北朝鮮の金亨勲保健次官は12日、国際機関による北朝鮮への保健支援物資の輸送が米国主導の国際的な制裁により遅れているとして、対策を求める書簡を国連児童基金(ユニセフ)や世界保健機関(WHO)などに送った。朝鮮中央通信が16日伝えた。
書簡によると、ユニセフが昨年11月、マラリア対策として約24トンの殺虫剤をフランスとインドの製薬会社に発注したが、北朝鮮へ輸送する業者を見つけられず、まだ届けられていないという。
結核診断用のエックス線設備も軍事転用可能な二重用途品と見なされ、中国の大連港で半年間、留め置かれたという。
書簡は「国連の人道支援活動までもが政治に翻弄され、国際機関の通常の保健協力に多大な支障が出ている」と窮状を訴えた。(共同)
http://www.sankei.com/world/news/170616/wor1706160045-n1.html