猪野 亨
2017年09月10日 16:24
北朝鮮にたいして挑発していたのは米国トランプ氏だった 危機を煽り、安倍政権が爆買いに走るだけでなく、先制攻撃を想定している?
さて、北朝鮮による挑発行為は一段落したのでしょうか。
挑発によって、食料や重油を手に入れようとしている、というよりは、もしかすると本気で金正恩氏は米国による暗殺を恐れていたのかもしれません。
今のところ、中国、ロシアから原油は来ますから、それでも挑発行為を繰り返すのは、一番は、金氏自らの身の安全でしょう。
核兵器を持つことが自らの身の安全を守るという思いしかありません。それ故に北朝鮮に対する武力行使を言えば言うほど、北朝鮮指導部は容易に核放棄には向かいませんし、はったりのような挑発行為も続けざるを得なくなるわけです。逆に自ら先制使用もありません。身を滅ぼすからです。
こうしてみると、結局、挑発に対して危機を煽っていたのは、安倍政権であり、米国トランプ氏なのですが、その結果、日本の防衛費は過去最高を更新しています。
そして、一番、儲かっているのが米国という図式です。
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「米から高額兵器爆買い 安倍政権で“防衛費リボ払い”急拡大」(日刊ゲンダイ2017年9月7日)
「安倍政権になってリボ払いはフル回転。防衛費の後年度負担は、民主党政権時代には3兆円前後で横ばいだったが、安倍政権になってからは右肩上がり。14年度に3兆6000億円を計上すると、15年度には4兆円を突破。来年度の概算要求ではついに5兆円を超えた。
2019年度以降に支払う後年度負担はナント5兆2250億円。来年度予算(概算要求)の5兆2551億円とは、別に、である。今や単年度の防衛予算と同程度のツケがたまっているわけだ。足せば10兆円を大きく超える。GDPの2%になる。」
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トランプ氏も安倍氏もどっちもどっちなのですが、軍事力を拡大したいときの常套手段は仮想敵国による危機を煽ることにあるのは常識です。
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「米、日韓に武器売却拡大を検討…トマホークも」(読売新聞2017年9月9日)
「米保守系紙ワシントン・タイムズによると、トランプ政権は、これまで日本への売却に慎重だった巡航ミサイル「トマホーク」の売却を認めることも視野に入れているという。」
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トマホークまでということになると、これは敵基地への攻撃を想定していますが、これは先制攻撃まで視野に置いているものです。専守防衛の観点からは、トマホークの配備など当然に憲法違反と言わざるを得ないものです。危機をさらに煽るだけのものです。
http://blogos.com/article/245380/