【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は3日夜(日本時間4日午前)、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことについて、ツイッターで「北朝鮮はこのようなことに懸命になって何か良いことがあるのだろうか。日本も韓国もこれ以上、(北朝鮮の挑発を)我慢できるとは思わない」と非難した。
さらに、トランプ氏は「おそらく中国は北朝鮮に対して重大な動きに出て、このような意味のないことをきっぱりとやめさせるだろう」とした。
◇
■漁業関係者「許せぬ」 自治体、危機感募らす
北朝鮮が4日午前、日本海に向け、またもやミサイルを発射した。ミサイルは日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられるという。「あってはならないこと」「許せない行為」。繰り返される北の“暴挙”に日本海側の漁港関係者から憤りが漏れ、自治体関係者らは情報収集など対応に追われた。
弾道ミサイルは40分間飛び、日本海のEEZ内に落下したとみられる。島根県は、ミサイル発射の報を受け、中国電力島根原発(松江市)や漁業関係者の船舶への被害を確認。さらに、臨時の危機管理連絡会議を開き、情報の共有も進めるという。
同県防災危機管理課の担当者は「度重なる北朝鮮の挑発行為だが、緊張感を持ち引き続き警戒にあたりたい」と危機感を募らせた。
鳥取県でも漁船関係者への被害確認を行ったが、現時点で被害は確認されていないという。担当者は「今は情報収集に努める」と話した。
漁業関係者からは不安の声があがった。この日は台風3号の影響で日本海側の漁港の多くは操業を見合わせていたこともあり、ミサイル発射による影響は確認されていないという。
ただ、山陰沖で操業する山陰旋網(まきあみ)漁業協同組合(鳥取県境港市)の担当者は「あってはならないこと。漁船の乗組員はいつ被害を受けるか分からない状況で日々漁に出ており、不安は計り知れない」と憤りをあらわにした。
佐渡漁業協同組合(新潟県佐渡市)の内田鉄治専務理事(70)は、今の季節は天気が良ければイカ釣り漁船が沖合で操業することもあるとした上で「これまでに何度も繰り返されている。国にはしっかり対策を取ってもらいたい」と語った。
一般市民にも動揺が広がった。大阪市浪速区の無職、鈴木栄太郎さん(70)は「許せない行為。改めて北朝鮮は、信用できない国であることがはっきりした。各国で足並みをそろえて対応してほしい」。
同市中央区の主婦、山川みどりさん(36)も「何が目的なのか分からず、不気味だ。(ミサイル発射により)北朝鮮はより孤立を深めていくことだろう」と話した。
■拉致被害者家族「また挑発だ」
北朝鮮による拉致被害者家族からも、怒りの声が上がった。
有本恵子さん(57)=拉致当時(23)=の父、明弘さん(89)は「またいつもの挑発だ」と吐き捨て、母の嘉代子さん(91)は「ミサイル発射に怖がるだけではなく、北朝鮮の挑発をやめさせ、拉致問題の早期解決に向けて取り組んでほしい」と訴えた。
「拉致問題解決への展望は見えないのに、緊張を高める暴挙ばかりが繰り返されている」。横田めぐみさん(52)=同(13)=の母、早紀江さん(81)も懸念を示す。
また、田口八重子さん(61)=同(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(79)は「北朝鮮がどれほどミサイルを発射しようと、もはや一喜一憂することはない」と突き放し、増元るみ子さん(63)=同(24)=の弟、照明さん(61)は「不誠実な暴挙を繰り返す。日本政府は次の段階の対応を考えるべきだ」と怒りをにじませた。
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170704/soc1707040035-n1.html
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170704/soc1707040035-n2.html
アンドリュー空軍基地を訪れたドナルド・トランプ米大統領=3日、米メリーランド州(ロイター)
さらに、トランプ氏は「おそらく中国は北朝鮮に対して重大な動きに出て、このような意味のないことをきっぱりとやめさせるだろう」とした。
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■漁業関係者「許せぬ」 自治体、危機感募らす
北朝鮮が4日午前、日本海に向け、またもやミサイルを発射した。ミサイルは日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられるという。「あってはならないこと」「許せない行為」。繰り返される北の“暴挙”に日本海側の漁港関係者から憤りが漏れ、自治体関係者らは情報収集など対応に追われた。
弾道ミサイルは40分間飛び、日本海のEEZ内に落下したとみられる。島根県は、ミサイル発射の報を受け、中国電力島根原発(松江市)や漁業関係者の船舶への被害を確認。さらに、臨時の危機管理連絡会議を開き、情報の共有も進めるという。
同県防災危機管理課の担当者は「度重なる北朝鮮の挑発行為だが、緊張感を持ち引き続き警戒にあたりたい」と危機感を募らせた。
鳥取県でも漁船関係者への被害確認を行ったが、現時点で被害は確認されていないという。担当者は「今は情報収集に努める」と話した。
漁業関係者からは不安の声があがった。この日は台風3号の影響で日本海側の漁港の多くは操業を見合わせていたこともあり、ミサイル発射による影響は確認されていないという。
ただ、山陰沖で操業する山陰旋網(まきあみ)漁業協同組合(鳥取県境港市)の担当者は「あってはならないこと。漁船の乗組員はいつ被害を受けるか分からない状況で日々漁に出ており、不安は計り知れない」と憤りをあらわにした。
佐渡漁業協同組合(新潟県佐渡市)の内田鉄治専務理事(70)は、今の季節は天気が良ければイカ釣り漁船が沖合で操業することもあるとした上で「これまでに何度も繰り返されている。国にはしっかり対策を取ってもらいたい」と語った。
一般市民にも動揺が広がった。大阪市浪速区の無職、鈴木栄太郎さん(70)は「許せない行為。改めて北朝鮮は、信用できない国であることがはっきりした。各国で足並みをそろえて対応してほしい」。
同市中央区の主婦、山川みどりさん(36)も「何が目的なのか分からず、不気味だ。(ミサイル発射により)北朝鮮はより孤立を深めていくことだろう」と話した。
■拉致被害者家族「また挑発だ」
北朝鮮による拉致被害者家族からも、怒りの声が上がった。
有本恵子さん(57)=拉致当時(23)=の父、明弘さん(89)は「またいつもの挑発だ」と吐き捨て、母の嘉代子さん(91)は「ミサイル発射に怖がるだけではなく、北朝鮮の挑発をやめさせ、拉致問題の早期解決に向けて取り組んでほしい」と訴えた。
「拉致問題解決への展望は見えないのに、緊張を高める暴挙ばかりが繰り返されている」。横田めぐみさん(52)=同(13)=の母、早紀江さん(81)も懸念を示す。
また、田口八重子さん(61)=同(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(79)は「北朝鮮がどれほどミサイルを発射しようと、もはや一喜一憂することはない」と突き放し、増元るみ子さん(63)=同(24)=の弟、照明さん(61)は「不誠実な暴挙を繰り返す。日本政府は次の段階の対応を考えるべきだ」と怒りをにじませた。
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170704/soc1707040035-n1.html
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170704/soc1707040035-n2.html
アンドリュー空軍基地を訪れたドナルド・トランプ米大統領=3日、米メリーランド州(ロイター)