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2016/08/28(日) 08:11:02.40 ID:CAP_USER
THAAD(サード=米国の高高度ミサイル防衛システム)の韓国配備をめぐって中国が脅迫を続けている中、金薫(キム・フン)氏の小説『南漢山城』を読んでみた。
丙子胡乱(1636年から翌年にかけ、清が朝鮮に侵入し制圧した戦い。丙子の役)の際、南漢山城で繰り広げられた47日間の戦闘を描写したこの小説は、読むたびに暗たんたる気持ちにさせられる。
380年前、朝鮮は十分な力もないまま中国と対峙(たいじ)し、悲惨な目に遭った。中国は武力と恐怖によって、国家としての自尊心を踏みにじった。当時の屈辱は韓国人の脳裏に刻み込まれ、民族的なトラウマになった。
THAADの配備をめぐり、中国の目を気にする動きが盛んに見られる。それが限度を超え、過剰な反応まで出てきているのは、記憶の中にある丙子胡乱のトラウマと無関係ではない。
中国メディアが何か言えば、すぐにでも清の軍隊が攻め込んでくるかのような騒ぎになる。韓国人に対する中国ビザの発給が縮小され、数人の韓国人俳優の中国での予定がキャンセルされただけにもかかわらず、「報復が始まった」とざわついている。
中国はまだ「口撃」をしているだけで、報復に乗り出したわけではない。にもかかわらず、韓国人はすでに恐怖におびえ、「オオカミだ」「トラだ」と戦々恐々としている。
中国共産党の宣伝メディアはそんな韓国に対し「心の中に引け目を感じているから、過敏に反応する」と皮肉った。そうして嘲笑されても文句は言えない。
THAADの配備は韓国の安全保障のための課題だ。北朝鮮のミサイル攻撃を防ぐことができるかどうかが核心だ。ところが最近、「中国による報復」が論議の中心になってしまっている。
安全保障をめぐる論議が後回しにされ、中国がいつ報復してくるかという論争が盛んになっている。
中国の脅しは、THAAD配備反対派によって拡大再生産されている。野党の国会議員たちが北京に飛び、中国の脅し文句を韓国に生中継した。それを受けて韓国人が卑屈な姿勢を見せるのだから、中国は心の中で笑っているに違いない。
THAAD配備反対派の間では「第2の丙子胡乱」という言葉まで出てきている。反対派たちは、韓国が米国に同調したことで、中国の報復を自ら招いたと主張している。明の肩を持ったがために、清の侵略を招いた失敗を繰り返したというわけだ。
なぜこれほどまでに、韓国は敗北主義を捨て去ることができないのだろうか。今や韓国は、丙子胡乱当時のような弱い国でも、御しやすい国でもない。380年前の朝鮮が頼りにしていたのは、滅亡したも同然の明しかなかった。
今は韓米同盟があり、韓米日3カ国の協力体制がある。中国に対抗できる数多くのカードを手にしている。
韓国だけが中国の脅威を前に孤独な戦いを強いられているわけでもない。中国が他国と争っている場所は、南沙諸島もあり、尖閣諸島もある。中国が韓国に対して戦いを挑もうとすれば、すぐさま国際社会で孤立することになる。
思うままに韓国に刃(やいば)を向けることはできない状況だ。
多くの人々が「第2のニンニク騒動」を懸念している。16年前、韓国は中国産ニンニクのために屈辱を味わった。
当時、韓国が中国産ニンニクに対し緊急関税制度(セーフガード)を適用し、失敗に終わったのは、小貪大失(小を得ようとして、かえって大を失う)の判断ミスだった。
だが、関税自体は世界貿易機関(WTO)の手続きに従った正当な措置だった。これに対し中国は、韓国製携帯電話の輸入中断という報復措置を講じた。国際的な通商ルールを無視し、力任せな行動に出たのだ。
この事件は韓国経済にとってトラウマになっている。だが再び、当時のように貿易をめぐって報復措置を講じられる可能性は低い。ニンニク騒動の当時、中国はWTOに加盟していなかった。
しかし今では、中国はWTOに加盟し、市場経済国(先進国やWTOなどから「自由な市場経済を重視する国」と認定された国)の地位を得ようと苦心している。通商秩序に逆らうようなことは避けなければならない立場だ。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/08/26/2016082601856.html
(>>2以降に続く)
丙子胡乱(1636年から翌年にかけ、清が朝鮮に侵入し制圧した戦い。丙子の役)の際、南漢山城で繰り広げられた47日間の戦闘を描写したこの小説は、読むたびに暗たんたる気持ちにさせられる。
380年前、朝鮮は十分な力もないまま中国と対峙(たいじ)し、悲惨な目に遭った。中国は武力と恐怖によって、国家としての自尊心を踏みにじった。当時の屈辱は韓国人の脳裏に刻み込まれ、民族的なトラウマになった。
THAADの配備をめぐり、中国の目を気にする動きが盛んに見られる。それが限度を超え、過剰な反応まで出てきているのは、記憶の中にある丙子胡乱のトラウマと無関係ではない。
中国メディアが何か言えば、すぐにでも清の軍隊が攻め込んでくるかのような騒ぎになる。韓国人に対する中国ビザの発給が縮小され、数人の韓国人俳優の中国での予定がキャンセルされただけにもかかわらず、「報復が始まった」とざわついている。
中国はまだ「口撃」をしているだけで、報復に乗り出したわけではない。にもかかわらず、韓国人はすでに恐怖におびえ、「オオカミだ」「トラだ」と戦々恐々としている。
中国共産党の宣伝メディアはそんな韓国に対し「心の中に引け目を感じているから、過敏に反応する」と皮肉った。そうして嘲笑されても文句は言えない。
THAADの配備は韓国の安全保障のための課題だ。北朝鮮のミサイル攻撃を防ぐことができるかどうかが核心だ。ところが最近、「中国による報復」が論議の中心になってしまっている。
安全保障をめぐる論議が後回しにされ、中国がいつ報復してくるかという論争が盛んになっている。
中国の脅しは、THAAD配備反対派によって拡大再生産されている。野党の国会議員たちが北京に飛び、中国の脅し文句を韓国に生中継した。それを受けて韓国人が卑屈な姿勢を見せるのだから、中国は心の中で笑っているに違いない。
THAAD配備反対派の間では「第2の丙子胡乱」という言葉まで出てきている。反対派たちは、韓国が米国に同調したことで、中国の報復を自ら招いたと主張している。明の肩を持ったがために、清の侵略を招いた失敗を繰り返したというわけだ。
なぜこれほどまでに、韓国は敗北主義を捨て去ることができないのだろうか。今や韓国は、丙子胡乱当時のような弱い国でも、御しやすい国でもない。380年前の朝鮮が頼りにしていたのは、滅亡したも同然の明しかなかった。
今は韓米同盟があり、韓米日3カ国の協力体制がある。中国に対抗できる数多くのカードを手にしている。
韓国だけが中国の脅威を前に孤独な戦いを強いられているわけでもない。中国が他国と争っている場所は、南沙諸島もあり、尖閣諸島もある。中国が韓国に対して戦いを挑もうとすれば、すぐさま国際社会で孤立することになる。
思うままに韓国に刃(やいば)を向けることはできない状況だ。
多くの人々が「第2のニンニク騒動」を懸念している。16年前、韓国は中国産ニンニクのために屈辱を味わった。
当時、韓国が中国産ニンニクに対し緊急関税制度(セーフガード)を適用し、失敗に終わったのは、小貪大失(小を得ようとして、かえって大を失う)の判断ミスだった。
だが、関税自体は世界貿易機関(WTO)の手続きに従った正当な措置だった。これに対し中国は、韓国製携帯電話の輸入中断という報復措置を講じた。国際的な通商ルールを無視し、力任せな行動に出たのだ。
この事件は韓国経済にとってトラウマになっている。だが再び、当時のように貿易をめぐって報復措置を講じられる可能性は低い。ニンニク騒動の当時、中国はWTOに加盟していなかった。
しかし今では、中国はWTOに加盟し、市場経済国(先進国やWTOなどから「自由な市場経済を重視する国」と認定された国)の地位を得ようと苦心している。通商秩序に逆らうようなことは避けなければならない立場だ。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/08/26/2016082601856.html
(>>2以降に続く)