72回目の「終戦の日」となった15日、東京・九段北の靖国神社を参拝した閣僚はいなかった。
終戦の日に閣僚の参拝がゼロだったのは、旧民主党の菅直人内閣当時の平成23年以来、6年ぶり。安倍晋三内閣では第1次の19年と第2次の25年以降を通じて初めて。
背景には、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題による内閣支持率の下落で、政権が勢いをそがれていることがある。
また、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮への圧力強化に向け、緊密な連携が求められる中韓両国に配慮したことがあるとみられる。
この日は安倍首相も参拝を見送り、柴山昌彦・自民党総裁特別補佐を通じ、党総裁として私費で玉串料を納めた。首相は柴山氏に「参拝に行けず申し訳ないが、しっかりお参りしてほしい」と託したという。
安倍内閣では毎年1〜3人の閣僚が終戦の日に参拝。昨年は高市早苗総務相と丸川珠代五輪相(いずれも肩書は当時)が訪れた。
http://www.sankei.com/politics/news/170816/plt1708160003-n1.html
72回目の「終戦の日」を迎えた靖国神社に参拝に訪れた小泉進次郎衆院議員=15日午前、東京都千代田区・靖国神社(納冨康撮影)