスリボン道場で会見がおこなわれ、
2020年5月デビューの石川奈青が3月いっぱいで退団することが発表された。
石川は3月25日(土)アイスリボン道場が所属最後の試合になる。
また同団体所属の朝陽が4月よりアクトレスガールズにレンタル移籍することがあわせてアナウンスされた。
仮移籍後はアイスを含むアクトレス以外のリングには基本的に参戦しない。
明るく楽しいプロレスでアイスリボンを盛り上げ、プロレスでハッピー!を体現していた石川。
いまも「私はプロレスが大好きです」と語り、「プロレスと出会わせてくれたアイスリボン、
私をプロレスラーとして育ててくれたアイスリボンには本当に感謝しています」という思いはいまもある。
だが、そんな彼女に退団を決意させたのは団体首脳への不信感だった。会見のなかで
「佐藤肇社長のためにプロレスを嫌いになりたくないというのが一番の理由です」と語った石川は
「(佐藤社長への)不信感、嫌悪感が大きくなり、このままではプロレス自体をハッピーに続けることが出来ないと思い、退団を決意しました」と訴えた。
不信感や嫌悪が個人的な感情であることは石川もわかっている。団体トップとして難しい判断を迫られていたのも事実だ。
それでも、コロナ禍での対応、‘21年末に起きた選手大量離脱など大小さまざまな出来事で積み重なった不信感は、
石川&あーみん&神姫楽ミサによって結成されたアイドルユニット「KISSmeT PRINCESS」の解散劇、
さらに突如として発進し、不透明な形で頓挫してしまったアクトレスガールズとの交流が石川のなかで決定打になったという。
朝陽は昨年11月、自身のアクションがキッカケで生まれたアイスリボンとアクトレスガールズの交流に際して不退転の決意をもって行動に出た。
事実、昨年11・27川口スキップシティ大会でアクトレスとの対抗戦が実現したものの、ファンはもとより団体内部からも、
プロレスの看板を下ろしエンターテインメント・パフォーマンス集団を名乗った同団体との交流に関して反発や戸惑いの声が相次いだ。
それでも朝陽はアイスが盛り上がる劇薬になればと対アクトレス路線を推進しようとしたが、年明け1・3蕨で予定された第2戦が大会前日、突如中止。
団体間の交渉のなかで生じた齟齬によってアイス×アクトレス路線は宙に浮く形になってしまい、
矢面に立っていた朝陽が非難の的になってしまうという、二十歳の女子レスラーにとってはつらい状況に。
朝陽は「選手、団体内外からの反発・批判、意味を理解し受け止めて来ました」
「それでも、アイスリボンがこのままで良いと思わなかったので、ずっと動き続けて来ましたが、その結果、アイスリボンでの自分の居場所を失いました」
と当時を振り返り、今回の決断に至ったことを明らかにした。
アクトレスへの仮移籍期間は「3カ月から6カ月」程度になる見込みで、その後は「アイスリボンに戻るかもしれないし、戻らないかもしれない。
その前にアイスリボンが潰れてるかもしれない。そのままアクトレスさん所属になるかもしれない」という選択肢のなかから朝陽は大きな決断することになる。
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