ユネスコの記憶遺産の新たな登録を審査している専門家の委員会が、韓国や中国などの市民団体が申請した慰安婦問題に関する資料について、登録するかどうかの判断を見送ったことが関係者への取材でわかりました。今後はユネスコの事務局長が最終的な判断を行いますが、登録は見送られる公算が強くなっています。
ユネスコの記憶遺産は世界各地に伝わる貴重な古文書や映像などを人類の財産として保護する事業で、専門家が新たに申請された資料について登録の是非を審査する国際諮問委員会が、フランスのパリで開かれています。
委員会の関係者によりますと、26日、非公開の会議が開かれ韓国や中国などの市民団体が作るグループなどが申請した慰安婦問題に関する資料2件について、関係国の対話が必要だとして登録するかどうかの判断を見送ることで一致したということです。
記憶遺産をめぐっては、おととし日本と中国で見解が異なる南京事件をめぐる資料が登録されたことなどから、日本政府は事業が政治利用されているとして改善を求め、10月開かれたユネスコの執行委員会で、各国は事業を進めるにあたっては対話の原則に基づき、さらなる政治的な緊張を避けることで合意していました。
今後は、ユネスコのボコバ事務局長が登録の是非について判断することになりますが、専門家が判断を示さなかったことで慰安婦問題に関する資料の登録は、見送られる公算が強くなっています。
10月27日 4時25分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171027/k10011199571000.html
ユネスコの記憶遺産は世界各地に伝わる貴重な古文書や映像などを人類の財産として保護する事業で、専門家が新たに申請された資料について登録の是非を審査する国際諮問委員会が、フランスのパリで開かれています。
委員会の関係者によりますと、26日、非公開の会議が開かれ韓国や中国などの市民団体が作るグループなどが申請した慰安婦問題に関する資料2件について、関係国の対話が必要だとして登録するかどうかの判断を見送ることで一致したということです。
記憶遺産をめぐっては、おととし日本と中国で見解が異なる南京事件をめぐる資料が登録されたことなどから、日本政府は事業が政治利用されているとして改善を求め、10月開かれたユネスコの執行委員会で、各国は事業を進めるにあたっては対話の原則に基づき、さらなる政治的な緊張を避けることで合意していました。
今後は、ユネスコのボコバ事務局長が登録の是非について判断することになりますが、専門家が判断を示さなかったことで慰安婦問題に関する資料の登録は、見送られる公算が強くなっています。
10月27日 4時25分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171027/k10011199571000.html