(台北 25日 中央社)国防部(国防省)は25日、米軍艦が台湾海峡を通過したと発表した。中国が24日、台湾に対する武力行使を辞さないとする文言を盛り込んだ国防白書で台湾を威嚇した直後だった。
米CNNなどによると、同軍艦は米海軍第7艦隊に所属するミサイル巡洋艦「アンティータム」で、24〜25日にかけて台湾海峡を通過した。外交部(外務省)の欧江安副報道官は25日の定例記者会見で、台湾海峡は国際水域で、米軍は国際法にのっとって自由航行したとする同部の姿勢を改めて示した。また、全行程を把握し、異常はなかったとする国防部の報告を伝えた。
中国の国防白書では、台湾の与党・民進党について、かたくなに台湾独立の立場を変えない上に「外国の力を借りて自らの威信を高めている」と強く批判。さらに台湾問題を解決し、国家統一を実現するためには「武力使用の放棄を約束しない」と強調し、その対象を「外部勢力の干渉とごく少数の台湾独立派及びその活動」とした。
国防部の資料によれば、米軍艦の台湾海峡通過は今年に入って6回目。このほかにも、4月6日には仏海軍、6月18日にはカナダ海軍のフリゲート艦も相次いで台湾海峡を通過した。米国が南シナ海で実施する「航行の自由」作戦に対する支持や中国へのけん制とみられる。
(游凱翔/編集:塚越西穂)
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201907250003.aspx
中央社フォーカス台湾 2019/07/25 15:22
米海軍のミサイル巡洋艦「アンティータム」=同軍ウェブサイトから