「競技場が集まっている場所(江原道平昌郡大関嶺面)から車で40−50分離れた宿泊施設だけを誠意もなく紹介されて戸惑った」
アイスホッケーのファンで米バージニア州から来たオリビアさん(27)は観戦のため平昌冬季五輪の会場を訪れるつもりだった。オリビアさんは平昌五輪公式ホームページ(www.pyeongchang2018.com)で宿泊施設を1時間以上も探したが、あきらめた。
外国人としては突破しなければならない関門が多すぎたからだ。「近くの宿泊施設35カ所の情報」が英語で書かれていたが、競技場からどれだけ離れているのか、宿泊費用がいくらなのかといった基本的な情報もなかった。
また平昌郡・江陵市・旌善郡の宿泊施設関連ホームページは別々に設けられていて不便だった。平昌郡のホームページは宿泊施設の写真数枚・予約電話番号・サイトのアドレスが掲載されているだけだった。競技場までの交通や送迎の有無も確認できなかった。
オリビアさんは「実際の部屋の予約まで助けてくれる『ワンストップ・サービス』を期待したが、それこそ案内文に過ぎなかった。該当の宿泊施設に直接電話をかけて、部屋かあるかどうかいちいち問い合わせなければならなかった。しかも、モーテルは電話をしても英語でやり取りできず、あきらめた」と言った。
カナダ人のエミリーさん(24)も同じだった。エミリーさんは韓国人の友達に手伝ってもらってやっと江陵市内のペンションを予約できた。
エミリーさんは「ホテルクラスの宿泊施設は五輪期間中、既に満室になっている。結局、外国人観光客はペンションやモーテルを探すしかないが、予約をサポートしてくれる正式なルートがなくて残念だった」と言った。
平昌五輪組織委員会の関係者は「公式ホームページに予約システムまで設けることは現実的に不可能だ。外国人観光客の不便さを解消するため、さまざまな方法を探っている」と語った。
チュ・ヒョンシク記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/07/28/2017072801616.html
平昌五輪:海外識者が苦言「なぜオンドル部屋にベッド?」 「韓国の伝統文化感じるようにすべき」
「オンドル(韓国式床暖房)文化は韓国独特の伝統ではないか。オンドルの上にベッドを置くのはある意味、不必要な改善だ」
カナダのブリティッシュコロンビア大学(UBC)ジャーナリズム大学院のアルフレッド・ヘルミダ教授=写真=は平昌五輪組織委員会や江原道が「韓国の伝統を体験してほしい」などのアプローチで観光客の宿泊問題に先制対応するよう考慮すべきだと言った。
ヘルミダ教授はデジタル・ジャーナリズムの専門家で、2010年のバンクーバー冬季五輪、14年のソチ冬季五輪時に五輪文化とメディア報道の方向性に関して集中的に研究した。
同教授は韓国の伝統的飲食店で床に座ってはしで食事し、オンドル部屋に布団を敷いて寝る体験を外国人観光客たちに積極的に勧める方法も考えるべきだ、と言った。「韓国文化を変えすぎれば、自分のものを捨てるのと同じだ」という。
記者が「(冬季五輪が開催される)平昌では床に座って食べる韓国式食堂を西欧式のいす・テーブルを置くレストランに変える作業が進められている」と伝えたところ、同教授は「それがすべて正しい方法なのか考えなければならない。韓国に行ったのに韓国の文化を体験できないことになるのでは」と語った。
ヘルミダ教授は「平昌を訪れた外国人記者たちが『怪しい料理10選』を配信する前に、『珍しい料理10選』を配信するよう先制対応することも必要だ」と強調した。
チョン・ビョンソン記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/07/28/2017072801615.html